ただの魔法使いです
「将来店を買って本屋をする。それだけでいいんです」
魔法使いのグラントはささやかな願いのために生きている。
幼い頃に孤児として貧民街に流れ着いた彼は、野心とは無縁の生活をしていた。
ある冬の日、グラントはおつかい帰りに吹雪で遭難しかけ、助けてくれたシェリーと友達になる。
そこから彼の日常が変わっていった。
ただの魔法使いなのに、気づけば騒動に巻き込まれている。彼の願いとはかけ離れて。
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