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6章 小鳥は籠の中へ
④
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古城が脱衣場で香の服に手をかけるので、香は戸惑った。古城には、香の戸惑いが分かったのだろう。
「わたしが洗って差し上げます」
「いえ、自分でできます」
秋好でも以前は世話係に洗ってもらっていたが、さすがに羞恥が芽生え、この二年程は自分でしていた。
「それはなりません。これも世話係のわたしの仕事です」
きっぱりと言われれば、それ以上は何も言えない。香は仕方なく受け入れた。
古城はボディーソープの泡で丁寧に香の体を洗う。香の中心のものも、そして奥の秘部も……。そこはさすがに、僅かに抗ったが、無駄であった。
洗い終わり浴室を出ると、バスタオルで拭かれた。そして、古城はチューブを香に見せる。
「今日は香さんも初めてですからこれを塗ります。明日からは広げるように鍛錬していただくことになりますが……」
そう言いながら、香りの秘部に塗っていく。香は、えっ! と驚く。これは何っ⁈ 香の驚きをよそに古城は秘部の中へも塗り込める。
「あなたが辛くないようにです。広げていないところへ、宗家や若宗家を受け入れるのはお辛いでしょうから」
香は媚薬を塗られる衝撃と共に、仕える相手が二人なのを知る。
その後下着は付けないで、白い寝着だけを着せられた。
「香さんをお連れしました」
「入りなさい」
香は、古城の後ろから座敷の中へ入る。宗家と若宗家が香を待っていた。古城が香を宗家の前へ座らせる。香は頭を下げ挨拶を述べる。
「秋好香にございます。今日からどうかよろしくお願いいたします」
「近くで見ると一段ときれいじゃな。白がよう似合うな」
そう言って宗家の昭月は香を舐めまわすように見る。香はぞわっと不快なものを感じたが、そのまま手を付き頭を下げていた。
「顔を上げてこちらに来なさい。稚児勤めのことは聞いているか?」
香は近づくことが出来ずそのまま頷いた。その香を古城が昭月の方へ押し出す。
昭月は香の寝着をぐっと下げる。香の白い肌が露わになる。香は羞恥にうつむいた。
「雪のように白いな。この肌が紅に染まるとそれはきれいじゃろうな。藤之助さんも昔は勤めておったからな。お前さんのことはわしと秋月とで可愛がってやろう」
昭月が香の肌を撫でながら言うと、古城が香の寝着を脱がせ、寝着の紐で香を後ろ手に縛りあげる。香は驚きで体を硬直させる。縛られるなど思ってもいなかったからだ。
「白い肌に赤い紐がよう映えるな……先ずはわしがお前さんを大人にしてやろう」
昭月が香の頬から体を撫でまわすが、香は怖さが先に立ち、益々体を硬直させる。
「初めてだから緊張しておるのか? 怖がることはない可愛がってやるだけじゃ。師の精を受ければ弟子の舞の力も上がるのじゃよ。今日は初めてじゃからちと辛いだろうがな」
秋好で祖父と父から何度も言われていた。尊いお方の精を受けるのはありがたいことだと。だから心してお仕えしなければならない。それが香のためであり、秋好のためになると。故に覚悟してきた。
だが、怖い。どうしようもなく怖かった。
「わたしが洗って差し上げます」
「いえ、自分でできます」
秋好でも以前は世話係に洗ってもらっていたが、さすがに羞恥が芽生え、この二年程は自分でしていた。
「それはなりません。これも世話係のわたしの仕事です」
きっぱりと言われれば、それ以上は何も言えない。香は仕方なく受け入れた。
古城はボディーソープの泡で丁寧に香の体を洗う。香の中心のものも、そして奥の秘部も……。そこはさすがに、僅かに抗ったが、無駄であった。
洗い終わり浴室を出ると、バスタオルで拭かれた。そして、古城はチューブを香に見せる。
「今日は香さんも初めてですからこれを塗ります。明日からは広げるように鍛錬していただくことになりますが……」
そう言いながら、香りの秘部に塗っていく。香は、えっ! と驚く。これは何っ⁈ 香の驚きをよそに古城は秘部の中へも塗り込める。
「あなたが辛くないようにです。広げていないところへ、宗家や若宗家を受け入れるのはお辛いでしょうから」
香は媚薬を塗られる衝撃と共に、仕える相手が二人なのを知る。
その後下着は付けないで、白い寝着だけを着せられた。
「香さんをお連れしました」
「入りなさい」
香は、古城の後ろから座敷の中へ入る。宗家と若宗家が香を待っていた。古城が香を宗家の前へ座らせる。香は頭を下げ挨拶を述べる。
「秋好香にございます。今日からどうかよろしくお願いいたします」
「近くで見ると一段ときれいじゃな。白がよう似合うな」
そう言って宗家の昭月は香を舐めまわすように見る。香はぞわっと不快なものを感じたが、そのまま手を付き頭を下げていた。
「顔を上げてこちらに来なさい。稚児勤めのことは聞いているか?」
香は近づくことが出来ずそのまま頷いた。その香を古城が昭月の方へ押し出す。
昭月は香の寝着をぐっと下げる。香の白い肌が露わになる。香は羞恥にうつむいた。
「雪のように白いな。この肌が紅に染まるとそれはきれいじゃろうな。藤之助さんも昔は勤めておったからな。お前さんのことはわしと秋月とで可愛がってやろう」
昭月が香の肌を撫でながら言うと、古城が香の寝着を脱がせ、寝着の紐で香を後ろ手に縛りあげる。香は驚きで体を硬直させる。縛られるなど思ってもいなかったからだ。
「白い肌に赤い紐がよう映えるな……先ずはわしがお前さんを大人にしてやろう」
昭月が香の頬から体を撫でまわすが、香は怖さが先に立ち、益々体を硬直させる。
「初めてだから緊張しておるのか? 怖がることはない可愛がってやるだけじゃ。師の精を受ければ弟子の舞の力も上がるのじゃよ。今日は初めてじゃからちと辛いだろうがな」
秋好で祖父と父から何度も言われていた。尊いお方の精を受けるのはありがたいことだと。だから心してお仕えしなければならない。それが香のためであり、秋好のためになると。故に覚悟してきた。
だが、怖い。どうしようもなく怖かった。
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