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初恋がこじれにこじれて困ってます.36
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自分のアパートから徒歩約5分で到着。
チャイムを睨みながら、つい昔のあの日のことを思い出す。
瞬ちゃんの態度がおかしくなって、勇気を出してお隣を訪ねたあの日のを。
そして、まさにあの日と同じように、沙耶はチャイムを押す手を出したり引っ込めたりしながら、玄関の前に立ち尽くしていた。
しかし、沙耶の頭にさっき野田さんからもらった色んな言葉が浮かんでくる。
そうだ、勇気を出して本音でぶつかるんだ。沙耶は思い切ってチャイムを押した。
「はい。」
少し沈んだ声だ。
「沙耶です。」
しばらくの沈黙の後、玄関が開けられた。瞬ちゃんは、力無い笑顔で迎えてくれた。
「昨日はごめんなさい。」
「また来てくれるなんて思ってもなかったから、嬉しいよ。」
そんなやさしい言葉、かけないで。
「まあ、座って。」
沙耶は昨日と同じくソファに腰をおろした。
「あ、あの、わたしあれから色々考えたの。」
実際は自分ではどうにもならなくて、散々他人の力を借りたのだが。
「瞬ちゃんのことずっと追いかけてきて、でもそれが恋愛感情からかどうかなんて今まで考えたことなかったの。それで、行動だけが先走ってたけど、昨日瞬ちゃんにキスされて、分かったの。」
黙って聞いていた瞬ちゃんが沙耶の方を見た。
「私、昔瞬ちゃんにレッスンされて、それを拒んで、それから瞬ちゃんに避けられるようになっちゃったから、またそうなったらどうしようって怖かったの。でも、昔と違うことに気がついたの。今はちゃんとドキドキしてるって。心が嬉しいって言ってるって。だから、瞬ちゃん、私も瞬ちゃんが好きです。」
言った、言ってしまった。どうしよう、どうしよう。昨日の今日でこんなにコロコロと言うことが違ってて。呆れられないかな?
瞬ちゃんは沙耶の話が終わっても、しばらく動かなかった。
「はあ~、お前は本当に…。どれだけ俺の心をかき乱したら気が済むんだよ。」
瞬ちゃんは頭を抱えている。
「あの後、俺がどんな気持ちで過ごしたと思ってるんだ…。ゴホンッ、それはまあいいとして、今言った事はほんとなんだな?」
「え?」
「俺の事好きだって。」
「う、うん。」
改めて聞かれると妙に恥ずかしい。
「ねえ、もう一回目を見て言ってくれない?」
「え、さっき言ったよ。」
「でも、もいっかい聞きたい。」
「む、無理。」
「無理?何で、それひどくない?」
「だって、恥ずかしいもん。さっきちゃんと言ったし。」
「だめだ、昨日俺をあんな目にあわせた罰だ、俺の気が済むまで何回でも、好きって言ってもらう。」
瞬ちゃんが暴走しはじめる。沙耶の横に座ると、肩を持ってグイッと自分の方に向かせた。
「ほら、言って。」
「え~、す、すき。」
「もっと、感情込めて。」
感情って、どうやれば??
「すき、大好き。」
「もっと、もっと言って。」
ええ~、なに?瞬ちゃんてこんな人だったっけ?
「すき、すき、すき、すき、だ~い好き。」
瞬ちゃんは沙耶をぎゅうっと抱きしめる。うわっ、そんな気楽に密着しないでもらいたい。体中の血液が沸騰して、まともに考えられなくなっちゃう。
「いい!でも、まだまだ足りない!何しろ、中学から数えてかれこれ9年分の好きをもらわないと計算が合わない。」
さらっと言われたその言葉に、沙耶の頭の中は?でいっぱいになる。中学から9年分ってどういうこと?
