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それでも俺が好きだと言ってみろ.18
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和香は同じ空間に桜庭がいるというだけで、一昨日の夜のことを鮮明に思い出してしまい、何とも言えない気持ちになる。
一方の桜庭にとっては、日常茶飯事なのだろう。
いつも通りのクールな表情のままだ。
そして恒例の朝ミーティングが始まった。
三村は、さっき和香に話した内容を、もう一度全員の前で話した。
「で、どうするんですか?」
植松がストレートに三村に質問をぶつける。
「今、僕の大学時代の知り合いと、あとは親会社の方から関連会社で解析ができる者がいないか探してもらってる」
「それって、当てになるんですか?」
桜庭も厳しいツッコミを入れる。
「そ、それは・・・まだ分からないが、出来れば君たちの知り合いも当たって欲しい。時給は倍ぐらいに上げても構わないと言われてるから、ニ、三ヶ月だけ都合がつく人がいないか探してみて欲しい」
「そんな都合よくみつかりますかね・・・」
桜庭は余計な仕事はしたくないというオーラを出しまくっている。
「とりあえず、さっき一人は何とか確保した。伊沢くんが手伝ってくれるそうだ」
伊沢という名前を聞いた桜庭が目を大きく見開いた。
「へえ、でも伊沢さんて、まだ赤ちゃん生まれたばっかりじゃないですか?」
植松も驚いた様子で尋ねる。
「だから、最初は子連れ出勤になるけど、近くで託児所を探すって言ってくれたよ」
「ふうん・・・、伊沢さん、相変わらずだな」
早乙女も口を挟んだ。
どうやらベテラン達はみな知っている人物ようだ。
「伊沢玲さんって言ってね、ちょうど猪俣君が入る前に予定日ギリギリまでここで働いてて辞めたんだ。すごく優秀な僕たちの先輩。性格もいいし、超美人だよ」
和香と猪俣がポカンとした顔をしてるのに気づいた早乙女が説明してくれた。
「そうだったんですか」
新人二人はそれ以外答えようがない。
「じゃあ、みんな、とりあえず、ツテがある人はできるだけ当たって欲しい。それが済んだらすぐ仕事に取り掛かってください。申し訳ないけど、しばらくは毎日残業お願いします」
皆は散り散りなると、各自スマホを取り出して知り合いに連絡をとった。
あとは連絡を待ちながら、仕事に取り掛かるだけだ。
もちろん仕事は急ピッチで進められた。
しかし、どうやっても手に負える数じゃない。
三村からは出来れば最初の一週間だけは夜中の十二時まで頑張って欲しいと嘆願された。
和香と猪俣は二十代前半、ベテランと言っても皆三十歳前後と若い。
一週間くらいなら頑張れないことはないだろう。
しかし、和香が気になったのはやはり桜庭のことだった。
セックス依存というものについて詳しくは知らないが、要するに毎日の様にセックスをしないといられない病気なのだろう。
だとしたら、ちょっとマズいのではないかと、余計な心配をしてしまう。
自分が無理やりその相手をさせられているというのに、人が聞いたらお人好しにも程があると言われるだろう。
だけど、関わってしまった以上、そして同じ空間にいるという状況で、気にするなという方が無理だった。
夜中の十二時に終わって、桜庭さんの家に行って、それからセックスをして・・・。
それじゃあ終電もなくなって・・・、そのまま桜庭さんの家に泊まり?
一方の桜庭にとっては、日常茶飯事なのだろう。
いつも通りのクールな表情のままだ。
そして恒例の朝ミーティングが始まった。
三村は、さっき和香に話した内容を、もう一度全員の前で話した。
「で、どうするんですか?」
植松がストレートに三村に質問をぶつける。
「今、僕の大学時代の知り合いと、あとは親会社の方から関連会社で解析ができる者がいないか探してもらってる」
「それって、当てになるんですか?」
桜庭も厳しいツッコミを入れる。
「そ、それは・・・まだ分からないが、出来れば君たちの知り合いも当たって欲しい。時給は倍ぐらいに上げても構わないと言われてるから、ニ、三ヶ月だけ都合がつく人がいないか探してみて欲しい」
「そんな都合よくみつかりますかね・・・」
桜庭は余計な仕事はしたくないというオーラを出しまくっている。
「とりあえず、さっき一人は何とか確保した。伊沢くんが手伝ってくれるそうだ」
伊沢という名前を聞いた桜庭が目を大きく見開いた。
「へえ、でも伊沢さんて、まだ赤ちゃん生まれたばっかりじゃないですか?」
植松も驚いた様子で尋ねる。
「だから、最初は子連れ出勤になるけど、近くで託児所を探すって言ってくれたよ」
「ふうん・・・、伊沢さん、相変わらずだな」
早乙女も口を挟んだ。
どうやらベテラン達はみな知っている人物ようだ。
「伊沢玲さんって言ってね、ちょうど猪俣君が入る前に予定日ギリギリまでここで働いてて辞めたんだ。すごく優秀な僕たちの先輩。性格もいいし、超美人だよ」
和香と猪俣がポカンとした顔をしてるのに気づいた早乙女が説明してくれた。
「そうだったんですか」
新人二人はそれ以外答えようがない。
「じゃあ、みんな、とりあえず、ツテがある人はできるだけ当たって欲しい。それが済んだらすぐ仕事に取り掛かってください。申し訳ないけど、しばらくは毎日残業お願いします」
皆は散り散りなると、各自スマホを取り出して知り合いに連絡をとった。
あとは連絡を待ちながら、仕事に取り掛かるだけだ。
もちろん仕事は急ピッチで進められた。
しかし、どうやっても手に負える数じゃない。
三村からは出来れば最初の一週間だけは夜中の十二時まで頑張って欲しいと嘆願された。
和香と猪俣は二十代前半、ベテランと言っても皆三十歳前後と若い。
一週間くらいなら頑張れないことはないだろう。
しかし、和香が気になったのはやはり桜庭のことだった。
セックス依存というものについて詳しくは知らないが、要するに毎日の様にセックスをしないといられない病気なのだろう。
だとしたら、ちょっとマズいのではないかと、余計な心配をしてしまう。
自分が無理やりその相手をさせられているというのに、人が聞いたらお人好しにも程があると言われるだろう。
だけど、関わってしまった以上、そして同じ空間にいるという状況で、気にするなという方が無理だった。
夜中の十二時に終わって、桜庭さんの家に行って、それからセックスをして・・・。
それじゃあ終電もなくなって・・・、そのまま桜庭さんの家に泊まり?
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