25 / 49
ローランド・ウェルムの試練
しおりを挟む
騎士団長、ディランは扉を開けて入ってきた副団長の顔を見て内心で深くため息をついた。
暗い顔が、日に日にひどくなっている。
少し前までは、感情を表に出すことは全くと言って良いほどなく、上司であるディランはもちろん王家すらも尻込みするほどの怜悧な有能さを発揮していた副団長は、あからさまなほどに1人の女性に執着を見せていた。
ただ何分。
相手がなぁ、とディランはもう一度内心のため息を吐き出す。
会ってみて、本人が色恋沙汰から遠ざかることを望んでいる。それだけであれば良かった。
本人同士の問題だし、あの男前が本気で、しかも無意識に色気を傍迷惑なほどにまき散らして口説きにかかっているのだから、勝手にやっていれば良い。
ただ本人同士、で済まない相手だった。何せ、周囲のガードが硬い。同僚や上司たちは、まだ可愛い方で。友人も大体は、それほど強硬ではない。
ただ、兄弟と、家のガードは、並大抵ではない。
そしてこの数日。
副団長、ローランドは目に見えて不機嫌だった。
(迷惑だ)
あの男がようやく自分から欲しがった女性がまさかそこまで厄介な相手とは。
「…ローランド、その目に見えて不機嫌なのはなんとかならないのか。部下が怯えて仕方ないんだが」
「不機嫌、ですか」
無自覚か。
と、その重傷ぶりにこめかみを抑えながら、ディランはこれまで黙っていたが諦めて爆弾を投下した。
感情を表に出さない分、仕事も左右されなかったのだが。まあ、そこはやはり人間だったのだなと喜ばしいのだが、いかんせん、怖いのだ。八つ当たりをしたり不機嫌に振る舞ったり乱暴になったりと、実害はない。実害はないが怖いと言う、この状況が騎士団内の緊張感をおかしなほどに高くしている。
あれが、爆発したらどうなるんだ?と。
「リラ嬢と、何かあったか」
無遠慮に投げかけられた言葉に、ローランドの目が危ういほどに昏い光を孕む。金色の目は、獲物に飢えた獰猛な獣のようで、ディランでも背筋がヒヤリとした。
だが、感情を押し殺すのが得意な部下は、覆い隠せない感情を目に宿したまま、振る舞いは騎士の模範たるもので。
「リラ嬢、ですか。先日から、仕事を休んでいるようです」
「…総務に行ったのか?」
「気配がありませんから、行っていません」
気配、と、一瞬固まったが、ディランはそこは触れないことにした。ディランもリラに会っていたが、離れた場所から終えるほどの気配、つまり魔力は拾えなかったのだが。
若干ではなく引くレベルの執着に、うっかりリラに同情してしまう。これは、この餌食になるのは、彼女1人だ。確かにそれは正当な獲物だろうし、こいつは他に何も欲していないが。気の毒すぎる。
「具合でも悪いのか」
日々、帰りに送っていたのを知っているディランが問えば、ローランドはむっつりとして答えない。いない理由を質しに行かないと言うことは、知っているか察しているかなのだろうが。どうやら気分の良い理由ではないらしい。
「お前のことが家に知られて、出してもらえなくなったか」
「…あの家の何かご存知なのですか」
おや、反応があったな、とディランは嬉しくない。つまりそれは図星なのだろうが、一番厄介な理由だった。
「一般的なことしか知らないぞ」
「社交界に出てこないあの家の事が、それほど一般的に知られていますか」
こいつは基本的に仕事以外で他人に興味もなかったし、女性はむしろ迷惑だと嫌厭していたのだから耳にも入れていなかったのだろうな、と思う。
「不機嫌になったのは、お前がオレが止めるのも聞かずに、必要もない総務への護衛をした後だからな。原因はその時に何かあったか、その後何かあったか。その時に何かあったにしては長引いているから、まあ、その後となれば彼女の家族が原因だろう」
ローランドの眉間にシワがよる。
「執事に、追い返されたくらいじゃそこまでいかないな。だが家を出たリンデンたち上の兄弟はそこまであからさまには囲い込んでいない。お前、誰を怒らせた?」
「当主を」
怒らせた相手が当主だと聞いた瞬間の上司の盛大に苦虫を噛み潰した顔に、ローランドは奥歯に力を入れる。ともすれば、すべて放棄してあの家に乗り込んで彼女を連れ出したい。
が、そもそも彼女がそれを望んでいないことは、あの日の様子でわかってしまっている。
日々通っても、近づくことすらできない。歯痒さも限界まできていた。
触れたい。指先に、手に、頬に、唇に。
せめて、その姿を目にしたい。
いや、あの目に。不機嫌にも楽しげにも怒ったようにも、表情を伴って向けられるあの瞳に、自身が映りたい。
積み重なっていく願望に限度がないのか。
鬱憤を晴らすように仕事に打ち込めば、非常に効率は良く。部下の動きも良いと思っていたが、どうやら不機嫌な自分に怯えていたようで。普段の厳しさが足りないのかと反省したが、それも何も、どうでも良かった。
そして。
不本意ながらローランドはエリスリトーリア・リステンを訪ねた。
突然の来訪に面食らったエリスは、それでも応対をし、用向きを聞いて目を見開いた。
「リース様が目覚めた?」
複雑な表情を見れば、ローランドは彼女もダメか、と思ってしまう。だが他に頼る相手はいないのだ。
「確かにライアスよりはリラを連れ出せるだろうけれど。それであなたのところに連れて行ったら、わたしまで今後彼女に会えなくなってしまうわ」
肩を竦めてサラッと言われる。
ローランドの確信が深まる。あの家の男たちのリラへの感情は、自分と同じ。そこに彼女を置いておくことが腹が煮え繰り返るほどに、耐え難い。
自分には警戒心を向けるリラが、信頼しきって触れられても何をしても当たり前に受け入れているあのばしょから連れ出したくて仕方ない。
「普通にあそこで会うのはだめなのですか」
「近づくことさえできない」
副団長の自分でさえ。あの執事は何者なのかという疑問が付き纏い続けるが。だが、それをエリスは当然のように受け止める。
「レイが近づけるはずがないわね。むしろよく、一度でも家まで入れたものだわ。ライアスだって、玄関先までがせいぜいなのに」
言うと、エリスは玄関先から出てきて、ため息混じりにローランドを見上げた。
「連れ出して、あなたに会わせることはお断りします。彼らは彼らなりの理由があって、リラをあなたに近づけたくないと思っているし、わたしが想像する理由であれば、仕方ないと思います」
「…それは、シグルド夫人やイルク・リンドが原因か」
「っ」
エリスが息を飲む。
「会ったのね?と言うことは、リラも…」
小さく、エリスが首を振るのを、ローランドは胸を痛めながら、眺めた。
どれだけの苦痛を、リラは味わってきたと言うのだろう。周囲の反応がそれを示しているようで、歯痒くなる。
「それにもし気づいたとしたら、リース様が目覚めるのもわかる気がするわ。ウェルム副団長様、お家まではご一緒します。連れ出しはしません。正面から入って、お話をなさってください」
「手間をかけて申し訳ない。それで十分だ」
「今回だけですよ」
暗い顔が、日に日にひどくなっている。
少し前までは、感情を表に出すことは全くと言って良いほどなく、上司であるディランはもちろん王家すらも尻込みするほどの怜悧な有能さを発揮していた副団長は、あからさまなほどに1人の女性に執着を見せていた。
ただ何分。
相手がなぁ、とディランはもう一度内心のため息を吐き出す。
会ってみて、本人が色恋沙汰から遠ざかることを望んでいる。それだけであれば良かった。
本人同士の問題だし、あの男前が本気で、しかも無意識に色気を傍迷惑なほどにまき散らして口説きにかかっているのだから、勝手にやっていれば良い。
ただ本人同士、で済まない相手だった。何せ、周囲のガードが硬い。同僚や上司たちは、まだ可愛い方で。友人も大体は、それほど強硬ではない。
ただ、兄弟と、家のガードは、並大抵ではない。
そしてこの数日。
副団長、ローランドは目に見えて不機嫌だった。
(迷惑だ)
あの男がようやく自分から欲しがった女性がまさかそこまで厄介な相手とは。
「…ローランド、その目に見えて不機嫌なのはなんとかならないのか。部下が怯えて仕方ないんだが」
「不機嫌、ですか」
無自覚か。
と、その重傷ぶりにこめかみを抑えながら、ディランはこれまで黙っていたが諦めて爆弾を投下した。
感情を表に出さない分、仕事も左右されなかったのだが。まあ、そこはやはり人間だったのだなと喜ばしいのだが、いかんせん、怖いのだ。八つ当たりをしたり不機嫌に振る舞ったり乱暴になったりと、実害はない。実害はないが怖いと言う、この状況が騎士団内の緊張感をおかしなほどに高くしている。
