上 下
37 / 54

変化.02

しおりを挟む
 そんな話をしているうちに、さくらは何故かわからないけど、抑え切れない気持ちがムクムク湧いてくる。

 穏やかに話す啓太をよそに、さくらの気持ちはもう我慢の限界だった。

「ねえ、キスしたい。」

「どうしたの、そんなこといつも言わな…。」

 啓太が言い終わらないうちに、さくらの唇が重なる。

「ん、んんっ…。」

 さくらの口づけはいつもより熱を帯びている様に感じられた。

 さくらは欲望に任せて啓太の舌に激しく自身の舌をからませる。

「ど、どうしたの?さくらちゃん。」

 肩に手を添え体を離し、啓太は尋ねる。

「したいの…。啓太と。」

 さくらはそう言うと啓太の着ていたジャージを剥ぎ取るように脱がしていく。

 そして、自分の身に付けているものも全て脱ぎ去り、そのまま啓太に覆いかぶさると、体中、口づけていない場所がないくらい、隈なくキスをした。重なる互いの身体の体温が上がっていくのが分かる。

 さくらのキスは今までには無い位優しい。

 しかしそれと同時に、唇から伝わる欲情が、口づけた場所を熱くさせていく。

 それは、さくらの中の激しい愛欲が溢れ出ているあかしだった。

「な、なんか、さくらちゃん、今日はげし…。」

「啓太がいいの…。」

 耳たぶを軽くかじりながらさくらに囁かれると、啓太はぶるりと体を震わせ、感覚はより敏感になっていく。

「ねえ、啓太、おっぱい吸って。」

「う、うん。」

 啓太は言われるがまま、さくらの乳房をつかみ、その先端をくわえると、音をたてて吸いはじめた。

「もっと…、もっと、強くして…。噛んで…。」

「こ、こう?」

 啓太は更に強く乳房に吸い付きながら、乳首を軽く噛んでみる。

「あ、あぁ、いい…。啓太、きもち、いい…。」

 さくらは喘ぎながら身をよじる。

「あぁ、啓太…。」

 さくらの反応があまりに良いことに気分を良くした啓太は、少し調子に乗って、ふたつの乳房を真ん中に寄せると、その先端をくっつけて同時に舐め回す。乳房を引っ張られる事で、より感度が増す。

「あ、だめ…、あぁ…、きもち、よすぎ…。」

「さくらちゃんのおっぱい、僕もきもちいい。」

 以前の啓太からは考えられないことだが、今や彼は、その張りのある乳房と、すぐに硬くなる感度の良い乳首が、大好きになっていた。

 この位の年齢の青年であれば普通の事なのだが、ほんの数ヶ月前までは全く免疫のなかった啓太にしてみれば、ものすごい進歩だ。

 そんな彼は、実はこっそりおっぱいの事も調べていたのだった。

 啓太はその成果を試そうと、ある舌遣いをしてみた。

「ああっ、だ、だめ!啓太、あ…、あん、ああーっ!!」

 その反応は予想以上に良いものだった。

 せっかく得た情報を試すチャンスが訪れ、しかも結果も上々だったため、啓太は大満足だった。

 啓太はこの手法でしばらくさくらを攻め続けると、その強すぎる快感にさくらは泣き出してしまう。

「ああ、啓太…。もう、おかしくなっちゃうから…。勘弁して…。お願い…。」

 さくらの口からそんな言葉を聞く日が来るとは。啓太は自分の耳を疑ってしまった。

 しかし同時にさくらを喜ばせているという満足を感じることが出来る。

「やめちゃっていいの?」

「…っ。」

 涙で潤んだ瞳で見つめられれば、啓太はどうしたらいいのか分からなくなる。

(ほんとはして欲しいの?それともほんとに嫌なの?)

 こればっかりは、経験値の低さのせいだから仕方ない。

 言われるままに行為を止めると、さくらの平手が飛んできた。

「もう、啓太のバカ!ほんっとに女心が分かってないんだから!」

 そう言われても、分からないものは分からない。

 もう少しお手柔らかにお願いしたいと、啓太は思うのだった。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』

コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ” (全20話)の続編。 https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211 男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は? そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。 格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

OLサラリーマン

廣瀬純一
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた

楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。 この作品はハーメルン様でも掲載しています。

処理中です...