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御曹司のやんごとなき恋愛事情.21
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交流会とセミナーを終え、優子はそのまま帰りたかったが、強引に食事に付き合わされた。
「優子だって腹減ってたんだろう?」
「だからって、無理やりつき合わせないでください」
「親父だったら、黙って言うことを聞くんだろう?」
「そ、それは・・・」
あまりに拒絶すれば、逆に意識していることが露呈するだけだ。
しかし、接近し過ぎると、また元の関係に戻ってしまいそうで怖い。
まったく・・・どれだけ私が心を鬼にしてるのか、坊ちゃんはちっとも分かってないんだから。
優子はプリプリと不機嫌な表情で食事を口に運んだ。
店を出て、優子をマンションに送り届ける車中で、俊介のワガママが始まった。
「優子・・・、このあと俺ん家に来ない?」
「行きません」
「俺、優子とずっと一緒にいるのに、お前に触れられないなんて頭がおかしくなりそうだよ」
「そんなことは、自分でどうにかしてください。坊ちゃんは社長代理なんですよ」
「そっちはちゃんとやるよ。だけど、お前とのことはお前がいないとどうにもならない」
またそんな甘えた目で見て・・・。
そうやれば私が折れると思ってるんですね・・・。
「結局、親父はただの過労で、どこも悪くなかったわけだろ?だったら、俺たちがこんな風にいられるの、本当に一週間だけじゃん。その間だけって約束するからさ。優子・・・」
一週間という期間限定であるということが、優子の心を揺さぶる。
自分だって本当は俊介のことを死ぬほど求めているのだ。
オーダーメイドで仕立てられた上質なスーツをスマートに着こなす姿を間近で見れば、優子の心は震えた。
そして、物怖じしない性格で、いきなり任された代理としての仕事を堂々とこなしていく。
すっかり大人の男の横顔になった・・・。
たった一日そばにいただけで、優子は愛おしさで胸がいっぱいになる。
「やべっ、考えただけで勃ってきちゃった」
昼間見せたすっかり大人の顔から、優子の前だけで見せる隙だらけの顔になった俊介が、さらに優子の心に揺さぶりをかける。
この一週間は何とか乗り切らなければならない。
ちゃんと仕事をしてもらうためだ・・・。
だけど、期間が決められていれば、俊介も駄々をこねないで素直に引き下がってくれるかもしれない。
どれもこれも、自分を正当化する言い訳に過ぎないと分かっている。
「分かりました。でも、本当に一週間だけですよ」
「え、マジで?やったぁ!よおし!この一週間で優子のことを一生分抱いてやる。抱いて抱いて抱きまくるぞ!」
「いい加減にしてください!」
そう言いながらも、優子の体はこれから交わされるであろう俊介との熱い情交を勝手に想像して、熱を持ち始めている。
「このマンションに優子が来たのって初めてじゃないか」
「そうですね・・・、そうかもしれません」
俊介がまだ大学生だった頃住んでいたマンションには、それこそ教育係として頻繁に行っていた。
つまり、そのマンションでは何度も愛し合ったということだ。
社会人になってからは、主に誰もいない土日のオフィスで愛し合うようになった。
「優子だって腹減ってたんだろう?」
「だからって、無理やりつき合わせないでください」
「親父だったら、黙って言うことを聞くんだろう?」
「そ、それは・・・」
あまりに拒絶すれば、逆に意識していることが露呈するだけだ。
しかし、接近し過ぎると、また元の関係に戻ってしまいそうで怖い。
まったく・・・どれだけ私が心を鬼にしてるのか、坊ちゃんはちっとも分かってないんだから。
優子はプリプリと不機嫌な表情で食事を口に運んだ。
店を出て、優子をマンションに送り届ける車中で、俊介のワガママが始まった。
「優子・・・、このあと俺ん家に来ない?」
「行きません」
「俺、優子とずっと一緒にいるのに、お前に触れられないなんて頭がおかしくなりそうだよ」
「そんなことは、自分でどうにかしてください。坊ちゃんは社長代理なんですよ」
「そっちはちゃんとやるよ。だけど、お前とのことはお前がいないとどうにもならない」
またそんな甘えた目で見て・・・。
そうやれば私が折れると思ってるんですね・・・。
「結局、親父はただの過労で、どこも悪くなかったわけだろ?だったら、俺たちがこんな風にいられるの、本当に一週間だけじゃん。その間だけって約束するからさ。優子・・・」
一週間という期間限定であるということが、優子の心を揺さぶる。
自分だって本当は俊介のことを死ぬほど求めているのだ。
オーダーメイドで仕立てられた上質なスーツをスマートに着こなす姿を間近で見れば、優子の心は震えた。
そして、物怖じしない性格で、いきなり任された代理としての仕事を堂々とこなしていく。
すっかり大人の男の横顔になった・・・。
たった一日そばにいただけで、優子は愛おしさで胸がいっぱいになる。
「やべっ、考えただけで勃ってきちゃった」
昼間見せたすっかり大人の顔から、優子の前だけで見せる隙だらけの顔になった俊介が、さらに優子の心に揺さぶりをかける。
この一週間は何とか乗り切らなければならない。
ちゃんと仕事をしてもらうためだ・・・。
だけど、期間が決められていれば、俊介も駄々をこねないで素直に引き下がってくれるかもしれない。
どれもこれも、自分を正当化する言い訳に過ぎないと分かっている。
「分かりました。でも、本当に一週間だけですよ」
「え、マジで?やったぁ!よおし!この一週間で優子のことを一生分抱いてやる。抱いて抱いて抱きまくるぞ!」
「いい加減にしてください!」
そう言いながらも、優子の体はこれから交わされるであろう俊介との熱い情交を勝手に想像して、熱を持ち始めている。
「このマンションに優子が来たのって初めてじゃないか」
「そうですね・・・、そうかもしれません」
俊介がまだ大学生だった頃住んでいたマンションには、それこそ教育係として頻繁に行っていた。
つまり、そのマンションでは何度も愛し合ったということだ。
社会人になってからは、主に誰もいない土日のオフィスで愛し合うようになった。
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