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【17歳】
【17歳】3
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新学期も始まり、クラス替えがあるかと思えば…無かった。
「今日から特別講師として来たクロバイと申します。今日は魔力循環の講義をしますので各自ペアを組んで下さい。」
クロバイの言葉にそれぞれペアを組み始める。
俺はオークだけど…ライは……いない?
「先生…俺…組む人がいなくて…」
「あぁ…そう言えば、このクラスの人数は奇数でしたね。では、見本を兼ねて私と組みましょう。ライラック様、来てもらっても宜しいですか?」
「あ、はい!」
ライがクロバイに呼ばれて走っていった。
「それでは、まずはこの様に向かい合わせになり、手を繋ぎます……ライラック様、手を…」
「…あ…はい。」
「そして手を通して相手へ魔力を少し流します。」
「…んっ…」
「大丈夫ですか…?」
「…大…丈夫…です…ちょっと初めての感覚で…」
「人によっては鳥肌が立ってしまう感覚だったり気分が悪くなる事もありますが、基本的にはすぐに身体が温かくなって来ます。そうしたら身体の中を巡らせるイメージをして全身に魔力を巡らせて相手へ還すイメージで相手へ送って下さい…どうですか…?ライラック様…」
「……はい……温かくなってきました……」
少し頬を赤らめたライがクロバイに返事をする。
クロバイは少ししてから手を離し「それでは各自やってみて下さい。」と声を掛けた。
魔力循環……俺はちょっと難しいんだよなぁ…
カヤとするとどうも微調整が出来ない。
「じゃぁ、してみようぜ。」
「うん。」
オークに声を掛けられて手を繋ぐ。
「…じゃぁ…送るぞ…」
「うん。」
目を開けているのも何だか恥ずかしいので目を瞑った。
「…ん…流れてきた…」
「うん、お前のも来た…」
今まで何度かカヤとの魔力循環はしたけどオークは初めてだ。
カヤの魔力はゾクゾクと身体がなるんだけど……コイツも負けず劣らず芯から何か…こう…………ヤバい………
「……お前……カヤと…これ…やってたんだよな……」
「…んっ…ちょっ…オーク……強…っ…!」
魔力循環は落ち着いてするのが理想だが途中から少し強く感じてきた。
「…こんなっ……くそっ…」
「んぅっ…も…手ぇ…離…せっ…」
手を離そうとしたらグッと握られて離れなかった。
周りを見ると、ちょっとゾクゾクし過ぎて手を離す者や温かくて微笑み合う者…そして
……俺達みたいなもの……
…は、俺達しかいなかったぁぁぁん!!
「ん……もう…オーク…お願ぃ……っ!」
オークを見ると、こちらを見つめる目に見覚えがある……この目は……閨の時の目だ……このままだとヤバい!
「オーク様…ちょっと魔力が強いですね。」
「「……っ!」」
俺達の手の上にクロバイの手が重なると不意に身体の力が抜けて2人共その場にしゃがみこんでしまった。
…?今何した?無力化の魔法⁉
「2人は相性が良すぎるかもしれませんね。シオン様、カヤ同様オーク様との魔力循環は屋敷の中だけにしておいて下さい。シオン様は私と組みましょう。ライラック様、申し訳ありませんがオーク様と組んで下さい。」
「分かりました。」
「……ライ……ゴメン…」
折角クロバイと組めたのに…
「大丈夫。まだまだイベントはあるからね。」
ライはニッコリ笑ってオークの方へ行った。
「では…もう一度してみましょう。」
クロバイの手を握って魔力を流し込む。
クロバイからも魔力が流れてきた。
………うわぁ……何だ⁉この清涼感‼
それに凄く温かい!
本当の魔力循環ってこうなのか⁉
「そうです…お上手ですよシオン様。」
「ありがとう…これ…凄く魔力が増えてくもんなの…?」
……何か…腹の底からみなぎるというか……
「………シオン様……私とも……ちょっと難しいかもしれませんね……」
「え?」
「申し訳ございませんが、ライラック様と組んで頂いても宜しいでしょうか?」
クロバイに言われてライと組んでみると、これが結構ポッカポカで温泉に入っているような気分になった。
魔力循環って本当に相手によるもんなんだな。
ライもそう感じたらしく面白がっていた。
後からこっそり聞いたら、ライもクロバイとは身体がゾクッっとしたらしい。
クロバイとオークも上手くいった様で、オークは「こないだの剣術の怪我が治った!」と感動していたが、それは魔力循環のお陰じゃなくクロバイがついでに治したんじゃないかな。
でも、そのくらいスッキリしたんだろう。
あの清涼感は感動だった…流石精霊王だわ。
魔力じゃなくマイナスイオンでも飛ばしてんのか?
またして欲しいもんだ。
クロバイはオークの魔力循環を終わらせた後に生徒達の様子を見ながら組み替えをし、それぞれに相性の合ったペアにしていった。
「はい。では…みなさん今日は水分補給と睡眠を十分に取って下さい。来月の授業は火の講義です。ある程度のコントロールが出来るように練習をしておくように。それでは…本日の講義は終了致します。」
身体を酷使した訳ではないけど確かに怠く感じる。
魔力は体力を使うもんな。
クロバイの1回目の講義は終了し、俺達は教室へと戻っていった。
その後の講義は…クロバイで慣れている俺達と体力の強い一部の生徒以外は……次第にグッタリと講義にならなくなって、その日の午後は休校となった。
「今日から特別講師として来たクロバイと申します。今日は魔力循環の講義をしますので各自ペアを組んで下さい。」
クロバイの言葉にそれぞれペアを組み始める。
俺はオークだけど…ライは……いない?
