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なりゆきで、君の体を調教中.19
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家に着き、部屋に入っても、優菜はガクガクと震えたまま怯えきっている。
真は、どう声をかけたらいいものかと、優菜の髪をそっと撫でた。それだけで、ビクッと体が反応している。
相当怖い思いをしたのだろう。
「優菜ちゃん、もう大丈夫だから。」
真は優菜の隣に腰を下ろす。
アイツの部屋から出て来た時、着衣の乱れは無かった。
どこかに触れられている可能性はあるが、取りあえず素肌は守れたと思う。
「先生、ヒック、ご、ごめんなさい。先生と、暗くなる前に家に帰って来るって約束したのに。守らなかったから、あんな、あんな…。わぁ~ん。」優菜はまた大声で泣き始めた。「それは、守って欲しかったけど。優菜ちゃんはあの男の事好きだったんだもんな。仕方がないよ。」「でも、でも、先生が助けてくれなかったら、私、私…。わぁ~ん。」そうだよ、だから本当は行かせたくなんかなかったよ。だけど、言って分かることじゃないからしょうがなかったんだ。
「優菜ちゃん。先生ともう一回約束してくれる?」
優菜はタオルで涙を拭きながら、コクコクとうなずく。
「優菜ちゃんは、これからもメイドさん続けたいんでしょ?だったら、お仕事で出会った人は好きにならないって強い気持ちを持った方がいい。そうだな、好きになったらメイドを辞めるくらいの覚悟が必要かな。先生だって同じだよ。生徒との恋愛は禁止されてる。先生は皆に平等に接しないといけない。でも、誰かと恋愛すると、どうしてもその人のことを、ひいきしたくなっちゃうのが人ってもんでしょ。それは、メイドさんも同じだよね。一人のお客さんだけひいきしてたら、他のお客さんはどんな気持ちになると思う?」
「…いやな気持ちになると思う。」
泣きながらもちゃんと答えたのは、優菜がメイドの仕事を真剣に考えている証拠だ。
「だったら、いいメイドさんになるために、仕事と恋愛はきちっと分けないとね。出来るかな?」
「うん。優菜、メイドが好きだから、頑張る。」
「そうか。よかった。だけど、今日は本当に怖かったね。部屋でゆっくり休むかい?」
真がそう言うと、優菜は真の服のすそをギュッと握った。
まだ涙で濡れたままの潤んだ瞳で真のことを見上げる。
「先生と一緒がいい。」
「えっ。」
真の心拍数は一気に跳ね上がる。
「ダメ、ですか?」
ダメだ、ダメなんだよ、ほんとは。でも、今日は特別だ。だって、優菜ちゃんはこんなに傷付いているのだから。
「き、今日だけだよ。」
「はい。」
小さな声で答える優菜が、たまらなく可愛い。
「よっこいしょっと。」
真は、優菜を抱きかかえると、自分の寝室へと連れて行く。
優菜の部屋からネグリジェを持ってきてあげると、布団の中でモソモソと着替えた。
人前で裸にならないようにという言いつけを、ちゃんと守っている。それも可愛い。
真もパジャマに着替えると布団に潜り込む。
優菜の手がそっと真に触れる。しかし、真から触れることはどうだろうか。
慣れてきたとはいえ、まだ完全に治っているわけではないのだ。
真は、仕方なく、これまで訓練してきた背中をネグリジェの上からそっと撫でた。
「あんっ」と軽く声がもれたが、苦しむほどではなかったため、真は優菜の恐怖を癒そうと、何度も優しく背中を撫で続けた。
真は、その動きを続けるうちに、あることに気づいた。
訓練の成果なのか、衣類の上からだと、苦痛ではなく、程よい快感を感じているようなのだ。
その証拠に、優菜の眉間にしわは寄っていない。
しかし、可愛くて甘い声は、優菜の口から絶えず漏れていた。
そして、気分が高揚してきたのか、優菜の手が真のアレを求めて伸びて来た。
優菜にとっては、今までの経験上、男の大切な部分に触れるということは、かなりの親密さ、つまり寂しさを癒してくれることとイコールになってしまっている。
寂しさが強ければ強い程、激しく求めてしまうのだ。
いつまでも頼っていい方法ではないと分かっている。
