55 / 55
シュトラールの新生
シュトラール制圧
しおりを挟む
宵闇だった。
ちょうど昼間の仕事が終わって兵舎に入ってきたエムリンにバリスタ1号機を見せていた。
飛び道具も興奮したが、そこにレイがいて、従騎士として1年ほど働いた経験のある彼はさらに顔を上気させる。
ウーシーは「忙しいなあ」と笑っていた。
そんな時。
外から戦の始まる前みたいな声が聞こえて、中にいる者はぎょっとなった。
レイが一瞬で灯りを消して回る。
「あれえ、マーシャの一家だ」
松明に照らされた顔を見てウーシーが言った。
「マーシャ? なぜ攻めてきてる」
「さー? そういえばグラントが今日、会ってくるって言ってたよ。
喧嘩でもしたんじゃない?」
不審そうなレイの前で、ウーシーはせっせと武器に縄をかけ始める。
「グラントも突拍子もないところあるんだよねえ」
「何のことだ」
「キレたんだよ。簡単にいうと」
試し撃ち用の弾が入った袋を引き寄せた。
その顔は仕方ないなとでも言いたげに薄く笑う。
「グラントから本だけは取り上げちゃいけないんだ。
魔法ですら文字であらわすんだから」
「本……」
レイはあのうっそりした魔法使いの着火点を初めて知った。
外に顔を出して、ウーシーは住民に声をかける。
「襲撃される。
外にいる団員は全員中に入れー。絶対に外に出るな。
戦うものは兵舎へ。急げー」
緊張感のない声にもかかわらず団員たちはさっさと動いた。
「ポーター、ひも、たーっくさん持ってきてー」
階下に声をかけると、重い扉が開く音がする。
あちこち寄り道する音がして、言われた通りひもをたくさん抱えたポーターが階段を登ってきた。
「ありがとう。ポーターは隠れてて。なんか戦争でも始まりそうなんだよ。
財産を守ってください」
「わかりました」
ポーターは言われた通り会計の部屋へ引き篭もる。
「ちょうどよかったねえ。みんないて、レイもいてくれて」
誰にともなく言った。
ぞっとした顔を返されたのは見ていない。
火矢が兵舎に飛んできた。
しかし矢は刺さらず地面に落ちる。
「グラントがなんかしてったかなあ」
「兵舎のホールあたりから何か出ている。霧みたいなものがバレットに充満してる」
レイが教えた。
「へえ、多少は守ってくれてるのかな?」
ウーシーはバリスタの角度を調節した。
「エムリン、ちょっと見ててね。バリスタの撃ち方。
これは小さいから三人ひと組でやるよ。レイ、歯車を回して」
騎士を足元で使う。エムリンは青くなってウーシーを見た。
「エムリン、今日は間に合わなくて、あとの2機はただの固定型クロスボウみたいなもんだ。
これ1機しか弾が使い放題なのはない。これを任せたいからちゃんと覚えて」
ウーシーはいつになく真剣だ。
「はい」
レイが歯車を巻ききった。
「いいぞ」
「うん。エムリン、弾は今日はこれ」
ウーシーは円盤状の杉の木をセットする。
「発射」
木の弾は飛んでいってマーシャ一家の人間を倒した。
「すぐラチェット外す。弦をかけ直す。巻く。
これを素早く。
狙うのは目が合ったやつとでかいやつ」
足で歯車止めを外すと再び弦を装置にかけた。
レイが歯車を巻いている間、エムリンが弾を持つ。
「誰かレイと俺の代わりにバリスタにつけ。剣を扱える人間はレイの指示を待て。
レイ、1階に木の盾がある。出る時は使って」
ウーシーは矢用のクロスボウを壁に立てかけると窓の板扉を下半分閉めた。
「グラントが戻る道を援護して。
多分グラントの予想より襲撃が早かったんだと思うんだよ。
今戻ってきてるんじゃないかな。見えたら教える。
クイルの騎士についていく人間は何人だ? レイに報告して」
勝手に巻き込まれた。
レイがいま持っているのはショートソード。
ただの護身用。
壁をどんどんと叩く音がする。
ウーシーはもうクロスボウを発射していた。
バリスタ用のものよりも小さい木の弾だ。
殺傷能力は低い。戦意を喪失させられればいい。
「……数が多いよ?」
撃った弾の数を数えながら、ウーシーは首を捻った。
マーシャのところの兵数は100人ちょっと。