「ねえ、沙耶。俺がお前の事いつから好きだったか分かる?」
質問の意味が分からない。
「え?大学に入ってからじゃないの?」
「まったく、沙耶の目には俺が見えてなかったのかな?」
瞬ちゃんはちょっぴり寂しそうに、沙耶の髪を撫でる。
「小学生のお前に初めて会ったその日からだよ。」
「え?」
目を真ん丸にして驚く沙耶に、瞬ちゃんは照れくさそうに微笑んだ。
「お前は直に一目惚れ、俺は沙耶に一目惚れだ。運命って残酷だよな~。」
そう言いながら、瞬ちゃんはまた沙耶を抱きしめると髪を撫でて、額に優しくキスをした。
「でも、今こうして俺の腕の中にいる。」
瞬ちゃんは、そっと沙耶に口づけた。
「だけど、沙耶がワンゲル部に入ってきたときは本当に驚いたな。俺は、高校に行くときに、もう沙耶には二度と会わないって、というか会えないって、そう思っていたから。そういう道を自ら望んだわけだし。」
「ねえ、瞬ちゃん、聞いていい?」
「ん?」
「その、瞬ちゃんが、私の事を、ひ、一目惚れしてくれてたのなら、どうして私が直のことを落とすためのレッスンなんかしてくれたの?」
「ああ、そうだな、おかしいよな。自分で言うとほんと恥ずかしいんだけど、俺、直にさ、勉強でも運動でも、容姿でも負けてると思ったことなかったんだよ。それなのに、すぐそばにいる俺が好きな子はなぜだか、俺よりも直のことが好きだって言うんだよ。」
瞬ちゃんは、クスッと思い出し笑いをする。
「あのときは俺もまだ中3でガキだったんだな。優しくしてキスなんかしたら、コロッと俺に落ちるんじゃないかって考えてたんだよ。そのために好きでもない子と無理に付き合って色々試したりしてさ。バカだろう?」
そう言って、抱きしめていた手にギュッと力を込める。
「だけど、そんな計画は見事に失敗した。プライドの高かった俺はそのショックから立ち直れなくて、沙耶の前から姿を消すことにした。隣同士ってことをあのときほど恨んだことはないよ。」
瞬ちゃんがそんなことを考えていたなんて、全然気づかなかった。自分が鈍感すぎたのだろうか。それともただ子供だったからなのだろうか。
「沙耶が俺のことを追いかけてワンゲル部に入ったって知ってからも、逃げた自分が今更って思うと素直になれなかった。つまり、俺はずっと初恋を引きずってたって訳。こんな話聞いたら、軽蔑する?」
「ううん。私が瞬ちゃんに会うためにやってきたことも、相当だから。」
それを聞いて瞬ちゃんは少し笑った。
「まあ、そうだな。これでおあいこか?」
「うん。」
「じゃあ、もう、キスしても、抱きしめても、それ以上のことしても、逃げたりしない?」
いちいち口に出して言われるとYESなことも素直に答えずらい。わざわざ言わなくてもいいのにと思うのだが、瞬ちゃんにとっては軽くトラウマになっているのかもしれない。
「う、うん。」
沙耶は真っ赤になって答える。
「沙耶、好きだよ。」
甘い囁きとともに、沙耶にとっては五年越しの、瞬にとっては九年越しの思いを交わし合った。
チャイムを睨みながら、つい昔のあの日のことを思い出す。
瞬ちゃんの態度がおかしくなって、勇気を出してお隣を訪ねたあの日のを。
そして、まさにあの日と同じように、沙耶はチャイムを押す手を出したり引っ込めたりしながら、玄関の前に立ち尽くしていた。
しかし、沙耶の頭にさっき野田さんからもらった色んな言葉が浮かんでくる。
そうだ、勇気を出して本音でぶつかるんだ。沙耶は思い切ってチャイムを押した。
「はい。」
少し沈んだ声だ。
「沙耶です。」
しばらくの沈黙の後、玄関が開けられた。瞬ちゃんは、力無い笑顔で迎えてくれた。
「昨日はごめんなさい。」
「また来てくれるなんて思ってもなかったから、嬉しいよ。」
そんなやさしい言葉、かけないで。
「まあ、座って。」
沙耶は昨日と同じくソファに腰をおろした。
「あ、あの、わたしあれから色々考えたの。」
実際は自分ではどうにもならなくて、散々他人の力を借りたのだが。
「瞬ちゃんのことずっと追いかけてきて、でもそれが恋愛感情からかどうかなんて今まで考えたことなかったの。それで、行動だけが先走ってたけど、昨日瞬ちゃんにキスされて、分かったの。」
黙って聞いていた瞬ちゃんが沙耶の方を見た。
「私、昔瞬ちゃんにレッスンされて、それを拒んで、それから瞬ちゃんに避けられるようになっちゃったから、またそうなったらどうしようって怖かったの。でも、昔と違うことに気がついたの。今はちゃんとドキドキしてるって。心が嬉しいって言ってるって。だから、瞬ちゃん、私も瞬ちゃんが好きです。」
言った、言ってしまった。どうしよう、どうしよう。昨日の今日でこんなにコロコロと言うことが違ってて。呆れられないかな?