好きだった男性が、自分の体目当てという結果で恋の終わりを迎えた優菜を慰める一番の方法であるのならば、今日だけは許してあげるべきだと真は思った。
決して、真の望みを優先したわけではないと、心の中で言い訳する。
優菜の手が真のパジャマと下着をずらし、ゆっくりとアレを扱き始める。
触れられた時には、すでに先走りで濡れていた。
とんでもなく恥ずかしいが、隠すこともできず、彼女にすべてをゆだねる。
やはり、優菜の手は死ぬほど気持ちがいい。
しかも、さっき背中を撫でた時、優菜は少し感じていた様だった。
この行為が、寂しさを紛らわすだけでなく、優菜の欲求から来ていたなら、こんな嬉しい事はないのだが、そんなことまで望むのは欲が深すぎる。
「先生、熱くて、硬い。」
「ば、バカ、そんなこと言わなくていい。」
かすれた声で言われて、真は恥ずかしいくらいあっという間にイッてしまった。
「先生、気持ちよかった?」
「あ、ああ。」
「そう、よかった。」
「ばか、今日は、優菜ちゃんが大変だったんだから、こんなことしなくてもいいんだよ。」
「優菜がしたかったの。」
そう言うと優菜は真にキスをした。
「ゆ、優菜ちゃん。ダメだよ。キスも。そんな気軽にするもんじゃないよ。」
こんな日に説教はしたくないが、優菜のためだ。
「なんとなくしたくなっちゃったんだもん。」
そう言われると、男はバカだ。
俺に気持ちが傾いてきたのかと、つい思ってしまう。
そんな触れるだけのキスじゃなくって、もっと激しいのがしたい。
柔らかな唇の中の、さらに柔らかいであろう舌を、追いかけまわして絡め合いたい。
息も出来ない程の激しいキスを。ダメだ、止まらなくなる。
「だからね。裸もキスも同じだよ。簡単にしちゃダメなの。優菜ちゃんは、可愛くて、魅力的だってこと忘れないで。そうやって、自分を守って欲しい。」
本当は、もっとキスしたくて裸も見たい。
それなのに、わざわざそれを止めるように言わなければならない。
真は、神様が自分にくれた役割を、最近では恨みたくなってきた。
自分の思いと反対のことばかりを言わなければならないのは、正直疲れるし、自分の首をしめているだけだ。
それでも真は言い続けるだろう。優菜の事を守る役に立つことだけを願って。
真は、どう声をかけたらいいものかと、優菜の髪をそっと撫でた。それだけで、ビクッと体が反応している。
相当怖い思いをしたのだろう。
「優菜ちゃん、もう大丈夫だから。」
真は優菜の隣に腰を下ろす。
アイツの部屋から出て来た時、着衣の乱れは無かった。
どこかに触れられている可能性はあるが、取りあえず素肌は守れたと思う。
「先生、ヒック、ご、ごめんなさい。先生と、暗くなる前に家に帰って来るって約束したのに。守らなかったから、あんな、あんな…。わぁ~ん。」優菜はまた大声で泣き始めた。「それは、守って欲しかったけど。優菜ちゃんはあの男の事好きだったんだもんな。仕方がないよ。」「でも、でも、先生が助けてくれなかったら、私、私…。わぁ~ん。」そうだよ、だから本当は行かせたくなんかなかったよ。だけど、言って分かることじゃないからしょうがなかったんだ。
「優菜ちゃん。先生ともう一回約束してくれる?」
優菜はタオルで涙を拭きながら、コクコクとうなずく。
「優菜ちゃんは、これからもメイドさん続けたいんでしょ?だったら、お仕事で出会った人は好きにならないって強い気持ちを持った方がいい。そうだな、好きになったらメイドを辞めるくらいの覚悟が必要かな。先生だって同じだよ。生徒との恋愛は禁止されてる。先生は皆に平等に接しないといけない。でも、誰かと恋愛すると、どうしてもその人のことを、ひいきしたくなっちゃうのが人ってもんでしょ。それは、メイドさんも同じだよね。一人のお客さんだけひいきしてたら、他のお客さんはどんな気持ちになると思う?」
「…いやな気持ちになると思う。」
泣きながらもちゃんと答えたのは、優菜がメイドの仕事を真剣に考えている証拠だ。
「だったら、いいメイドさんになるために、仕事と恋愛はきちっと分けないとね。出来るかな?」
「うん。優菜、メイドが好きだから、頑張る。」
「そうか。よかった。だけど、今日は本当に怖かったね。部屋でゆっくり休むかい?」
真がそう言うと、優菜は真の服のすそをギュッと握った。
まだ涙で濡れたままの潤んだ瞳で真のことを見上げる。
「先生と一緒がいい。」
「えっ。」
真の心拍数は一気に跳ね上がる。
「ダメ、ですか?」
ダメだ、ダメなんだよ、ほんとは。でも、今日は特別だ。だって、優菜ちゃんはこんなに傷付いているのだから。
「き、今日だけだよ。」
「はい。」
小さな声で答える優菜が、たまらなく可愛い。
「よっこいしょっと。」
真は、優菜を抱きかかえると、自分の寝室へと連れて行く。
優菜の部屋からネグリジェを持ってきてあげると、布団の中でモソモソと着替えた。
人前で裸にならないようにという言いつけを、ちゃんと守っている。それも可愛い。
真もパジャマに着替えると布団に潜り込む。
優菜の手がそっと真に触れる。しかし、真から触れることはどうだろうか。
慣れてきたとはいえ、まだ完全に治っているわけではないのだ。
真は、仕方なく、これまで訓練してきた背中をネグリジェの上からそっと撫でた。
「あんっ」と軽く声がもれたが、苦しむほどではなかったため、真は優菜の恐怖を癒そうと、何度も優しく背中を撫で続けた。
真は、その動きを続けるうちに、あることに気づいた。
訓練の成果なのか、衣類の上からだと、苦痛ではなく、程よい快感を感じているようなのだ。
その証拠に、優菜の眉間にしわは寄っていない。
しかし、可愛くて甘い声は、優菜の口から絶えず漏れていた。
そして、気分が高揚してきたのか、優菜の手が真のアレを求めて伸びて来た。
優菜にとっては、今までの経験上、男の大切な部分に触れるということは、かなりの親密さ、つまり寂しさを癒してくれることとイコールになってしまっている。
寂しさが強ければ強い程、激しく求めてしまうのだ。
いつまでも頼っていい方法ではないと分かっている。
好きだった男性が、自分の体目当てという結果で恋の終わりを迎えた優菜を慰める一番の方法であるのならば、今日だけは許してあげるべきだと真は思った。
決して、真の望みを優先したわけではないと、心の中で言い訳する。
優菜の手が真のパジャマと下着をずらし、ゆっくりとアレを扱き始める。
触れられた時には、すでに先走りで濡れていた。
とんでもなく恥ずかしいが、隠すこともできず、彼女にすべてをゆだねる。
やはり、優菜の手は死ぬほど気持ちがいい。
しかも、さっき背中を撫でた時、優菜は少し感じていた様だった。
この行為が、寂しさを紛らわすだけでなく、優菜の欲求から来ていたなら、こんな嬉しい事はないのだが、そんなことまで望むのは欲が深すぎる。
「先生、熱くて、硬い。」
「ば、バカ、そんなこと言わなくていい。」
かすれた声で言われて、真は恥ずかしいくらいあっという間にイッてしまった。
「先生、気持ちよかった?」
「あ、ああ。」
「そう、よかった。」
「ばか、今日は、優菜ちゃんが大変だったんだから、こんなことしなくてもいいんだよ。」
「優菜がしたかったの。」
そう言うと優菜は真にキスをした。
「ゆ、優菜ちゃん。ダメだよ。キスも。そんな気軽にするもんじゃないよ。」
こんな日に説教はしたくないが、優菜のためだ。
「なんとなくしたくなっちゃったんだもん。」
そう言われると、男はバカだ。
俺に気持ちが傾いてきたのかと、つい思ってしまう。
そんな触れるだけのキスじゃなくって、もっと激しいのがしたい。
柔らかな唇の中の、さらに柔らかいであろう舌を、追いかけまわして絡め合いたい。
息も出来ない程の激しいキスを。ダメだ、止まらなくなる。
「だからね。裸もキスも同じだよ。簡単にしちゃダメなの。優菜ちゃんは、可愛くて、魅力的だってこと忘れないで。そうやって、自分を守って欲しい。」
本当は、もっとキスしたくて裸も見たい。
それなのに、わざわざそれを止めるように言わなければならない。
真は、神様が自分にくれた役割を、最近では恨みたくなってきた。
自分の思いと反対のことばかりを言わなければならないのは、正直疲れるし、自分の首をしめているだけだ。
それでも真は言い続けるだろう。優菜の事を守る役に立つことだけを願って。
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