吸血鬼のお宿~異世界転生して吸血鬼のダンジョンマスターになった男が宿屋運営する話~

夜光虫

文字の大きさ
上 下
76 / 291
三章

ミッドロウ出立

しおりを挟む
 レイラたちに話を通した結果、ミッドロウから王都に拠点を移すという案はすんなり通った。眷属のレイラたちは二つ返事でオーケーしてくれ、最大の懸案だったパープルも意外にもすんなり頷いてくれた。
 どうやらパープルも最終的には王都行きを目指していたらしく、俺たちの提案は渡りに船だったようだ。

 そうして俺たちの王都行きが決まった。春になって新しいシーズンになるのに合わせて王都に進出しようとことになり、それまでに身辺整理をすることになった。

 といっても、俺たちダンジョン組はほとんどやることなんてないけどね。向こうで拠点さえ築けば、いつでもミッドロウの町に帰ってこれるし。

 パープルは酒場の親父にバイトを辞めることを告げて今までの礼を言ったり、色々と知り合いの所を回って身辺整理をしたみたいだ。

「それじゃ、留守中はよろしくねカーネラ」
「はいお任せください」
「何かあったら緊急の連絡蝙蝠を飛ばしてくれ」
「かしこまりました」

 パープルが身辺整理に奔走している間、俺はカーネラと留守中のダンジョンの方針などについて話し合っていた。

 王都に行くとなると、それなりの期間ダンジョンを空けることになる。王都に着いてすぐに拠点が確保できればいいが、そうなるとは限らない。だからちゃんと留守番をお願いしておかねばならない。

 留守中、各拠点のことは基本的に各拠点の管理者に任せておくことにした。一号店の管理はエレーナ、二号店はカーネラにお願いしておいた。そしてカーネラをダンジョン全体の責任者として任命し、万が一の際は対処をお願いしておいた。

 もし対処不能の強敵が現れた際は、ダンジョンを放棄して命最優先で逃げてもらうことにした。ダンジョンコアは俺自身であり、俺が死なない限りどうとでもなるからな。ダンジョンそのものより眷属の命の方が大事だ。

 みんなの命が失われなければ、最悪ダンジョンが破られようが、生産拠点を破壊されるだけで済む。
 まあそんなことはあって欲しくないけどね。被害甚大だもん。でも最悪を想定しておくのは必要なことだろう。BCP(事業継続計画)とか重要だもんね。

「さあ。それじゃ行こうかみんな」
「ええ」

 カーネラたちに後事を託し満を持して、俺たちはミッドロウの町から王都に向けて出発した。俺、エリザ、パープル、レイラ、メリッサ、ノビルの六人での出発である。

 俺とエリザとレイラは剣装備、パープルは短剣装備、ノビルは斧装備、メリッサは杖装備だ、それぞれ背嚢を持ち、いかにも冒険者グループって感じの出で立ちだね。

「なんか感慨深いわ。ミッドロウの町から出られるなんて。下手したら一生出られないかと思ってたから」
「だよな。アタシも同じ気持ちだよ」

 レイラの言葉に、メリッサがぶっきらぼうな口調で答えた。

 多大な借金を負って契約で縛り付けられて町から出られなかった彼女たち二人からしたら、門を通って正式に町の外に出るというのは物凄い感慨深いことのようだ。ここ数ヶ月の間に何回も任務で町の外には出ているものの、改めて感慨に耽っているようだ。

「お二人は任務に失敗して奴隷身分となり娼婦として働いていたんですよね? お気の毒に……」 

 パープルにはレイラたちに関するある程度の事情を話してある。
 俺の眷属でないので詳しいことは伏せてあるが、差し支えない情報については開示してある。カーネラの花宿で奴隷娼婦だったことなど諸々についてだ。

「そうだよ。何か文句あるのかよ?」
「い、いえっ、なにもっ!」

 パープルは優等生らしく気遣いを見せたのだが、メリッサは何が気に入らなかったのかヤンキーみたいな威圧した声を出してガンつけていた。
 パープルがビビって恐縮している。可哀想に。

「王都へはこのまま南東の方角に進めば間違いないそうだ。途中で近隣の村々へ続く分かれ道があるそうだが、それに惑わされず主道を突き進めばいいそうだぜ」
「うーん、ノビルが言うと何か心配だね」
「だな。万年デックが言うことだもんな」
「合ってるよ! ちゃんと調べたからな! というか俺はもうデックじゃねえぞ! 鉄等級だっつうの!」

 レイラとメリッサに茶化され、ノビルが少し頬を赤らめて抗議していた。

 無能時代のノビルならともかく、今のノビルなら大丈夫だろう。スキル【無能】が消えたおかげで方向感覚は正常になったし、ちゃんと内容を理解しながら本も読めるようになったようだからね。今年始めの昇級試験で合格して鉄等級にもなったしね。

