上 下
105 / 146
第三章

第105話 初めてのお泊り

しおりを挟む
 突然の来客。ずかずかと一歩一歩が騒がしい足音は百合音の部屋の前で止まる。百合音の表情を見て、歓迎されない来客であることを謙哉は察した。
 百合音が息を殺して存在感を消そうとする中、その希望を踏みにじるように扉が開いた。

「おっ、何だ百合音か。三年ぶりくらいになるか? パパの顔覚えてるー?」

 小汚い金髪に、歳の割にチャラついた服装の中年男性。彼はぎょろりとした目でおどけた顔を作りながら百合音を見下ろすと、続けて謙哉に視線を向け再び百合音を見る。

「ほー、お前も男を連れ込むようになったか。そういやお前もうJKだっけ」

 面白いものを見たとでも言わんばかりに、男は下劣な笑みを見せる。
 かろうじて服を着ることは間に合ったものの、急いで着たことが丸わかりの乱れた着衣。そして片付け忘れて床に落ちたままの精液入りゴムが、百合音達が先程まで行っていた行為を物語っていた。

「で、アイツは?」
「お母さんは八時まで帰ってこないよ。それで、一体何の用?」
「そりゃあ久々に金借りに来たんだよ。パチンコで大損こいちまってさぁ」
「奪いに来たの間違いでしょ! 借りた金返したことなんて一度も無い癖に!」

 申し訳なさそうな様子など微塵も見せずへらへらして言う父親の姿を見て頭に血が上った百合音は怒鳴りつけるが、父親は表情一つ変えない。

「そうは言ってもなぁ、あの女は俺がチンポ挿れてやりゃあホイホイ金出してくれるからな。つーかお前もあの女に似てすっかり淫乱になりやがって。やっぱり娘ってのは、父親に似た男を好きになるもんだな」

 チャラ男そのものな容姿をした謙哉を見てそのような感想を抱いたようだが、それに対して百合音は不快そうに奥歯を噛み締める。

「謙哉はあんたとは違う。今はお母さんいないんだから用はないでしょ。出てってよ」
「いやー? 八時まであと一時間ちょいだろ。このままここで待ってくわ。おい百合音、何か飯作れよ」
「は? 何であたしが……」
「それとも何か? あいつが帰ってくるまでお前が俺の相手してくんのか? お前随分と女らしくなってあいつの若い頃にも似てきたからな、今のお前なら十分勃つぜ」

 背筋が凍るようなことを言われ、ぞぞぞと顔から血の気が引く。次の瞬間、食ってかかったのは謙哉だ。

「おい、あんた冗談でも父親が娘に言うことじゃないだろ!」
「ははっ、そりゃあ彼氏クン怒るかー」

 小馬鹿にした態度でヘラヘラ笑われた謙哉が拳を振り上げようとすると、百合音はその手首を掴んだ。

「行こう謙哉。あいつがここに居座るつもりなら、あたし達が出て行こう」
「えっ、おい」

 父親に背を向けて顔を俯かせ、謙哉の手を引き部屋を出て行く。戸惑う謙哉は、百合音に言われるがままに従った。
 玄関の外まで出ると、謙哉は改めて百合音に声をかけた。

「なあ、せめてスマホと財布だけでも取りに戻らないか」

 勢い任せに飛び出してきた百合音は、今着ているもの以外何も持ってきていない。一旦落ち着かせて最低限のものだけでも取りに戻ることを促すが、百合音は首を横に振る。

「ごめん謙哉、今夜謙哉んちに泊めてもらってもいい?」
「ん、ああ」

 謙哉の質問に答えないのは、否定の意。
 謙哉自身のスマホと財布はズボンのポケットに入れているため無事。百合音の部屋に置いてきた鞄には部活で使うユニフォームが入っているが、これも自宅に替えがある。
 今は百合音の気持ちを汲んで、このまま引き返すことなく百合音を連れて自宅に帰ることを決めたのである。


