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思いつきのオマケ
マルボロ侯爵夫人
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「お久しぶりね!」
賓客への挨拶を一通り終え、私は学友でもあったプライム伯爵夫人とメリッサさんに駆け寄った。
「お久しぶりです、マルボロ侯爵夫人」
イルマさんが挨拶の言葉を発して膝を折る。メリッサさんはその後ろで同じ様に膝を折る。メリッサさんは同じ伯爵家でもプライム家よりは家格が下になる。だから格上の者がいる時には声を出さずに挨拶をする。流石、お二人とも完璧ですわ。
「え?君は…」
3人で話をしているとアミールとテリア様が近付いて来たけど、あら?お兄様はメリッサさんと会うのは初めてだったかしら?
「お兄様…じゃなかった、アミール。こちらは専門課程でお世話になった先輩のメリッサさんよ。
そう紹介するとアミールは罰の悪そうな顔をしてしまった。ぇ?何なの?
「初めまして、マルボロ侯爵。メリッサ・ドゥニームと申します。ステラ・ピアニシモとは従姉妹にあたります」
ステラ・ピアニシモって何処かで聞いたことが…?
「ステラとの縁談を断って選んだ相手は未だ学園入学前の子供だって聞いた時は『その男、バカじゃ無いの!変態だわ!』って思ったし、その選ばれた相手は他の男、しかも婚約者がいる様な男を追いかけてたしで益々あなたの事はバカだと思ってたけど…」
ぁ、ステラってお兄様の婚約者だった公爵令嬢。そして私の過去の愚かな行為が今アミールお兄様を貶めているんだわ……。
「でも実際に専門に編入した彼女に会う事になったらステラを選ばなかった理由もわかったし、何よりこの子の事を可愛いと思えるようになったから…まぁ、許すわ」
最初、メリッサさんと会った時にあまり歓迎されてないとは思ってたし、それはテリア様のことがあったからだと思ってたけどそれだけじゃなかったのね。
「あら?でもメリッサさんはたしか平民のご出身で、お家も直接的なご商売をなさってるわけじゃ無いから男爵位も無かったと仰っていませんでした?」
従姉とは言えアミールの元婚約者は公爵位のご令嬢。という事はそのお母様も少なくとも伯爵位以上の御家門だったはず?
「うちはね、ホントは父が伯爵位を継ぐ筈だったんだけど平民で職人の母に惚れ込んで家出して私という既成事実を作った事で貴族籍から除籍、母との結婚を勝ち取ったのよ」
何だか情報過多で理解が追いつかないわ。
周りを見ると生まれながらの貴族であるアミールもテリア様もポカーンとされてるみたいだし、私やイルマさんがポカーンとなっても何らおかしく無いみたいね?
「えっ…と、情熱的で計画的?なお父様ですわね?」
取り敢えず、そうは言ってみたものの……?と、メリッサさんがいつもの様に豪快に笑い出した。
「でしょ~!私なんていいダシにされちゃったわよ。それに叔母様だって、あぁ、今のピアニシモ公爵夫人ね。あの人、うちの父が平民に降った事を利用して高位貴族の子弟に擦り寄って今の地位を獲得したし、ステラだってあなたのダンナに振られた翌週には今の旦那との婚約をもぎ取って来たのよ。だから申し訳ないとか思う必要は全然無いわよ。それを言いたかったの」
何というか、メリッサさんの家系の方はアグレッシブですのね。
「そう言えばメリッサさんも旦那さんとの出会いは演出したって言ってましたっけ?」
と、イルマさん。ぇ?何それ聞きたい。
「まぁ多少ね、演出ってほどじゃ無いわよ?ただちょ~~っと出会う確率を上げて私を意識する様に仕向けただけ♡」
「そう言えば『私は押しかけ女房だ』って前に……」
そんな話、聞きたいに決まってるわ。
「スージー、他人様の事情を聞くなんてはしたないよ。ってもう誰が見てもわかるぐらい目がキラキラしてるね」
「あら、他人様の事情を聞きたいわけじゃありません。『恋バナ』がしたいだけだわ♡」
そう言うとアミールはやれやれと言った感じで私を抱き寄せた。
「その楽しい『恋バナ』はこの後ゆっくりするといいよ。今日はテリア殿達には泊まってもらうつもりだったしメリッサ嬢の事も聞いてたから泊まれる様にしてあるんだからね」
そうでした。今日はイルマさんとメリッサさんとは一晩中でもお話しできるんだわ!
