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四章 雪闇ブラッド
こんなの偽物で
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そう言うと、
「もう行っちゃうの?」
なんて首を傾げた。
俺が行っちゃうのが寂しいのか。
そう思って少し嬉しいと思った気持ちをまやかしだと言い聞かせながら。
次の言葉を紡ごうとしていると、
「もう少し待ってたら闇奈も来たから三人で楽しく過ごそうと思ったのに」
なんて言った。
こいつの中では闇奈が一番なのかよ。
俺はあくまで前菜的な何かか?
なんて闇奈ファーストの思考に少しモヤっとした。
「今闇奈と少し揉めていて。あまり会いたくないの、また今度三人で集まりたいな」
そう言って闇奈に会いたくないと伝えた。
今度なんて言いながら。
一生三人で会うつもりはないけど。
そう言うとわかった、と凪は言った。
「凪で良いよ。いつか目的、聞かせてね」
バイバイ、なんて手を振る。
凪って呼んで良いんだ。
もう少しいたいけど。
そろそろ闇奈が来る時間だ。
鉢合わせしたって構わないけど、今は少し会いたくない。
ドアを開けて少し早歩きで歩く。
気を抜いたらスキップしてしまいそう。
どうして人間と話しただけで。
凪と話しただけでこんなに心臓が鳴るのか分からない。
人間相手に戸惑ってるだとか。
いつものペース崩されてるとか知られたくない。
いつもと全然違う俺をみられたくない。
恥ずかしいとかそう言うのじゃなくて。
単純に処理しきれていないだけだけど。
そう言った弱みを見せるのが恥ずかしいのだ。
それはきっと双子の弟だからだろうけど。
俺の方が早く生まれてきたから兄で。
それで散々努力してきたから。
凪に対する評価は、面白いやつ。
それで良い。
それ以上の感情なんていらない。
それ以上の感情なんてもっても面倒なだけだ。
俺自身が苦しくなるだけ。
楽じゃなくなる。
それなら持たない方が良い。
持たないで初めから無かったことにしてしまった方がずっと楽になれる。
そうわかっているんだから。
それでも自ら苦しもうとするのならそれは馬鹿がやる行為だ。
ドアを開けて駆け足で自分の家に帰る。
俺は恋なんてしていない。
凪に恋なんてしていない。
憧れてもない。
もしも恋をしているのなら、こんなの不毛だ。
女装しているんだから。
騙しているんだから。
これが本当の恋になんて発展しない。
偽物の恋だ。
発展したって苦しくなるだけだ。
「もう行っちゃうの?」
なんて首を傾げた。
俺が行っちゃうのが寂しいのか。
そう思って少し嬉しいと思った気持ちをまやかしだと言い聞かせながら。
次の言葉を紡ごうとしていると、
「もう少し待ってたら闇奈も来たから三人で楽しく過ごそうと思ったのに」
なんて言った。
こいつの中では闇奈が一番なのかよ。
俺はあくまで前菜的な何かか?
なんて闇奈ファーストの思考に少しモヤっとした。
「今闇奈と少し揉めていて。あまり会いたくないの、また今度三人で集まりたいな」
そう言って闇奈に会いたくないと伝えた。
今度なんて言いながら。
一生三人で会うつもりはないけど。
そう言うとわかった、と凪は言った。
「凪で良いよ。いつか目的、聞かせてね」
バイバイ、なんて手を振る。
凪って呼んで良いんだ。
もう少しいたいけど。
そろそろ闇奈が来る時間だ。
鉢合わせしたって構わないけど、今は少し会いたくない。
ドアを開けて少し早歩きで歩く。
気を抜いたらスキップしてしまいそう。
どうして人間と話しただけで。
凪と話しただけでこんなに心臓が鳴るのか分からない。
人間相手に戸惑ってるだとか。
いつものペース崩されてるとか知られたくない。
いつもと全然違う俺をみられたくない。
恥ずかしいとかそう言うのじゃなくて。
単純に処理しきれていないだけだけど。
そう言った弱みを見せるのが恥ずかしいのだ。
それはきっと双子の弟だからだろうけど。
俺の方が早く生まれてきたから兄で。
それで散々努力してきたから。
凪に対する評価は、面白いやつ。
それで良い。
それ以上の感情なんていらない。
それ以上の感情なんてもっても面倒なだけだ。
俺自身が苦しくなるだけ。
楽じゃなくなる。
それなら持たない方が良い。
持たないで初めから無かったことにしてしまった方がずっと楽になれる。
そうわかっているんだから。
それでも自ら苦しもうとするのならそれは馬鹿がやる行為だ。
ドアを開けて駆け足で自分の家に帰る。
俺は恋なんてしていない。
凪に恋なんてしていない。
憧れてもない。
もしも恋をしているのなら、こんなの不毛だ。
女装しているんだから。
騙しているんだから。
これが本当の恋になんて発展しない。
偽物の恋だ。
発展したって苦しくなるだけだ。
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