白い結婚のはずなのに、なぜ私を殺そうとしたのですか? など、恋愛小説短編集

ミィタソ

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白い結婚のはずなのに、なぜ私を殺そうとしたのですか?

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 ようやく笑えるようになった私は、爺やに連れられて父の部屋に呼ばれた。

「エマ……エヴァンス侯爵家が大事にしている言葉を覚えているか?」
「はい、お父様! 恩も仇も倍にして返す……です!」

 エヴァンス侯爵家が、なぜ侯爵になれたのか。この家訓によるものが大きい。

『エヴァンスとは手を結べ、敵になったら潰される』

 貴族の間では常識となっている。

「リックス、あれを持ってこい」
「しかしこれは……」
「うちのエマが、伯爵家と子爵家ごときにふざけた真似をされたのだ! 構わん!」

 爺やがチラリとこちらを見て、父に何かを手渡す。

 私が回復してから、フェリクスを盛られたことについて心当たりがないかと尋ねられたので、手紙からシーラの香水の匂いがしたことを話した。ついでに、ザバスとシーラの関係もね。
 その結果、父は大激怒。あんな父は見たことがない。娘の私でさえ膝が震えるほど怖かった。

「エマ、こっちに来なさい。お前にもエヴァンスの血が流れている。どうやら、我らの恐ろしさを忘れた愚か者がいるらしい。やり方は任せるが……分かるな?」

 私の手のひらに置かれたのは、液体の入った小瓶。
 これって、フェリクスじゃない?
 やられたらやり返す……か。そうだよね、それがエヴァンス侯爵家に生まれた者の責務だもんね。

「はい、思い出させてみせます!」

 私の瞳が、決意に燃えた。
 復讐の始まりだ。
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