 昔の無能少年ノビルはもうどこにもいない。この冬の間に特訓を重ねたことで、レベルも斧の技量も、既に眷属の先輩で同じ斧使いのチュウを超えている。我がダンジョンの眷属において、近接戦闘ならレイラの次に強いだろう(無論俺とエリザは除く)。今のノビルは頼りになる仲間だと胸を張って言える。

「ノビルさんの言う通りで合っていますよ。僕も事前に下調べはしたので間違いないです」
「さすがパープル君だね。俺とエリザなんて何も調べてないよ。旅の準備も全部レイラたちに任せたし」
「そこは少しくらい自分でやって欲しいんですけどね……。一応、ヨミトさんがこのチームのリーダーなんですから……」
「ハハハ、ごめんごめん」

 何の準備もしてなかったと言うと、パープルにジト目で苦言を呈されてしまう。
 カーネラの花宿で働いたり、ダンジョンの仕事とか色々してて忙しかっただけなんだが、そんな事情は眷属でないパープルには言えないので、適当にはぐらかしておく。

 そんな感じで、和やかに雑談しながら歩いていく。目的地に向かってひたすら歩き進み、進路上にある幾つかの村々を通り過ぎていく。

「そろそろ春って感じよね。私たちの故郷でも畑作業が始まってるかしら?」
「かもな。アーサーの奴、休みの日に自分ん家の畑耕してるだろ」

 村々では畑仕事が始まっており、村人たちがそれに精を出していた。故郷を思い出したのか、レイラとノビルが懐かしげに会話を繰り広げる。

「敵です!」
「あれは、ラビンの集団ね。春が近づいて繁殖準備でもしてるのかしら?」

 いち早く敵に気づいたパープルが叫び、レイラが続いて口を開く。

「そんじゃいつもの隊形で」
「はい!」

 チームの面々に号令をかけ、襲ってきた魔物を蹴散らしていく。

 今回襲ってきたのはラビンと呼ばれる兎型の魔物だ。ミッドロウの町の串焼き屋で食ったことのある魔物だな。

 大した相手ではない。俺とエリザが本気を出す必要もなく、基本的にレイラたちが切り伏せて倒していた。

 レイラたちにとっては良いレベリングの機会だ。ラビンの方がゴブリンよりも若干経験値取得量が多いみたいなので、レイラたちには頑張ってレベリングしてもらいたい。

 吸血鬼種族のデメリットで戦闘経験値がもらえない俺とエリザは、敵を弱らせるだけ弱らせて止めは刺さず、後衛のメリッサに止めを刺すようにさせてやる。後衛のメリッサは前衛に比べると経験値が手に入りにくいみたいだからね。

 そんなことをしていると、目敏いパープルが尋ねてきた。

「ヨミトさんとエリザさんはなんで止めを刺さないで、メリッサさんにやらせてるんですか?」

 吸血鬼だから吸血以外で経験値が手に入らないから。それが真相だが、そんなことは勿論言えないので、適当にはぐらかしておく。

「後衛のメリッサが強くなる機会を与えてあげようと思ってね」
「そうですかお優しいですね。でもそれだとヨミトさんたちがあんまり強くなれないじゃないですか?」
「俺とエリザはもう十分に強いからね。こんなザコを倒したところで強くなんてなれないんだよ」
「そうなんですか? ヨミトさんたちってそんなに強いんですか?」
「うん虹等級くらい強いかな」
「またまたご冗談を。でも僕の見立てでは、ヨミトさんたちってかなり強いですよ。レイラさんもそうですが、もう鋼等級くらいの実力があるんじゃないですか?」
「鋼等級じゃなくて虹等級かな」
「ハハ、でもそれくらい大言吐くと頼もしくていいですね」

 冗談などを織り交ぜて適当に誤魔化したら、パープルは深く追求してこなかった。

「ここらへんでお昼にしようか。俺とエリザが向こうの茂みでこのラビンを解体してくるよ。その肉でお昼にしよう」
「僕もお手伝いしましょうか?」
「いいよ。パープル君はゆっくりしててよ」
「すみません。それじゃ、お言葉に甘えます。では僕は火の支度と野菜の下ごしらえをしてますね」

 倒したラビンの山の中で出来るだけ強そうなラビンを見繕う。それらの死骸を抱えて、俺とエリザは人目に付かない場所へと移動する。

「さて。ちゃちゃっと味見しちゃいますか」
「そうですわね」

 俺とエリザはパープルの目がないことを確認してラビンの血を啜っていく。

「んん。これがラビンの血の味か。何気に初めて飲むな」
「ゴブリンと大差ありませんわね」

 それほど美味しくもないが不味くもない。知性の少ない獣に近い魔物だからか、ゴブリンのように魂の清らかさによる当たり外れがないようだ。個体の強さの違いによる味の変化しかないみたい。出来るだけ強そうなのを選んで持ってきたから、どの個体も似たり寄ったりな味がするな。