瞬ちゃんは沙耶の話が終わっても、しばらく動かなかった。
「はあ~、お前は本当に…。どれだけ俺の心をかき乱したら気が済むんだよ。」
瞬ちゃんは頭を抱えている。
「あの後、俺がどんな気持ちで過ごしたと思ってるんだ…。ゴホンッ、それはまあいいとして、今言った事はほんとなんだな?」
「え?」
「俺の事好きだって。」
「う、うん。」
改めて聞かれると妙に恥ずかしい。
「ねえ、もう一回目を見て言ってくれない?」
「え、さっき言ったよ。」
「でも、もいっかい聞きたい。」
「む、無理。」
「無理?何で、それひどくない?」
「だって、恥ずかしいもん。さっきちゃんと言ったし。」
「だめだ、昨日俺をあんな目にあわせた罰だ、俺の気が済むまで何回でも、好きって言ってもらう。」
瞬ちゃんが暴走しはじめる。沙耶の横に座ると、肩を持ってグイッと自分の方に向かせた。
「ほら、言って。」
「え~、す、すき。」
「もっと、感情込めて。」
感情って、どうやれば??
「すき、大好き。」
「もっと、もっと言って。」
ええ~、なに?瞬ちゃんてこんな人だったっけ?
「すき、すき、すき、すき、だ~い好き。」
瞬ちゃんは沙耶をぎゅうっと抱きしめる。うわっ、そんな気楽に密着しないでもらいたい。体中の血液が沸騰して、まともに考えられなくなっちゃう。
「いい!でも、まだまだ足りない!何しろ、中学から数えてかれこれ9年分の好きをもらわないと計算が合わない。」
さらっと言われたその言葉に、沙耶の頭の中は?でいっぱいになる。中学から9年分ってどういうこと?
「ねえ、沙耶。俺がお前の事いつから好きだったか分かる?」
質問の意味が分からない。
「え?大学に入ってからじゃないの?」
「まったく、沙耶の目には俺が見えてなかったのかな?」
瞬ちゃんはちょっぴり寂しそうに、沙耶の髪を撫でる。
「小学生のお前に初めて会ったその日からだよ。」
「え?」
目を真ん丸にして驚く沙耶に、瞬ちゃんは照れくさそうに微笑んだ。
「お前は直に一目惚れ、俺は沙耶に一目惚れだ。運命って残酷だよな~。」
そう言いながら、瞬ちゃんはまた沙耶を抱きしめると髪を撫でて、額に優しくキスをした。
「でも、今こうして俺の腕の中にいる。」
瞬ちゃんは、そっと沙耶に口づけた。
「だけど、沙耶がワンゲル部に入ってきたときは本当に驚いたな。俺は、高校に行くときに、もう沙耶には二度と会わないって、というか会えないって、そう思っていたから。そういう道を自ら望んだわけだし。」
「ねえ、瞬ちゃん、聞いていい?」
「ん?」
「その、瞬ちゃんが、私の事を、ひ、一目惚れしてくれてたのなら、どうして私が直のことを落とすためのレッスンなんかしてくれたの?」
「ああ、そうだな、おかしいよな。自分で言うとほんと恥ずかしいんだけど、俺、直にさ、勉強でも運動でも、容姿でも負けてると思ったことなかったんだよ。それなのに、すぐそばにいる俺が好きな子はなぜだか、俺よりも直のことが好きだって言うんだよ。」
瞬ちゃんは、クスッと思い出し笑いをする。
「あのときは俺もまだ中3でガキだったんだな。優しくしてキスなんかしたら、コロッと俺に落ちるんじゃないかって考えてたんだよ。そのために好きでもない子と無理に付き合って色々試したりしてさ。バカだろう?」
そう言って、抱きしめていた手にギュッと力を込める。
「だけど、そんな計画は見事に失敗した。プライドの高かった俺はそのショックから立ち直れなくて、沙耶の前から姿を消すことにした。隣同士ってことをあのときほど恨んだことはないよ。」
瞬ちゃんがそんなことを考えていたなんて、全然気づかなかった。自分が鈍感すぎたのだろうか。それともただ子供だったからなのだろうか。
「沙耶が俺のことを追いかけてワンゲル部に入ったって知ってからも、逃げた自分が今更って思うと素直になれなかった。つまり、俺はずっと初恋を引きずってたって訳。こんな話聞いたら、軽蔑する?」
「ううん。私が瞬ちゃんに会うためにやってきたことも、相当だから。」
それを聞いて瞬ちゃんは少し笑った。
「まあ、そうだな。これでおあいこか?」
「うん。」
「じゃあ、もう、キスしても、抱きしめても、それ以上のことしても、逃げたりしない?」
いちいち口に出して言われるとYESなことも素直に答えずらい。わざわざ言わなくてもいいのにと思うのだが、瞬ちゃんにとっては軽くトラウマになっているのかもしれない。
「う、うん。」
沙耶は真っ赤になって答える。
「沙耶、好きだよ。」
甘い囁きとともに、沙耶にとっては五年越しの、瞬にとっては九年越しの思いを交わし合った。
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