もふもふホワイトタヌキに転生したオレ~ほら第二王子、もふもふしてもいいんだゼ☆

まと

文字の大きさ
上 下
35 / 75

プリケツをどうにかしたいタヌキ

しおりを挟む

「へえ、これがパワーアップした万能薬?」

「うん。でも小さなケガなんかは、いつもの万能薬で充分だと思うよ。こっちはいざって時に、傷を覆うようにたっぷり塗って欲しいんだ。致命的な傷こそ効果覿面だから!」

「アンタはまた売れそうな物作って…」

「あっあと、この間まで王都にいたんだけど、コレお土産」

「王都??えっ…いいのかい?まあ香水じゃないか!」

驚きながらも、香水の瓶を見て喜ぶクロエ。女の人ってこういうの好きだよね。

「ちょっと知り合いのお家でお世話になってたんだ。そんで街に香水の専門店があったからクロエにどうかなって」

城でお世話になっていたなんて言えないからな。まあ、嘘ではないよね?

「へぇ、王都に知り合いがいるなんて良いねえ。私も何度か行ったことはあるんだけど…ああ、良い香りだ…ニナ、アンタはその辺の男共より気が効くねえ」

ジトッと横目で冒険者達を見つつ、シュッと一吹き香水を手首にかけて、うっとりするクロエ。

店主に一番人気の香水を勧められて、嗅がせてもらったんだけど、甘過ぎる香りがどうもクロエのイメージと違った。

渡したい相手は女の人だけど、サバサバしてカッコいい綺麗な人なんだって言ったら、この香りを勧められた。

それをくんくん嗅がせてもらって、これだっ!て思ったんだよね。

スパイシーなハーブが何種類か入ってて、少しだけ甘いジャスミンや薔薇の香りが加えてあるんだって。

「ありがとう、ニナ」

にっこり笑ってオレの頭を撫でるクロエ。喜んでもらえて良かった。

そんで冒険者達には、携帯用干し肉を沢山買ってきたので配り歩いた。

ラオールにはコッソリと、みんなより多めに渡しちゃった。筋肉抱っこのお礼だ。
今日もしっかりと筋肉に顔を埋めさせて頂いたよ。

「うーラオールー、この筋肉が恋しかったよー!!」

ぐりぐりとラオールの腹に抱きつき、おでこを擦り付ける。はあっ、至福…堪らん。

「はははっ!ありがとなっ坊主、旨そうな干し肉だ。こっちじゃあんまり肉の種類がないからなあ、飽きが来てたんだ。助かるぜ!」

ポンポンと軽くオレの頭を叩きながら、干し肉をチェックするラオール。ふっ、さすが筋肉作りには余念がないな!

「ねえ、ラオールぅ、お尻に筋肉つけるにはどうしたらいいの?」

「尻?なんでまた」

「ちょっと引き締めたいな?なんて」

いや、これ切実なのよ。人化してる時はむしろ細っちょのオレ。けどホワイトタヌキに戻ると、まープリケツよ。

この間も、ただ屋敷の廊下をタヌキ姿でテクテク歩いてたんだ。

そしたら後ろで、ララウとククタリや他の使用人さん達が身悶えてて、何?って首を傾げたら、

「顔だけこちらに振り向いて、首コテンはズルいです!」

「あんまり…あんまりお尻…ふりふり…ふりふりさせないで…」

「ニナ様の真っ白でまあるいお尻が、ぷりんぷりんと揺れる度に愛らしすぎて辛いのです…」

って言われて、まー恥ずかしかったよね。オレってそんなにぷりぷりして歩いてたの?って。

ククタリなんて無表情で、誘ってるの?お尻…食べていい…?なんて言うから身の危険感じたよね。
本当に残念なイケメンだよ。

「尻を引き締めるならスクワットだな!」

なるほど!確かにあれは効きそうだ!と正しいスクワットの仕方をラオールに教えて貰ったが、たったの20回で足がぷるぷるになった。

だが頑張ってカッコいい尻を目指すぞ!おーっ!!!

ていうか、人化した姿でスクワットして意味あるの?

わからん。






しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている

迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。 読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)  魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。  ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。  それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。  それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。  勘弁してほしい。  僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。

寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。

にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。 父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。 恋に浮かれて、剣を捨た。 コールと結婚をして初夜を迎えた。 リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。 ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。 結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。 混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。 もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと…… お読みいただき、ありがとうございます。 エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。 それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。

冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました

taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件 『穢らわしい娼婦の子供』 『ロクに魔法も使えない出来損ない』 『皇帝になれない無能皇子』 皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。 だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。 毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき…… 『なんだあの威力の魔法は…?』 『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』 『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』 『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』 そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。

聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい

金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。 私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。 勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。 なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。 ※小説家になろうさんにも投稿しています。

転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい

翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。 それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん? 「え、俺何か、犬になってない?」 豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。 ※どんどん年齢は上がっていきます。 ※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

処理中です...