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女除けのため、洗礼を受ける 7
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やっぱりねー、と、絢佳は浅葱と並んで見事なまでに取り囲まれた天羽を眺めた。頭が飛び出ている分、見つけるのも眺めるのも簡単でいいなぁ、と呟けば、浅葱がそこ?と笑うような和やかな状況の周囲は、物申したい人たちが隙を狙っているのだけれど。厳つく精悍なイケメン、浅葱がしっかりとガードしていて近寄ることも声をかけることもできない。
電撃発表、の結果、ここに入っていたマスコミに囲まれ、その周囲はさらに何やらオジサマたちが取り囲んでいる。
「浅葱さん、結局今日のこれって、何のためなんでしょう?」
「…ほんと、興味ないんだね」
「わたしの興味の問題ではなく、これはとーやの説明責任だと思うのですが?」
そりゃそうだ、と言って、ふはっ、と笑った浅葱の顔が少し幼いくらいに楽しそうで、絢佳はその顔を眺めて笑う。最初こそ威嚇されたけど。基本、気の良いお兄さんで変わりない。
「今日のは、疾矢の手駒が増えたお披露目。件、あの極上の男に群がりたい有象無象がおべんちゃらを言う会」
「いや、言い方っ」
今度は絢佳の方が吹き出す番で。
終始、近い距離で静かに話しているからその内容は周囲に聞かれてはいないけれど。逆にその距離感が危ういのを、絢佳の方は気付く様子もなく無頓着で。浅葱の方はそれを楽しんでいる。時折感じる、天羽からの怖い視線も、受け流す。
それに、この距離感で話し続けるところに割り込んで声をかけてくるような人間は、なかなかいない。
妻は一般人なので、くれぐれも騒ぎ立てたり表に出るようなことをしないようにとはっきりと釘を刺した時の天羽のにこやかな威圧に、言われなくてもマスコミは礼儀としてそのようなことをするはずもなかったが、さらにそんな気を喪失させられている。誰かがSNSにあげようとしたとしても、それがいかに不利益につながるかを知らしめる程度には影響力がある。
ただ、1人取り囲まれて戻ってくることもできないでいる天羽を眺め、絢佳と浅葱は軽口を叩きながら見物に徹していたわけで。
「絢ちゃん、何か飲む?1人にできないから、とってきてあげられないけど。取りに行く?」
浅葱の近寄るなオーラは会場を回って様々な飲み物を提供しているギャルソンたちも寄せ付けない。
「ノンアルコールなら。帰りわたし、運転ですよね」
断れずにアルコールを口にしている天羽を眺めながら、あの車、擦ったら高いよなぁ、やだなぁ、などと呟いている絢佳を浅葱は見下ろし、それから口元を手で覆いながらため息をついた。確かに、説明が足りなさすぎる。
「今日はここに泊まりだよ。運転の心配はしなくて良い」
「…聞いてませんよ。明日仕事…」
「送って行くって」
「着替え」
「着てきたやつ、クリーニングに回してたから部屋に届いてると思うぞ」
ぽかんとした絢佳がようやく言ったのが、あんなちゃんとした格好で仕事行かないよ、だったのに、結局浅葱は笑わされる。天羽の家族との面通しがあったからちゃんとした服着てたんだもん、とさらに言われれば、お前も言い方な?と小突かれる始末で。
なぜか笑いが収まらない様子の浅葱に膨れて絢佳は顔を逸らす。
「お手洗い、行ってきます」
「え」
浅葱が困った顔をする。いやそりゃ、行くこともあるだろうが。
行かずに終わるかなとも期待した。というか、これも先に言っておくべきだったのかと、言葉の足りなさは自分も含めてだと空気を出し尽くす勢いのため息をついた。
「行かないと、ダメか?」
「は?」
「さすがに、ついていけない」
心配されている意味はわかるから、絢佳はへらっと微笑う。
「だいじょーぶですよ」
まあ、大丈夫なわけ、ないよねぇ、と、絢佳は遠い目をする。
天羽の妻になったそもそもの目的を思えば、引っ込んでばかりいるわけにも行かないと思ったのもあるけれど。
どれだけあの人、女寄せ付けてるのよ、と天を仰ぎたくなる。きつい香りが苦手なので、着飾った女性の化粧品や香水の匂いはかなりきついのだけれど。
