383 / 465
ウォリアール新婚旅行編
ep383 結婚指輪を作ろう!
しおりを挟む
アタシはタケゾーの手をグイグイ引っ張り、ジュエリーショップへと入っていく。
ついさっき嫌な出来事もあったし、気持ちも切り替えたい。
今のアタシ達は新婚旅行の観光中。余計な横やりに脳のリソースを割きたくない。
「ここは……ジュエリーショップか。そういえば、俺もまだ隼に結婚指輪を渡せてなかったさ」
「でしょでしょ? 新婚旅行なんだし、ここで一つ作っていかない?」
タケゾーにも話を持ち出し、アタシはややカラ元気気味に目的の結婚指輪の話へ繋いでいく。
ちょいと無理矢理かもしれないけど、ショーケースを眺めれば曇った気持ちも晴れるでしょ。
「おっ? ここに並んでる青い宝石だが、これって以前に星皇社長にもらった原石を加工したものじゃないか?」
「本当だねぇ。そういや、あの結婚祝いの原石はウォリアール産なんだっけ」
気晴らしのために眺め始めたショーケースだけど、その中でひと際目についてしまった青い宝石。
原石を加工してあるだけど、間違いなくアタシとタケゾーが結婚直後に星皇社長とラルカさんから祝い品としてもらったものだ。
透き通るような青色は実に美しく、見てると思わず吸い込まれそうになる。
「ご両人は新婚のご夫婦でしょうか? そちらのスワロースカイに興味がおありのようで?」
「スワロースカイ? この宝石の名前?」
「ええ、その通りです。メガフロート上にあるウォリアールにとって、数少ない天然資源です。この国の真下に鉱脈があり、そこから採取されたものがこのスワロースカイです。かつてこの国にとって偉大だった先人が発見し、当時その人物が婚約を控えていたが故に『縁結びの宝石』とも呼ばれています」
「はえ~……! なんだかロマンチック……!」
店員さんも近づいてきたので話を聞くと、なんとも興味深い逸話も聞けてくる。
そういや、星皇社長にプレゼントされた時にも『ウォリアールで縁結びの意味を持つ』みたいな話を聞いたっけ。
『燕の空』なんて名称も実にお洒落だ。母さんの名前である『空鳥 ツバメ』とも重なってくるし、結婚指輪に使うならこれ以上の宝石はないだろう。
「すみません。この宝石を使って結婚指輪を作ることってできる?」
「それは可能でございます。ですが、いささか加工が難しい宝石でして。完成まではかなりお時間をいただくことになりますが、それでもよろしいでしょうか?」
「ウォリアール滞在中の完成は難しいか……。だったら、後で国外に郵送とかできるかな?」
「それでもよろしければ、こちらでご用意いたしましょう。指のサイズ採寸や手続きをしますので、しばらくお待ちください」
アタシが願い出ると、店員さんはすぐに準備を始めてくれた。
これこれ。こうやって夫婦で共通する何かを買うことこそ、新婚旅行の醍醐味だよね。
上司の発狂に付き合ったり、嫌な人に声をかけられたりとかじゃなくってさ。
「値段表を見ると、結構な金額にはなるのかな?」
「スワロースカイだけ他より値段が高いな。だが、今の俺達にとっては問題ないか」
「これまでは空色のキーホルダーが指輪代わりだったからね。奮発できるなら奮発しちゃおうよ」
待ってる間にカウンターの予算表にも目を通すけど、カジノで一攫千金してしまったアタシ達には関係ない話だ。
なんだか開幕色々と起りまくってるけど、やっぱ新婚旅行を新婚旅行として楽しむのが一番で――
「……なあ、隼。お前、少し無理してないか? なんだかカラ元気が透けて見えるぞ?」
――あるのだけれど、これはアタシの周囲で巻き起こるウォリアールでの『何か』から気を紛らわせるためのちょっとした現実逃避ではある。
そのことはタケゾーにもバレていたようで、少し暗い顔をしながら心配の声をかけられてしまう。
「俺が牙島と何を話していたかも聞かないし、さっきも天鐘って人達から何か言われたんだろ? これでもお前の幼馴染兼旦那だ。隠したって分かるものは分かる」
「……やれやれ。勘の鋭さはお義父さん譲りのようで。まあ、アタシも不安が募って来てるのは事実さ。目を背けたくもなるのよ」
正直、悩み事が尽きないのが現実だ。アタシだっていくら能天気でいようとしても、こうも立て続けに色々起こるとその背後に何があるのか気になってしまう。
アタシがこうやってウォリアールにお呼ばれした本当の理由。
どこか特別扱いが過ぎるような周囲の態度。
因縁深い将軍艦隊でさえもアタシをもてなしてくれる状況。
星皇カンパニー関係者の存在。
デザイアガルダまでもがこの国に囚われていること。