 謙哉の家に着いたら、まずは両親へのご挨拶。

「そんで、今日は彼女泊めることになったからさ」
「決してご迷惑はお掛け致しません。どうか一晩だけ、よろしくお願いします」

 百合音は謙哉の両親にあのろくでなしの父親のことは話さず、単に家出してきたくらいの話に留めた。
 これまで性行為をする場所はずっと百合音の部屋であり日帰りで済ませていたため、百合音が謙哉の家に泊まるのはこれが初めてだ。
 謙哉の母からまずはお風呂に入ることを促され浴室まで案内された百合音。謙哉の母がリビングに戻っていったのを確認すると、百合音は自室に戻ろうとする謙哉に手招きした。

「一緒に入る?」

 小声で尋ねると、思いのほか謙哉は動揺した様子。

「あれ? そこ迷うとこ?」
「いや、親いるし……」

 謙哉は両親のいるリビングへの扉をじっと見つめて、特に根拠は無いが暫く出てこないであろうことを確信。百合音の方を見て頷き一緒に浴室に入った。


 湯船の底に腰を下ろした謙哉の膝の上に座って、百合音はほっと一息。せっかくのおうちデートを最低の男に邪魔されて不愉快だった気分も、彼氏と二人でお風呂に浸かればすっかり晴れるというものだ。

「あはー、最高。あたしの友達が彼氏とお風呂入るとすっごい気持ちいいって言っててさ、あたし憧れてたんだー謙哉と一緒にお風呂入るの」

 百合音のアパートには風呂が無く、百合音は毎日銭湯を利用している。百合音の部屋を性行為の場にしている以上、一緒に入浴はやりたくてもできないことなのだ。
 ちなみに百合音の言う友達とは、須崎美奈のことである。

「なあ百合音。もし話したくないなら無理にとは言わねーが、あの父親のこと、話してくれねーか。お前がこれまで隠してた理由は察せるが、こうして知っちまった以上はちゃんと把握しておきたいんだよ」

 謙哉は体勢的に丁度揉みやすい位置にある百合音の胸――大きくも小さくもない平均的なサイズのおっぱいを軽く両手で揉みながら、いつになく真剣な声色で百合音に話しかけた。
 百合音は一旦俯き笑顔から一転して表情を曇らせたが、程なくして話し始めた。

「あいつの名前は浦部うらべ靖信やすのぶ。四十二歳の元ホストで結婚後はヒモ。離婚後の職は知らない。ギャンブル依存症でDV常習犯のカス。慰謝料も養育費も払わないばかりか逆にうちの金を奪っていく、生きてる価値の無いゴミ」

 普段の百合音の口からはまず出てこない辛辣な言葉に、謙哉はぽかん。だが百合音は続ける。

「お母さんとは出来婚で、あたしはあいつにとって不本意な子供だった。不愉快なことがあるとすぐ暴言や暴力に訴えるし、あたしも散々誹られたし殴られた。あいつは子供を性欲の対象にはしてなかったから、性的な虐待が無かったのだけは不幸中の幸い」
「ん、おお」
「そこ、気になってたんでしょ?」
「まあ、彼氏としてはそりゃあな。もしかしてあいつにそういうことされてたのかって思ったし、でも俺と初めてした時処女だったよなーって、ずっともやもやしてた」
「でもさっきのあいつの口ぶりからして、今のあたしは多分もうあいつの守備範囲に入ってる」
「なあ、警察に相談しようぜ。そうしたらどうにかしてくれるんじゃないか」
「ううん、どうせまともに取り合ってもらえない」

 百合音はそう言うと、揉むのが止まった状態で胸に触れていた謙哉の手をどけて湯船から上がる。謙哉もそれに追随した。


 入浴を終えて謙哉から借りたTシャツとハーフパンツに着替えた後は、夕食をご馳走になる。遠慮気味な百合音に謙哉の両親は沢山料理を振舞ってくれて、その優しさに百合音は思わず涙ぐんだ。

