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狂月明ける空編
ep454 さあ、全てを語ってもらうよ。
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「アタシもタケゾーから聞かされて、色々とおかしい点には気付いてたのよね。思い返してみれば、変なことばっかりだったしさ」
「成程。ミス空鳥にはミスター赤原という夫にしてブレインがいらっしゃりましたか。では、まずはそちらの推理をお聞かせください。自分も興味があります」
アタシが肩の力を抜きながら話をすると、ラルカさんもこちらへ向き直って耳を傾けてくれる。
相変わらず愛想のない表情だけど、アタシも答え合わせ感覚で語りたかったところだ。タケゾーの威を借りる形とはいえ、ここは是非ともご清聴いただこう。
「そもそも今回の天鐘が起こした騒動、色々と流れができすぎてるのよね。洗居さんが人質に取られたり、アタシも一時は洗脳されたりで大ピンチだったさ。おまけにラルカさんに牙島どころか、クジャクのおばちゃんまで天鐘一派についちゃったしさ。まあ、そこから鮮やかにここまで逆転できたんだけど」
「それについては、自分も見事と評価させていただきます」
「……だから余計に思うのよね。今回の一連の動きが『あらかじめ仕組まれたもの』みたいにさ」
今回の騒動の発端は間違いなく天鐘だ。あいつが私欲のためにウォリアール転覆を狙い、アタシを含む大勢の人間を巻き込んだ。
ただ、結果だけ見ればかなり綺麗にまとまっている。
洗居さんが人質に取られたことで、フェリアさんは奮起して前線に出撃。これまで不足していた『戦いでの実績』を明確に残した。
クジャクのおばちゃんもかなり回りくどくだけど、アタシとの間に絆を築けた。デザイアガルダへの復讐までやり遂げている。
天鐘護衛の元五艦将コンビにしたって、以前からフロスト博士も扱いに困る問題児だった。こうして国家転覆に関与するレベルとなると、処刑されてもおかしくない。
コメットノアでの最終決戦についても、こちらの計画通りに終焉した。
牙島にしたって、ある意味で願望を果たせている。『空色の魔女との全力での決着』を成し得たのだから、あいつ個人としては満足してた。
――総じて発端こそ忌々しくても、結果については大団円と言える。それこそ、用意されたハッピーエンドの台本みたいにさ。
だから、アタシもタケゾーもこう考えてる――
「今回の一件、本当の黒幕……って言うのかな? いずれにせよ『裏で全部の糸を引いてた』のはフロスト博士じゃないかな? ラルカさんと牙島の裏切りも含めてさ」
「……まさか、自分の口から直接語らず、その結論へ辿り着かれましたか。本当にお見事です」
――その考えについて、ラルカさんは完全に肯定した。
まあ、アタシもタケゾーに教えてもらえないと気付かなかったけどね。だって、ここまで大々的で遠回りな計画を裏で企ててるなんて、普通は想像もできないよ。
でも、そこは曲がりなりにも将軍艦隊のボスか。謀略の器が違う。
「そもそもミスター天鐘の計画ですが、あんなものは事前にいくらでも察知できました。ただ、事前に止めるとなると話が違います。どれだけミスター天鐘の戦力を削ごうとしても、まだ未遂の段階では限度があります。それどころか、反発のせいでかえって凶行に出る可能性さえありました」
「だから、あえて『天鐘が動きやすい状況』を作り出した。天鐘が明確に動いた段階で、真っ向から叩き潰すために。……そのトリガーはアタシの存在だろうね」
「ええ、その通りです。ミス空鳥がウォリアールへやってくる話が決まった時、ボスは今回の計画を実行に移しました。……国王陛下には話を通し、ボスを始めとした現場の五艦将による極秘作戦として」
もう隠すことなどなくなったからなのか、ラルカさんは今回の計画の裏側を語り始める。
