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第二章 孤立の城
第十集 波乱の船旅
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まるで隴山山脈を引き裂くように渓谷を流れる渭水に沿って船が進む。そこそこの大きさの楼船(屋根が付いていて中で休める船。いわゆる屋形船)である。
関中の支流河川や黄河と合流する前の段階でも渭水はかなりの水量だ。両岸の山の間を蛇行していく渓流とはいえ、川幅が狭い場所でも百歩はある。最終的な黄河の川幅は数百歩どころか数里にも及び、対岸が見えなくなるほどであるから当然と言えば当然だ。それゆえに浅瀬での座礁もなければ、地形による急流もほとんどなく、大雨でも続かない限りは流れも穏やかで快適な船旅と言っていい。
荷物を積み込んで船を出した時は既に日が傾き始めていた為、さほど進まぬ間に夜が来た。元より長安に到着するまで船の上で寝起きするつもりで食料を買い込んでいる為、停泊して休憩するかどうかは船頭に任せている。
一足先に船室の奥で休んでいる呼狐澹の寝息を聞きつつ、蝋燭の薄明かりの中、趙英と緑風子は壺ごと購入した白桃酒(桃を発酵させた果実酒)を銅杯に注いで飲んでいた。
「それにしても、どんだけ金持ってるんだよ。助かってるから文句は言わないが……」
半ば呆れつつ訊いた趙英に、緑風子は穏やかな笑みを崩さずに答える。
「金があれば幸せになれるとは限らないが、金があれば大抵の不幸は追い払える」
「答えになってねぇ」
「あと魔除けにもなるんだよ。円形方孔という銅銭のこの形は天地の理を現し、不自然な物を自然な物に戻す力がある……、と道家では言われている」
「後付けじゃないのか、それ……?」
「はは、そうかもね」
訝しげな視線を向ける趙英に、緑風子は笑みを崩さず杯を傾ける。趙英はため息を吐くと、船窓から見える夜空を見上げた。そこには雲もなく晴れ渡った満天の星空に少し欠けた月が浮かんでいる。
こうしている今も、冀城では包囲が続いている。今の時世では天下のあちこちで同じような事が起きているのだろう。天下泰平を成した漢室もすっかり衰退したと言われて早十数年。ここまでくると世の乱れはそうそう収まる事はない。最終的に誰が治める事になるにせよ、自分が生きている内には太平の世など望むべくもないだろう。
趙英は頭を掻きむしって身の丈に合わない心配事を振り払おうとした。天下の政治などに考えを巡らせるのは性分に合わない。ほどよく酔いも回った所で寝る事にして趙英もまた横になって外套をかぶった。
緑風子は小さく鼻歌を歌いながら、なおも一人で杯を傾けていた。
酔いに任せて眠りに落ち、いつものように母・王異に延々と説教をされる夢を見ていた趙英であったが、いつもと違う騒めきに違和感を覚えていた。
「起きてください!」
慌てた様子の潘船頭の声に趙英は夢から引き戻される。船窓から差し込む光を見るに、陽も昇った朝方であろう。脇を見ると呼狐澹と緑風子も同様に目を覚ましている。何事かと問えば、潘船頭が言う。
「水賊ですよ!」
飛び起きて甲板に顔を出すと、趙英らの乗る楼船を取り囲むように複数の船が併走し、その上には刀剣を携えた屈強な男たちが立ち、皆一様にこちらの船の方を睨みつけている。
周囲は変わらず山に囲まれた渓流で、目に入るところに川辺の集落や他の船も無かった。
進行方向正面に立ち塞がる船の甲板に仁王立ちしている頭目と思われる男がよく通る声で叫んだ。
「抵抗せず、金目の物を置いていけば命は助けてやる!」
狼狽えている潘船頭だったが、相変わらず落ち着いた様子の緑風子が前に進み出る。
「まぁ、ここは任せなさい」
変わらず自信満々な緑風子に呆れかえる趙英だが、このまま彼の舌先三寸で事態が収まるなら越した事はない。お手並み拝見と言ったところである。
甲板に進み出た緑風子が顔を上げて頭目に話しかけようとした瞬間。
「あ……」
緑風子と頭目の二人が同時に声を漏らした。そしてしばしの間があった後、頭目が怒鳴り声を上げる。
「テメェはあの時のクソ道士! ここであったが百年目! 今日こそぁくぉんにゃろぶっ殺っしゃあああ!!」
先程まで抵抗しなければ命は取らないと言っていたはずの水賊たちが、一瞬で皆殺しという選択肢しか無くなった様子。