「先生…俺…組む人がいなくて…」
「あぁ…そう言えば、このクラスの人数は奇数でしたね。では、見本を兼ねて私と組みましょう。ライラック様、来てもらっても宜しいですか?」
「あ、はい!」
ライがクロバイに呼ばれて走っていった。
「それでは、まずはこの様に向かい合わせになり、手を繋ぎます……ライラック様、手を…」
「…あ…はい。」
「そして手を通して相手へ魔力を少し流します。」
「…んっ…」
「大丈夫ですか…?」
「…大…丈夫…です…ちょっと初めての感覚で…」
「人によっては鳥肌が立ってしまう感覚だったり気分が悪くなる事もありますが、基本的にはすぐに身体が温かくなって来ます。そうしたら身体の中を巡らせるイメージをして全身に魔力を巡らせて相手へ還すイメージで相手へ送って下さい…どうですか…?ライラック様…」
「……はい……温かくなってきました……」
少し頬を赤らめたライがクロバイに返事をする。
クロバイは少ししてから手を離し「それでは各自やってみて下さい。」と声を掛けた。
魔力循環……俺はちょっと難しいんだよなぁ…
カヤとするとどうも微調整が出来ない。
「じゃぁ、してみようぜ。」
「うん。」
オークに声を掛けられて手を繋ぐ。
「…じゃぁ…送るぞ…」
「うん。」
目を開けているのも何だか恥ずかしいので目を瞑った。
「…ん…流れてきた…」
「うん、お前のも来た…」
今まで何度かカヤとの魔力循環はしたけどオークは初めてだ。
カヤの魔力はゾクゾクと身体がなるんだけど……コイツも負けず劣らず芯から何か…こう…………ヤバい………
「……お前……カヤと…これ…やってたんだよな……」
「…んっ…ちょっ…オーク……強…っ…!」
魔力循環は落ち着いてするのが理想だが途中から少し強く感じてきた。
「…こんなっ……くそっ…」
「んぅっ…も…手ぇ…離…せっ…」
手を離そうとしたらグッと握られて離れなかった。
周りを見ると、ちょっとゾクゾクし過ぎて手を離す者や温かくて微笑み合う者…そして
……俺達みたいなもの……
…は、俺達しかいなかったぁぁぁん!!
「ん……もう…オーク…お願ぃ……っ!」
オークを見ると、こちらを見つめる目に見覚えがある……この目は……閨の時の目だ……このままだとヤバい!
「オーク様…ちょっと魔力が強いですね。」
「「……っ!」」
俺達の手の上にクロバイの手が重なると不意に身体の力が抜けて2人共その場にしゃがみこんでしまった。
…?今何した?無力化の魔法⁉
「2人は相性が良すぎるかもしれませんね。シオン様、カヤ同様オーク様との魔力循環は屋敷の中だけにしておいて下さい。シオン様は私と組みましょう。ライラック様、申し訳ありませんがオーク様と組んで下さい。」
「分かりました。」
「……ライ……ゴメン…」
折角クロバイと組めたのに…
「大丈夫。まだまだイベントはあるからね。」
ライはニッコリ笑ってオークの方へ行った。
「では…もう一度してみましょう。」
クロバイの手を握って魔力を流し込む。
クロバイからも魔力が流れてきた。
………うわぁ……何だ⁉この清涼感‼
それに凄く温かい!
本当の魔力循環ってこうなのか⁉
「そうです…お上手ですよシオン様。」
「ありがとう…これ…凄く魔力が増えてくもんなの…?」
……何か…腹の底からみなぎるというか……
「………シオン様……私とも……ちょっと難しいかもしれませんね……」
「え?」
「申し訳ございませんが、ライラック様と組んで頂いても宜しいでしょうか?」
クロバイに言われてライと組んでみると、これが結構ポッカポカで温泉に入っているような気分になった。
魔力循環って本当に相手によるもんなんだな。
ライもそう感じたらしく面白がっていた。
後からこっそり聞いたら、ライもクロバイとは身体がゾクッっとしたらしい。
クロバイとオークも上手くいった様で、オークは「こないだの剣術の怪我が治った!」と感動していたが、それは魔力循環のお陰じゃなくクロバイがついでに治したんじゃないかな。
でも、そのくらいスッキリしたんだろう。
あの清涼感は感動だった…流石精霊王だわ。
魔力じゃなくマイナスイオンでも飛ばしてんのか?
またして欲しいもんだ。
クロバイはオークの魔力循環を終わらせた後に生徒達の様子を見ながら組み替えをし、それぞれに相性の合ったペアにしていった。
「はい。では…みなさん今日は水分補給と睡眠を十分に取って下さい。来月の授業は火の講義です。ある程度のコントロールが出来るように練習をしておくように。それでは…本日の講義は終了致します。」
身体を酷使した訳ではないけど確かに怠く感じる。
魔力は体力を使うもんな。
クロバイの1回目の講義は終了し、俺達は教室へと戻っていった。
その後の講義は…クロバイで慣れている俺達と体力の強い一部の生徒以外は……次第にグッタリと講義にならなくなって、その日の午後は休校となった。
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