「ミス空鳥がツバメ様の娘であり、ウォリアール王族の血を引くことは間違いありません。それどころか、これまでヒーローとして戦い抜いた確かな実力と実績があります。おまけにフェリア様や婚約者のミス洗居とも縁が深く、騒動が起これば間違いなく体を張るような人です。……ボスはそこにも目をつけ、あなたを騒動の目とするように事態を動かしました」
「期待されてたってより、うまく利用されたってことね。……アタシの気持ちは大丈夫だから、ラルカさんも説明を続けてくんないかな?」
「……では、失礼します。ボスがこのような計画を立てたことには、二つの理由がありました。一つは『ミスター天鐘に与する反乱因子を炙り出し、一網打尽にする』ということ。もう一つは『フェリア様に奮起してもらい、今回の騒動収束を一つの実績にしてもらう』こと。そのために必要なコントロールも行いつつ、最終的にはミスター天鐘の敗北で幕を閉じる……。それこそが、今回の作戦における全体のプロットです」
どこか話しづらそうにしながらも、ラルカさんはアタシにことの裏側を語ってくれた。
要するに、天鐘の反乱自体がフロスト博士の計画に利用されていたってことか。ここの事情についてはタケゾーでも判断に悩んでいて、今ようやく納得できた。
反乱因子の一網打尽もフェリアさんの実績も、全てはウォリアールの未来のための計画。
本当の黒幕とも言えるフロスト博士の目的は『ウォリアールの未来を形作る』ことにあった。
「まあ、全てが計画通りに行ったわけではありません。クジャク様の動きについては、こちらも想定しきることはできませんでした」
「とはいえ、そこはラルカさんや牙島が内側に入ることで対処できてたんでしょ? 棚から牡丹餅みたいだけど、アタシもクジャクのおばちゃんと仲良くなれてよかったさ。わざわざ裏切者なんか演じて、お疲れ様だったねぇ」
「ミスター牙島には『空色の魔女との決闘』という個人的願望もありました。ボスから潜入命令が下された時も、その機会を条件に嬉々として了承してましたよ。……自分の方は元五艦将二人の処分のためですね。機会を見て暗殺するならば、自分が一番適任でしたので。……ただ、その過程でミス空鳥にアポカリプスを撃ち込んだのは申し訳ございませんでした」
後の流れはおおよそ想像してた通りだ。クジャクのおばちゃんの動きについてはイレギュラーだったらしいけど、ラルカさんと牙島で内部から天鐘一派の動きを制御していた。
この二人の裏切りこそ、天鐘一派を陥れるための一石。それを投じられたことで、天鐘は知らぬ間に内側から組織を瓦解させられることとなった。
あの元五艦将コンビにしたって『最強の殺し屋』と呼ばれるラルカさんならば対処可能だった。そこは裏の組織らしく、なんとも黒い対処を行ったってことか。
アタシにアポカリプスを撃ち込んだことについてはラルカさんも謝罪してくれるけど、あれだって『ラルカさんだから被害を最小限に抑えられた』ってことだろうね。
いくら天鐘の命令であろうとも、匙加減は注入役であるラルカさんに握られていた。内通がバレないギリギリのラインとして、完全にアポカリプスを撃ち込まないように調整してくれた。
――あの時ラルカさんが口にした『あなたはただ、これから先に身をゆだねればいいのです』って言葉も、この結末を理解してたから言えたセリフか。
「アポカリプスの件については、アタシはむしろ感謝させてもらうよ。……苦しい状況だったのに、アタシを助けてくれてありがとうね」
「感謝されるいわれなどありませんよ。自分としても、ツバメ様の娘に危害を加えるのは心が進みませんでしたからね。……それに、まだ全てが終わったわけではありません」
「ん? どゆこと?」
色々あったけど、これにて全部一件落着……とはいかないらしい。ラルカさんにはまだ、何かしらの役目が残っている。
それこそが、この艦艇の上に一人だけ残った最大の意味ってことか。無防備に両腕を広げながら、その理由を語り始める。