「ごちそうさまでした。本当に美味しかったです」

 丁寧に礼を言うと、謙哉の部屋へと移動。せっかく二人きりになったので。ハーフパンツを脱いでTシャツをワンピース風に着こなしてみる。股下まで隠れるくらいの丁度いい丈だ。

「どうせだからこっちも脱いじゃえ」

 百合音はTシャツの下に手を入れてショーツを下ろしノーパンになると、ベッドに腰を下ろした。謙哉もその隣に座る。

「なあ、風呂での話の続き、してくれよ。お前の置かれてる状況、ちゃんと知って力になりたいんだ」
「うん……あいつはギャンブル依存症で、大負けして家計を崩壊させることも少なくなかった。それを理由に離婚することになったんだけど、それ以降もあいつはああやってたまに家に金をせびりに来る。お母さんは自分から離婚を切り出した癖に、まだあいつに未練があるみたいで合鍵も金も簡単に渡しちゃう。あいつは借りると言ってるけど、返してもらったことなんて一度も無い。女手一つであたしを育ててくれたお母さんには凄く感謝してるけど、あいつの言いなりになってることに関してだけは好きじゃない。もう三年くらいあいつはうちに来てなかったから安心してたのに、結局今日また現れて……あたしとお母さんは、いつまでもあいつからは逃げられないんだ」
「辛かったんだな。お前がチャラ男嫌いって言ってたのも、そいつが原因なんだろ?」
「うん。でも、謙哉のことは好きだよ。こんな見た目してる癖して中身はしっかりしてるし、責任感と思いやりがあって頼りになる。最初はこんな軽そうな奴とは関わりたくもないと思ってたのに、今では謙哉のこと好きになってよかったって思ってる」
「ちゃんと話してくれてありがとな、百合音。これからも困ったことがあったら、迷わず俺に相談しろよ。できる限り力になるし、たとえ俺にできることが何も無くても話を聞くだけ聞いてやる。人に話せば、それだけで多少はスッキリするかもしれないだろ?」
「うん……ありがとう謙哉。大好きだよ」

 まっすぐ見つめ合って愛しい気持ちを伝えると、百合音の方から謙哉の唇を食む。ベッドに倒れ込んだ二人は舌を絡めながら抱擁し合い、愛しい人と溶け合う。
 Tシャツの下に手を入れた謙哉は指先の感触で百合音がノーパンであることを思い出し、ばっとTシャツを捲り上げた。
 自室に裸の彼女がいるというこのシチュエーション、謙哉はふとあることを思い立ち、百合音の小さく残したアンダーヘアに顔を近づけた。

「なあ、クンニしていいか? 百合音いつも汚いからダメって言ってるじゃん? でも今は洗ったばっかだろ?」
「えー? んー……」

 彼氏の洗ってない性器はゴムを付ければしゃぶれるけど、自分の洗ってない性器を彼氏に舐めさせるのは無理という複雑な乙女心。
 意外にも実はこれまで一度もしたことがなかったのであるが、これをチャンスにと謙哉は提案。百合音は一瞬迷ったものの、自宅に風呂が無い以上はこういう状況でなければなかなか楽しめないことだ。羞恥を隠すかのように両手を口元に当てながら。彼を受け入れるかのように脚を開いた。



 一夜明けて朝の日差しが、カーテン越しに差し込む。瞼を上げた百合音の瞳に映ったのは、普段とは違う天井。そして隣では裸の謙哉が寝息を立てていて、自分も裸であることに気付く。今日自分は謙哉の家に泊まったのだと、改めて思い出した。
 不本意な形で行われた、初めてのお泊り。だけどもいざこうして彼の隣で目を覚ましてみれば、心が幸福感に満ち溢れていた。

