上 下
20 / 88
3章 地獄の日々

しおりを挟む
 
 仙千代は義政の命令で、伽の部屋に呼ばれた。佑三は仙千代を中に入れると、外で控えている。
 あの後、二人が共に犯されることはなかった。義政にとっては、佑三は男の体になっていて、あまり食指が動かない。ゆえに佑三に釘を刺せばよかったのだ。
 今の義政には、仙千代はお気に入りの玩具だった。少年の体は、女の体とは違った柔らかさがある、色も白くその滑らかさは、男の体には決してない魅力だった。
 そして義政には、女の体よりも魅力的だった。義政にとって女は、子を成すための者だった。加えて、正室は義務から相手をするに過ぎなかった。
 欲望の解消は少年でしか成しえなった。少年の体を弄ぶから面白い。それが義政の性癖だった。そして、その欲望の解消を、思うが儘に出来る力を持っていた。

「仙! 今日はお前に良きものを持ってきてやったぞ」
 いつもの下卑た表情。また今日は何をもってこられた? そう思いながら仙千代は、嫌な予感がする。
「開けて見せてやれ」
 そう側仕えの者に命じると、言われた者が箱から取り出し、仙千代の前に置く。
 目にした仙千代は、さすがに驚き目を見開いた。その、あまりの異様さに……。
 仙千代の驚愕の表情に義政は満足げに言った。
「どうだ! これはお前のための張型だ。今まで、佑三の使い古しばかり使わせて、可哀そうじゃと思ったからな。お前のために、わざわざ作らせたのじゃ」
 と、いかにも恩着せがましく言うが、むろん己が楽しむために作らせたのだった。
 その男型は、赤子の拳を握った腕一本ほどの長さ太さがあり、全体に鱗がびっしりと刻まれている。しかも、それは逆向きであった。
 義政が、『張型』と言ったことで、それをどう使われるかは明白で、仙千代は恐ろしさから蒼白になる。

 義政は、思った通りの仙千代の反応に、益々下卑た笑いを深めて言う。
「それを、お前の中に納めるのじゃ」
 仙千代は、どうしてよいか分からず、たまりかねてうつむいてしまう。
「なんじゃ、出来ぬのか? ならば、助けて欲しいか? 助けて欲しいならば、助けてやらんでもないぞ」
「申し訳ございませぬ……お助け願います」
 本当は、そのような物納めたくはない。助けと言って、助けにはならない事など分かっている。だが、そう願うしかない。仙千代は消え入るような声で言った。
「では、助けやろう。わしは優しいからな。そなたら、誰ぞ助けてやれ。仙が、上手く呑み込めるように、仙の尻を広げてやるのじゃ」
「ならば、わしが」と、なかでもその持ち物の大きさを、自慢している男が仙千代に近づく。そして、有無を言わせぬ勢いで仙千代の着物をはぎ取り押し倒す。

「四つん這いになって、尻を突き出すのじゃ!」
 裸体になった仙千代は、唇をかみしめながら、けだものじみた男に尻を向けたまま伏して、両膝と両手を付いた。
「何をしている、もっと腰を上げるのじゃ」
 うつむき戸惑っている仙千代の腹に手を差し入れ、下肢を突き上げさせる。
 仙千代は、あっという間に全てをさらけ出した姿にされる。仙千代には、もうどうすることもできない。
 男は、両手で仙千代の双丘を開き、その花の蕾を露わすると、つっと指を入れる。
 仙千代はその刺激に逃れようとするが、腰を掴まれ敵わない。
「我のを入れる前に、解してやらんとな」
 男の指淫に仙千代は、たまらず身悶え、しどけないまでの姿をさらしてしまう。
「そろそろいいか。どうじゃ我のこれが欲しいじゃろ」
 仙千代は、頭を横に振り必死に抗った。そんな、仙千代の抗いはけだものの劣情を誘うだけだった。興奮した男は、己の中心の異物をつきだすと、仙千代の蕾に一気に突き入れる。
 仙千代は逃げようと、体をずり上げるが、男の手がぐっと押し戻す。仙千代は、その身に打ち込まれた剛直の大きさに身動きもできない。
 胸がせり上がるような圧迫感に、仙千代は懸命に耐えるが、男が追い打ちをかけるように、激しく突き上げる。
 下肢を抱えらた仙千代は、その苦悶に体をうずくまらせて耐える。
 やがて、男は獣のような声で呻きながら、そのけがれた欲望を仙千代の中に、奔流のような激しさで放った。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

寮生活のイジメ【社会人版】

ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説 【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】 全四話 毎週日曜日の正午に一話ずつ公開

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜

きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員 Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。 そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。 初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。 甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。 第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。 ※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり) ※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り 初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

「優秀で美青年な友人の精液を飲むと頭が良くなってイケメンになれるらしい」ので、友人にお願いしてみた。

和泉奏
BL
頭も良くて美青年な完璧男な友人から液を搾取する話。

赤ずきんちゃんと狼獣人の甘々な初夜

真木
ファンタジー
純真な赤ずきんちゃんが狼獣人にみつかって、ぱくっと食べられちゃう、そんな甘々な初夜の物語。

【完結】運命さんこんにちは、さようなら

ハリネズミ
BL
Ωである神楽 咲(かぐら さき)は『運命』と出会ったが、知らない間に番になっていたのは別の人物、影山 燐(かげやま りん)だった。 とある誤解から思うように優しくできない燐と、番=家族だと考え、家族が欲しかったことから簡単に受け入れてしまったマイペースな咲とのちぐはぐでピュアなラブストーリー。 ========== 完結しました。ありがとうございました。

処理中です...