「……さあ、これがあなたに課せられた最後の役目です。今この場で自分を打ち倒し、この戦いにおける英雄としての務めを果たしてください」
「成程。ミス空鳥にはミスター赤原という夫にしてブレインがいらっしゃりましたか。では、まずはそちらの推理をお聞かせください。自分も興味があります」
アタシが肩の力を抜きながら話をすると、ラルカさんもこちらへ向き直って耳を傾けてくれる。
相変わらず愛想のない表情だけど、アタシも答え合わせ感覚で語りたかったところだ。タケゾーの威を借りる形とはいえ、ここは是非ともご清聴いただこう。
「そもそも今回の天鐘が起こした騒動、色々と流れができすぎてるのよね。洗居さんが人質に取られたり、アタシも一時は洗脳されたりで大ピンチだったさ。おまけにラルカさんに牙島どころか、クジャクのおばちゃんまで天鐘一派についちゃったしさ。まあ、そこから鮮やかにここまで逆転できたんだけど」
「それについては、自分も見事と評価させていただきます」
「……だから余計に思うのよね。今回の一連の動きが『あらかじめ仕組まれたもの』みたいにさ」
今回の騒動の発端は間違いなく天鐘だ。あいつが私欲のためにウォリアール転覆を狙い、アタシを含む大勢の人間を巻き込んだ。
ただ、結果だけ見ればかなり綺麗にまとまっている。
洗居さんが人質に取られたことで、フェリアさんは奮起して前線に出撃。これまで不足していた『戦いでの実績』を明確に残した。
クジャクのおばちゃんもかなり回りくどくだけど、アタシとの間に絆を築けた。デザイアガルダへの復讐までやり遂げている。
天鐘護衛の元五艦将コンビにしたって、以前からフロスト博士も扱いに困る問題児だった。こうして国家転覆に関与するレベルとなると、処刑されてもおかしくない。
コメットノアでの最終決戦についても、こちらの計画通りに終焉した。
牙島にしたって、ある意味で願望を果たせている。『空色の魔女との全力での決着』を成し得たのだから、あいつ個人としては満足してた。
――総じて発端こそ忌々しくても、結果については大団円と言える。それこそ、用意されたハッピーエンドの台本みたいにさ。
だから、アタシもタケゾーもこう考えてる――
「今回の一件、本当の黒幕……って言うのかな? いずれにせよ『裏で全部の糸を引いてた』のはフロスト博士じゃないかな? ラルカさんと牙島の裏切りも含めてさ」
「……まさか、自分の口から直接語らず、その結論へ辿り着かれましたか。本当にお見事です」
――その考えについて、ラルカさんは完全に肯定した。
まあ、アタシもタケゾーに教えてもらえないと気付かなかったけどね。だって、ここまで大々的で遠回りな計画を裏で企ててるなんて、普通は想像もできないよ。
でも、そこは曲がりなりにも将軍艦隊のボスか。謀略の器が違う。
「そもそもミスター天鐘の計画ですが、あんなものは事前にいくらでも察知できました。ただ、事前に止めるとなると話が違います。どれだけミスター天鐘の戦力を削ごうとしても、まだ未遂の段階では限度があります。それどころか、反発のせいでかえって凶行に出る可能性さえありました」
「だから、あえて『天鐘が動きやすい状況』を作り出した。天鐘が明確に動いた段階で、真っ向から叩き潰すために。……そのトリガーはアタシの存在だろうね」
「ええ、その通りです。ミス空鳥がウォリアールへやってくる話が決まった時、ボスは今回の計画を実行に移しました。……国王陛下には話を通し、ボスを始めとした現場の五艦将による極秘作戦として」
もう隠すことなどなくなったからなのか、ラルカさんは今回の計画の裏側を語り始める。
「ミス空鳥がツバメ様の娘であり、ウォリアール王族の血を引くことは間違いありません。それどころか、これまでヒーローとして戦い抜いた確かな実力と実績があります。おまけにフェリア様や婚約者のミス洗居とも縁が深く、騒動が起これば間違いなく体を張るような人です。……ボスはそこにも目をつけ、あなたを騒動の目とするように事態を動かしました」