「微妙」
「微妙ですわね」

 レベリングにはなるが、それだけだな。ラビンは血よりもお肉として食べた方が美味しそうだ。

――スキル【吸血】発動。経験値獲得。
――初めての対象であるのでボーナスを獲得。
――スキル【穴掘】を獲得。

穴掘:穴掘りが上手くなる。

 ラビン十匹の血を次々に吸っていく。
 スキルが獲得できずステータス値にボーナスが入るだけだったが、唯一、【穴掘】というスキルをラーニングすることができた。珍しいスキルを覚えている個体に当たったらしいな。

 【穴掘】は戦闘に関わるスキルではないが、まあ覚えておいて損はないだろう。旅先で穴掘って簡易便所でも作りたい時とかに役立ちそうだ。新しいスキルゲットだぜ。

「さて。それじゃパパッと解体するか」
「そうですわね」

 魔物の解体なんて大変な作業だが、俺とエリザは吸血鬼の強い腕力があるし、スキル【解体】の恩恵もある。ラビン十匹をあっという間にバラしていく。

 その後血で汚れた手などをスキル【洗浄】で瞬く間に綺麗にして、切り分けた肉だけ持ってパープルたちの元に戻る。

「こんな短時間でこんな綺麗に解体できるなんて凄いです。服もまったく汚れてないようですし。ヨミトさんたち、お肉屋さんも始められるんじゃないですか?」
「アハハ、かもね」

 切り分けられた肉を見て、パープルは目を丸くする。それから俺たちの解体の手並みを褒めてきた。

 お肉屋さんか。お肉解体業はホスピタリティ業ではないが、焼肉屋さんならホスピタリティ業だな。
 焼肉屋さんを始めるのも面白いかもしれないな。実際に始めるかはともかく、想像すると楽しそうだ。お客さんを美味しいお肉でおもてなしするのとか、最高だな。

「それじゃ私が料理しますね」
「よろしく」

 スキル【料理】持ちのレイラが調理を買って出てくれたので、任せることにする。
 出来上がったのはラビン肉の香草焼きだ。とても美味しそうである。

「それじゃ、いただきます!」
「いただきますわ!」

 俺たちはラビン肉の香草焼きに舌鼓を打つ。春の香草に彩られた料理は季節感が感じられる。周囲の長閑な景色も相まって最高だね。

「さて。それじゃお腹も膨れたし、移動を再開しようか」
「はい」

 お昼御飯を終えた俺たちは再び歩き始める。そんなこんなで魔物を倒しつつ、俺たちは目的地に向かって歩き続けた。


♦現在のヨミトのステータス♦
名前:ヨミト(lv.4) 種族:吸血鬼(ハイ)
HP:697/697 MP:652/652
【変化】【魅了】【吸血】【鬼語】【粗食】【獣の嗅覚】【獣の視覚】【獣の聴覚】【獣の味覚】
【剣術】【我慢】【起床】【睡眠】【威圧】【料理】【伐採】【裁縫】【農耕】【投擲】
【風刃】【天才】【火球】【洗脳】【狂化】【商人】【販売】【交渉】【売春】【性技】
【避妊】【癒光】【洗浄】【解体】【斧術】【槍術】【穴掘】
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!(改訂版)

IXA
ファンタジー
凡そ三十年前、この世界は一変した。 世界各地に次々と現れた天を突く蒼の塔、それとほぼ同時期に発見されたのが、『ダンジョン』と呼ばれる奇妙な空間だ。 不気味で異質、しかしながらダンジョン内で手に入る資源は欲望を刺激し、ダンジョン内で戦い続ける『探索者』と呼ばれる職業すら生まれた。そしていつしか人類は拒否感を拭いきれずも、ダンジョンに依存する生活へ移行していく。 そんなある日、ちっぽけな少女が探索者協会の扉を叩いた。 諸事情により金欠な彼女が探索者となった時、世界の流れは大きく変わっていくこととなる…… 人との出会い、無数に折り重なる悪意、そして隠された真実と絶望。 夢見る少女の戦いの果て、ちっぽけな彼女は一体何を選ぶ? 絶望に、立ち向かえ。

幼少期に溜め込んだ魔力で、一生のんびり暮らしたいと思います。~こう見えて、迷宮育ちの村人です~

月並 瑠花
ファンタジー
※ファンタジー大賞に微力ながら参加させていただいております。応援のほど、よろしくお願いします。 「出て行けっ! この家にお前の居場所はない!」――父にそう告げられ、家を追い出された澪は、一人途方に暮れていた。 そんな時、幻聴が頭の中に聞こえてくる。 『秋篠澪。お前は人生をリセットしたいか?』。澪は迷いを一切見せることなく、答えてしまった――「やり直したい」と。 その瞬間、トラックに引かれた澪は異世界へと飛ばされることになった。 スキル『倉庫(アイテムボックス)』を与えられた澪は、一人でのんびり二度目の人生を過ごすことにした。だが転生直後、レイは騎士によって迷宮へ落とされる。 ※2018.10.31 hotランキング一位をいただきました。(11/1と11/2、続けて一位でした。ありがとうございます。) ※2018.11.12 ブクマ3800達成。ありがとうございます。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~

トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。 旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。 この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。 こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

処理中です...