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【7歳】
【7歳】1
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BL恋愛ゲーム「森に差し込む陽の光のように…」は、15歳の学園入学式からゲームがスタートする。
俺、第3王子の婚約者シオン・ローズウッドは、王子が入学式で会場まで行けずに迷子になっている主人公と出会って恋に落ちたのが気に食わず、主人公をイジメ倒して卒業式の断罪イベントで山奥の僻地へ飛ばされ…過酷な環境にシオンはそのまま息を引き取る………らしいが………
侯爵は別の言い方で「辺境伯」………ここは酷い僻地ではないが、他国に接する国境地帯だ。娯楽はほぼなく王都からは遠い。
それが断罪後は更に遠い山奥の僻地!
山奥上等♪願ったり叶ったりっ!
目指せ!円満断罪っ!!
まずは地盤作りだっ!
前世を理解して1週間、たまに読んでた本の通り熱も頻繁に出て混乱したのであまり覚えていないが、母やカヤに日本の話をして困らせたらしい。
なんでも…高熱を出した俺に「何か食べたいものはあるか?」と聞かれて「ガリガ○くんが食べたい」と返事をしたそうだ。
「ガリガ○くん」…母はそういう動物の肉を食べたいのかと勘違いし、カヤはそういう名前の果物があるのかと勘違いして2人は国じゅうを探し回ったらしい。
いや…実際ここには存在しないんだが…
父はその時、愛人の家にいてこちらには関心は全くなかった…そうだ。
そういえばそんな設定だったな。
俺はよくある政略結婚のもとに生まれた。
父は伯爵の自分よりも身分の高い侯爵の母に引け目を感じ、母は惚れて無理を言って嫁いだもののツンデレ属性で父には理解されず………まぁ、よくある設定だ。
そんな中での俺。
「跡継ぎが生まれたから良いだろう。」
と、さっさと愛人宅へ通うようになった…はず。
確か…10歳の頃には完全にあっちだったよな……色々と面倒な感じだし…環境改善するなら7歳の今か………
う~ん…父に構ってもらうにはどうすりゃ良いか…死んだ時の俺よりかなり若いよなぁ………
うんうん唸りながら庭園を歩いていると、俺のお気に入りの木の前で父が立っていた。
「「あ……」」
___気まずい___
う~ん……この見た目…多分俺の部下くらいの歳だろ…?
しかも今は侯爵、元伯爵?よく分からんが、色々人生揉まれてるだろうし精神年齢は実年齢よりこっち寄りだよな?!
「酒…飲み行こっか☆」
…………いや、俺7歳…
「おぅ!最近仕事どうっ?」
…………いや、俺7歳…
「いやぁ…今日は良い天気だねぇ!ゴルフでも行こうかぁ?!」
…………いやぁっ、俺7歳ぃぃ……しかもこの世界ゴルフねぇし、そもそも俺もやらねぇし!
「………どうした…?シオン。」
あれ?
この少し心配そうにして近寄って来るクールビューティーな父、設定じゃ子どもに興味ないんじゃなかったっけ?
設定間違えて覚えたかな?
「あ、いえ……お久し振りです…父上……この木に何か…?」
俺のお気に入りに何かぁっ?!
「この木は…実はお前が生まれた時に植えたものでね…甘い香りの花から…そろそろ実となるはずなんだが………全くないからどうしたのかと思ってね。」
父は不思議そうに木を眺める。
この木は梅の木だ。
この世界の梅の木は年に4回も花が咲いて実がなるので、前世の知識を活かしてカヤに色々お願いしている。
「あ…それなら僕が収穫してカヤに飲み物になるようにお願いしました。」
ホントは梅酒を作りたかったけど、俺はまだ子どもだから梅ジュースな!
「………っ!あの甘い香りの実は飲み物になるのか?!」
「はい、酸っぱいですが、食べ物にもなりますよ。」
「しかし、香りの割に食べられるものではなかっただろう?」
あ、食べたんだな!可愛いぞっ、父!!
この世界の青梅は、毒はないが渋みと酷い酸味があるからなぁ。
「時間が掛かりますが、調理をすれば結構美味しいですよ。」
………あ!これだ!!
「…父上………僕………父上と一緒に…この木の実で調理が…したいですっ………」
上目遣いで一生懸命お願いをしてみた。
___先輩!ゴメンなさいっ!!先輩だけが頼りでっ!!___
可愛い後輩社員からいつもこんな感じでお願いをされて、嫌って言えなかったなぁ。
辞めるってなった時に一番引き留めてくれたけど…アイツ元気にやってるかな?