「期待されてたってより、うまく利用されたってことね。……アタシの気持ちは大丈夫だから、ラルカさんも説明を続けてくんないかな?」
「……では、失礼します。ボスがこのような計画を立てたことには、二つの理由がありました。一つは『ミスター天鐘に与する反乱因子を炙り出し、一網打尽にする』ということ。もう一つは『フェリア様に奮起してもらい、今回の騒動収束を一つの実績にしてもらう』こと。そのために必要なコントロールも行いつつ、最終的にはミスター天鐘の敗北で幕を閉じる……。それこそが、今回の作戦における全体のプロットです」
どこか話しづらそうにしながらも、ラルカさんはアタシにことの裏側を語ってくれた。
要するに、天鐘の反乱自体がフロスト博士の計画に利用されていたってことか。ここの事情についてはタケゾーでも判断に悩んでいて、今ようやく納得できた。
反乱因子の一網打尽もフェリアさんの実績も、全てはウォリアールの未来のための計画。
本当の黒幕とも言えるフロスト博士の目的は『ウォリアールの未来を形作る』ことにあった。
「まあ、全てが計画通りに行ったわけではありません。クジャク様の動きについては、こちらも想定しきることはできませんでした」
「とはいえ、そこはラルカさんや牙島が内側に入ることで対処できてたんでしょ? 棚から牡丹餅みたいだけど、アタシもクジャクのおばちゃんと仲良くなれてよかったさ。わざわざ裏切者なんか演じて、お疲れ様だったねぇ」
「ミスター牙島には『空色の魔女との決闘』という個人的願望もありました。ボスから潜入命令が下された時も、その機会を条件に嬉々として了承してましたよ。……自分の方は元五艦将二人の処分のためですね。機会を見て暗殺するならば、自分が一番適任でしたので。……ただ、その過程でミス空鳥にアポカリプスを撃ち込んだのは申し訳ございませんでした」
後の流れはおおよそ想像してた通りだ。クジャクのおばちゃんの動きについてはイレギュラーだったらしいけど、ラルカさんと牙島で内部から天鐘一派の動きを制御していた。
この二人の裏切りこそ、天鐘一派を陥れるための一石。それを投じられたことで、天鐘は知らぬ間に内側から組織を瓦解させられることとなった。
あの元五艦将コンビにしたって『最強の殺し屋』と呼ばれるラルカさんならば対処可能だった。そこは裏の組織らしく、なんとも黒い対処を行ったってことか。
アタシにアポカリプスを撃ち込んだことについてはラルカさんも謝罪してくれるけど、あれだって『ラルカさんだから被害を最小限に抑えられた』ってことだろうね。
いくら天鐘の命令であろうとも、匙加減は注入役であるラルカさんに握られていた。内通がバレないギリギリのラインとして、完全にアポカリプスを撃ち込まないように調整してくれた。
――あの時ラルカさんが口にした『あなたはただ、これから先に身をゆだねればいいのです』って言葉も、この結末を理解してたから言えたセリフか。
「アポカリプスの件については、アタシはむしろ感謝させてもらうよ。……苦しい状況だったのに、アタシを助けてくれてありがとうね」
「感謝されるいわれなどありませんよ。自分としても、ツバメ様の娘に危害を加えるのは心が進みませんでしたからね。……それに、まだ全てが終わったわけではありません」
「ん? どゆこと?」
色々あったけど、これにて全部一件落着……とはいかないらしい。ラルカさんにはまだ、何かしらの役目が残っている。
それこそが、この艦艇の上に一人だけ残った最大の意味ってことか。無防備に両腕を広げながら、その理由を語り始める。
「……さあ、これがあなたに課せられた最後の役目です。今この場で自分を打ち倒し、この戦いにおける英雄としての務めを果たしてください」
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