「じゃあお兄様はテリア様のお相手をお願いね。その人、イルマさんが自分の傍に居ない時はめんどくさい人だから」
「「「え?」」」
あら、つい本音が…。
にっこり笑って誤魔化す私の横でメリッサさんは大笑いしているしイルマさんはどう言う事だと私とメリッサさんにねぇねぇと問い詰めようとして可愛いし、ホント、今日はとっても楽しいわ♡
*-=-*-=-*-=-*-=-*
三人で夜更かしをしたために、翌日、私達が目覚めたのは昼近く。
アミールとテリア様は既に何らかのお話を纏めたらしく、更には…
「メビウス公爵!?」
ぇ?誰?
ここにいて、私が知らないのにメリッサさんが知ってるって、ホント誰なの!?
「あぁスージーは初めて会うよね。オプシオン・メビウス公爵、学園での先輩で良くしてもらってたんだよ」
「初めましてスージーさん?昨日のパーティーには間に合わずにすまなかったね。アミールから君の話はよく聞かされたから初めて会った感じがしないよ」
「オプシー、僕のスージーを気安く呼ばないでくれませんか」
「いやいや、気安くって君、昔からスージースージーって話しかしてないし彼女の名前なんてスージーとしか知らないんだけど?」
待って待って、私が初めましてなのはわかった。メビウス公爵が私を話だけでも知ってることもわかった。
「何でメリッサさんが知ってるの?」
「何でって、あぁ、言うの忘れてたっけ?ステラの今の旦那さん、メビウス公爵」
あれ?私、疑問を口に出してたのかしら?でもそうか、ステラさんがアミールお兄様に振られた翌週にもぎ取った婚約…ぇ!?すごくない?
「やっぱりメリッサさんの血筋って何かすごいですわね…」
「いや私は全然でしょ」
その言葉にその場にいる全員が一瞬『え?』という顔をしたのがお互いに面白かったのか気がつくと全員が声を上げて笑ってましたわ。
*-=-*-=-*-=-*-=-*
あれから半年程経つとイルマさんから嫡男誕生の連絡が来てお祝いに行きましたのよ。
「イルマさん、テリア様も、この度はおめでとうございます」
「スザンヌ様も、ご懐妊おめでとうございます」
そう、今は私が妊娠中なのです。
「ありがとう。なんだか妊娠してからいつも眠く感じてしまって、イルマさんはどうだった?」
「あ~わかります!身体を動かしてても眠いんですよね~。酷い時は歩いてても寝そうになるくらい…」
「そう!そうなのよ!ほんっと歩いてても眠いのに極力揺れない様にって元々揺れの少ない馬車をゆ~っくり動かしてたら馬のポクッポクッっていう長閑な蹄の音と相まって眠いのなんの…」
そう…ここまで普通なら2~3日で着く所を10日もかけてのんびりやってきた。長距離用の中で横になれる揺れの少ない馬車で…。
アミールが私の妊娠がわかった時にまだ新たに開発されたと発表されたばかりで金額も高く、何よりも個人向けではないこの馬車を妊娠祝いと称して買ってきた。しかも最高級のものを…。
うん、愛されてるの。馬鹿みたいに愛されてるからなの。でも私の妊娠がわかってからの無駄遣いが激しすぎる!
そう怒ったのは出発前。勿論馬車の乗り心地の良さにあっという間に許してしまいましたけどね。
「ねぇ、馬車留めにあった馬鹿でかいのって最近発表された長距離専用のものじゃない?何?観光客とか来るの?」
メリッサさんと旦那さんが入ってくるなりそんな事を言う。そう…本来あの馬車は辻馬車とは別に長距離専門の営業用として辻馬車の手配などを請け負う商会などが所有することを想定されていて、貴族でも旅行の際に貸し切るという程度に考えられていたものをアミールは買っちゃったのよ。
この話をした時、メリッサさんは大笑いして旦那さんとプライム伯爵はただただ呆れているみたいだったわ。それに今日はメリッサさんの従姉のステラ様もいらっしゃったんだけど呆れて苦笑いって感じかしら…。と、ステラ様がボソッと呟いた言葉が耳に届いてしまった。
「いつか何かやらかすとは思ってたけど…まぁこの程度で済んでるし…ま、いっか」
…え?
