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それでも俺が好きだと言ってみろ.63

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「チッ、自分だけイッて俺はお預けってか・・・。この役立たずめ!」

 桜庭は体を起こすと和香の口から自身を引き抜いた。

 そして、快楽に身を任せて達してしまった和香のそこに自身をあてがうと、一気に最奥まで貫いた。



「ああっ、・・・くっ!」

 まだ余韻が残っている身体を大きなもので激しく突かれ、和香の中は痛みにも近い衝撃を受ける。

「俺のをどうにかしてくれよ」



 桜庭の性欲ははどれだけすれば収まるのか見当もつかない。

 休みの日はいつも誰かとこうしているのだろうか。

 とにかく、どうにも衰えない彼自身が和香の中を激しく奥まで貫いた。



「あっ、あっ、あっ!」

 律動に合わせて声をあげる和香に、「もっと、もっとくれてやる!」と桜庭は声をあげる。

 和香の尻に痛いほどに腰を打ち付け、桜庭は昇りつめた。



 桜庭の脈が中から伝わってくる。

 和香の肩のあたりに両手をついた桜庭の荒い息が顔にかかる。

 そんな獣のような一面にも和香の体は疼いてしまう。



 ようやく息が整ってきたところで、桜庭は和香の中から出ていった。

 桜庭は立ち上がり、ティッシュで簡単に自身の精を拭うと、チェストの前に立った。



「よし、上手く撮れてるな」

 スマホを手にして何やら確認をしている。



「おい、お前、服を着たらリビングに来い」

「・・・はい」

 今度は何を言われるのかとビクビクしながら服を着ると、言われた通りリビングに行った。



「お前、これを元カレに送ってやれ」

 そう言って桜庭が差し出したのは、今まさにベッドの上でセックスをしていた二人の姿を映したものだった」



「・・・っ!!」

「お前たちのセックスは残念ながらもう見られそうにないからな。代わりに俺とお前のセックスをあいつに見せてやる」

 意味が分からない・・・。

 そんなことをしてどうなるというのか?



「そ、それは・・・、できません」

 真を裏切り、そのうえ今度はこんなひどい仕打ちをするなんて、出来るはずがない。



「ダメだ、やれ!」

「できません!!」

「じゃあ、お前はもうクビだ!来週から会社に来なくていい!!」

「・・・そんな」



 無茶苦茶だ・・・。

 そもそも始まりからして無茶苦茶だったけれど、今までは自分さえ我慢すればそれですんでいた。

 これ以上真に迷惑をかけるのは余りに申し訳ない。

 だけど、今思えば、桜庭との関係を受け入れ真を裏切った時点で、自分だけの問題ではなかったのだ。



「彼とはもう別れたんです。それなのにどうして・・・」

「お前がちゃんと言われたことをやってこなかったせいだ。全部お前の責任なんだよ!」

「・・・・・・」



 もう、どうにでもなれ!

 和香は桜庭に言われた通り、特に何の説明をすることなく、真にさっきの映像を送った。
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