ホストと女医は診察室で

星野しずく

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ホストと女医は診察室で.56

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 呼吸もままないくらいに求めあった。

 チュッ、チュッと舌と唇が水音をたてる。

 どれだけしても足りない…。

 あまりに激しく動いて歯と歯がぶつかった。
 


「ごめん…」

 聖夜が謝ると、慶子は微笑んで首を横に振った。

 聖夜は慶子の首筋にくちづけた。

「はぁっ…」

 慶子の口から甘い声があがる。



 胸のボタンを一つづつ外し、キスをした。

 その度に慶子の身体はピクッ、ピクッと反応する。

 どうしようもなく感じてしまう…。



 嬉しい…、でも、怖い…。

 お酒にも酔わないで、正気の自分が初めて男性を求めていることに慶子はまだ戸惑っている。



「優しくする…」

 聖夜は慶子の不安を見抜いたように言った。

 そっと服を脱がせると優しくブラが外された。

 愛しむように胸を揉まれ、チュッチュッと先端を愛撫された。



「あっ、あっ、聖夜さん…」

 慶子はまた知らないうちに涙が溢れてきてしまって困った。
 
 聖夜は慶子の頬に伝っている涙をぺろりと舐めると、慶子の手を取ってキスをした。



「好きだよ、慶子さん。ずっと言えなかったけど、信じてくれる」

 慶子は正直に言うとまだ信じられない。



「返事はすぐじゃなくていい。でも、今日は愛させて…。じゃないと俺、仕事にならない…」

 聖夜がそんなことを言うなんて信じられなかった。

 仕事が一番大切で…、今はその目標のために寝る間も惜しんで働いているはずなのに。



 聖夜は慶子の柔らかな肌を隅々まで愛撫していった。

「綺麗だよ…、慶子さん」



 この日のためにエステに通ったわけじゃない。

 だけど、毎週の様に手入れした身体は半年前より確実に美しくなっていた。



「は、恥ずかしいです…」

 慶子の身体をうっとりとした表情で眺める聖夜の視線に耐えかねて、慶子は身体を隠そうとした。

 慶子がうつ伏せになると聖夜はその上に覆いかぶさり、うなじから背中にかけてキス攻めにした。



「はうっ、あんっ、あっ、やっ、聖夜さん…」

 背中も感じてしまう…。

 もう体中がおかしくなってる…。

 慶子はどこを舐められてもビクビクッとなる自分の身体を持て余した。



「すごく感じるんだね…。あんまりそんな声聞かされると、優しくできなくなっちゃうよ」

 聖夜はそう言うと自分も服を脱いだ。

 ただ、慶子が望まないなら決して最後まではするつもりはなかった。



 下着一枚になり、再び慶子の身体をそっと開く。

 形のいい乳房を優しく揉みながら、その熱い舌で優しい愛撫を施した。



「あんっ、あ、ああん…、あっ、ああっ…」

 聖夜の優しくて愛しむような愛撫に身体がとろけてしまいそうだ…。

 こんなに気持ちいいものなの…?

 それとも私がおかしい…?

 感じて、感じて、どうしようもなくて、声が次から次へと漏れてしまう。
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