社長の奴隷

星野しずく

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社長の奴隷.34

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 翌日、信楽は授業を終えると五時少し前にオフィスについた。

 自分のPCを立ち上げ、さっそくメンズ部門のホームページの作業に取り掛かろうとした。

 しかしその瞬間、信楽は自分の目を疑った。



 トップページにいっぱいに、自分の下着姿が映し出されているのだ。

 それも、社長が言っていた下半身などではない。

 そう言えばなぜか裸にネクタイをつけた状態で何枚か写真を撮られた記憶が・・・。

 その中の一枚が今まさに画面のトップに鎮座しているのだ。

 しかも、顔も目から下はハッキリと、そして、胸から腹、股間から腿まで・・・。



 これは話が違う・・・。

 信楽は寛成の方に視線を移した。

 寛成は何食わぬ顔をしてPCに向かっている。



「社長、ちょっとよろしいですか」

「ん?どうした」

 寛成はPCの画面を見つめたまま答えた。



「あの・・・、メンズ向けのホームページのトップ画面なんですけど、これ、僕の写真ですよね?」

「そうだけど、何か問題でも?」

「こ、こんなのは困ります!」

「え、そんな凄い写真なの?」



 寛成と信楽の間に挟まれている美緒は、信楽のPCを覗き込んだ。

 いきなり距離を詰められ、信楽は思わず身をかわした。

 昨日あんなDVDをみてしまい、さらに何度も美緒で抜いてしまった信楽は、さっきから美緒のことをまともに見ることができない。



「なんだあ、そんな恥しがるようなもんじゃないじゃん。もっと凄いの想像しちゃった」

 美緒は恥ずかしげもなくそんな感想を口にする。

「そうだよ、信楽君。顔が映ってなければ誰だか分からないし、下着だって、それはそんなに際どくないだろ?むしろ、高級感のあるものを選んだつもりなんだけど気に入らない?」



「い、いや、そもそも、僕の写真がこんなに大きく使われるなんて知りませんでしたから」

「で、どうしても嫌なの?」

 寛成の言葉には、『嫌なら他の子を探すけど』という無言の意味が込められているのだ。



 くっ・・・、これじゃあ社長がやろうとしてることは、全てやる羽目になるじゃないか。

 しかし、まあ、今のところ犯罪に手を染めているわけでも、違法なことをしているわけでもなく、ただ単に信楽がそういうことに対して考え方が堅いだけなのだ。



「い、いえ、まあ・・・いいです」

「そうか、それはよかった」

 寛成はシメシメと思っているのだろうか。

 よく分からない男だ・・・。



「やっぱ、こうやって画面で見ると、信楽君のナイスバディが映えるよね」

「そ、そうですか?僕なんて別に体鍛えてる訳じゃないし、こんなんで本当に大丈夫なんですかね・・・」

「え~、そんな謙遜しなくてもいいのに。信楽君の体、結構そそるよ」

「そうなんですか?自分ではよく分かりません」



 エロさがダダ漏れの美緒に言われるのは複雑だが、美緒はお世辞などは言わないだろう。

 自分では分からないが、女性から見れば許容範囲内なのだろうか。
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