こちらの返事を待たずに姦しく言い募って、お互いの言葉で煽りあっているのか、美しい装いの、良いところのお嬢様やデキる良い女風の外見と、飛び交う言葉がそぐわな過ぎて、ああ、集団心理って危険、気をつけよう、と、聞き流す気満々の絢佳の気持ちは横滑りして行く。
少し離れた場所に、ここに着いた時に天羽を出迎えた人が無言でこちらをみていて、そっちの方が怖いなとも思ったりする。
「聞きましたけど、年上、なんですって?」
「え?だって天羽さんの年って」
「若作りして、そんな年増?それでどうやって取り入ったのかしら」
「よほど、メリットになるようなお家柄の方なのかしら。お見かけしたことないけれど」
「嫁き遅れた方を、押しつけられたのね、かわいそうに」
いや、どれも事実ですよ。取り入ったとか、良いとこのお家柄っていうのはないけれど。とまあ、言われるだろうなと思っていた内容で一応かすり傷程度には痛むけれど、覚悟していたことと無関係な相手ということで表に出さずにやり過ごせる範囲。だったのだけれど。
囲む中に、眉間にシワを寄せてこちらを見ている派手な顔立ちの小柄な女性と目が合って、それだけで胃が気持ち悪くなる。どうやら、すぐに自分だと気づかないほどに、サロンは化けさせてくれたらしいけれど。あの顔は気づいた。気づいた上での視線だったから、自分も気付いてしまったのだろうと思う。
「あんた、どうやって近づいたの?そういうことに興味はありませんって澄ました顔しながら、うまく自分を売り込んだの?」
知っている人間、しかも、因縁のある相手からの悪意のある言葉は、記憶とも絡んで吐き気のようなものまで呼び起こす。
「お高く止まって、関係ないような顔して、男の気を引くのが昔から得意だったものね?」
そんな覚えはない。そういう風に、言い廻られて、孤立していたことは何度もあるけれど。男とか女とか関係なく、友達だっただけなのに。目の前の、なぜか被害者のような表情を作る人をヒールの分高くなった身長で見下ろしていれば、そのやりとりを聞き止めた周囲がさらに、言い募る。
黙って聞いていたけれど、聞き逃せない言葉を、口にされた。
「どうせ、離れて行くのよ。何か彼が逆らえない理由があるのなら、浮気されるだけよ。彼、結婚とか、気にしないでしょ?」
妙に納得したような顔の人たちはきっと、あの、絢佳も詳しくは聞いていないけれど、過去の不倫のことでも言っているのだろう。
その時に、海外に出したのは、今日会ったお兄さんで。海外に出したせいで独立されたと苦笑いしていて。彼らの中では解決済みの話を、いつまでも引きずらせる人たち。
もともと、言うべきことは言って、女除け、まではいかなくても、牽制くらいはするつもりでいた。だから、浅葱から離れたのだけれど。
カチン、ときた。
黙ってばかりで、と、言いかけた誰かを遮って口を開いた。
怒ると反論の余地がないほどに言葉で追い詰めるから、気を付けろと言われていたのを思い出すけれど、いっそそのくらいやってやりたいほどに、腹が立った。
「あなたたち、集団で来ているけれど、じゃあ、わたしがいなかったらこの中の誰か、彼に選ばれるの?それとも、彼にアピールする順番でも決めてあるの?」
「なっ…」
大人しくしていると思った?怒らせたのは、あなたたちよ。
「言い分をまずは聞かせていただこうと思いましたが、皆さん、天羽の付加価値ばかり口にするんですね。天羽という人間のことを誰も言わないのなら、あなたたちが欲しているのは天羽の偶像ですか?ご自分がイメージする天羽が欲しいのなら、想像の中で勝手にやっていてください」
頭に血が上って、そのせいか、涙が出そうになる。震えるな、膝、声。絢佳は叱咤して、着飾って武装した女性たちをしっかりと見回した。
「挙句に、天羽を貶めるような発言をする方に貸す耳はありません。通していただけます?まさか、このような集まりで、化粧室で足止めされると思いませんでした」
取り囲んだ相手から、言い返されると思わなかったのか。自分が悪意を向ければ、厳しい言葉を返される可能性を想像しないのか。
呆然とする間をすり抜け、外に出たところで、背後で何か、音と声がする。
一つは、知らない女性の声。
「いやー、取り囲まれているから助けようと思ったら、面白い」
もう一つは、浅葱。
「綾部から、ああ見えて喧嘩はきっちり買い上げるタイプだって聞いててよかった…」