「……良いのか?」
「へ?」
「私が一緒で…良いのか…?」
「…良いも何も……父上のお家でもあるのに?」
俺は知らないフリをした。
「あ……いや、お母様からは何か言われてないかい?」
「いえ…最近お仕事が忙しいようで淋しい…とだけ伺っております。」
___私がこんな(ツンデレ)だから、愛人の方が可愛いんだわっ!って嘆いているけどな___
ちょっと俺も淋しい…みたいな雰囲気を出した。
「………私は…」
ポツリと父が話しだした。
実は父は社交界デビューをして、すぐに同じく社交界デビューした母に一目惚れをしたが、身分違いに落胆し他の女性と…と、思っても母ほど魅力のある人はいなかったそうだ。
ある日、母が婚約者から婚約解消を言われて祖父が奔走し、丁度将来性のある自分に白羽の矢が立った。
表向きは「位の高い者に逆らえず結婚」なのだが、思ってもみない棚ボタに喜んだものの……か。
取り敢えず簡単にまとめると、コミュ障?な父にツンデレな母………不器用同士の両片想いで拗れたということだ。
7歳児にどこまで語ってんだよウチの両親………ま、良いけどな。
「なるほど…僕……使用人達の噂であ………愛人?の…お家に…よく通われていると……聞きました…」
「そんなことを?!いや!違うよ!私は、王の依頼で調べ事をしているだけなんだ!別邸は王宮が手配したものだから、関係者以外はいないよっ!」
おぅ…父、話し方が砕けてきたね?
しかも7歳児に必死だね!
「そうなんですね。父上を信じていて……良かった……!」
あれあれ?
言ったは良いけど…これ…設定と違うなぁ…
「済まない。私が話さない性格だから………これからはお前もポーロウニアにも私を知ってもらわなければね。」
父はにっこりと微笑んだ。
おぅっ、キラキラ笑顔っ!イケメンだね!
しかも母は「ポーロウニア」って桐じゃん。
そういや父は…
__ズキッ!__
「痛っ!」
「大丈夫か?!」
「あ…大丈夫です。」
そう、「アッシュ」…トネリコだ…
そっか、意識してなかったけど、登場人物の名前は木をイメージしてんだな。
俺の「シオン」は花だけど…まぁ森に関係してるんだろう。
取り敢えずは父は大丈夫そうだな!
次は母だっ!
俺、第3王子の婚約者シオン・ローズウッドは、王子が入学式で会場まで行けずに迷子になっている主人公と出会って恋に落ちたのが気に食わず、主人公をイジメ倒して卒業式の断罪イベントで山奥の僻地へ飛ばされ…過酷な環境にシオンはそのまま息を引き取る………らしいが………
侯爵は別の言い方で「辺境伯」………ここは酷い僻地ではないが、他国に接する国境地帯だ。娯楽はほぼなく王都からは遠い。
それが断罪後は更に遠い山奥の僻地!
山奥上等♪願ったり叶ったりっ!
目指せ!円満断罪っ!!
まずは地盤作りだっ!
前世を理解して1週間、たまに読んでた本の通り熱も頻繁に出て混乱したのであまり覚えていないが、母やカヤに日本の話をして困らせたらしい。
なんでも…高熱を出した俺に「何か食べたいものはあるか?」と聞かれて「ガリガ○くんが食べたい」と返事をしたそうだ。
「ガリガ○くん」…母はそういう動物の肉を食べたいのかと勘違いし、カヤはそういう名前の果物があるのかと勘違いして2人は国じゅうを探し回ったらしい。
いや…実際ここには存在しないんだが…
父はその時、愛人の家にいてこちらには関心は全くなかった…そうだ。
そういえばそんな設定だったな。
俺はよくある政略結婚のもとに生まれた。
父は伯爵の自分よりも身分の高い侯爵の母に引け目を感じ、母は惚れて無理を言って嫁いだもののツンデレ属性で父には理解されず………まぁ、よくある設定だ。
そんな中での俺。
「跡継ぎが生まれたから良いだろう。」
と、さっさと愛人宅へ通うようになった…はず。
確か…10歳の頃には完全にあっちだったよな……色々と面倒な感じだし…環境改善するなら7歳の今か………
う~ん…父に構ってもらうにはどうすりゃ良いか…死んだ時の俺よりかなり若いよなぁ………
うんうん唸りながら庭園を歩いていると、俺のお気に入りの木の前で父が立っていた。
「「あ……」」
___気まずい___
う~ん……この見た目…多分俺の部下くらいの歳だろ…?