バリスタ一発で倒れるのは3~4人。その面積の100倍くらい人で埋まっている。
「あー……。そゆこと?」
これは連合軍。
マーシャ一家とフィン一家。
バリスタの弾は30発程度残っている。クロスボウの弾は20と20。まだ削っていないシャフトが60。
100人くらいは剣士に頼まなきゃ。
「クロスボウは小隊長っぽい人間を狙え」
ウーシーの弾が大柄な人間を打ち倒す。
「降伏を勧めるよ。
戦う意思がない者はこっそり通りまで下がってしゃがむんだ」
そう言い放つウーシーの顔は笑っていた。
恐ろしい正確さで頭ひとつ抜けた者の額を撃つ。
「早くしないと、もうこのまるい弾が切れる。矢を射られたいか?」
ウーシーの弾を受けて悶絶する者の周囲が騒めいた。
「降伏しろー」
笑うような声と共にまた、弾が飛んでくる。
戦いになってしまったら、正確に狙う。
それがウーシーの決め事だった。
中途半端に射つのは余計に残虐である。
せめてもの
「ご慈悲を」
忠誠心が篤そうな者。すくんでいる者。目がしっかりあった者。
木製の弾は、敵を撃ち抜いていった。
「ウーシー、私は外へ出て壁を攻撃する人間を散らす。
グラントが見えたら外へ知らせろ」
「はーい」
階下からのレイの声に軽く応じた。
前腕くらいしか守れない盾とショートソードでレイは出ていく。
バレットの団員は30名ほどついていた。
他の一家よりは、ちょっと剣が使える。
そんな程度だったが全く扱えないよりはいい。
レイの剣さばきが抜きん出すぎて目を引いた。
グラントがバレットにたどり着いた時、群衆のほとんどはレイを見ていた。
なぁに、このダンゴムシみたいな……。
通りにうずくまる人間に思わず足を止める。
「何してるんですか?」
グラントは同じように丸くなりながら尋ねた。
「降伏してるんだよ」
静かにしてくれと言わんばかりに小さく怒鳴られる。
「ああ……。なるほど」
グラントは兵舎を見た。ウーシーと目が合ってしまう。
「おっかえりー。グラントー」
阿吽の呼吸でグラントは扉めがけて走った。
襲われる前に中へ飛び込む。
「ただいま」
ぜえぜえ言いながら担いでいたフィンを床に捨てた。
「僧侶。フィンを死なせないで」
杖を掴んで命じる。神官服の人影は傷を清めると縫い合わせた。
消えない。
「そんなに瀕死……?」
2階に行ってウーシーの隣に立つ。
「ごめん、昼にマーシャと喧嘩になっちゃって」
「そうなんだろうなーと思ったから平気だ。
レイもいたしね。ちょうどよかった」
「ウーシーがいれば、何があってもバレットは守られるから」
「……マーシャ、どうなった?」
「牢獄」
ウーシーは何かを思い出すような顔をした。
きっとなんだかんだと世話を焼いてくれたマーシャの姿が浮かんでいる。
「あと何人くらい?」
「100以下」
グラントはちょっと考えて外へ出た。
一番後ろにいた団員に盾を借りる。
敵を盾で殴りつけながらレイに近づいた。
「グラントだ!」
マーシャの家の誰かが叫ぶ。
人の流れがこちらへ向いた。彼らはマーシャの仇をとりにきた。
彼女は犯罪者だけれども、ファミリーには優しかった。
「レイ、ありがとう。注意を引いてくれて。
もう少し一緒に戦ってほしいけど、まだいける?」
ちょっと離れた位置にいるレイに声をかける。
「平気だ」
レイはグラントを見ないまま答えた。
顔を見たら問い詰めそうだった。
わざとか。
わざとレイが来る時間に一悶着起こさせたのか。
「ケイレブのところにフットマンを遣わした。彼は今日都にいるかな?」
ゆっくりした口調でグラントが聞く。
この魔法使いは遠慮なしにケイレブまで使った。
「いる」
「なら、頑張るか」
僧侶を出したままのグラントはほぼ盾で人を打ち倒す。
シュトラールに似つかわしくない、馬の音が聞こえたのはその少し後だった。
ケイレブは馬上から物干し竿のような鉄の棒を振り回した。
牢獄から警備隊を連れてきている。
マーシャとフィンの一家は挟み撃ちにあうかたちで壊滅していった。
ちょうど昼間の仕事が終わって兵舎に入ってきたエムリンにバリスタ1号機を見せていた。