どうやら頭目との間で過去に一悶着あったようだが、当の緑風子はと言うと、頭を掻きながら振り返って苦笑を浮かべている。
このところ活躍が続いて頼りになると思い始めていたが、やはりクソ道士であると思い直した趙英は、ため息をつくと素早く甲板に躍り出て、鋭い音を響かせて抜剣し円を描くように水平に剣を振るう。その剣気はまるで波紋のように広がって水面に波を立て、船を大きく揺らした。
今にも全員で飛びかかってきそうだった水賊たちも思わず静まり返った。同様に目を見開いている頭目に話しかける趙英。
「見ての通り、こちらも多少は剣の腕に覚えがある。このままやり合ったら、どちらが勝つにせよ、互いに無傷とはいかないはずだ。そこでひとつ提案がある。俺とあんたで勝負しないか? 船の上の素手での一対一。水に落ちたら負け。もし俺が勝ったら、俺たち全員を黙って通してほしい」
「ほう……、それで俺が勝ったらどうする?」
「あんた、そこのクソ道士と因縁があるんだろ? ついでに言うと金をわんさと持ってるのもそいつだ。全部ピカピカの五銖銭でザクザクだ。そいつの身包みはもちろん、体ごとくれてやるよ。俺たちは急いでるから行かせてもらうけど。それでどうだい?」
「好!」
頭目は力強く即答した。
あと数秒でも遅ければ大量の血が流れるはずのところを、趙英は剣の一振りを以って、誰も死なず、しかもどちらに転んでも、約一人を除いて誰も損をしない落とし所に持っていったのである。
困惑した抗議らしき声が背後から聞こえているが、趙英は気にしない事にした。
「澹兒、剣を預かってくれ」
「はいよ!」
趙英が呼狐澹に剣を渡して振り返ると、頭目も持っていた朴刀を部下に預け、趙英のいる楼船の甲板に飛び移ってきた。
口周りから顎にかけて虎髭を蓄えた、筋骨隆々の大男で、身の丈八尺(約一九〇センチ)はあり、六尺半(一六〇センチ弱)ほどで細身の趙英と並ぶと体格差は一目瞭然。単純な重量で言えば倍以上の差があるはずだ。
それでも不敵な態度を崩さない趙英に、潘船頭はもちろん周囲の船で見守る賊たちも困惑している様子。
頭目は自信ありげに奥の緑風子を睨みつけると、その視線を趙英に戻し、どこか小馬鹿にしたような口調で言う。
「では行くぞ、小僧」
趙英は口元を緩ませて応える。
「あぁ……、来い!」
関中の支流河川や黄河と合流する前の段階でも渭水はかなりの水量だ。両岸の山の間を蛇行していく渓流とはいえ、川幅が狭い場所でも百歩はある。最終的な黄河の川幅は数百歩どころか数里にも及び、対岸が見えなくなるほどであるから当然と言えば当然だ。それゆえに浅瀬での座礁もなければ、地形による急流もほとんどなく、大雨でも続かない限りは流れも穏やかで快適な船旅と言っていい。
荷物を積み込んで船を出した時は既に日が傾き始めていた為、さほど進まぬ間に夜が来た。元より長安に到着するまで船の上で寝起きするつもりで食料を買い込んでいる為、停泊して休憩するかどうかは船頭に任せている。
一足先に船室の奥で休んでいる呼狐澹の寝息を聞きつつ、蝋燭の薄明かりの中、趙英と緑風子は壺ごと購入した白桃酒(桃を発酵させた果実酒)を銅杯に注いで飲んでいた。
「それにしても、どんだけ金持ってるんだよ。助かってるから文句は言わないが……」
半ば呆れつつ訊いた趙英に、緑風子は穏やかな笑みを崩さずに答える。
「金があれば幸せになれるとは限らないが、金があれば大抵の不幸は追い払える」
「答えになってねぇ」
「あと魔除けにもなるんだよ。円形方孔という銅銭のこの形は天地の理を現し、不自然な物を自然な物に戻す力がある……、と道家では言われている」
「後付けじゃないのか、それ……?」
「はは、そうかもね」
訝しげな視線を向ける趙英に、緑風子は笑みを崩さず杯を傾ける。趙英はため息を吐くと、船窓から見える夜空を見上げた。そこには雲もなく晴れ渡った満天の星空に少し欠けた月が浮かんでいる。
こうしている今も、冀城では包囲が続いている。今の時世では天下のあちこちで同じような事が起きているのだろう。天下泰平を成した漢室もすっかり衰退したと言われて早十数年。ここまでくると世の乱れはそうそう収まる事はない。最終的に誰が治める事になるにせよ、自分が生きている内には太平の世など望むべくもないだろう。