追いかけてきて、何か投げつけようとしたらしい女性を抑えているのを振り返った目の端に捉えたところで、不意に体が傾ぐ。
踏みとどまろうにも、傾いだ先は階段で、残っている足は頼りないヒールの方に体重が移動してしまって戻れない。
目を瞑って覚悟した落ちる衝撃の代わりに、呆れた声が降ってきた。
「よく落ちて来るやつだなぁ」
電撃発表、の結果、ここに入っていたマスコミに囲まれ、その周囲はさらに何やらオジサマたちが取り囲んでいる。
「浅葱さん、結局今日のこれって、何のためなんでしょう?」
「…ほんと、興味ないんだね」
「わたしの興味の問題ではなく、これはとーやの説明責任だと思うのですが?」
そりゃそうだ、と言って、ふはっ、と笑った浅葱の顔が少し幼いくらいに楽しそうで、絢佳はその顔を眺めて笑う。最初こそ威嚇されたけど。基本、気の良いお兄さんで変わりない。
「今日のは、疾矢の手駒が増えたお披露目。件、あの極上の男に群がりたい有象無象がおべんちゃらを言う会」
「いや、言い方っ」
今度は絢佳の方が吹き出す番で。
終始、近い距離で静かに話しているからその内容は周囲に聞かれてはいないけれど。逆にその距離感が危ういのを、絢佳の方は気付く様子もなく無頓着で。浅葱の方はそれを楽しんでいる。時折感じる、天羽からの怖い視線も、受け流す。
それに、この距離感で話し続けるところに割り込んで声をかけてくるような人間は、なかなかいない。
妻は一般人なので、くれぐれも騒ぎ立てたり表に出るようなことをしないようにとはっきりと釘を刺した時の天羽のにこやかな威圧に、言われなくてもマスコミは礼儀としてそのようなことをするはずもなかったが、さらにそんな気を喪失させられている。誰かがSNSにあげようとしたとしても、それがいかに不利益につながるかを知らしめる程度には影響力がある。
ただ、1人取り囲まれて戻ってくることもできないでいる天羽を眺め、絢佳と浅葱は軽口を叩きながら見物に徹していたわけで。
「絢ちゃん、何か飲む?1人にできないから、とってきてあげられないけど。取りに行く?」
浅葱の近寄るなオーラは会場を回って様々な飲み物を提供しているギャルソンたちも寄せ付けない。
「ノンアルコールなら。帰りわたし、運転ですよね」
断れずにアルコールを口にしている天羽を眺めながら、あの車、擦ったら高いよなぁ、やだなぁ、などと呟いている絢佳を浅葱は見下ろし、それから口元を手で覆いながらため息をついた。確かに、説明が足りなさすぎる。
「今日はここに泊まりだよ。運転の心配はしなくて良い」
「…聞いてませんよ。明日仕事…」
「送って行くって」
「着替え」
「着てきたやつ、クリーニングに回してたから部屋に届いてると思うぞ」
ぽかんとした絢佳がようやく言ったのが、あんなちゃんとした格好で仕事行かないよ、だったのに、結局浅葱は笑わされる。天羽の家族との面通しがあったからちゃんとした服着てたんだもん、とさらに言われれば、お前も言い方な?と小突かれる始末で。
なぜか笑いが収まらない様子の浅葱に膨れて絢佳は顔を逸らす。
「お手洗い、行ってきます」
「え」
浅葱が困った顔をする。いやそりゃ、行くこともあるだろうが。
行かずに終わるかなとも期待した。というか、これも先に言っておくべきだったのかと、言葉の足りなさは自分も含めてだと空気を出し尽くす勢いのため息をついた。
「行かないと、ダメか?」
「は?」
「さすがに、ついていけない」
心配されている意味はわかるから、絢佳はへらっと微笑う。
「だいじょーぶですよ」
まあ、大丈夫なわけ、ないよねぇ、と、絢佳は遠い目をする。
天羽の妻になったそもそもの目的を思えば、引っ込んでばかりいるわけにも行かないと思ったのもあるけれど。
どれだけあの人、女寄せ付けてるのよ、と天を仰ぎたくなる。きつい香りが苦手なので、着飾った女性の化粧品や香水の匂いはかなりきついのだけれど。
こちらの返事を待たずに姦しく言い募って、お互いの言葉で煽りあっているのか、美しい装いの、良いところのお嬢様やデキる良い女風の外見と、飛び交う言葉がそぐわな過ぎて、ああ、集団心理って危険、気をつけよう、と、聞き流す気満々の絢佳の気持ちは横滑りして行く。
少し離れた場所に、ここに着いた時に天羽を出迎えた人が無言でこちらをみていて、そっちの方が怖いなとも思ったりする。
