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仲良いですね
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「エリスちゃん。ねえ、エリスちゃん、ちょっと待って」
手を引く幼なじみに、幼い頃と変わらない呼びかけをして、リラが足を止めるように求める。嫌な顔をしてエリスが振り返るけれど、気づかない様子で歩み寄ってくるローランドを示した。
「午前中、あの方の部署に仕事で伺っていて。わたし何か、やっちゃったのかも」
(そんなはずないでしょっ)
緩く波打つ髪を揺らして、その、歩み寄ってくる無駄なほどに見た目の良い騎士をエリスは振り返った。均整のとれた肢体、冷たく鉄のような表情のない美しい顔が、エリスにその鋭い目を据えていた。金色の目と合って、一瞬怖い、と思うが、怯んではいられない。
ただ、その目がすぐにリラに移された瞬間にあからさまに纏う雰囲気が変わり、ぽかん、とした。
(だれ、あれ)
氷のようだ、鉄のようだ、血も涙もない、頭が切れて王家も頭が上がらないほどにできる人。ついて回る評価は、高いけれど人間味のないものばかり。
そんな奴が、なんでよりにもよってリラに興味なんて持ってくれた、と、苦虫ありったけ集めて噛み潰したい気分だったのだけれど。
(なに、あれ)
王宮に連なる各部署の恒例の親睦会。そこでリラが厄介なのに目をつけられたと夫から聞かされて。とにかく様子を確認しようと今日の昼の約束を取りつけていたのだけれど。
「リラ嬢、ここで会えてよかった」
穏やかにその目を和らげる、このとろとろの甘ったるい顔の男は、だれ!と、リラを連れ去ろうとしたことで威圧して気配で押さえ込もうとされた時より遥かにエリスを動揺させて怯えさせる。
これ、リラは絶対敵わないやつ。ただ、気づきもしないでこの人が苦労する気もするけど。
と、そこはちょっと、ほくそ笑む。
「ローランド様、先ほどはお邪魔しました。わたし、何か…あ、やはり、差し出がましい事をし過ぎましたよね…。問題になってしまいましたか?」
「ああ、いや?今日こそあれを片付けさせようとしていたところだったので、助かった」
それならよかったです、と、何の疑いもなく笑みを浮かべるリラの袖を、エリスは引いた。
「リラ、行こ」
「あ、ごめんごめん。では、ローランド様。失礼します」
「ああ、ご一緒させていただいても?見たところ、これから昼のようだ」
「…は??」
そうも直球で言われたら、なかなか、断れませんよね?
エリスリトーリア・リステン、と名乗ったのを聞き、当然のように2人のお弁当についてきて、しかもさりげなくリラのすぐ隣に陣取ったローランドは、なぜか名乗ったエリスではなく、すでにもぐもぐと、エルムが用意してくれたお弁当を食べているリラに甘ったるく向けられている。
向かいに座る形になりながら、じっとその様子を観察した。
リラは多分、物好きな人に関わってしまったな、くらいにしか思っていない。これでこの、過剰なまでの好意というか執着というか…まあ、口にするのも幅ったいものに気付いてしまったら、一も二もなく逃げ出して避けまくることは間違いない。
そう思えば、こんなまあ、人柄や人格は不明だから横に一旦置くとしても、肩書きやら評価やら見た目やら、超優良物件が、なんで、リラになんて気がついちゃったかなぁ、とは思う。
「エリス、というのは、愛称?」
「…」
口に含みすぎて、視線を感じたりらは、こくこく、とただ首を縦に振る。いやだから、一応あんた、お嬢様なんだから、その、口に入れすぎて頬袋にものため込んだナニカみたいになるのやめなさいって、と、突っ込みたくなるのをこらえてエリスはリラのお弁当の器に自分が持ってきたおかずを一つ入れて、代わりにそこから気になったおかずを一つ頂戴する。
無言のそのやりとりをローランドがしっかりと見つめていたことは気づいているが。羨ましいだろう。永年の付き合いだからこその遠慮のなさ。
それにしても、無口だ、仕事で必要な時以外は単語しか聞かない、単語でも返ってくればマシ、な副団長のはずが。
「副団長様、その子、口に物入れてる間は喋りませんよ。お行儀が悪いって、小さい頃から言われてましたから」
「…」