――アタシも技術者として、あまり非科学的な話はしたくない。だけど『運命とも言うべき糸』が今この場この時に集まっている感覚は拭えない。
「……本当はさ、アタシも不安なんだよね。フェリアさん達は『悪い話じゃない』なんて言うけど、本当にこれから何の話をされるのか気になっちゃって……」
「……お前は昔から、周囲を不安にさせるのを嫌がるところがあるからな。俺には『不安は打ち明けてくれ』なんて言うくせに、自分一人で溜め込むんじゃない」
アタシの不安を、タケゾーはまるで目で見えているかのように感じ取っている。
その上で言葉を交えながら、優しく体を抱きかかえてくれる。
「俺もこの先、隼にどういう話が舞い込んでくるのかは分からない。だが、一つだけ確実に言えることがある。俺は何があっても隼の味方だ」
「……まったく。どこまでもお人好しな旦那様なことで」
その腕の温もりと温かい声を聞くと、アタシも自然と不安が和らいでくる。惚気た話だけど、やっぱりアタシにとってタケゾーの存在は大きい。
こんな初めての異国でまだ真相の見えない運命が迫っていても、タケゾーが傍にいてくれれば乗り越えられる。
アタシも不安を紛らわせるために、タケゾーの体を抱き返して胸元に顔をうずめる。
「ヒュー! なんとも熱いカップルだぜ!」
「これは店としても、最高の結婚指輪をお作りしないといけませんね」
「This is MOE! This is TOUTOI!」
ただ、こんな店の中でやることではなかった。周囲にいる他のお客さんや戻って来た店員さんに冷やかされてしまう。
いや、アタシも今になって恥ずかしくはなるけどさ、場の空気に思わず飲まれちゃったのよね。
「……俺達、何やってんだろうな?」
「なんだか、バカップルと思われちゃってるねぇ……」
さっきまでのラブラブ空気から一転、アタシもタケゾーも頭は冷静になってくる。だけど、ハグはそのままだ。
なんだか、引っ込むタイミングを逃してしまった。頭は冷静になって来てるのに、顔は熱くなってくる。
新婚旅行にまで来て、アタシ達は何をやってんだか。まあ、ラブラブだからこその新婚旅行ではある。
これがいつもの街だったら知り合いばかりで、余計に居づらい空気なことこの上なかっただろう。
でもまあ、そこは異国なこともあって、知り合いに言いふらされることも――
「……フオオオォ」
「フ、フレイム!? あんた、いつの間に!?」
――ないとは言い切れないのがここウォリアール。因縁深い人間という意味では、普段の街より多いかもしれない。
どうやらアタシ達を迎えに来てくれたらしいフレイムが、店の外からガラス越しに眺めてきている。表情なんて分かんないけど、もうなんか自然と『呆れてる』っていうのが読み取れてしまう。
てか、あの巨体サイボーグの接近にも気付かないほど、アタシ達は夫婦の世界に入ってたのか。これは恥ずかしい。
さらにフレイムは手元のフリップに何かを書き出し、こちらに見せてくれるけど――
「『お邪魔だったでしょうか?』……って、よ、余計なお世話だよ!?」
「フオオオォ……」
ついさっき嫌な出来事もあったし、気持ちも切り替えたい。
今のアタシ達は新婚旅行の観光中。余計な横やりに脳のリソースを割きたくない。
「ここは……ジュエリーショップか。そういえば、俺もまだ隼に結婚指輪を渡せてなかったさ」
「でしょでしょ? 新婚旅行なんだし、ここで一つ作っていかない?」
タケゾーにも話を持ち出し、アタシはややカラ元気気味に目的の結婚指輪の話へ繋いでいく。
ちょいと無理矢理かもしれないけど、ショーケースを眺めれば曇った気持ちも晴れるでしょ。
「おっ? ここに並んでる青い宝石だが、これって以前に星皇社長にもらった原石を加工したものじゃないか?」
「本当だねぇ。そういや、あの結婚祝いの原石はウォリアール産なんだっけ」
気晴らしのために眺め始めたショーケースだけど、その中でひと際目についてしまった青い宝石。
原石を加工してあるだけど、間違いなくアタシとタケゾーが結婚直後に星皇社長とラルカさんから祝い品としてもらったものだ。
透き通るような青色は実に美しく、見てると思わず吸い込まれそうになる。
「ご両人は新婚のご夫婦でしょうか? そちらのスワロースカイに興味がおありのようで?」
「スワロースカイ? この宝石の名前?」
「ええ、その通りです。メガフロート上にあるウォリアールにとって、数少ない天然資源です。この国の真下に鉱脈があり、そこから採取されたものがこのスワロースカイです。かつてこの国にとって偉大だった先人が発見し、当時その人物が婚約を控えていたが故に『縁結びの宝石』とも呼ばれています」
