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君に溺れてしまうのは僕だから.87
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伊織は自室で武彦が部屋から出てくるチャンスを今か今かと待っていた。
しかし、そういう日に限って武彦は夕食の時間まで部屋から出てはこなかった。
結局いつもと同じような一日を過ごしただけで終わってしまった。
だけど、伊織には夜がある。
田所さんが夕食の片づけを終え帰ったあと、武彦が伊織の部屋を訪ねてきた。
「昼間、坂口と会ったのか?」
「はい」
田所さんには坂口とお昼を食べるからと伝えて出かけたから、武彦が知っているのは当然だ。
「明日も会うのか?」
「いえ…、明日は会いませんけど、例の夏フェスに週末出かけます」
「…。一切口を出さないつもりだったのに、初日からこれでは先が思いやられるな」
武彦は自嘲気味に笑った。
「…大丈夫です」
伊織はむしろこうしてオープンに話してもらえる方がいくらか気が楽だ。
「伊織、明日一緒に出掛けないか」
「え、でもおじさまお仕事が…」
「今は急ぎの仕事はない。残っていた細々したものも今日片付けてしまった。水族館に行かないか」
これはいったいどういうことなのだろう。
今まで全く一緒に出掛けたことが無かったのいうのに…。
しかもこの間の旅行からまだ帰ってきたばかりだというのに…。
「い、行きます」
「そうか、よかった」
武彦は伊織にくちづけた。
「ん…」
何度与えらえても一瞬で体が熱くなる。
ついばむようなくちづけはいつしか濃厚なものに変化していった。
武彦の舌に自分の舌を絡めるたびに伊織は泣きそうになる。
こんなにも直接的に武彦との交わりを感じられるものは他にない。
武彦の内側と自分の内側が密着するとき、最も一体感を感じることができる。
それはセックスでも同じだけれど、舌を絡ませるという行為は自分の意思が加わる分、より繋がっている気持ちにさせてくれる。
伊織の武彦を想う強い気持ちを最もダイレクトに伝えられるくちづけという行為が伊織はとても好きだ。
だから何度でもいつまでだってしていたい。
普段セックスをするのは武彦の部屋と決まっている。
しかし今日はなぜか伊織の部屋でことが始まってしまった。
キスに夢中になりながらも、これからどうなるのかと余計なことを考えてしまう。
伊織の部屋にもベッドがあるけれど、武彦のベッドほど広くはない。
武彦はキスをしながら服の上から伊織の胸をまさぐった。
「ん、ふっ…」
キスだけで十分熱くなった体はすぐに反応を始める。
Tシャツを脱がされブラの上から乳房にキスされるのがじれったい…。
体中を手でまさぐるのに忙しい武彦は肩ひもを手を使わず噛んで外した。
そして、ブラの端を噛んで乳房を露わにした。
それがなんだかひどくいやらしくて、伊織はぶるりと身体を震わせた。
しかし、そういう日に限って武彦は夕食の時間まで部屋から出てはこなかった。
結局いつもと同じような一日を過ごしただけで終わってしまった。
だけど、伊織には夜がある。
田所さんが夕食の片づけを終え帰ったあと、武彦が伊織の部屋を訪ねてきた。
「昼間、坂口と会ったのか?」
「はい」
田所さんには坂口とお昼を食べるからと伝えて出かけたから、武彦が知っているのは当然だ。
「明日も会うのか?」
「いえ…、明日は会いませんけど、例の夏フェスに週末出かけます」
「…。一切口を出さないつもりだったのに、初日からこれでは先が思いやられるな」
武彦は自嘲気味に笑った。
「…大丈夫です」
伊織はむしろこうしてオープンに話してもらえる方がいくらか気が楽だ。
「伊織、明日一緒に出掛けないか」
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「今は急ぎの仕事はない。残っていた細々したものも今日片付けてしまった。水族館に行かないか」
これはいったいどういうことなのだろう。
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しかもこの間の旅行からまだ帰ってきたばかりだというのに…。
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「ん…」
何度与えらえても一瞬で体が熱くなる。
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こんなにも直接的に武彦との交わりを感じられるものは他にない。
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それはセックスでも同じだけれど、舌を絡ませるという行為は自分の意思が加わる分、より繋がっている気持ちにさせてくれる。
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だから何度でもいつまでだってしていたい。
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しかし今日はなぜか伊織の部屋でことが始まってしまった。
キスに夢中になりながらも、これからどうなるのかと余計なことを考えてしまう。
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武彦はキスをしながら服の上から伊織の胸をまさぐった。
「ん、ふっ…」
キスだけで十分熱くなった体はすぐに反応を始める。
Tシャツを脱がされブラの上から乳房にキスされるのがじれったい…。
体中を手でまさぐるのに忙しい武彦は肩ひもを手を使わず噛んで外した。
そして、ブラの端を噛んで乳房を露わにした。
それがなんだかひどくいやらしくて、伊織はぶるりと身体を震わせた。
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