あ、やっぱりそれ、リラ仕様なのね。と、無言の視線を受けてエリスはひんやりと目を向ける。
一応、リラの幼なじみで、親友なのだけど。そこの扱いすらこれって、いっそ潔いわとは、思うけれど。
ただ、変な空間だな、とエリスは客観的に眺めれば思ってしまう。
本当は、久しぶりに会えるから、この男のことは口実で、お喋りをしたかっただけなのだけれど。どうやら今日は無理そうだな、と。
ローランドがリラに話かけ、食事中のリラは首の動きでなんとなく応じ。見兼ねたり苛立ちを感じれば、エリスがローランドに言葉を向けるが、それにはローランドが無言という、よくわからないこの空間。
ようやく一頻り食べ終えた、というか、食べる方から会話をする方に気持ちを向けたリラの一言は、ただの爆弾投下でしかなかった。
「エリスちゃんと、ローランド様、仲良いのね」
「「は??」」
人見知りで、会話をしたりといったことも不得手なリラにとっては、先ほどから言葉を発している2人、つまり、ローランドとエリスがこの場をとりもっているようなもので。結果、会話を続けているのもこの2人が話していてくれるからで。だから、仲良いのだなぁ、という暢気を通り越して大間違いな回答に行き着いたようだ。
「リラ嬢」
「はい?」
口に入れようとしたのをやめて小首を傾げるリラに、ローランドは盛大にため息をつきたくなる。先ほどの団長室での仕事ぶりと、今の休憩中の寛いだ様子の違いに口がにやけそうになる。
「俺のことも、そんなに堅苦しく呼ばなくていい」
「いや、むしろ呼ばせてください」
ほぼ即答。
ああ、愛称呼び、うらやましのね。と、エリスは気づいてにやにや。は、一瞬で引っ込めた。視線で殺される気分を味わえるって、本当にあるのね、と。
リラの方は、一般的な呼び方以外を、よりにもよってこんな注目を浴びる人相手にする度胸はない。
ないのだが。時々この人、ものすごく俺様で鬼畜に見える。また何か、人の悪い笑みを浮かべた。
「ローと呼べ」
「いや、ですから」
「なんなら、朝も迎えに行って呼び方を教えてやるが」
リラが、絶句した。
「呼ばせていただきます」
昼休みなのに、なんだか物凄く疲れる。何かをがりがりと削られていっている気がする。
そう思いながら、リラもため息混じりに「お願い」を口にした。
「わたしにも、その、ご令嬢を呼ぶような呼び方、やめていただけると。こそばゆいので」
「敬称をつけずに、親しく呼んでいいと」
ほぅ、と浮かべられた笑みに、失敗した、とリラが気づいたのはもはや、後の祭り。
あぁあ、ばかね、と眺めるエリスの前で、ありえない事を、ローランドはしてくれた。
ローランドが持ってきた一口でつまめるようなサンドイッチを一つ、手に持ったと思ったらちょうどあいていたリラの口元に運んだのだ。
あ、と、エリスが止めようとしたときには、リラが口を開いていた。
差し出されたものに、すぐに手を出して。それはまあいい。口を開けるのは…!
「リラ!だめ!」
あ、と、リラが気づいたときには、それはもう口に入っていて。
「あ、美味しい」
「それは良かった」
チョコとお同じように、弁当も、自ら作った。1人で暮らしているローランドに、作ってくれる人はいない。
リラの反応に気を良くした後で、身を乗り出すエリスに目を向ける。
まるで、自分が何か混ぜ物をしたものを、食わせようとしたかのような反応に苛立つ。
が、その苛立ちを向ける前に、さすがに様子がただならぬことには、気づいた。
「リラ、美味しい、じゃなくて」
「あ、うん。ごめんなさい」
エリスは、食後にと持ってきていたチョコレートをひとかけら、手に持って、強めに魔力を送る。
「リラ」
促されるままに、それを口に含んだリラの、寂しそうな哀しそうな顔を、申し訳なく思うけれど。
「リステン嬢」
「既婚ですので」
「リステン夫人」
どうでもいい事を訂正させても、大した時間稼ぎにはならない。
これでも、まだ口数の少なさは継続するのか。
無言の問いかけに、エリスはローランドに目は向けず、時間を気にしはじめたリラを眺めた。
「わたしから話すことではありませんので。リラ、もう時間?」
「うん。ごめんね。全然お喋りできなかった」
「問題ないわ。今度、2人でゆっくり、話ましょ」