「はえ~……! なんだかロマンチック……!」
店員さんも近づいてきたので話を聞くと、なんとも興味深い逸話も聞けてくる。
そういや、星皇社長にプレゼントされた時にも『ウォリアールで縁結びの意味を持つ』みたいな話を聞いたっけ。
『燕の空』なんて名称も実にお洒落だ。母さんの名前である『空鳥 ツバメ』とも重なってくるし、結婚指輪に使うならこれ以上の宝石はないだろう。
「すみません。この宝石を使って結婚指輪を作ることってできる?」
「それは可能でございます。ですが、いささか加工が難しい宝石でして。完成まではかなりお時間をいただくことになりますが、それでもよろしいでしょうか?」
「ウォリアール滞在中の完成は難しいか……。だったら、後で国外に郵送とかできるかな?」
「それでもよろしければ、こちらでご用意いたしましょう。指のサイズ採寸や手続きをしますので、しばらくお待ちください」
アタシが願い出ると、店員さんはすぐに準備を始めてくれた。
これこれ。こうやって夫婦で共通する何かを買うことこそ、新婚旅行の醍醐味だよね。
上司の発狂に付き合ったり、嫌な人に声をかけられたりとかじゃなくってさ。
「値段表を見ると、結構な金額にはなるのかな?」
「スワロースカイだけ他より値段が高いな。だが、今の俺達にとっては問題ないか」
「これまでは空色のキーホルダーが指輪代わりだったからね。奮発できるなら奮発しちゃおうよ」
待ってる間にカウンターの予算表にも目を通すけど、カジノで一攫千金してしまったアタシ達には関係ない話だ。
なんだか開幕色々と起りまくってるけど、やっぱ新婚旅行を新婚旅行として楽しむのが一番で――
「……なあ、隼。お前、少し無理してないか? なんだかカラ元気が透けて見えるぞ?」
――あるのだけれど、これはアタシの周囲で巻き起こるウォリアールでの『何か』から気を紛らわせるためのちょっとした現実逃避ではある。
そのことはタケゾーにもバレていたようで、少し暗い顔をしながら心配の声をかけられてしまう。
「俺が牙島と何を話していたかも聞かないし、さっきも天鐘って人達から何か言われたんだろ? これでもお前の幼馴染兼旦那だ。隠したって分かるものは分かる」
「……やれやれ。勘の鋭さはお義父さん譲りのようで。まあ、アタシも不安が募って来てるのは事実さ。目を背けたくもなるのよ」
正直、悩み事が尽きないのが現実だ。アタシだっていくら能天気でいようとしても、こうも立て続けに色々起こるとその背後に何があるのか気になってしまう。
アタシがこうやってウォリアールにお呼ばれした本当の理由。
どこか特別扱いが過ぎるような周囲の態度。
因縁深い将軍艦隊でさえもアタシをもてなしてくれる状況。
星皇カンパニー関係者の存在。
デザイアガルダまでもがこの国に囚われていること。
――アタシも技術者として、あまり非科学的な話はしたくない。だけど『運命とも言うべき糸』が今この場この時に集まっている感覚は拭えない。
「……本当はさ、アタシも不安なんだよね。フェリアさん達は『悪い話じゃない』なんて言うけど、本当にこれから何の話をされるのか気になっちゃって……」
「……お前は昔から、周囲を不安にさせるのを嫌がるところがあるからな。俺には『不安は打ち明けてくれ』なんて言うくせに、自分一人で溜め込むんじゃない」
アタシの不安を、タケゾーはまるで目で見えているかのように感じ取っている。
その上で言葉を交えながら、優しく体を抱きかかえてくれる。
「俺もこの先、隼にどういう話が舞い込んでくるのかは分からない。だが、一つだけ確実に言えることがある。俺は何があっても隼の味方だ」
「……まったく。どこまでもお人好しな旦那様なことで」
その腕の温もりと温かい声を聞くと、アタシも自然と不安が和らいでくる。惚気た話だけど、やっぱりアタシにとってタケゾーの存在は大きい。
こんな初めての異国でまだ真相の見えない運命が迫っていても、タケゾーが傍にいてくれれば乗り越えられる。
アタシも不安を紛らわせるために、タケゾーの体を抱き返して胸元に顔をうずめる。
「ヒュー! なんとも熱いカップルだぜ!」
「これは店としても、最高の結婚指輪をお作りしないといけませんね」
「This is MOE! This is TOUTOI!」
ただ、こんな店の中でやることではなかった。周囲にいる他のお客さんや戻って来た店員さんに冷やかされてしまう。
いや、アタシも今になって恥ずかしくはなるけどさ、場の空気に思わず飲まれちゃったのよね。
「……俺達、何やってんだろうな?」
「なんだか、バカップルと思われちゃってるねぇ……」