あれが、爆発したらどうなるんだ?と。
「リラ嬢と、何かあったか」
無遠慮に投げかけられた言葉に、ローランドの目が危ういほどに昏い光を孕む。金色の目は、獲物に飢えた獰猛な獣のようで、ディランでも背筋がヒヤリとした。
だが、感情を押し殺すのが得意な部下は、覆い隠せない感情を目に宿したまま、振る舞いは騎士の模範たるもので。
「リラ嬢、ですか。先日から、仕事を休んでいるようです」
「…総務に行ったのか?」
「気配がありませんから、行っていません」
気配、と、一瞬固まったが、ディランはそこは触れないことにした。ディランもリラに会っていたが、離れた場所から終えるほどの気配、つまり魔力は拾えなかったのだが。
若干ではなく引くレベルの執着に、うっかりリラに同情してしまう。これは、この餌食になるのは、彼女1人だ。確かにそれは正当な獲物だろうし、こいつは他に何も欲していないが。気の毒すぎる。
「具合でも悪いのか」
日々、帰りに送っていたのを知っているディランが問えば、ローランドはむっつりとして答えない。いない理由を質しに行かないと言うことは、知っているか察しているかなのだろうが。どうやら気分の良い理由ではないらしい。
「お前のことが家に知られて、出してもらえなくなったか」
「…あの家の何かご存知なのですか」
おや、反応があったな、とディランは嬉しくない。つまりそれは図星なのだろうが、一番厄介な理由だった。
「一般的なことしか知らないぞ」
「社交界に出てこないあの家の事が、それほど一般的に知られていますか」
こいつは基本的に仕事以外で他人に興味もなかったし、女性はむしろ迷惑だと嫌厭していたのだから耳にも入れていなかったのだろうな、と思う。
「不機嫌になったのは、お前がオレが止めるのも聞かずに、必要もない総務への護衛をした後だからな。原因はその時に何かあったか、その後何かあったか。その時に何かあったにしては長引いているから、まあ、その後となれば彼女の家族が原因だろう」
ローランドの眉間にシワがよる。
「執事に、追い返されたくらいじゃそこまでいかないな。だが家を出たリンデンたち上の兄弟はそこまであからさまには囲い込んでいない。お前、誰を怒らせた?」
「当主を」
怒らせた相手が当主だと聞いた瞬間の上司の盛大に苦虫を噛み潰した顔に、ローランドは奥歯に力を入れる。ともすれば、すべて放棄してあの家に乗り込んで彼女を連れ出したい。
が、そもそも彼女がそれを望んでいないことは、あの日の様子でわかってしまっている。
日々通っても、近づくことすらできない。歯痒さも限界まできていた。
触れたい。指先に、手に、頬に、唇に。
せめて、その姿を目にしたい。
いや、あの目に。不機嫌にも楽しげにも怒ったようにも、表情を伴って向けられるあの瞳に、自身が映りたい。
積み重なっていく願望に限度がないのか。
鬱憤を晴らすように仕事に打ち込めば、非常に効率は良く。部下の動きも良いと思っていたが、どうやら不機嫌な自分に怯えていたようで。普段の厳しさが足りないのかと反省したが、それも何も、どうでも良かった。
そして。
不本意ながらローランドはエリスリトーリア・リステンを訪ねた。
突然の来訪に面食らったエリスは、それでも応対をし、用向きを聞いて目を見開いた。
「リース様が目覚めた?」
複雑な表情を見れば、ローランドは彼女もダメか、と思ってしまう。だが他に頼る相手はいないのだ。
「確かにライアスよりはリラを連れ出せるだろうけれど。それであなたのところに連れて行ったら、わたしまで今後彼女に会えなくなってしまうわ」
肩を竦めてサラッと言われる。
ローランドの確信が深まる。あの家の男たちのリラへの感情は、自分と同じ。そこに彼女を置いておくことが腹が煮え繰り返るほどに、耐え難い。
自分には警戒心を向けるリラが、信頼しきって触れられても何をしても当たり前に受け入れているあのばしょから連れ出したくて仕方ない。
「普通にあそこで会うのはだめなのですか」
「近づくことさえできない」
副団長の自分でさえ。あの執事は何者なのかという疑問が付き纏い続けるが。だが、それをエリスは当然のように受け止める。
「レイが近づけるはずがないわね。むしろよく、一度でも家まで入れたものだわ。ライアスだって、玄関先までがせいぜいなのに」