「謙哉ー、朝だぞー。起きろー」
「ん……百合音?」

 身体を揺さぶられた謙哉は瞼をこすると、とりあえず手を伸ばして百合音の胸を軽く揉んだ。


 謙哉の家で朝食をご馳走になった百合音は、帰宅の準備を整える。今日も部活の練習があるため、一旦家に戻って荷物を取りに行かねばならないのだ。

「ねえ謙哉、あいつは泊ってっても朝食べたらすぐ家を出てくし、この時間ならもういなくなってると思う。でも用心には越したことはないからさ、うちまで一緒に来てもらってもいい? 謙哉の鞄もうちにあることだし」
「ああ、元よりそのつもりだ」

 まだ部活の時間には少々早いにも関わらずきっちり準備を整えていた謙哉は、いい顔をして答えた。

「お前んちで鞄拾って、そのまま一緒に学校行くよ。もしあいつに出くわしてもお前は俺が守るからよ」
「ありがとう、謙哉」

 謙哉がいれば安心。そう思って謙哉の家を発った百合音。よもやあんなことが起こるとは、思いもせずに。



 百合音が異変に気付いたのは、アパートに到着し玄関の扉を開けてすぐだった。
 女性二人で暮らす部屋にあるはずのない、男物の靴。あいつはまだ、この家にいる。
 それだけならばまだ予想の範囲内だった。それに加えて見知らぬ女物のサンダルまで、玄関にあったのである。百合音の趣味とも母の趣味とも違う、派手なデザイン。一体何があって何のためにうちにこんなものがあるのか。悪い予感が、胸中で渦巻く。
 そして百合音がそれを声に出して指摘するより先に、奴は姿を現した。

「お? 何だ百合音の方か。男連れで朝帰りとはいいご身分だな」

 ダイニングから出てきた浦部はいつものようにへらへらした顔で、手にはビール瓶を握っている。

「何? 朝から酒飲んでるの!? お母さんは!?」
「あいつか? あいつは追い出したよ。想像以上にババアになってたからな。三年前の時点で正直キツいところはあったが今のアレとヤるのはもう無理だわー」
「え? 何言ってんの? あんたお母さんと同い年でしょ? ていうか誰のせいでお母さんがあんなに老けたと思って……」

 そう言ったところで、ダイニングの方から「誰か来たのー?」という女の声。勿論百合音の母のではないし、百合音の知らない声だ。
 そしてそれからすぐに、百合音はぎょっとした。ダイニングから出てきた若い女は、茶髪の巻き髪とバチバチの派手なメイクにGはあろうかという大きな胸。そして人が来たとわかっている玄関に堂々と、紫のランジェリーだけを身に纏った姿で現れた。

「靖信ー、誰その子ら」

 百合音が彼女が誰かを尋ねるより先に、下着姿の女が尋ねた。

「こいつ俺の娘。んで隣の男は娘の彼氏」
「へー」

 下着姿の女は薄いリアクション。直後、百合音が声を荒げた。

「ちょっと、誰なのその人!?」
「今の俺の女。あいつ追い出したはいいけど俺の体はもうセックスするつもりになってたからさ、とりあえずこいつ呼び出してパコってたんだ」
「は? 何言ってんの? ここあたしとお母さんの家だよ? あんた常識って言葉知ってんの?」
「えー、何この子ウケる」

 脳が理解を拒む異常な返答をした浦部に対して、声を震わせ瞳孔を見開きながら罵る百合音。それを指差して、下着姿の女は嘲笑した。この女も浦部と同じく常識の無い人間であることは、この言動だけで察せられた。
 そして笑っている下着姿の女とは対照的に、浦部の顔は次第に眉間に皺が寄っていった。