「聞きましたけど、年上、なんですって?」
「え?だって天羽さんの年って」
「若作りして、そんな年増?それでどうやって取り入ったのかしら」
「よほど、メリットになるようなお家柄の方なのかしら。お見かけしたことないけれど」
「嫁き遅れた方を、押しつけられたのね、かわいそうに」
いや、どれも事実ですよ。取り入ったとか、良いとこのお家柄っていうのはないけれど。とまあ、言われるだろうなと思っていた内容で一応かすり傷程度には痛むけれど、覚悟していたことと無関係な相手ということで表に出さずにやり過ごせる範囲。だったのだけれど。
囲む中に、眉間にシワを寄せてこちらを見ている派手な顔立ちの小柄な女性と目が合って、それだけで胃が気持ち悪くなる。どうやら、すぐに自分だと気づかないほどに、サロンは化けさせてくれたらしいけれど。あの顔は気づいた。気づいた上での視線だったから、自分も気付いてしまったのだろうと思う。
「あんた、どうやって近づいたの?そういうことに興味はありませんって澄ました顔しながら、うまく自分を売り込んだの?」
知っている人間、しかも、因縁のある相手からの悪意のある言葉は、記憶とも絡んで吐き気のようなものまで呼び起こす。
「お高く止まって、関係ないような顔して、男の気を引くのが昔から得意だったものね?」
そんな覚えはない。そういう風に、言い廻られて、孤立していたことは何度もあるけれど。男とか女とか関係なく、友達だっただけなのに。目の前の、なぜか被害者のような表情を作る人をヒールの分高くなった身長で見下ろしていれば、そのやりとりを聞き止めた周囲がさらに、言い募る。
黙って聞いていたけれど、聞き逃せない言葉を、口にされた。
「どうせ、離れて行くのよ。何か彼が逆らえない理由があるのなら、浮気されるだけよ。彼、結婚とか、気にしないでしょ?」
妙に納得したような顔の人たちはきっと、あの、絢佳も詳しくは聞いていないけれど、過去の不倫のことでも言っているのだろう。
その時に、海外に出したのは、今日会ったお兄さんで。海外に出したせいで独立されたと苦笑いしていて。彼らの中では解決済みの話を、いつまでも引きずらせる人たち。
もともと、言うべきことは言って、女除け、まではいかなくても、牽制くらいはするつもりでいた。だから、浅葱から離れたのだけれど。
カチン、ときた。
黙ってばかりで、と、言いかけた誰かを遮って口を開いた。
怒ると反論の余地がないほどに言葉で追い詰めるから、気を付けろと言われていたのを思い出すけれど、いっそそのくらいやってやりたいほどに、腹が立った。
「あなたたち、集団で来ているけれど、じゃあ、わたしがいなかったらこの中の誰か、彼に選ばれるの?それとも、彼にアピールする順番でも決めてあるの?」
「なっ…」
大人しくしていると思った?怒らせたのは、あなたたちよ。
「言い分をまずは聞かせていただこうと思いましたが、皆さん、天羽の付加価値ばかり口にするんですね。天羽という人間のことを誰も言わないのなら、あなたたちが欲しているのは天羽の偶像ですか?ご自分がイメージする天羽が欲しいのなら、想像の中で勝手にやっていてください」
頭に血が上って、そのせいか、涙が出そうになる。震えるな、膝、声。絢佳は叱咤して、着飾って武装した女性たちをしっかりと見回した。
「挙句に、天羽を貶めるような発言をする方に貸す耳はありません。通していただけます?まさか、このような集まりで、化粧室で足止めされると思いませんでした」
取り囲んだ相手から、言い返されると思わなかったのか。自分が悪意を向ければ、厳しい言葉を返される可能性を想像しないのか。
呆然とする間をすり抜け、外に出たところで、背後で何か、音と声がする。
一つは、知らない女性の声。
「いやー、取り囲まれているから助けようと思ったら、面白い」
もう一つは、浅葱。
「綾部から、ああ見えて喧嘩はきっちり買い上げるタイプだって聞いててよかった…」
追いかけてきて、何か投げつけようとしたらしい女性を抑えているのを振り返った目の端に捉えたところで、不意に体が傾ぐ。
踏みとどまろうにも、傾いだ先は階段で、残っている足は頼りないヒールの方に体重が移動してしまって戻れない。
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