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息子の結婚相手がいやらしくてかわいい~義父からの求愛種付け脱出不可避~
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「お、お疲れさま……!」
「……美麗さん、お久しぶり」
「えっ?」
いつも聞いている声よりも、低音で深みのある声が聞こえてきて思考が止まる。
(──こ、孝太さんじゃない……⁈)
私は衝動的に声の主へと顔を向けた。ベッド脇のランプしか点けていなかったせいで、相手の顔に影がかかっており一瞬では判別できなかった。
目をよく凝らし見つめれば、ひとりだけ記憶と一致する人物の名が頭にブワッと浮かび上がる。
「え……雅孝(まさたか)さん、ですか……!?」
「覚えてくれていて嬉しいよ」
恐々と呼び掛ければ、ニコリと微笑まれ私は狼狽えた。
顔も名前も声も覚えているし忘れるわけがない。だって目の前にいる人物は、愛する夫の父親で私にとっては義理の父親なのだから。
雅孝さんは脱いだビジネスコートとジャケットを適当な椅子に掛け、ネクタイを緩めている。私は雅孝さんがここにいる理由が分からず、タオルケットを握る手が小さく震え出していた。
(どっ、どうしてここに雅孝さんがいるの……⁈)
部屋の中をキョロキョロと見渡すが、約束している夫の姿はどこにもいない。紛れもなく、ここにいるのは雅孝さんただひとりのようだった。
「随分と艶かしい姿をしているんだね……さぁ、よく見せてごらん?」
視線を合わせそう言った雅孝さんは、私を隠していたものを軽々と振り払う。一体私は何をされたのか理解できず、足元に落ちているタオルケットを見つめた。
いきなり外気に晒された私の肌は、一度大きくブルりと震え縮こまる。
恐る恐る視線を上げると、私の体をじいっと食い入るように見つめている雅孝さんがそこにいた。
嫌な予感がする。早くここから逃げようと弾かれたように足を動かした。
「きっ、着替えてきます……!!」
しかしその願いが叶うことはなかった。
「──待ちなさい」
すぐさま雅孝さんの太い腕で抱きとめられ、体の自由を奪われた。
「や、やめてください……!!」
「そのままでいてくれると約束してくれるなら、離してあげるよ?」
「むっ、無理です……っ!!」
私は精一杯の力を込め身を捩り抜け出そうとがんばるが、彼の力の方が上回り締め付けが増していく。
必死に身を捩れば、雅孝さんのシャツと私の下着が擦れて胸の先端に刺激を受ける。ゾワっと小さな快感が走った。
「……んっ、はぁん……っ!」
自分の甘い声色に驚いた私は、反射的に口元を手で覆った。
すると、頭上からフッと空気が漏れる音が聞こえてきて察してしまう。
(雅孝さんにも声を聞かれてしまったんだ……!)
私は早くここからいなくなりたい一心で、より一層腕の中で暴れ始めた。
「……美麗さん、お久しぶり」
「えっ?」
いつも聞いている声よりも、低音で深みのある声が聞こえてきて思考が止まる。
(──こ、孝太さんじゃない……⁈)
私は衝動的に声の主へと顔を向けた。ベッド脇のランプしか点けていなかったせいで、相手の顔に影がかかっており一瞬では判別できなかった。
目をよく凝らし見つめれば、ひとりだけ記憶と一致する人物の名が頭にブワッと浮かび上がる。
「え……雅孝(まさたか)さん、ですか……!?」
「覚えてくれていて嬉しいよ」
恐々と呼び掛ければ、ニコリと微笑まれ私は狼狽えた。
顔も名前も声も覚えているし忘れるわけがない。だって目の前にいる人物は、愛する夫の父親で私にとっては義理の父親なのだから。
雅孝さんは脱いだビジネスコートとジャケットを適当な椅子に掛け、ネクタイを緩めている。私は雅孝さんがここにいる理由が分からず、タオルケットを握る手が小さく震え出していた。
(どっ、どうしてここに雅孝さんがいるの……⁈)
部屋の中をキョロキョロと見渡すが、約束している夫の姿はどこにもいない。紛れもなく、ここにいるのは雅孝さんただひとりのようだった。
「随分と艶かしい姿をしているんだね……さぁ、よく見せてごらん?」
視線を合わせそう言った雅孝さんは、私を隠していたものを軽々と振り払う。一体私は何をされたのか理解できず、足元に落ちているタオルケットを見つめた。
いきなり外気に晒された私の肌は、一度大きくブルりと震え縮こまる。
恐る恐る視線を上げると、私の体をじいっと食い入るように見つめている雅孝さんがそこにいた。
嫌な予感がする。早くここから逃げようと弾かれたように足を動かした。
「きっ、着替えてきます……!!」
しかしその願いが叶うことはなかった。
「──待ちなさい」
すぐさま雅孝さんの太い腕で抱きとめられ、体の自由を奪われた。
「や、やめてください……!!」
「そのままでいてくれると約束してくれるなら、離してあげるよ?」
「むっ、無理です……っ!!」
私は精一杯の力を込め身を捩り抜け出そうとがんばるが、彼の力の方が上回り締め付けが増していく。
必死に身を捩れば、雅孝さんのシャツと私の下着が擦れて胸の先端に刺激を受ける。ゾワっと小さな快感が走った。
「……んっ、はぁん……っ!」
自分の甘い声色に驚いた私は、反射的に口元を手で覆った。
すると、頭上からフッと空気が漏れる音が聞こえてきて察してしまう。
(雅孝さんにも声を聞かれてしまったんだ……!)
私は早くここからいなくなりたい一心で、より一層腕の中で暴れ始めた。
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