「何様だよお前。親に向かって何だその口の聞き方は」

 この期に及んで父親面である。こんな時だけ、とも言う。

「おいオッサン、いい加減にしろよ!」

 百合音が泣きそうになったのを見て、とうとう謙哉が動いた。が、次の瞬間浦部はビール瓶を持った手を振り上げる。いくらこの男でもこれはただ脅かしただけ――謙哉がそう思った矢先のことだった。浦部は躊躇なく、ビール瓶を投げつけてきたのである。
 顔面狙いだと判断した謙哉は両腕を眼前に重ね合わせる。が、ビール瓶の軌道は下に逸れ、謙哉の鳩尾を突いた。

「謙哉!」

 カハッと唾液混じりの息を吐き、苦しみながら蹲る謙哉。百合音は慌ててしゃがんで謙哉に身を寄せ、背中をさすった。

「他人が口出しすんじゃねえよ」

 ぎょろりとした目で見下ろしながら、浦部はずけずけと百合音に歩み寄る。

「男ができたからって調子こいてんじゃねーぞ。犯すぞクソアマ!」

 下劣な暴言と共に邪悪な手が百合音に触れようとしたその時。

「うぎゃあっ!」

 浦部は突然吹っ飛び、下着姿の女の横に倒れた。

「え、何!?」

 百合音と吹っ飛んだ浦部を交互に見ながら、何が起こったのか理解できず困惑する下着姿の女。浦部は一瞬気を失っていたようだが、はっと目を覚まし困惑と驚愕の表情を浮かべていた。
 浦部に触れられそうになった百合音もまたこの状況に戸惑ったが、ふとある日の教室での友人の言葉が、脳裏に思い起こされたのである。


『ねーねーみんな、聞いて! 今朝の電車で凄いことが起こった! なんかあたし痴漢されそうになったんだけどね、その痴漢のオッサン、あたしのお尻触ろうとした途端突然悲鳴を上げて失神したんだよ。何だかよくわかんないけど多分天罰だよ!』


 そう、一学期の期末試験より少し前頃の、須崎美奈の発言だ。試験勉強に追われ、人気アイドルが転校してきて、臨海学校が最高の思い出になって、あまりにイベントがありすぎてすっかり忘れられていた超常現象の話。それが今、鮮明に思い出されたのである。
 ルシファーが天使の加護と呼称する、淫魔の紋章の能力を応用して生徒を性被害から護るシステムが発動したのだ。
 そしてそれは、愛の天使へと通じるSOSでもある。

「え……?」

 恐怖に目をつぶっていた百合音が何もされていないことに気付いて瞼を上げると、そこには先程までとは全く違う風景が広がっていた。
 青空の下、百合音はスタジアムに立っている。地面には陸上競技のトラックが白線で描かれた、陸上部員には見慣れた競技場――のように一瞬思えたが、明らかに違う。
 百合音の隣には、謙哉も蹲っていた。

「ねえ、謙哉、これって……」
「おい、こいつはどういうことだよ!」

 百合音に訊かれた謙哉が答えるより先に、浦部の怒号がスタジアムに響いた。浦部と下着姿の女も、この場に連れてこられていたのだ。
 そしてこの風景は浦部にとって――ギャンブラーにとっては大変見慣れたもの。彼がこれまで多くの金を得て、多くの金を失った場所。
 競馬場に、四人は立っていたのである。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

寄せ集めの短編集

BL / 連載中 24h.ポイント:14pt お気に入り:5

妹と違って無能な姉だと蔑まれてきましたが、実際は逆でした

恋愛 / 完結 24h.ポイント:404pt お気に入り:5,370

眠姦学校

恋愛 / 完結 24h.ポイント:7,540pt お気に入り:122

[完結] 残念令嬢と渾名の公爵令嬢は出奔して冒険者となる

恋愛 / 完結 24h.ポイント:13,774pt お気に入り:713

ホウセンカ

恋愛 / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:14

ショタロリ金髪淫魔のメイドと同棲することになりました

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:21

見習いサキュバス学院の転入生【R18】

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:347pt お気に入り:45

処理中です...