趙英は頭を掻きむしって身の丈に合わない心配事を振り払おうとした。天下の政治などに考えを巡らせるのは性分に合わない。ほどよく酔いも回った所で寝る事にして趙英もまた横になって外套をかぶった。
緑風子は小さく鼻歌を歌いながら、なおも一人で杯を傾けていた。
酔いに任せて眠りに落ち、いつものように母・王異に延々と説教をされる夢を見ていた趙英であったが、いつもと違う騒めきに違和感を覚えていた。
「起きてください!」
慌てた様子の潘船頭の声に趙英は夢から引き戻される。船窓から差し込む光を見るに、陽も昇った朝方であろう。脇を見ると呼狐澹と緑風子も同様に目を覚ましている。何事かと問えば、潘船頭が言う。
「水賊ですよ!」
飛び起きて甲板に顔を出すと、趙英らの乗る楼船を取り囲むように複数の船が併走し、その上には刀剣を携えた屈強な男たちが立ち、皆一様にこちらの船の方を睨みつけている。
周囲は変わらず山に囲まれた渓流で、目に入るところに川辺の集落や他の船も無かった。
進行方向正面に立ち塞がる船の甲板に仁王立ちしている頭目と思われる男がよく通る声で叫んだ。
「抵抗せず、金目の物を置いていけば命は助けてやる!」
狼狽えている潘船頭だったが、相変わらず落ち着いた様子の緑風子が前に進み出る。
「まぁ、ここは任せなさい」
変わらず自信満々な緑風子に呆れかえる趙英だが、このまま彼の舌先三寸で事態が収まるなら越した事はない。お手並み拝見と言ったところである。
甲板に進み出た緑風子が顔を上げて頭目に話しかけようとした瞬間。
「あ……」
緑風子と頭目の二人が同時に声を漏らした。そしてしばしの間があった後、頭目が怒鳴り声を上げる。
「テメェはあの時のクソ道士! ここであったが百年目! 今日こそぁくぉんにゃろぶっ殺っしゃあああ!!」
先程まで抵抗しなければ命は取らないと言っていたはずの水賊たちが、一瞬で皆殺しという選択肢しか無くなった様子。
どうやら頭目との間で過去に一悶着あったようだが、当の緑風子はと言うと、頭を掻きながら振り返って苦笑を浮かべている。
このところ活躍が続いて頼りになると思い始めていたが、やはりクソ道士であると思い直した趙英は、ため息をつくと素早く甲板に躍り出て、鋭い音を響かせて抜剣し円を描くように水平に剣を振るう。その剣気はまるで波紋のように広がって水面に波を立て、船を大きく揺らした。
今にも全員で飛びかかってきそうだった水賊たちも思わず静まり返った。同様に目を見開いている頭目に話しかける趙英。
「見ての通り、こちらも多少は剣の腕に覚えがある。このままやり合ったら、どちらが勝つにせよ、互いに無傷とはいかないはずだ。そこでひとつ提案がある。俺とあんたで勝負しないか? 船の上の素手での一対一。水に落ちたら負け。もし俺が勝ったら、俺たち全員を黙って通してほしい」
「ほう……、それで俺が勝ったらどうする?」
「あんた、そこのクソ道士と因縁があるんだろ? ついでに言うと金をわんさと持ってるのもそいつだ。全部ピカピカの五銖銭でザクザクだ。そいつの身包みはもちろん、体ごとくれてやるよ。俺たちは急いでるから行かせてもらうけど。それでどうだい?」
「好!」
頭目は力強く即答した。
あと数秒でも遅ければ大量の血が流れるはずのところを、趙英は剣の一振りを以って、誰も死なず、しかもどちらに転んでも、約一人を除いて誰も損をしない落とし所に持っていったのである。
困惑した抗議らしき声が背後から聞こえているが、趙英は気にしない事にした。
「澹兒、剣を預かってくれ」
「はいよ!」
趙英が呼狐澹に剣を渡して振り返ると、頭目も持っていた朴刀を部下に預け、趙英のいる楼船の甲板に飛び移ってきた。
口周りから顎にかけて虎髭を蓄えた、筋骨隆々の大男で、身の丈八尺(約一九〇センチ)はあり、六尺半(一六〇センチ弱)ほどで細身の趙英と並ぶと体格差は一目瞭然。単純な重量で言えば倍以上の差があるはずだ。
それでも不敵な態度を崩さない趙英に、潘船頭はもちろん周囲の船で見守る賊たちも困惑している様子。
頭目は自信ありげに奥の緑風子を睨みつけると、その視線を趙英に戻し、どこか小馬鹿にしたような口調で言う。
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