賓客への挨拶を一通り終え、私は学友でもあったプライム伯爵夫人とメリッサさんに駆け寄った。
「お久しぶりです、マルボロ侯爵夫人」
イルマさんが挨拶の言葉を発して膝を折る。メリッサさんはその後ろで同じ様に膝を折る。メリッサさんは同じ伯爵家でもプライム家よりは家格が下になる。だから格上の者がいる時には声を出さずに挨拶をする。流石、お二人とも完璧ですわ。
「え?君は…」
3人で話をしているとアミールとテリア様が近付いて来たけど、あら?お兄様はメリッサさんと会うのは初めてだったかしら?
「お兄様…じゃなかった、アミール。こちらは専門課程でお世話になった先輩のメリッサさんよ。
そう紹介するとアミールは罰の悪そうな顔をしてしまった。ぇ?何なの?
「初めまして、マルボロ侯爵。メリッサ・ドゥニームと申します。ステラ・ピアニシモとは従姉妹にあたります」
ステラ・ピアニシモって何処かで聞いたことが…?
「ステラとの縁談を断って選んだ相手は未だ学園入学前の子供だって聞いた時は『その男、バカじゃ無いの!変態だわ!』って思ったし、その選ばれた相手は他の男、しかも婚約者がいる様な男を追いかけてたしで益々あなたの事はバカだと思ってたけど…」
ぁ、ステラってお兄様の婚約者だった公爵令嬢。そして私の過去の愚かな行為が今アミールお兄様を貶めているんだわ……。
「でも実際に専門に編入した彼女に会う事になったらステラを選ばなかった理由もわかったし、何よりこの子の事を可愛いと思えるようになったから…まぁ、許すわ」
最初、メリッサさんと会った時にあまり歓迎されてないとは思ってたし、それはテリア様のことがあったからだと思ってたけどそれだけじゃなかったのね。
「あら?でもメリッサさんはたしか平民のご出身で、お家も直接的なご商売をなさってるわけじゃ無いから男爵位も無かったと仰っていませんでした?」
従姉とは言えアミールの元婚約者は公爵位のご令嬢。という事はそのお母様も少なくとも伯爵位以上の御家門だったはず?
「うちはね、ホントは父が伯爵位を継ぐ筈だったんだけど平民で職人の母に惚れ込んで家出して私という既成事実を作った事で貴族籍から除籍、母との結婚を勝ち取ったのよ」
何だか情報過多で理解が追いつかないわ。
周りを見ると生まれながらの貴族であるアミールもテリア様もポカーンとされてるみたいだし、私やイルマさんがポカーンとなっても何らおかしく無いみたいね?
「えっ…と、情熱的で計画的?なお父様ですわね?」
取り敢えず、そうは言ってみたものの……?と、メリッサさんがいつもの様に豪快に笑い出した。
「でしょ~!私なんていいダシにされちゃったわよ。それに叔母様だって、あぁ、今のピアニシモ公爵夫人ね。あの人、うちの父が平民に降った事を利用して高位貴族の子弟に擦り寄って今の地位を獲得したし、ステラだってあなたのダンナに振られた翌週には今の旦那との婚約をもぎ取って来たのよ。だから申し訳ないとか思う必要は全然無いわよ。それを言いたかったの」
何というか、メリッサさんの家系の方はアグレッシブですのね。
「そう言えばメリッサさんも旦那さんとの出会いは演出したって言ってましたっけ?」
と、イルマさん。ぇ?何それ聞きたい。
「まぁ多少ね、演出ってほどじゃ無いわよ?ただちょ~~っと出会う確率を上げて私を意識する様に仕向けただけ♡」
「そう言えば『私は押しかけ女房だ』って前に……」
そんな話、聞きたいに決まってるわ。
「スージー、他人様の事情を聞くなんてはしたないよ。ってもう誰が見てもわかるぐらい目がキラキラしてるね」
「あら、他人様の事情を聞きたいわけじゃありません。『恋バナ』がしたいだけだわ♡」
そう言うとアミールはやれやれと言った感じで私を抱き寄せた。
「その楽しい『恋バナ』はこの後ゆっくりするといいよ。今日はテリア殿達には泊まってもらうつもりだったしメリッサ嬢の事も聞いてたから泊まれる様にしてあるんだからね」
そうでした。今日はイルマさんとメリッサさんとは一晩中でもお話しできるんだわ!
