31 / 55
6章 小鳥は籠の中へ
⑥
しおりを挟む
香は放心状態のまま横たわっていた。腕の戒めのため、自分で起き上がることができない。すると古城が戒めを解いてくれる。漸く自由になった腕を自分で撫でさする。
「大丈夫ですか? 部屋へ戻り、お風呂で洗い清めましょう」
手は自由になっても、体に力が入らない。腰も抜けたようだ。古城に抱きかかえられて、部屋へ戻り風呂に入った。
古城は、香の蕾に指を入れ、二人の精を掻き出していく。香は、羞恥を感じる気力も残っていなかった。半ば呆然としながら、古城に体を預ける。
稚児勤めの覚悟はしていたつもりであった。しかし、己の甘さを認識するばかりであった。祖父と父から、くどいほど言い含められていた。二人も未だ幼い香に授けていたが、それでも辛かった。
「今日は初めてで辛かったでしょう。香さんのここは開かれていないので。今晩から早速これで開いていきます」
風呂から上がると、古城が張型を見せる。親指ほどのものから、一番大きいものは、子供の腕ほどもある。こんな大きいものを⁈ 古城は、香の慄きを察した。
「ふふっ、大丈夫ですよ。最初からこんな大きいものは入れません。一番小さいものから徐々に慣らしていきます。そうすればこの一番大きいものも、楽に入るようになります。先程ご覧になったでしょう? 宗家も若宗家のものもここまで大きくないから、これが入れば誰のものでも大丈夫です」
香には、慰めにもならない事を言って、一番小さいものを香の秘部に入れる。香は、その異物の違和感と共に、自分の生活が昨日までのものとは、全く違ってしまったことを思い知る。
しかし、古城の『誰のものでも』と言った意味を知るのは、まだ先のことであった。
昨夜の就寝は遅かったが、翌朝香が目覚めたのは、早朝であった。目が覚めると、かえって寝ているのは辛い。香は起き上がった。しかし、体を動かすのは辛い。特に腰は鉛を抱えたようだ。なおさら、早めに起きて体を慣らさねばと思う。
怠い体を鞭打つように身支度を整え、顔を洗う。その後、ストレッチ運動をすると、段々に体が軽くなるのを感じる。やはり、無理にでも体を動かした方がいいと感じる。
「香さん、起きられましたか?」
古城が、声掛けと共に部屋に入ってくる。部屋に鍵は無い。つまり、ここでの香のプライバシーは無いと言うことだ。今でも、古城は香の返事は待たずに入ってきた。
「昨夜言い忘れましたが、ここでは常に着物を着ていただきます。学校へ行かれる日は朝から制服で構いませんが、帰宅後と、今日のような休日は朝から着物でお過ごしください。香さんの着物はこうして季節のもの色々と揃えてあります。これからも増えていくでしょう。全て、宗家が命じられたことです」
それならば従うしかない。秋好では、着物は稽古の時と、対外的な外出の時だけだった。故に、持っている着物は多くない。しかし、古城に見せられた和箪笥の中には、確かにかなりの着物が収めてあった。
古城に促され、香は着物に着替えた。自分で着ようとするのを、止められ着せられた。その時下着も脱がされた。着物に洋装の下着は合わないからと。それは理解できた。秋好でも、外出時や、舞台に立つときはそうだったから。
しかし、稽古の時は付けていた。そして、ここでは常に着物なのに、下着を付けられないのか……。逆らうことはできないけれど。
「食堂に案内しますよ。東月さんと、涼子さんを紹介します。若宗家のお子様方です。東月さんのことは若とお呼びください。高校三年生です。涼子さんは中学の三年生です」
「大丈夫ですか? 部屋へ戻り、お風呂で洗い清めましょう」
手は自由になっても、体に力が入らない。腰も抜けたようだ。古城に抱きかかえられて、部屋へ戻り風呂に入った。
古城は、香の蕾に指を入れ、二人の精を掻き出していく。香は、羞恥を感じる気力も残っていなかった。半ば呆然としながら、古城に体を預ける。
稚児勤めの覚悟はしていたつもりであった。しかし、己の甘さを認識するばかりであった。祖父と父から、くどいほど言い含められていた。二人も未だ幼い香に授けていたが、それでも辛かった。
「今日は初めてで辛かったでしょう。香さんのここは開かれていないので。今晩から早速これで開いていきます」
風呂から上がると、古城が張型を見せる。親指ほどのものから、一番大きいものは、子供の腕ほどもある。こんな大きいものを⁈ 古城は、香の慄きを察した。
「ふふっ、大丈夫ですよ。最初からこんな大きいものは入れません。一番小さいものから徐々に慣らしていきます。そうすればこの一番大きいものも、楽に入るようになります。先程ご覧になったでしょう? 宗家も若宗家のものもここまで大きくないから、これが入れば誰のものでも大丈夫です」
香には、慰めにもならない事を言って、一番小さいものを香の秘部に入れる。香は、その異物の違和感と共に、自分の生活が昨日までのものとは、全く違ってしまったことを思い知る。
しかし、古城の『誰のものでも』と言った意味を知るのは、まだ先のことであった。
