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最悪な日
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しおりを挟むどうしよう、今バレるわけにはいかない
私は周りを見渡す
どうにか隠れるところは…
あった!
私は近くの窓の扉が空いているのに気づいた
ここから校舎の中に入って隠れよう
彼氏の浮気現場を目撃した彼女の割には冷静な気がする
そして圭介がこっちに気づく前に
私は急いで窓を開けてよじ登り
中に入った
「ふぅ…危なかった」
窓からこっそりと確認する
圭介はスマホ片手に
早歩きで通り過ぎた
私には気づいてない
ゴミ袋置きっ放しだけど…
「おい」
後ろから話しかけられた
くるりと振り向くと
どこかで見たことある男
「なんですか?」
「いや、こっちの台詞。
なんで君はこの窓から保健室に入ってきたの?
入り口はあっちだけど」
…保健室?
ここ保健室?
よく見るとベットが並んでおり
いかにも保健室だった
あまり来たことがなかったから
パッとしなかったけど
じゃあこの男の人は…
「先生?」
「あ?そうだけど…
もしかして新学期での挨拶忘れた?」
新学期って…
そういえば保健の新しい先生が挨拶してたような
「ところで、外で何してたんだ?」
そう言って私が入ってきた窓の外を
指差す
「何って…」
私は何もしてない
圭介が…
「なっ…!どうした?」
雪乃と2人で私を騙して
影で笑ってたのかな
圭介がサッカーで頑張ってて
会いたくても我慢して応援してたのに
全部、嘘だった
「うぐ…ふっ…」
さっきまでまだ余裕があったのに
いきなり感情が溢れてきて
私はまだよく知らない先生の前で
大泣きした
「窓から入ってきたり
いきなり泣いたり、
おかしな生徒だな」
そう言ってハンカチを取り出し
涙を拭ってくれた先生
ハンカチ…いい匂い
「なに先生?」
「は?」
「苗字の話」
「あ~本当に俺の挨拶覚えてないんだな
日城だ、覚えとけ」
そう言って先生は
私の頭をポンポンと優しく叩いた
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