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ドSな彼のイジワルな愛し方.39
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二人で帰る道すがら、琴乃はあれだけ安藤君に太鼓判を押されても、どうしても気になっている事について考えていた。
それは、二人が学校の中で浮いてしまうのではないかと言うことだった。
佐野君の事も、学校生活もどっちもうまく行くことなんて、欲張り過ぎなのかもしれない。
だけど、まだ二年生になったばかりなのだから、あと二年間はこの学校でみんなと生活していくことになる。
その間、ず~っと針のむしろみたいな生活では辛すぎる。
佐野君はその辺のことはどう考えているんだろう。
何だか浮かない様子の琴乃に気づいた佐野君が優しく聞いてくる。
「どうした?疲れちゃった?」
「うっ、ううん。そうじゃない。でも、気になってることがあって…。」
「どんなこと?話してみてよ。」
「うん…。あんな風に、全校生徒のみんなに私達のことを公表しちゃって、おまけに佐野君があの学校を作ったんだなんてことも知られちゃったら、みんなとどう接したらいいのかと思っちゃって…。」
「ああ、そういうことね。大丈夫。俺、別にもう一件全員にメールが送ってあるんだ。」
「えっ、そうなの。それはどういう内容のメールなの?」
「聞きたい?」
佐野君は嬉しそうに聞いてくる。
「うん。聞きたい。教えて!」
それはね、と言って見せられたメールの内容はこういうものだった。
『僕佐野純也と、村井琴乃は結婚を誓い合い、僕が十八歳になる誕生日に入籍する予定です。この結婚は、二人の両親も了承済であります。全校生徒の皆様には、私達二人を温かい目で見守っていただきたく、ここにお願い申し上げます。二年後には新郎になる予定の佐野純也』
琴乃は嬉しさと驚きの余り、すぐには声が出なかった。
「こっ、これって、結婚って、どういう…。」
「だから、そのままの意味!俺はそういうつもりでいるんだけど、君の答えを聞かせてもらえる?」
ゆでダコの様に真っ赤になった琴乃に佐野君はいつになく真剣な眼差しだ。
「村井琴乃さん、僕が十八歳になったら結婚してくれますか?」
もう逃がさないとばかりの、ド直球なプロポーズに、さすがにもう答えを先延ばしに出来なくなった琴乃は、
「私でよかったら、お願いします。」
と返事をする。
(うわぁ!言っちゃった!嘘みたい。夢じゃないよね?いきなり結婚することになっちゃったよー!!)
琴乃の返事を聞いて、
「はぁー、よかったー。嫌って言われたらどうしようかって、そればっかり考えてたよ。」
そう言うと佐野君は、ヘナヘナとその場にしゃがみこんだ。
「そんな事、ある訳ないよ。だって、私、佐野君のこと…。」
「俺の事、何?」
「も~っ、意地悪、言わなくても分かるでしょ。」
「いや、だめ。聞きたい。」
「だから、佐野君のことが…、大好き!」
それを聞くと、佐野君は人目もはばからず琴乃を抱き寄せ、熱く口づける。
(ちょっ、ちょっと、人が見てる。恥かしいよ~。)
体の大きな佐野君には琴乃がいくらもがいても、全く効果が無い。
随分と長いキスの後、ようやく離してもらえた琴乃は、つい甘いキスに流されてしまった自分も悪いが、佐野君にはもう少しTPOをわきまえてもらいたいと思うのだった。
そんな琴乃とは対照的に、キスで火がついた佐野君は琴乃の手を取ると、歩く速度を早める。
あっという間に、佐野君の家について彼の部屋に通される。
「あぁ、もう限界。今日はもう気を失うまで愛しまくるぞ!」
そんな恐ろしい宣言をされ、ベッドに押し倒された琴乃は、声が枯れるほど鳴かされ、淫らな時間が過ぎていくのだった。
それは、二人が学校の中で浮いてしまうのではないかと言うことだった。
佐野君の事も、学校生活もどっちもうまく行くことなんて、欲張り過ぎなのかもしれない。
だけど、まだ二年生になったばかりなのだから、あと二年間はこの学校でみんなと生活していくことになる。
その間、ず~っと針のむしろみたいな生活では辛すぎる。
佐野君はその辺のことはどう考えているんだろう。
何だか浮かない様子の琴乃に気づいた佐野君が優しく聞いてくる。
「どうした?疲れちゃった?」
「うっ、ううん。そうじゃない。でも、気になってることがあって…。」
「どんなこと?話してみてよ。」
「うん…。あんな風に、全校生徒のみんなに私達のことを公表しちゃって、おまけに佐野君があの学校を作ったんだなんてことも知られちゃったら、みんなとどう接したらいいのかと思っちゃって…。」
「ああ、そういうことね。大丈夫。俺、別にもう一件全員にメールが送ってあるんだ。」
「えっ、そうなの。それはどういう内容のメールなの?」
「聞きたい?」
佐野君は嬉しそうに聞いてくる。
「うん。聞きたい。教えて!」
それはね、と言って見せられたメールの内容はこういうものだった。
『僕佐野純也と、村井琴乃は結婚を誓い合い、僕が十八歳になる誕生日に入籍する予定です。この結婚は、二人の両親も了承済であります。全校生徒の皆様には、私達二人を温かい目で見守っていただきたく、ここにお願い申し上げます。二年後には新郎になる予定の佐野純也』
琴乃は嬉しさと驚きの余り、すぐには声が出なかった。
「こっ、これって、結婚って、どういう…。」
「だから、そのままの意味!俺はそういうつもりでいるんだけど、君の答えを聞かせてもらえる?」
ゆでダコの様に真っ赤になった琴乃に佐野君はいつになく真剣な眼差しだ。
「村井琴乃さん、僕が十八歳になったら結婚してくれますか?」
もう逃がさないとばかりの、ド直球なプロポーズに、さすがにもう答えを先延ばしに出来なくなった琴乃は、
「私でよかったら、お願いします。」
と返事をする。
(うわぁ!言っちゃった!嘘みたい。夢じゃないよね?いきなり結婚することになっちゃったよー!!)
琴乃の返事を聞いて、
「はぁー、よかったー。嫌って言われたらどうしようかって、そればっかり考えてたよ。」
そう言うと佐野君は、ヘナヘナとその場にしゃがみこんだ。
「そんな事、ある訳ないよ。だって、私、佐野君のこと…。」
「俺の事、何?」
「も~っ、意地悪、言わなくても分かるでしょ。」
「いや、だめ。聞きたい。」
「だから、佐野君のことが…、大好き!」
それを聞くと、佐野君は人目もはばからず琴乃を抱き寄せ、熱く口づける。
(ちょっ、ちょっと、人が見てる。恥かしいよ~。)
体の大きな佐野君には琴乃がいくらもがいても、全く効果が無い。
随分と長いキスの後、ようやく離してもらえた琴乃は、つい甘いキスに流されてしまった自分も悪いが、佐野君にはもう少しTPOをわきまえてもらいたいと思うのだった。
そんな琴乃とは対照的に、キスで火がついた佐野君は琴乃の手を取ると、歩く速度を早める。
あっという間に、佐野君の家について彼の部屋に通される。
「あぁ、もう限界。今日はもう気を失うまで愛しまくるぞ!」
そんな恐ろしい宣言をされ、ベッドに押し倒された琴乃は、声が枯れるほど鳴かされ、淫らな時間が過ぎていくのだった。
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