昨夜の就寝は遅かったが、翌朝香が目覚めたのは、早朝であった。目が覚めると、かえって寝ているのは辛い。香は起き上がった。しかし、体を動かすのは辛い。特に腰は鉛を抱えたようだ。なおさら、早めに起きて体を慣らさねばと思う。
怠い体を鞭打つように身支度を整え、顔を洗う。その後、ストレッチ運動をすると、段々に体が軽くなるのを感じる。やはり、無理にでも体を動かした方がいいと感じる。
「香さん、起きられましたか?」
古城が、声掛けと共に部屋に入ってくる。部屋に鍵は無い。つまり、ここでの香のプライバシーは無いと言うことだ。今でも、古城は香の返事は待たずに入ってきた。
「昨夜言い忘れましたが、ここでは常に着物を着ていただきます。学校へ行かれる日は朝から制服で構いませんが、帰宅後と、今日のような休日は朝から着物でお過ごしください。香さんの着物はこうして季節のもの色々と揃えてあります。これからも増えていくでしょう。全て、宗家が命じられたことです」
それならば従うしかない。秋好では、着物は稽古の時と、対外的な外出の時だけだった。故に、持っている着物は多くない。しかし、古城に見せられた和箪笥の中には、確かにかなりの着物が収めてあった。
古城に促され、香は着物に着替えた。自分で着ようとするのを、止められ着せられた。その時下着も脱がされた。着物に洋装の下着は合わないからと。それは理解できた。秋好でも、外出時や、舞台に立つときはそうだったから。
しかし、稽古の時は付けていた。そして、ここでは常に着物なのに、下着を付けられないのか……。逆らうことはできないけれど。
「食堂に案内しますよ。東月さんと、涼子さんを紹介します。若宗家のお子様方です。東月さんのことは若とお呼びください。高校三年生です。涼子さんは中学の三年生です」
12
お気に入りに追加
40
あなたにおすすめの小説
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
魔術師の妻は夫に会えない
山河 枝
ファンタジー
稀代の天才魔術師ウィルブローズに見初められ、求婚された孤児のニニ。こんな機会はもうないと、二つ返事で承諾した。
式を済ませ、住み慣れた孤児院から彼の屋敷へと移ったものの、夫はまったく姿を見せない。
大切にされていることを感じながらも、会えないことを訝しむニニは、一風変わった使用人たちから夫の行方を聞き出そうとする。
★シリアス:コミカル=2:8
貴族軍人と聖夜の再会~ただ君の幸せだけを~
倉くらの
BL
「こんな姿であの人に会えるわけがない…」
大陸を2つに分けた戦争は終結した。
終戦間際に重症を負った軍人のルーカスは心から慕う上官のスノービル少佐と離れ離れになり、帝都の片隅で路上生活を送ることになる。
一方、少佐は屋敷の者の策略によってルーカスが死んだと知らされて…。
互いを思う2人が戦勝パレードが開催された聖夜祭の日に再会を果たす。
純愛のお話です。
主人公は顔の右半分に火傷を負っていて、右手が無いという状態です。
全3話完結。
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
【完結】雨降らしは、腕の中。
N2O
BL
獣人の竜騎士 × 特殊な力を持つ青年
Special thanks
illustration by meadow(@into_ml79)
※素人作品、ご都合主義です。温かな目でご覧ください。
【完結・ルート分岐あり】オメガ皇后の死に戻り〜二度と思い通りにはなりません〜
ivy
BL
魔術師の家門に生まれながら能力の発現が遅く家族から虐げられて暮らしていたオメガのアリス。
そんな彼を国王陛下であるルドルフが妻にと望み生活は一変する。
幸せになれると思っていたのに生まれた子供共々ルドルフに殺されたアリスは目が覚めると子供の頃に戻っていた。
もう二度と同じ轍は踏まない。
そう決心したアリスの戦いが始まる。

【完結】I adore you
ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。
そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。
※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。
【完結】嘘はBLの始まり
紫紺
BL
現在売り出し中の若手俳優、三條伊織。
突然のオファーは、話題のBL小説『最初で最後のボーイズラブ』の主演!しかもW主演の相手役は彼がずっと憧れていたイケメン俳優の越前享祐だった!
衝撃のBLドラマと現実が同時進行!
俳優同士、秘密のBLストーリーが始まった♡
※番外編を追加しました!(1/3)
4話追加しますのでよろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる