捨てられて視力を失いました。でも安心してください、幸せになりますから!

14歳になったとき、親から話があると言われた。ずっと憧れていたヒイロ・レンブリッツ伯爵と婚約が決まったのだ。
彼に相応しい女性になる。彼の輝くような容姿に並び立つために、自分を磨く。彼を温かく迎えてあげるために、花嫁修行にも力を入れた。
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婚約破棄なんて受け入れたくない。でも、理解しなければ。
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貴族社会から離れた私は、目が見えないながらも頑張っていたら――
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