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兄と妹のイケナイ関係.30
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そうこうしているうちに、今夜泊まるホテルに着く。
「うわ~素敵!本当に今晩ここに泊まるの?夢みた~い。」
みのりは子どものようにはしゃいでいた。
そんなみのりを将貴は優しい眼差しで見つめる。
ホテルにチェックインして今晩泊まる部屋に案内される。
みのりの期待通り、夢の国ミルキーランドの雰囲気を壊さないメルヘンチックな部屋だった。
しかし、みのりにはどう反応したらよいか困るものがあった。
それは、部屋の真ん中に陣取っているキングサイズのダブルベッドだった。
今更何を恥かしがるのかと言われそうだが、やっぱりダブルベッドというのは恥かしいものだ。
そんな気持ちをごまかす様に、部屋の中を歩き回って妙にはしゃいでみた。
しかし、そんな演技は将貴に見抜かれないはずもなく、「みのり、恥かしいの?」と単刀直入に聞かれてしまう。
「えっ、そっ、そんなことないよ。うれしくってついはじゃいじゃった。」
みのりは何とか取りつくろおうと適当なことを言う。
「そう、じゃあこれからどうしようか。」
そう言いながら将兄がみのりの肩を抱いてくる。
「ええっと、そう、お風呂、お風呂に入りたい。汗かいたし。」
「そうだね。じゃあ、そうしよう。」
「そうしようって、また一緒に入るの?」
「そうだけど、何か問題でもある?」
「問題は無いけど…。やっぱり恥かしい…かな。」
「えっ、なに?」
将貴は聞こえているくせにわざと聞きなおす。
「だから、恥かしいの!」
みのりは半分キレ気味に答える。
「どうしたんだよ、俺のこと見直してくれたんじゃなかったの?」
「それはそうだけど…。どうしてか分かんないけど、めちゃくちゃ恥かしいの!」
「そっか、俺があんまりにもかっこいいから惚れ直しちゃったかな?」
将兄の余りにナルシスティックな発言に、みのりもつい吹き出してしまう。
「もう!将兄ってば冗談ばっかり言って。しょうがないな、一緒に入ってあげる。」
「ん?しょうがないんなら、別に一人で入るけど?」
「も~っ、めんどくさい!」
みのりは将貴の背中を押してバスルームへと向かう。
「冗談、冗談、今日は疲れただろうから、一人でゆっくり入っていいよ。」
将貴はそう言うと、みのりを置いてソファーの方に行ってしまう。
「えっ、そっ、そんな…。」
せっかく恥かしさを我慢して一緒に入ろうと決めたのに、あっさりと引き下がられて、気持ちをもてあそばれた様で思わずムッとしてしまう。
しかし、そんな気持ちとは別に、一緒にお風呂に入ったらもたらされるであろう将貴からの淫らな行為に期待していなかったと言ったら嘘になる。
そんな自分が恥かしくなり、そそくさとお風呂に入った。
(もう、私ってば将兄といると、全部がエッチな思考につながっちゃって嫌になっちゃう~。)
本当は一緒に入りたかったなんて口が裂けても言えないから、何でもなかったようにお風呂からあがり、バスローブを羽織って将兄いるソファーセットに腰をかける。
「どう、いいお風呂だった?」
将貴にそう尋ねられ、
「うっ、うん。お風呂もとっても可愛くて素敵だった。いいお風呂だったよ。」
なんとか笑顔を作って答える。
「そう、じゃあ、俺も入ってくるかな。」
将貴はそう言って立ち上がる。
「みのり、そこに今夜着て寝る物用意しといたから、ちゃんと着るんだぞ。」
将貴がそう言って指差した先には何やらピンクのふわふわしたものがある。
将貴はそう言い残したまま風呂に入ってしまった。
何だろうとみのりが手に取ったものは、とんでもない代物だった。
それはいわゆるベビードールというセクシー系のランジェリーだった。
セクシーとはいえ、淡いピンクのシフォン生地にフリルがふんだんにあしらわれていて、かわいいといえばかわいい。
しかし、肝心な胸と大事な部分が隠れないデザインになっている。
(将兄ってこういうのが趣味だったのかな…。どうしよう、やっぱり着ないとまずいよね。せっかく用意してくれたんだから…。ううっ…。)
みのりはもう何も考えずに袖を通す。
身に付けてはみたものの、露出している部分の方が多くて、裸でいるのとそんなに変わらない。
いや、むしろ裸の方が恥かしくないかもしれない。
恐る恐る鏡の前に立ってみる。
(ひぃ~っ!むりっ、むりっ、むり~っ!)
やっぱり脱ごうと思ったまさにその時、将貴がバスルームから出てきて、
「ほぉ~っ!みのりセクシーだな~。まさか着てくれるとは思ってなかったよ。」
舐めるような視線をみのりに向ける。
「うわ~素敵!本当に今晩ここに泊まるの?夢みた~い。」
みのりは子どものようにはしゃいでいた。
そんなみのりを将貴は優しい眼差しで見つめる。
ホテルにチェックインして今晩泊まる部屋に案内される。
みのりの期待通り、夢の国ミルキーランドの雰囲気を壊さないメルヘンチックな部屋だった。
しかし、みのりにはどう反応したらよいか困るものがあった。
それは、部屋の真ん中に陣取っているキングサイズのダブルベッドだった。
今更何を恥かしがるのかと言われそうだが、やっぱりダブルベッドというのは恥かしいものだ。
そんな気持ちをごまかす様に、部屋の中を歩き回って妙にはしゃいでみた。
しかし、そんな演技は将貴に見抜かれないはずもなく、「みのり、恥かしいの?」と単刀直入に聞かれてしまう。
「えっ、そっ、そんなことないよ。うれしくってついはじゃいじゃった。」
みのりは何とか取りつくろおうと適当なことを言う。
「そう、じゃあこれからどうしようか。」
そう言いながら将兄がみのりの肩を抱いてくる。
「ええっと、そう、お風呂、お風呂に入りたい。汗かいたし。」
「そうだね。じゃあ、そうしよう。」
「そうしようって、また一緒に入るの?」
「そうだけど、何か問題でもある?」
「問題は無いけど…。やっぱり恥かしい…かな。」
「えっ、なに?」
将貴は聞こえているくせにわざと聞きなおす。
「だから、恥かしいの!」
みのりは半分キレ気味に答える。
「どうしたんだよ、俺のこと見直してくれたんじゃなかったの?」
「それはそうだけど…。どうしてか分かんないけど、めちゃくちゃ恥かしいの!」
「そっか、俺があんまりにもかっこいいから惚れ直しちゃったかな?」
将兄の余りにナルシスティックな発言に、みのりもつい吹き出してしまう。
「もう!将兄ってば冗談ばっかり言って。しょうがないな、一緒に入ってあげる。」
「ん?しょうがないんなら、別に一人で入るけど?」
「も~っ、めんどくさい!」
みのりは将貴の背中を押してバスルームへと向かう。
「冗談、冗談、今日は疲れただろうから、一人でゆっくり入っていいよ。」
将貴はそう言うと、みのりを置いてソファーの方に行ってしまう。
「えっ、そっ、そんな…。」
せっかく恥かしさを我慢して一緒に入ろうと決めたのに、あっさりと引き下がられて、気持ちをもてあそばれた様で思わずムッとしてしまう。
しかし、そんな気持ちとは別に、一緒にお風呂に入ったらもたらされるであろう将貴からの淫らな行為に期待していなかったと言ったら嘘になる。
そんな自分が恥かしくなり、そそくさとお風呂に入った。
(もう、私ってば将兄といると、全部がエッチな思考につながっちゃって嫌になっちゃう~。)
本当は一緒に入りたかったなんて口が裂けても言えないから、何でもなかったようにお風呂からあがり、バスローブを羽織って将兄いるソファーセットに腰をかける。
「どう、いいお風呂だった?」
将貴にそう尋ねられ、
「うっ、うん。お風呂もとっても可愛くて素敵だった。いいお風呂だったよ。」
なんとか笑顔を作って答える。
「そう、じゃあ、俺も入ってくるかな。」
将貴はそう言って立ち上がる。
「みのり、そこに今夜着て寝る物用意しといたから、ちゃんと着るんだぞ。」
将貴がそう言って指差した先には何やらピンクのふわふわしたものがある。
将貴はそう言い残したまま風呂に入ってしまった。
何だろうとみのりが手に取ったものは、とんでもない代物だった。
それはいわゆるベビードールというセクシー系のランジェリーだった。
セクシーとはいえ、淡いピンクのシフォン生地にフリルがふんだんにあしらわれていて、かわいいといえばかわいい。
しかし、肝心な胸と大事な部分が隠れないデザインになっている。
(将兄ってこういうのが趣味だったのかな…。どうしよう、やっぱり着ないとまずいよね。せっかく用意してくれたんだから…。ううっ…。)
みのりはもう何も考えずに袖を通す。
身に付けてはみたものの、露出している部分の方が多くて、裸でいるのとそんなに変わらない。
いや、むしろ裸の方が恥かしくないかもしれない。
恐る恐る鏡の前に立ってみる。
(ひぃ~っ!むりっ、むりっ、むり~っ!)
やっぱり脱ごうと思ったまさにその時、将貴がバスルームから出てきて、
「ほぉ~っ!みのりセクシーだな~。まさか着てくれるとは思ってなかったよ。」
舐めるような視線をみのりに向ける。
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