せっかくの時間を邪魔されたのだ。エリスの答えに嬉しそうに笑って頷くリラを眺めるローランドの顔を見て、少し、エリスは溜飲を下げた。
手を引く幼なじみに、幼い頃と変わらない呼びかけをして、リラが足を止めるように求める。嫌な顔をしてエリスが振り返るけれど、気づかない様子で歩み寄ってくるローランドを示した。
「午前中、あの方の部署に仕事で伺っていて。わたし何か、やっちゃったのかも」
(そんなはずないでしょっ)
緩く波打つ髪を揺らして、その、歩み寄ってくる無駄なほどに見た目の良い騎士をエリスは振り返った。均整のとれた肢体、冷たく鉄のような表情のない美しい顔が、エリスにその鋭い目を据えていた。金色の目と合って、一瞬怖い、と思うが、怯んではいられない。
ただ、その目がすぐにリラに移された瞬間にあからさまに纏う雰囲気が変わり、ぽかん、とした。
(だれ、あれ)
氷のようだ、鉄のようだ、血も涙もない、頭が切れて王家も頭が上がらないほどにできる人。ついて回る評価は、高いけれど人間味のないものばかり。
そんな奴が、なんでよりにもよってリラに興味なんて持ってくれた、と、苦虫ありったけ集めて噛み潰したい気分だったのだけれど。
(なに、あれ)
王宮に連なる各部署の恒例の親睦会。そこでリラが厄介なのに目をつけられたと夫から聞かされて。とにかく様子を確認しようと今日の昼の約束を取りつけていたのだけれど。
「リラ嬢、ここで会えてよかった」
穏やかにその目を和らげる、このとろとろの甘ったるい顔の男は、だれ!と、リラを連れ去ろうとしたことで威圧して気配で押さえ込もうとされた時より遥かにエリスを動揺させて怯えさせる。
これ、リラは絶対敵わないやつ。ただ、気づきもしないでこの人が苦労する気もするけど。
と、そこはちょっと、ほくそ笑む。
「ローランド様、先ほどはお邪魔しました。わたし、何か…あ、やはり、差し出がましい事をし過ぎましたよね…。問題になってしまいましたか?」
「ああ、いや?今日こそあれを片付けさせようとしていたところだったので、助かった」
それならよかったです、と、何の疑いもなく笑みを浮かべるリラの袖を、エリスは引いた。
「リラ、行こ」
「あ、ごめんごめん。では、ローランド様。失礼します」
「ああ、ご一緒させていただいても?見たところ、これから昼のようだ」
「…は??」
そうも直球で言われたら、なかなか、断れませんよね?
エリスリトーリア・リステン、と名乗ったのを聞き、当然のように2人のお弁当についてきて、しかもさりげなくリラのすぐ隣に陣取ったローランドは、なぜか名乗ったエリスではなく、すでにもぐもぐと、エルムが用意してくれたお弁当を食べているリラに甘ったるく向けられている。
向かいに座る形になりながら、じっとその様子を観察した。
リラは多分、物好きな人に関わってしまったな、くらいにしか思っていない。これでこの、過剰なまでの好意というか執着というか…まあ、口にするのも幅ったいものに気付いてしまったら、一も二もなく逃げ出して避けまくることは間違いない。
そう思えば、こんなまあ、人柄や人格は不明だから横に一旦置くとしても、肩書きやら評価やら見た目やら、超優良物件が、なんで、リラになんて気がついちゃったかなぁ、とは思う。
「エリス、というのは、愛称?」
「…」
口に含みすぎて、視線を感じたりらは、こくこく、とただ首を縦に振る。いやだから、一応あんた、お嬢様なんだから、その、口に入れすぎて頬袋にものため込んだナニカみたいになるのやめなさいって、と、突っ込みたくなるのをこらえてエリスはリラのお弁当の器に自分が持ってきたおかずを一つ入れて、代わりにそこから気になったおかずを一つ頂戴する。
無言のそのやりとりをローランドがしっかりと見つめていたことは気づいているが。羨ましいだろう。永年の付き合いだからこその遠慮のなさ。
それにしても、無口だ、仕事で必要な時以外は単語しか聞かない、単語でも返ってくればマシ、な副団長のはずが。
「副団長様、その子、口に物入れてる間は喋りませんよ。お行儀が悪いって、小さい頃から言われてましたから」
「…」
あ、やっぱりそれ、リラ仕様なのね。と、無言の視線を受けてエリスはひんやりと目を向ける。
一応、リラの幼なじみで、親友なのだけど。そこの扱いすらこれって、いっそ潔いわとは、思うけれど。
