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ケダモノのように愛して.39

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 少し掠れた桔平の声は普通でもセクシーなのに、それを耳元で聞かせてくるあたり、やはり女の扱いに慣れていると思わざるを得ない。

 しかしそれにまんまとハマってしまう自分が情けない。



 でも、しょうがないじゃん…。

 桔平のこと大好きだし。

 桔平の声も大好きで。

 その声で耳元で囁かれたら、もうメロメロだよ…。

 桔平は咲那の下着を手際よく脱がせると、すぐさまその部分に触れてきた。



「ああっ、やだっ、桔平…、嫌だってば…」

「どうして?」



 また耳元でささやく。

 ああ、もうやめて…。

 言えるわけないし…。

 その声でもっとゾクゾクしちゃうじゃん。



「嫌なもんは嫌なの!」

 咲那は自分ばかりが感じまくっているこの状況が悔しくて、駄々っ子のようなことを言ってしまう。

「お漏らしみたいにびしょびしょに濡れてるのがはずかしいのか?」

「ち、違う…」



 もう、本当にいじわる…。

 咲那は泣きたくなってきた。



「仕方ないな。俺のキスのせいでこうなっちゃったんだもんな。俺がきれいにしてやるよ」

 そう言うと桔平はヌルヌルに濡れたその場所に顔をうずめた。



「や、やめて、ヤダッ、桔平、やだってば!」



 もう、わかったから…。

 桔平の全てに感じちゃうってこと。

 だからお願い、これ以上私ばっかり恥ずかしくさせないで…。



 咲那の願いも空しく桔平は自分がやりたいように愛撫を始めた。

 力強い腕で押し広げらた腿の真ん中で桔平はむしゃぶりつくように咲那のことを愛撫した。



「あ、いやっ、桔平、だめっ、お願い…、桔平…、お願いってば…」

 咲那はまだささやかな抵抗を続けた。



 吸っては舐め、舐めては吸い、すでにぐしょぐしょだったその部分は綺麗になるどころか、桔平の唾液ととめどなく溢れだす咲那の蜜でますますびしょ濡れになっていく。

 もう、これ以上桔平の前で痴態を晒したくない。

 だけど本当はもっと桔平が欲しい。

 たとえ乱れようがめちゃくちゃに愛して欲しい。

 そんな矛盾した気持ちがせめぎ合う。



「うるさい口だ」

 桔平は咲那にくちづけた。

「ん、んんっ…」



 咲那の蜜でびしょ濡れの桔平の唇と舌が、咲那の口腔内を蹂躙する。

 その間も、桔平の指が咲那の割れ目をなぞり、くちゅりと中に侵入した。



 や、だめ…、そんなにしたら…、あ、ああっ…。

 桔平の指はぐちゅぐちゅと咲那の中をかき回す。

 あ、いいっ…、桔平の指が…、感じるところを刺激して…、おかしくなる…。



「指、締め付けてるぞ」

「んんっ!」



 咲那はその言葉を否定しようと首を横に振った。

「こらえ性のないやつだ」
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