言うと、エリスは玄関先から出てきて、ため息混じりにローランドを見上げた。
「連れ出して、あなたに会わせることはお断りします。彼らは彼らなりの理由があって、リラをあなたに近づけたくないと思っているし、わたしが想像する理由であれば、仕方ないと思います」
「…それは、シグルド夫人やイルク・リンドが原因か」
「っ」
エリスが息を飲む。
「会ったのね?と言うことは、リラも…」
小さく、エリスが首を振るのを、ローランドは胸を痛めながら、眺めた。
どれだけの苦痛を、リラは味わってきたと言うのだろう。周囲の反応がそれを示しているようで、歯痒くなる。
「それにもし気づいたとしたら、リース様が目覚めるのもわかる気がするわ。ウェルム副団長様、お家まではご一緒します。連れ出しはしません。正面から入って、お話をなさってください」
「手間をかけて申し訳ない。それで十分だ」
「今回だけですよ」
0
お気に入りに追加
46
あなたにおすすめの小説

白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。

五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
I Still Love You
美希みなみ
恋愛
※2020/09/09 登場した日葵の弟の誠真のお話アップしました。
「副社長には内緒」の莉乃と香織の子供たちのお話です。長谷川日葵と清水壮一は生まれたときから一緒。当たり前のように大切な存在として大きくなるが、お互いが高校生になったころから、二人の関係は複雑に。決められたから一緒にいるのか?そんな疑問を持ち始めた壮一は、日葵にはなにも告げずにアメリカへと留学をする。何も言わずにいなくなった壮一に、日葵は傷つく。そして7年後。大人になった2人は同じ会社で再会するが……。
ずっと一緒だったからこそ、迷い、悩み、自分の気持ちを見失っていく二人。
「副社長には内緒」を読んで頂かなくても、まったく問題はありませんが読んで頂いた後の方が、より楽しんで頂けるかもしれません。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

婚約者の不倫相手は妹で?
岡暁舟
恋愛
公爵令嬢マリーの婚約者は第一王子のエルヴィンであった。しかし、エルヴィンが本当に愛していたのはマリーの妹であるアンナで…。一方、マリーは幼馴染のアランと親しくなり…。

忙しい男
菅井群青
恋愛
付き合っていた彼氏に別れを告げた。忙しいという彼を信じていたけれど、私から別れを告げる前に……きっと私は半分捨てられていたんだ。
「私のことなんてもうなんとも思ってないくせに」
「お前は一体俺の何を見て言ってる──お前は、俺を知らな過ぎる」
すれ違う想いはどうしてこうも上手くいかないのか。いつだって思うことはただ一つ、愛おしいという気持ちだ。
※ハッピーエンドです
かなりやきもきさせてしまうと思います。
どうか温かい目でみてやってくださいね。
※本編完結しました(2019/07/15)
スピンオフ &番外編
【泣く背中】 菊田夫妻のストーリーを追加しました(2019/08/19)
改稿 (2020/01/01)
本編のみカクヨムさんでも公開しました。
交換された花嫁
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
「お姉さんなんだから我慢なさい」
お姉さんなんだから…お姉さんなんだから…
我儘で自由奔放な妹の所為で昔からそればかり言われ続けてきた。ずっと我慢してきたが。公爵令嬢のヒロインは16歳になり婚約者が妹と共に出来きたが…まさかの展開が。
「お姉様の婚約者頂戴」
妹がヒロインの婚約者を寝取ってしまい、終いには頂戴と言う始末。両親に話すが…。
「お姉さんなのだから、交換して上げなさい」
流石に婚約者を交換するのは…不味いのでは…。
結局ヒロインは妹の要求通りに婚約者を交換した。
そしてヒロインは仕方無しに嫁いで行くが、夫である第2王子にはどうやら想い人がいるらしく…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる