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それでも俺が好きだと言ってみろ.46
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「そっかぁ、社会人になると、学生の時みたいに時間がたっぷりあるわけじゃないもんね。それに、お互いまだ職場にも慣れてないし。でも、和香と真君なら大丈夫だよ。仕事に慣れたら、また前みたいにラブラブになれるって」
人から見れば自分たちはラブラブに見えていたのだろうか。
正直、和香の中ではそこまで感情が揺れ動いた記憶がない。
もう今は何もかも全て桜庭と比較してしまい、普通が分からない。
「そうかなぁ」
「そうだよ、そう心配しなさんな。ああ~、でも、仕事も恋愛もうまくいくとか、和香はホント羨ましいよ」
「薫だって拓海さんっていう立派な彼氏がいるじゃん」
「まあ、そうなんだけど」
彼氏である奥村拓海は薫が学生時代バイトをしていたレストランの店長だ。
五つ年上の拓海はイケメン店長として雑誌にも取り上げられたことがある人気者だ。
そんな彼氏がいるなんて、薫もさぞ鼻が高いと思いきや、常に嫉妬が絶えないという悩みがあるらしい。
誰にとっても隣の芝生は青く見えるということだ。
「なんか、久しぶりに色々話せてよかった」
和香は普通の感覚の持ち主である薫と話せて、少しだけ気持ちが落ち着いたのは本当だったから。
「私も~。会社の人はいい人だけど、友だちっていう訳にはいかないからね」
拓海の休みは平日のため土日はほとんど会えないらしい。
そんなわけで、二人は久々に学生気分でショッピングをしたり、人気のスイーツ店を巡ったりと、一日目一杯楽しんだ。
外に出られて本当に助かった。
次々と目に飛び込んでくるものに気持ちが奪われ、桜庭のことも真のことも考えないでいられた。
どうせ考えたってどうにもならないことなのだ。
だったら、考えないで済ませたほうが精神衛生上いいに決まっている。
だが、薫と別れ家に帰ればそこには現実が待っていた。
明日は真がやってくるのだ。
一体なんて言えばいいのだろう・・・。
家にいるとやっぱり考えてしまう。
テレビをつけてソファにすわっていると、スマホにメッセージが届いた。
画面には桜庭の文字が・・・。
「えっ・・・」
明日は真がやってくるのだから、今日桜庭に会うなんて絶対断るべきなのに、彼に求められているというだけで、和香の心は打ち震えた。
『これから家に来い』
行っちゃダメだ。
いくらなんでも今夜はマズい。
頭の中の理性がいくらそう叫んでも、桜庭に求められた喜びがそんな抵抗を容易く凌駕した。
『わかりました』
返信をすると、和香はすぐさま桜庭の家に向かった。
チャイムを押すと、不機嫌そうな表情の桜庭が現れた。
部屋に入り突っ立っているとソファに座る様に言われた。
「お前、あの男とはどうなった」
桜庭がセックスの指示以外で和香に話をするなんてどういう風の吹きまわしだろう・・・。
「明日会う予定です」
「はっ!それでもお前は俺のところに来たのか?」
「はい・・・」
「あの男も可哀そうにな。彼女がこんな淫乱だったなんて」
「っ!!」
人から見れば自分たちはラブラブに見えていたのだろうか。
正直、和香の中ではそこまで感情が揺れ動いた記憶がない。
もう今は何もかも全て桜庭と比較してしまい、普通が分からない。
「そうかなぁ」
「そうだよ、そう心配しなさんな。ああ~、でも、仕事も恋愛もうまくいくとか、和香はホント羨ましいよ」
「薫だって拓海さんっていう立派な彼氏がいるじゃん」
「まあ、そうなんだけど」
彼氏である奥村拓海は薫が学生時代バイトをしていたレストランの店長だ。
五つ年上の拓海はイケメン店長として雑誌にも取り上げられたことがある人気者だ。
そんな彼氏がいるなんて、薫もさぞ鼻が高いと思いきや、常に嫉妬が絶えないという悩みがあるらしい。
誰にとっても隣の芝生は青く見えるということだ。
「なんか、久しぶりに色々話せてよかった」
和香は普通の感覚の持ち主である薫と話せて、少しだけ気持ちが落ち着いたのは本当だったから。
「私も~。会社の人はいい人だけど、友だちっていう訳にはいかないからね」
拓海の休みは平日のため土日はほとんど会えないらしい。
そんなわけで、二人は久々に学生気分でショッピングをしたり、人気のスイーツ店を巡ったりと、一日目一杯楽しんだ。
外に出られて本当に助かった。
次々と目に飛び込んでくるものに気持ちが奪われ、桜庭のことも真のことも考えないでいられた。
どうせ考えたってどうにもならないことなのだ。
だったら、考えないで済ませたほうが精神衛生上いいに決まっている。
だが、薫と別れ家に帰ればそこには現実が待っていた。
明日は真がやってくるのだ。
一体なんて言えばいいのだろう・・・。
家にいるとやっぱり考えてしまう。
テレビをつけてソファにすわっていると、スマホにメッセージが届いた。
画面には桜庭の文字が・・・。
「えっ・・・」
明日は真がやってくるのだから、今日桜庭に会うなんて絶対断るべきなのに、彼に求められているというだけで、和香の心は打ち震えた。
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行っちゃダメだ。
いくらなんでも今夜はマズい。
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「明日会う予定です」
「はっ!それでもお前は俺のところに来たのか?」
「はい・・・」
「あの男も可哀そうにな。彼女がこんな淫乱だったなんて」
「っ!!」
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