「じゃあお兄様はテリア様のお相手をお願いね。その人、イルマさんが自分の傍に居ない時はめんどくさい人だから」
「「「え?」」」
あら、つい本音が…。
にっこり笑って誤魔化す私の横でメリッサさんは大笑いしているしイルマさんはどう言う事だと私とメリッサさんにねぇねぇと問い詰めようとして可愛いし、ホント、今日はとっても楽しいわ♡
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三人で夜更かしをしたために、翌日、私達が目覚めたのは昼近く。
アミールとテリア様は既に何らかのお話を纏めたらしく、更には…
「メビウス公爵!?」
ぇ?誰?
ここにいて、私が知らないのにメリッサさんが知ってるって、ホント誰なの!?
「あぁスージーは初めて会うよね。オプシオン・メビウス公爵、学園での先輩で良くしてもらってたんだよ」
「初めましてスージーさん?昨日のパーティーには間に合わずにすまなかったね。アミールから君の話はよく聞かされたから初めて会った感じがしないよ」
「オプシー、僕のスージーを気安く呼ばないでくれませんか」
「いやいや、気安くって君、昔からスージースージーって話しかしてないし彼女の名前なんてスージーとしか知らないんだけど?」
待って待って、私が初めましてなのはわかった。メビウス公爵が私を話だけでも知ってることもわかった。
「何でメリッサさんが知ってるの?」
「何でって、あぁ、言うの忘れてたっけ?ステラの今の旦那さん、メビウス公爵」
あれ?私、疑問を口に出してたのかしら?でもそうか、ステラさんがアミールお兄様に振られた翌週にもぎ取った婚約…ぇ!?すごくない?
「やっぱりメリッサさんの血筋って何かすごいですわね…」
「いや私は全然でしょ」
その言葉にその場にいる全員が一瞬『え?』という顔をしたのがお互いに面白かったのか気がつくと全員が声を上げて笑ってましたわ。
*-=-*-=-*-=-*-=-*
あれから半年程経つとイルマさんから嫡男誕生の連絡が来てお祝いに行きましたのよ。
「イルマさん、テリア様も、この度はおめでとうございます」
「スザンヌ様も、ご懐妊おめでとうございます」
そう、今は私が妊娠中なのです。
「ありがとう。なんだか妊娠してからいつも眠く感じてしまって、イルマさんはどうだった?」
「あ~わかります!身体を動かしてても眠いんですよね~。酷い時は歩いてても寝そうになるくらい…」
「そう!そうなのよ!ほんっと歩いてても眠いのに極力揺れない様にって元々揺れの少ない馬車をゆ~っくり動かしてたら馬のポクッポクッっていう長閑な蹄の音と相まって眠いのなんの…」
そう…ここまで普通なら2~3日で着く所を10日もかけてのんびりやってきた。長距離用の中で横になれる揺れの少ない馬車で…。
アミールが私の妊娠がわかった時にまだ新たに開発されたと発表されたばかりで金額も高く、何よりも個人向けではないこの馬車を妊娠祝いと称して買ってきた。しかも最高級のものを…。
うん、愛されてるの。馬鹿みたいに愛されてるからなの。でも私の妊娠がわかってからの無駄遣いが激しすぎる!
そう怒ったのは出発前。勿論馬車の乗り心地の良さにあっという間に許してしまいましたけどね。
「ねぇ、馬車留めにあった馬鹿でかいのって最近発表された長距離専用のものじゃない?何?観光客とか来るの?」
メリッサさんと旦那さんが入ってくるなりそんな事を言う。そう…本来あの馬車は辻馬車とは別に長距離専門の営業用として辻馬車の手配などを請け負う商会などが所有することを想定されていて、貴族でも旅行の際に貸し切るという程度に考えられていたものをアミールは買っちゃったのよ。
この話をした時、メリッサさんは大笑いして旦那さんとプライム伯爵はただただ呆れているみたいだったわ。それに今日はメリッサさんの従姉のステラ様もいらっしゃったんだけど呆れて苦笑いって感じかしら…。と、ステラ様がボソッと呟いた言葉が耳に届いてしまった。
「いつか何かやらかすとは思ってたけど…まぁこの程度で済んでるし…ま、いっか」
…え?
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