さっきまでのラブラブ空気から一転、アタシもタケゾーも頭は冷静になってくる。だけど、ハグはそのままだ。
なんだか、引っ込むタイミングを逃してしまった。頭は冷静になって来てるのに、顔は熱くなってくる。
新婚旅行にまで来て、アタシ達は何をやってんだか。まあ、ラブラブだからこその新婚旅行ではある。
これがいつもの街だったら知り合いばかりで、余計に居づらい空気なことこの上なかっただろう。
でもまあ、そこは異国なこともあって、知り合いに言いふらされることも――
「……フオオオォ」
「フ、フレイム!? あんた、いつの間に!?」
――ないとは言い切れないのがここウォリアール。因縁深い人間という意味では、普段の街より多いかもしれない。
どうやらアタシ達を迎えに来てくれたらしいフレイムが、店の外からガラス越しに眺めてきている。表情なんて分かんないけど、もうなんか自然と『呆れてる』っていうのが読み取れてしまう。
てか、あの巨体サイボーグの接近にも気付かないほど、アタシ達は夫婦の世界に入ってたのか。これは恥ずかしい。
さらにフレイムは手元のフリップに何かを書き出し、こちらに見せてくれるけど――
「『お邪魔だったでしょうか?』……って、よ、余計なお世話だよ!?」
「フオオオォ……」
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
ワイルド・ソルジャー
アサシン工房
SF
時は199X年。世界各地で戦争が行われ、終戦を迎えようとしていた。
世界は荒廃し、辺りは無法者で溢れかえっていた。
主人公のマティアス・マッカーサーは、かつては裕福な家庭で育ったが、戦争に巻き込まれて両親と弟を失い、その後傭兵となって生きてきた。
旅の途中、人間離れした強さを持つ大柄な軍人ハンニバル・クルーガーにスカウトされ、マティアスは軍人として活動することになる。
ハンニバルと共に任務をこなしていくうちに、冷徹で利己主義だったマティアスは利害を超えた友情を覚えていく。
世紀末の荒廃したアメリカを舞台にしたバトルファンタジー。
他の小説サイトにも投稿しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
INNER NAUTS(インナーノーツ) 〜精神と異界の航海者〜
SunYoh
SF
ーー22世紀半ばーー
魂の源とされる精神世界「インナースペース」……その次元から無尽蔵のエネルギーを得ることを可能にした代償に、さまざまな災害や心身への未知の脅威が発生していた。
「インナーノーツ」は、時空を超越する船<アマテラス>を駆り、脅威の解消に「インナースペース」へ挑む。
<第一章 「誘い」>
粗筋
余剰次元活動艇<アマテラス>の最終試験となった有人起動試験は、原因不明のトラブルに見舞われ、中断を余儀なくされたが、同じ頃、「インナーノーツ」が所属する研究機関で保護していた少女「亜夢」にもまた異変が起こっていた……5年もの間、眠り続けていた彼女の深層無意識の中で何かが目覚めようとしている。
「インナースペース」のエネルギーを解放する特異な能力を秘めた亜夢の目覚めは、即ち、「インナースペース」のみならず、物質世界である「現象界(この世)」にも甚大な被害をもたらす可能性がある。
ーー亜夢が目覚める前に、この脅威を解消するーー
「インナーノーツ」は、この使命を胸に<アマテラス>を駆り、未知なる世界「インナースペース」へと旅立つ!
そこで彼らを待ち受けていたものとは……
※この物語はフィクションです。実際の国や団体などとは関係ありません。
※SFジャンルですが殆ど空想科学です。
※セルフレイティングに関して、若干抵触する可能性がある表現が含まれます。
※「小説家になろう」、「ノベルアップ+」でも連載中
※スピリチュアル系の内容を含みますが、特定の宗教団体等とは一切関係無く、布教、勧誘等を目的とした作品ではありません。
基本中の基本
黒はんぺん
SF
ここは未来のテーマパーク。ギリシャ神話 を模した世界で、冒険やチャンバラを楽し めます。観光客でもある勇者は暴風雨のな か、アンドロメダ姫を救出に向かいます。
もちろんこの暴風雨も機械じかけのトリッ クなんだけど、だからといって楽じゃない ですよ。………………というお話を語るよう要請さ れ、あたしは召喚されました。あたしは違 うお話の作中人物なんですが、なんであた しが指名されたんですかね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる