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エロ.01
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「元貴の姉ちゃんって、すっげぇエロいよな」
恩田徳馬は村田元貴に羨望の眼差しを向けた。
「お前なぁ、人の姉貴つかまえて、エロいとかっていうなよ」
「仕方ねぇじゃん、マジでエロいんだもん、なあ、高広、お前もそう思うよな?」
「・・・まあな」
城崎高広は曖昧に答えた。
そんなの知ってるよ。
大体昨日もその身体をじっくり隅から隅まで堪能したばかりだ。
「なにがまあな、だよ。やっぱ女子高生じゃあのエロさは出せない!元貴はいいよなぁ~、あんなエロボディを近くで見れて。なあ、何歳まで一緒に風呂入ってたんだ?」
「お前バッカじゃないのか?俺と姉貴は八歳も離れてんだぞ。物心ついた頃には姉ちゃん高校生だったんだから、一緒に風呂入ってた記憶なんてないよ」
「ちぇっ、もったいねぇ。俺だったら、色んな理由作って絶対一緒に風呂入るのに」
「もういい加減、風呂の話はやめろ!じゃあ、俺と高広はこっちだから」
「クソ~、何で俺だけ塾なんだよ~。俺も美世さんの店行きたい!」
成績が危機的状況である徳馬は、親に無理やり塾に入れられた。
それも、週五というありえないスケジュールで。
「徳馬、なんか悲惨だな」
「自業自得だ」
同情を込めた元貴の言葉に、高広は冷たく言い放った。
確かに徳馬は、『俺は実力で入れる大学に行くから、受験勉強なんか絶対しない!』と宣言していた。
しかし、元々成績のよくなかった徳馬が勉強を怠ればおのずとその結果は悪くなっていく。
そして、ついに最低ランクの大学さえも危ないと、夏休み前の三者懇談で告げられ、徳馬の親は激怒し、今の状況に至っているという訳だ。
元貴の姉、美世は亡くなった母のあとを継いで定食屋を営んでいる。
元貴と八歳違いで現在二十六歳だ。
元々母子家庭だった村田家は母の澄恵が女手一つで美世と元貴を育てていた。
しかし、そんな母も長年の無理がたたり、三年前に亡くなったのだ。
「姉ちゃん、ただいま~」
時刻は午後五時半。
元貴はまだ開店前の店の扉を開けた。
「おかえり、元貴。あ、高広君もおかえり!」
忙しそうに手を動かしながら、美世が迎えてくれた。
夕べの情事の欠片も見せないのはさすが年上の女というところだろうか。
「ねえ、今日は何食わしてくれるの?」
「うんっとね、今日はいいカレイが入ったから、唐揚げにしたの」
「うわあ、俺、カレイの唐揚げ大好き。高広は?」
「俺も好きだよ」
高広は美世の顔をチラッと見ながら言った。
「そう、じゃあすぐ作るね」
美世は元貴たちに背を向けると、油の入った鍋に火を入れた。
「お待たせ~」
「うわっー、超いい匂い!」
元貴は立ち上がると、美世からカレイの乗った皿を受け取った。
「高広~、早く食べようぜ」
「ああ」
恩田徳馬は村田元貴に羨望の眼差しを向けた。
「お前なぁ、人の姉貴つかまえて、エロいとかっていうなよ」
「仕方ねぇじゃん、マジでエロいんだもん、なあ、高広、お前もそう思うよな?」
「・・・まあな」
城崎高広は曖昧に答えた。
そんなの知ってるよ。
大体昨日もその身体をじっくり隅から隅まで堪能したばかりだ。
「なにがまあな、だよ。やっぱ女子高生じゃあのエロさは出せない!元貴はいいよなぁ~、あんなエロボディを近くで見れて。なあ、何歳まで一緒に風呂入ってたんだ?」
「お前バッカじゃないのか?俺と姉貴は八歳も離れてんだぞ。物心ついた頃には姉ちゃん高校生だったんだから、一緒に風呂入ってた記憶なんてないよ」
「ちぇっ、もったいねぇ。俺だったら、色んな理由作って絶対一緒に風呂入るのに」
「もういい加減、風呂の話はやめろ!じゃあ、俺と高広はこっちだから」
「クソ~、何で俺だけ塾なんだよ~。俺も美世さんの店行きたい!」
成績が危機的状況である徳馬は、親に無理やり塾に入れられた。
それも、週五というありえないスケジュールで。
「徳馬、なんか悲惨だな」
「自業自得だ」
同情を込めた元貴の言葉に、高広は冷たく言い放った。
確かに徳馬は、『俺は実力で入れる大学に行くから、受験勉強なんか絶対しない!』と宣言していた。
しかし、元々成績のよくなかった徳馬が勉強を怠ればおのずとその結果は悪くなっていく。
そして、ついに最低ランクの大学さえも危ないと、夏休み前の三者懇談で告げられ、徳馬の親は激怒し、今の状況に至っているという訳だ。
元貴の姉、美世は亡くなった母のあとを継いで定食屋を営んでいる。
元貴と八歳違いで現在二十六歳だ。
元々母子家庭だった村田家は母の澄恵が女手一つで美世と元貴を育てていた。
しかし、そんな母も長年の無理がたたり、三年前に亡くなったのだ。
「姉ちゃん、ただいま~」
時刻は午後五時半。
元貴はまだ開店前の店の扉を開けた。
「おかえり、元貴。あ、高広君もおかえり!」
忙しそうに手を動かしながら、美世が迎えてくれた。
夕べの情事の欠片も見せないのはさすが年上の女というところだろうか。
「ねえ、今日は何食わしてくれるの?」
「うんっとね、今日はいいカレイが入ったから、唐揚げにしたの」
「うわあ、俺、カレイの唐揚げ大好き。高広は?」
「俺も好きだよ」
高広は美世の顔をチラッと見ながら言った。
「そう、じゃあすぐ作るね」
美世は元貴たちに背を向けると、油の入った鍋に火を入れた。
「お待たせ~」
「うわっー、超いい匂い!」
元貴は立ち上がると、美世からカレイの乗った皿を受け取った。
「高広~、早く食べようぜ」
「ああ」
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