しかも今は侯爵、元伯爵?よく分からんが、色々人生揉まれてるだろうし精神年齢は実年齢よりこっち寄りだよな?!
「酒…飲み行こっか☆」
…………いや、俺7歳…
「おぅ!最近仕事どうっ?」
…………いや、俺7歳…
「いやぁ…今日は良い天気だねぇ!ゴルフでも行こうかぁ?!」
…………いやぁっ、俺7歳ぃぃ……しかもこの世界ゴルフねぇし、そもそも俺もやらねぇし!
「………どうした…?シオン。」
あれ?
この少し心配そうにして近寄って来るクールビューティーな父、設定じゃ子どもに興味ないんじゃなかったっけ?
設定間違えて覚えたかな?
「あ、いえ……お久し振りです…父上……この木に何か…?」
俺のお気に入りに何かぁっ?!
「この木は…実はお前が生まれた時に植えたものでね…甘い香りの花から…そろそろ実となるはずなんだが………全くないからどうしたのかと思ってね。」
父は不思議そうに木を眺める。
この木は梅の木だ。
この世界の梅の木は年に4回も花が咲いて実がなるので、前世の知識を活かしてカヤに色々お願いしている。
「あ…それなら僕が収穫してカヤに飲み物になるようにお願いしました。」
ホントは梅酒を作りたかったけど、俺はまだ子どもだから梅ジュースな!
「………っ!あの甘い香りの実は飲み物になるのか?!」
「はい、酸っぱいですが、食べ物にもなりますよ。」
「しかし、香りの割に食べられるものではなかっただろう?」
あ、食べたんだな!可愛いぞっ、父!!
この世界の青梅は、毒はないが渋みと酷い酸味があるからなぁ。
「時間が掛かりますが、調理をすれば結構美味しいですよ。」
………あ!これだ!!
「…父上………僕………父上と一緒に…この木の実で調理が…したいですっ………」
上目遣いで一生懸命お願いをしてみた。
___先輩!ゴメンなさいっ!!先輩だけが頼りでっ!!___
可愛い後輩社員からいつもこんな感じでお願いをされて、嫌って言えなかったなぁ。
辞めるってなった時に一番引き留めてくれたけど…アイツ元気にやってるかな?
「……良いのか?」
「へ?」
「私が一緒で…良いのか…?」
「…良いも何も……父上のお家でもあるのに?」
俺は知らないフリをした。
「あ……いや、お母様からは何か言われてないかい?」
「いえ…最近お仕事が忙しいようで淋しい…とだけ伺っております。」
___私がこんな(ツンデレ)だから、愛人の方が可愛いんだわっ!って嘆いているけどな___
ちょっと俺も淋しい…みたいな雰囲気を出した。
「………私は…」
ポツリと父が話しだした。
実は父は社交界デビューをして、すぐに同じく社交界デビューした母に一目惚れをしたが、身分違いに落胆し他の女性と…と、思っても母ほど魅力のある人はいなかったそうだ。
ある日、母が婚約者から婚約解消を言われて祖父が奔走し、丁度将来性のある自分に白羽の矢が立った。
表向きは「位の高い者に逆らえず結婚」なのだが、思ってもみない棚ボタに喜んだものの……か。
取り敢えず簡単にまとめると、コミュ障?な父にツンデレな母………不器用同士の両片想いで拗れたということだ。
7歳児にどこまで語ってんだよウチの両親………ま、良いけどな。
「なるほど…僕……使用人達の噂であ………愛人?の…お家に…よく通われていると……聞きました…」
「そんなことを?!いや!違うよ!私は、王の依頼で調べ事をしているだけなんだ!別邸は王宮が手配したものだから、関係者以外はいないよっ!」
おぅ…父、話し方が砕けてきたね?
しかも7歳児に必死だね!
「そうなんですね。父上を信じていて……良かった……!」
あれあれ?
言ったは良いけど…これ…設定と違うなぁ…
「済まない。私が話さない性格だから………これからはお前もポーロウニアにも私を知ってもらわなければね。」
父はにっこりと微笑んだ。
おぅっ、キラキラ笑顔っ!イケメンだね!
しかも母は「ポーロウニア」って桐じゃん。
そういや父は…
__ズキッ!__
「痛っ!」
「大丈夫か?!」
「あ…大丈夫です。」
そう、「アッシュ」…トネリコだ…
そっか、意識してなかったけど、登場人物の名前は木をイメージしてんだな。
俺の「シオン」は花だけど…まぁ森に関係してるんだろう。
取り敢えずは父は大丈夫そうだな!
次は母だっ!
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