飛び道具も興奮したが、そこにレイがいて、従騎士として1年ほど働いた経験のある彼はさらに顔を上気させる。
ウーシーは「忙しいなあ」と笑っていた。
そんな時。
外から戦の始まる前みたいな声が聞こえて、中にいる者はぎょっとなった。
レイが一瞬で灯りを消して回る。
「あれえ、マーシャの一家だ」
松明に照らされた顔を見てウーシーが言った。
「マーシャ? なぜ攻めてきてる」
「さー? そういえばグラントが今日、会ってくるって言ってたよ。
喧嘩でもしたんじゃない?」
不審そうなレイの前で、ウーシーはせっせと武器に縄をかけ始める。
「グラントも突拍子もないところあるんだよねえ」
「何のことだ」
「キレたんだよ。簡単にいうと」
試し撃ち用の弾が入った袋を引き寄せた。
その顔は仕方ないなとでも言いたげに薄く笑う。
「グラントから本だけは取り上げちゃいけないんだ。
魔法ですら文字であらわすんだから」
「本……」
レイはあのうっそりした魔法使いの着火点を初めて知った。
外に顔を出して、ウーシーは住民に声をかける。
「襲撃される。
外にいる団員は全員中に入れー。絶対に外に出るな。
戦うものは兵舎へ。急げー」
緊張感のない声にもかかわらず団員たちはさっさと動いた。
「ポーター、ひも、たーっくさん持ってきてー」
階下に声をかけると、重い扉が開く音がする。
あちこち寄り道する音がして、言われた通りひもをたくさん抱えたポーターが階段を登ってきた。
「ありがとう。ポーターは隠れてて。なんか戦争でも始まりそうなんだよ。
財産を守ってください」
「わかりました」
ポーターは言われた通り会計の部屋へ引き篭もる。
「ちょうどよかったねえ。みんないて、レイもいてくれて」
誰にともなく言った。
ぞっとした顔を返されたのは見ていない。
火矢が兵舎に飛んできた。
しかし矢は刺さらず地面に落ちる。
「グラントがなんかしてったかなあ」
「兵舎のホールあたりから何か出ている。霧みたいなものがバレットに充満してる」
レイが教えた。
「へえ、多少は守ってくれてるのかな?」
ウーシーはバリスタの角度を調節した。
「エムリン、ちょっと見ててね。バリスタの撃ち方。
これは小さいから三人ひと組でやるよ。レイ、歯車を回して」
騎士を足元で使う。エムリンは青くなってウーシーを見た。
「エムリン、今日は間に合わなくて、あとの2機はただの固定型クロスボウみたいなもんだ。
これ1機しか弾が使い放題なのはない。これを任せたいからちゃんと覚えて」
ウーシーはいつになく真剣だ。
「はい」
レイが歯車を巻ききった。
「いいぞ」
「うん。エムリン、弾は今日はこれ」
ウーシーは円盤状の杉の木をセットする。
「発射」
木の弾は飛んでいってマーシャ一家の人間を倒した。
「すぐラチェット外す。弦をかけ直す。巻く。
これを素早く。
狙うのは目が合ったやつとでかいやつ」
足で歯車止めを外すと再び弦を装置にかけた。
レイが歯車を巻いている間、エムリンが弾を持つ。
「誰かレイと俺の代わりにバリスタにつけ。剣を扱える人間はレイの指示を待て。
レイ、1階に木の盾がある。出る時は使って」
ウーシーは矢用のクロスボウを壁に立てかけると窓の板扉を下半分閉めた。
「グラントが戻る道を援護して。
多分グラントの予想より襲撃が早かったんだと思うんだよ。
今戻ってきてるんじゃないかな。見えたら教える。
クイルの騎士についていく人間は何人だ? レイに報告して」
勝手に巻き込まれた。
レイがいま持っているのはショートソード。
ただの護身用。
壁をどんどんと叩く音がする。
ウーシーはもうクロスボウを発射していた。
バリスタ用のものよりも小さい木の弾だ。
殺傷能力は低い。戦意を喪失させられればいい。
「……数が多いよ?」
撃った弾の数を数えながら、ウーシーは首を捻った。
マーシャのところの兵数は100人ちょっと。
バリスタ一発で倒れるのは3~4人。その面積の100倍くらい人で埋まっている。
「あー……。そゆこと?」
これは連合軍。
マーシャ一家とフィン一家。