ただ、変な空間だな、とエリスは客観的に眺めれば思ってしまう。
本当は、久しぶりに会えるから、この男のことは口実で、お喋りをしたかっただけなのだけれど。どうやら今日は無理そうだな、と。
ローランドがリラに話かけ、食事中のリラは首の動きでなんとなく応じ。見兼ねたり苛立ちを感じれば、エリスがローランドに言葉を向けるが、それにはローランドが無言という、よくわからないこの空間。
ようやく一頻り食べ終えた、というか、食べる方から会話をする方に気持ちを向けたリラの一言は、ただの爆弾投下でしかなかった。
「エリスちゃんと、ローランド様、仲良いのね」
「「は??」」
人見知りで、会話をしたりといったことも不得手なリラにとっては、先ほどから言葉を発している2人、つまり、ローランドとエリスがこの場をとりもっているようなもので。結果、会話を続けているのもこの2人が話していてくれるからで。だから、仲良いのだなぁ、という暢気を通り越して大間違いな回答に行き着いたようだ。
「リラ嬢」
「はい?」
口に入れようとしたのをやめて小首を傾げるリラに、ローランドは盛大にため息をつきたくなる。先ほどの団長室での仕事ぶりと、今の休憩中の寛いだ様子の違いに口がにやけそうになる。
「俺のことも、そんなに堅苦しく呼ばなくていい」
「いや、むしろ呼ばせてください」
ほぼ即答。
ああ、愛称呼び、うらやましのね。と、エリスは気づいてにやにや。は、一瞬で引っ込めた。視線で殺される気分を味わえるって、本当にあるのね、と。
リラの方は、一般的な呼び方以外を、よりにもよってこんな注目を浴びる人相手にする度胸はない。
ないのだが。時々この人、ものすごく俺様で鬼畜に見える。また何か、人の悪い笑みを浮かべた。
「ローと呼べ」
「いや、ですから」
「なんなら、朝も迎えに行って呼び方を教えてやるが」
リラが、絶句した。
「呼ばせていただきます」
昼休みなのに、なんだか物凄く疲れる。何かをがりがりと削られていっている気がする。
そう思いながら、リラもため息混じりに「お願い」を口にした。
「わたしにも、その、ご令嬢を呼ぶような呼び方、やめていただけると。こそばゆいので」
「敬称をつけずに、親しく呼んでいいと」
ほぅ、と浮かべられた笑みに、失敗した、とリラが気づいたのはもはや、後の祭り。
あぁあ、ばかね、と眺めるエリスの前で、ありえない事を、ローランドはしてくれた。
ローランドが持ってきた一口でつまめるようなサンドイッチを一つ、手に持ったと思ったらちょうどあいていたリラの口元に運んだのだ。
あ、と、エリスが止めようとしたときには、リラが口を開いていた。
差し出されたものに、すぐに手を出して。それはまあいい。口を開けるのは…!
「リラ!だめ!」
あ、と、リラが気づいたときには、それはもう口に入っていて。
「あ、美味しい」
「それは良かった」
チョコとお同じように、弁当も、自ら作った。1人で暮らしているローランドに、作ってくれる人はいない。
リラの反応に気を良くした後で、身を乗り出すエリスに目を向ける。
まるで、自分が何か混ぜ物をしたものを、食わせようとしたかのような反応に苛立つ。
が、その苛立ちを向ける前に、さすがに様子がただならぬことには、気づいた。
「リラ、美味しい、じゃなくて」
「あ、うん。ごめんなさい」
エリスは、食後にと持ってきていたチョコレートをひとかけら、手に持って、強めに魔力を送る。
「リラ」
促されるままに、それを口に含んだリラの、寂しそうな哀しそうな顔を、申し訳なく思うけれど。
「リステン嬢」
「既婚ですので」
「リステン夫人」
どうでもいい事を訂正させても、大した時間稼ぎにはならない。
これでも、まだ口数の少なさは継続するのか。
無言の問いかけに、エリスはローランドに目は向けず、時間を気にしはじめたリラを眺めた。
「わたしから話すことではありませんので。リラ、もう時間?」
「うん。ごめんね。全然お喋りできなかった」
「問題ないわ。今度、2人でゆっくり、話ましょ」
せっかくの時間を邪魔されたのだ。エリスの答えに嬉しそうに笑って頷くリラを眺めるローランドの顔を見て、少し、エリスは溜飲を下げた。
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