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どうしてそうなる?.02
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啓太は髪を切って以来、女性から声がかかることが多くなっていることを不思議に思って過ごしていた。
リケジョがはやって以来、医学部にも以前より女性が増えたらしいのだが、啓太が女性から声をかけられるということは全くと言っていいほどなかったのだ。
それが、あの日以来誘いが無い日がないと言っていいほどのすごいペースでお誘いがある。
もちろん医学部だけではなく他の学部の女子も例外ではない。
というか、むしろ医学部以外の女子の方がそういった事に関しては積極的だ。
「ねえ、小野木君。今日コンパあるんだけど、行かない?すっごく可愛い子連れてくるから。どうかな?」
「今日は忙しいので…。」
こんな誘いには全くと言っていいほど免疫の無い啓太は、うまい断り文句が見つからない。
「え~、だったらいつが空いてるか教えて~。その日に合わせるから~。」
「えっと、しばらくは無理だと思います。今やってる案件が終わらないと…。いつになるかは、ちょっと分からないです。」
「そうなの~。残念。暇になったら、連絡ほしいから、LINE交換してもらえない?」
「あ、そういうのやってないからよく分からなくて…。」
「え~、うそでしょ?」
「ほ、ほんとです。すみません、忙しいので、それじゃ。」
「え、ちょ、ちょっと~。もう、なかなか手ごわいな~。」
こんな感じのやり取りが毎日繰り返され、正直啓太はヘトヘトだった。
(どうなってるんだ?なんでこんなに女性に付きまとわれるんだ?)
啓太はその理由が分からず、困惑するばかりだった。
そんな啓太に好意を寄せている人物はすぐそばにもいた。
同じ研究室の高森聡子は以前から啓太に思いを寄せていたのだが、浮いた噂の無い啓太に安心しきっていたため、自分から誘ったりすることはなかった。
しかし、ここ最近の啓太の周りの環境の変わりっぷりに聡子はうかうかしていられないと、行動を起こすことに決めたのだ。
「小野木君。あの、今やってる案件が一段落したらでいいんだけど、打ち上げみたいな感じでみんなで食事にいかない?」
「え?」
(高森さんがこんな事言うなんて初めてだな。もう、いったいどうなってるんだ?)
「あ、あの、これまでそういうのやったことないから、みんなのチームワークを高めるためにも、そういうのあった方がいいかなと思って。」
「そ、そうだね。一応みんなにも聞いてみてよ。みんながOKだったら、僕も参加させてもらうから。」
「うん、わかった。」
聡子は同じ研究室のチームという理由で断れない事を最大限利用して、うまく事を運んだのだ。
研究室のメンバー同士仲の悪い人はいないので、案の定皆OKだった。
という訳で、研究発表も終わった週末に食事会は開催された。
リケジョがはやって以来、医学部にも以前より女性が増えたらしいのだが、啓太が女性から声をかけられるということは全くと言っていいほどなかったのだ。
それが、あの日以来誘いが無い日がないと言っていいほどのすごいペースでお誘いがある。
もちろん医学部だけではなく他の学部の女子も例外ではない。
というか、むしろ医学部以外の女子の方がそういった事に関しては積極的だ。
「ねえ、小野木君。今日コンパあるんだけど、行かない?すっごく可愛い子連れてくるから。どうかな?」
「今日は忙しいので…。」
こんな誘いには全くと言っていいほど免疫の無い啓太は、うまい断り文句が見つからない。
「え~、だったらいつが空いてるか教えて~。その日に合わせるから~。」
「えっと、しばらくは無理だと思います。今やってる案件が終わらないと…。いつになるかは、ちょっと分からないです。」
「そうなの~。残念。暇になったら、連絡ほしいから、LINE交換してもらえない?」
「あ、そういうのやってないからよく分からなくて…。」
「え~、うそでしょ?」
「ほ、ほんとです。すみません、忙しいので、それじゃ。」
「え、ちょ、ちょっと~。もう、なかなか手ごわいな~。」
こんな感じのやり取りが毎日繰り返され、正直啓太はヘトヘトだった。
(どうなってるんだ?なんでこんなに女性に付きまとわれるんだ?)
啓太はその理由が分からず、困惑するばかりだった。
そんな啓太に好意を寄せている人物はすぐそばにもいた。
同じ研究室の高森聡子は以前から啓太に思いを寄せていたのだが、浮いた噂の無い啓太に安心しきっていたため、自分から誘ったりすることはなかった。
しかし、ここ最近の啓太の周りの環境の変わりっぷりに聡子はうかうかしていられないと、行動を起こすことに決めたのだ。
「小野木君。あの、今やってる案件が一段落したらでいいんだけど、打ち上げみたいな感じでみんなで食事にいかない?」
「え?」
(高森さんがこんな事言うなんて初めてだな。もう、いったいどうなってるんだ?)
「あ、あの、これまでそういうのやったことないから、みんなのチームワークを高めるためにも、そういうのあった方がいいかなと思って。」
「そ、そうだね。一応みんなにも聞いてみてよ。みんながOKだったら、僕も参加させてもらうから。」
「うん、わかった。」
聡子は同じ研究室のチームという理由で断れない事を最大限利用して、うまく事を運んだのだ。
研究室のメンバー同士仲の悪い人はいないので、案の定皆OKだった。
という訳で、研究発表も終わった週末に食事会は開催された。
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