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迷惑系配信者の彼が、裏では迷惑なくらい溺愛してきます

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「うぃっすタケヤでーす。たまには雑談配信でもしようかなって思いまして。昨日の動画、どうでした?」

 生放送が始まった。
 私は、ベッドに座りながらスマホで彼の配信を眺めている。

 "【2000円】めっちゃかっこよかった!"
 "【5000円】活動資金の足しにして下さい"
 "さっさと配信辞めろクズが"
 "昨日の動画もどうせヤラセだろ?"
 "乞食のタケヤさんチィーッスwww"

 タケヤを応援する投げ銭やコメント。それ以上に、辛辣な発言が多い。

「みんな、応援ありがとうございます。この前の生放送でも投げてくれてなかった?」

 "に、認知されてるぅ!"
 "こういうとこだよな。タケヤのファンが多いのってさ"

 そうでしょそうでしょ。タケヤはすっごい優しいんだから。分かってくれる人が居て嬉しい。

 "詐欺師の手法だな"
 "配信者なら誰でもやるだろwお前ら騙されすぎw"

 何も知らないくせに……。大声で怒鳴り散らしてやりたい。どうしてこんな事が言えるの。

「そういえば、今コンビニで売ってる蜂蜜紅茶味のチョコ食べた人いますか? 僕の中でお菓子革命がおきちゃったかも!」

 タケヤ……可愛すぎる……。

 "【3000円】お菓子革命草"
 "しょうもな。だからお前は三流配信者なんだよ。もっと面白い話できないわけ?"
 "アンチは見なきゃいいだけじゃね?"
 "こいつに嫌がらせするのが楽しいんだろwほら、見てみろ。だんだん顔色が悪くなってきてるぞwww"

 たしかに、朝と比べると体調が悪そうだ。配信中の彼に何もしてあげられない自分がもどかしい。

「でもさ、アンチの人もずっと見てくれてるわけだし、僕は感謝してますよ。ちょっとごめん。トイレに……行って……」

 椅子から立ち上がったタケヤが膝から崩れ落ちる。
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