バリスタの弾は30発程度残っている。クロスボウの弾は20と20。まだ削っていないシャフトが60。
100人くらいは剣士に頼まなきゃ。
「クロスボウは小隊長っぽい人間を狙え」
ウーシーの弾が大柄な人間を打ち倒す。
「降伏を勧めるよ。
戦う意思がない者はこっそり通りまで下がってしゃがむんだ」
そう言い放つウーシーの顔は笑っていた。
恐ろしい正確さで頭ひとつ抜けた者の額を撃つ。
「早くしないと、もうこのまるい弾が切れる。矢を射られたいか?」
ウーシーの弾を受けて悶絶する者の周囲が騒めいた。
「降伏しろー」
笑うような声と共にまた、弾が飛んでくる。
戦いになってしまったら、正確に狙う。
それがウーシーの決め事だった。
中途半端に射つのは余計に残虐である。
せめてもの
「ご慈悲を」
忠誠心が篤そうな者。すくんでいる者。目がしっかりあった者。
木製の弾は、敵を撃ち抜いていった。
「ウーシー、私は外へ出て壁を攻撃する人間を散らす。
グラントが見えたら外へ知らせろ」
「はーい」
階下からのレイの声に軽く応じた。
前腕くらいしか守れない盾とショートソードでレイは出ていく。
バレットの団員は30名ほどついていた。
他の一家よりは、ちょっと剣が使える。
そんな程度だったが全く扱えないよりはいい。
レイの剣さばきが抜きん出すぎて目を引いた。
グラントがバレットにたどり着いた時、群衆のほとんどはレイを見ていた。
なぁに、このダンゴムシみたいな……。
通りにうずくまる人間に思わず足を止める。
「何してるんですか?」
グラントは同じように丸くなりながら尋ねた。
「降伏してるんだよ」
静かにしてくれと言わんばかりに小さく怒鳴られる。
「ああ……。なるほど」
グラントは兵舎を見た。ウーシーと目が合ってしまう。
「おっかえりー。グラントー」
阿吽の呼吸でグラントは扉めがけて走った。
襲われる前に中へ飛び込む。
「ただいま」
ぜえぜえ言いながら担いでいたフィンを床に捨てた。
「僧侶。フィンを死なせないで」
杖を掴んで命じる。神官服の人影は傷を清めると縫い合わせた。
消えない。
「そんなに瀕死……?」
2階に行ってウーシーの隣に立つ。
「ごめん、昼にマーシャと喧嘩になっちゃって」
「そうなんだろうなーと思ったから平気だ。
レイもいたしね。ちょうどよかった」
「ウーシーがいれば、何があってもバレットは守られるから」
「……マーシャ、どうなった?」
「牢獄」
ウーシーは何かを思い出すような顔をした。
きっとなんだかんだと世話を焼いてくれたマーシャの姿が浮かんでいる。
「あと何人くらい?」
「100以下」
グラントはちょっと考えて外へ出た。
一番後ろにいた団員に盾を借りる。
敵を盾で殴りつけながらレイに近づいた。
「グラントだ!」
マーシャの家の誰かが叫ぶ。
人の流れがこちらへ向いた。彼らはマーシャの仇をとりにきた。
彼女は犯罪者だけれども、ファミリーには優しかった。
「レイ、ありがとう。注意を引いてくれて。
もう少し一緒に戦ってほしいけど、まだいける?」
ちょっと離れた位置にいるレイに声をかける。
「平気だ」
レイはグラントを見ないまま答えた。
顔を見たら問い詰めそうだった。
わざとか。
わざとレイが来る時間に一悶着起こさせたのか。
「ケイレブのところにフットマンを遣わした。彼は今日都にいるかな?」
ゆっくりした口調でグラントが聞く。
この魔法使いは遠慮なしにケイレブまで使った。
「いる」
「なら、頑張るか」
僧侶を出したままのグラントはほぼ盾で人を打ち倒す。
シュトラールに似つかわしくない、馬の音が聞こえたのはその少し後だった。
ケイレブは馬上から物干し竿のような鉄の棒を振り回した。
牢獄から警備隊を連れてきている。
マーシャとフィンの一家は挟み撃ちにあうかたちで壊滅していった。
0
お気に入りに追加
2
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説
【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる