342 / 465
将軍艦隊編・急
ep342 最後の黒幕をぶちのめすぞ!
しおりを挟む
「んうぅ……。戻って来ちゃったか……」
コメットノアが作り出した世界で星皇社長と別れ、アタシの意識も現実世界へと戻って来た。
眼前のサーバーは電源が落ちていき、その機能を完全に停止させようとしている。
アタシに語ってくれた通り、星皇社長はこの空中戦艦ごと、コメットノアを完全に止めてくれている。
「よっと! 外の様子はどうなったかな? もう機銃や大砲の嵐はなくなったかね?」
サーバーに辿り着くためにぶち破った穴から甲板に戻ると、さっきまでの喧騒が嘘のような静けさだ。
コメットノアという制御系統を失ったことで、戦艦の攻撃機能は完全に停止している。飛行自体は続けてるけど、ゆっくりとただ雲の中を漂ってるだけって感じだ。
飛行機能については星皇社長が語ってくれたように、安全面から制御系統を別に割り振ってくれたようだ。本当にあの人らしい。
「これでひとまずはオッケーだけど、まだ全部が終わったわけじゃないんだよね」
コメットノアについては星皇社長のおかげで解決できた。だけど、そもそもの元凶がまだ残っている。
アタシを含むヒーロー達や将軍艦隊を利用し、この空中戦艦を起動させた張本人。まずはそいつから、事の真相を聞き出さないといけない。
「ダハハハ……! まさかコメットノアを言葉で勇気づけ、オレの支配下から逃すとはなァ……!」
「おーおー。黒幕さんも出て来てくださったか。こうなった以上、アタシにも色々と話してくれないとねぇ?」
艦橋の方から姿を見せるのは、さっきまでコメットノアを操っていた固厳首相だ。
ここまで来れば完全に追い詰めた。まだ空の上を漂う戦艦ならば逃げ場なんてない。
今回ばかりは最悪、アタシも実力行使に出る。ここまで大事を起こした真相を聞くため、デバイスロッドを突き出しながら問い詰める。
「まァ、コメットノアの役目については保険みてェなもんだがなァ。ちょいと国民どもに、力を見せつける必要があったてェだけだァ。それができなくなっても、オレの目的は成し遂げられらァ」
「コメットノアが保険? 力を見せつける? 本当に何が目的なのさ?」
「国民に脅威を見せることで、より一層『力への執着』を強めさせることこそがオレの狙いだァ。今ここでコメットノアが止まっちまおうが、力を見せつける手段は別にも用意してあるからなァ」
「……そこまでして力を見せつけることに、何の意味があるのさ?」
固厳首相もようやくその目的の一端を語り始めるも、アタシでは全容が見えてこない。
この国の人々に力を見せつけてどうするつもりさ? ヒーロー制定法は夢を見せるような内容だったよね?
どこかチグハグに感じちゃうけど、ここにも固厳首相なりの意図はあるのだろう。
ぶっ飛ばすのは待っててあげるから、しっかりと教えてほしいもんだ。
「空色の魔女よォ。民主主義国家を動かすためには、何が必要だと思うんだァ?」
「……へ? 急に話題が変わってないかな? まあ、民主主義をするためなら……選挙とか?」
「選挙なんてもんは『国民の声の代弁者』を選ぶ行事にすぎねェ。本当の民主主義ってェのは『代弁者を通さず国民が直接申し立てられる』ことにあるとは思わねェかァ?」
「確かにそれができたら本当の民主主義だろうけど……アタシも政治には詳しくないのよ。そもそも、ここまでの騒動を起こした目的とどう関係するのさ?」
少しずつ固厳首相も語ってくれるけど、なんだか話の内容が逸れ始めてしまう。
いきなり『民主主義ってどう思う?』なんて聞かれても、アタシはそっち方面には疎い。とりあえず、現状は『国民に選ばれた議員や政党が代行する民主主義』ってぐらいの認識しかない。
国民全員が議場に出ちゃったら、多すぎて話にならないからね。本当にそれぐらいの簡単な認識。
でも話を聞いてると、固厳首相は『国民の誰もが政治に介入できる機会』でも作りたい感じかな? それとヒーロー制定法や今回の騒動がどう関係するのかは見えてこないけど。
「オレは『真の民主主義』を実現するため、国民どもが誰でも『ヒーローという力』を手に入れられるようにすることが目的さァ。純粋な個としての力がそのまま国に影響を与え、議会なんて形骸を通さずに民主主義が実現できるようになァ……!」
「なっ……!?」
その目的についても、アタシはようやく話の中で理解できてきた。
要するに、固厳首相はヒーロー制定法で『街を救うヒーロー』を作りたかったわけじゃない。自らの権威アピールとも事情が違う。
――ヒーローという存在を選挙権に置き換え、闘争の中で誰もが機会を持てる民主主義を創ろうとしていた。
「オレが角界から政界に移って思ったのは、実力も何もねェ議員連中が幅を利かせ、民主主義が成り立ってるとは思えねェこの国の現状だったァ。オレが内閣総理大臣になってからも、その現実は変えようがねェほどに腐敗した政界。……そんな時、テメェの――空色の魔女の存在に可能性を見出したのさァ」
「ア、アタシに……?」
「そうだァ。政治に携わるわけでもねェのに、ヒーローという力で周囲の人間に認められる存在……。オレはそこにこそ『国民の誰もが世間を動かせる力』を感じ取ったのさァ」
少しずつ見えていく、固厳首相による計画の全容。
この人にとって、ヒーローは確かに政治の道具だった。ただ、それはアタシが予想していた意味合いとは違う。
「力ってェのは等しく近い者同士の中にあってこそ、そこに意味のある闘争が生まれるってェもんだァ! それは政治の世界でも同じことだァ! 力を持った国民どもが自らの権利として行使し、形骸化した議会だ政界なんてもんを介さなくても、個人が願う形で国を動かしていく姿! それこそがオレの目指す『真の民主主義』ってェことだァ!」
「……つまり、あんたは国民全員がヒーローの超人パワーを手にすることで『殴り合いの民主主義』でも実現したいってこと? そんなのは内戦と変わんないじゃんか?」
「時代に変革をもたらす時、実際に暴力が起こらずとも対立による内戦が起こってるのと変わりねェ! その変革の中で戦い抜いた国民にこそ、この国を導く権利があるとは思わねェかァ!?」
「……無茶苦茶だよ。あんたの理想に少なくともアタシはついて行けないね」
固厳首相が目指すのは、暴力で権利を競う民主主義。そんなもの、アタシからしてみれば民主主義でも何でもない。
空色の魔女にその可能性を見出したらしいけど、お門違いも甚だしい。
アタシのこの力は権利を主張するためではなく、目の前で助けるべき人達を助けるためのものだ。政治の道具じゃない。
戦って争って傷つけあって、そんな主張の先にある民主主義なんて認めたくない。
――ヒーローは政治の道具じゃない。少なくとも、アタシはその信念を曲げる気などない。
「ヒーローの力を政治に利用しようとしたらしいけど、やってることはただ『内戦を起こそうとしてるだけ』ってもんだよ。……もうあんたの無茶苦茶な理想も聞き飽きた。空色の魔女というヒーローとして、固厳首相というヴィランを打ち倒してやんよ……!」
正直、こんな極端な思想をいきなり押し付けられても、アタシにとっては迷惑なだけだ。
この人なりの信念はあるのだろう。独善的に国を支配するのではなく、あくまで人々の権利を強くするためと思えば聞こえはいい。
ただ、そのためにあえて戦いの火種をまき散らすことは、目的と手段の逆転のように聞こえてしまう。
――もう決めた。アタシはここで固厳首相を立ち直れないほどぶん殴る。
いくら元相撲取りであっても、所詮は常人の域を出ない。空色の魔女という超人の力を使い、この戦火を望むヴィランを倒す。
それ以外の選択肢は必要ない。握りしめたデバイスロッドを強く突きつけ、固厳首相へと宣戦布告する。
「……テメェがオレの思想を邪魔するってェなら、こっちも仕方ねェなァ。このオレ自らがテメェをぶちのめし、ヒーローの椅子ごと排除してやるよォ……!」
コメットノアが作り出した世界で星皇社長と別れ、アタシの意識も現実世界へと戻って来た。
眼前のサーバーは電源が落ちていき、その機能を完全に停止させようとしている。
アタシに語ってくれた通り、星皇社長はこの空中戦艦ごと、コメットノアを完全に止めてくれている。
「よっと! 外の様子はどうなったかな? もう機銃や大砲の嵐はなくなったかね?」
サーバーに辿り着くためにぶち破った穴から甲板に戻ると、さっきまでの喧騒が嘘のような静けさだ。
コメットノアという制御系統を失ったことで、戦艦の攻撃機能は完全に停止している。飛行自体は続けてるけど、ゆっくりとただ雲の中を漂ってるだけって感じだ。
飛行機能については星皇社長が語ってくれたように、安全面から制御系統を別に割り振ってくれたようだ。本当にあの人らしい。
「これでひとまずはオッケーだけど、まだ全部が終わったわけじゃないんだよね」
コメットノアについては星皇社長のおかげで解決できた。だけど、そもそもの元凶がまだ残っている。
アタシを含むヒーロー達や将軍艦隊を利用し、この空中戦艦を起動させた張本人。まずはそいつから、事の真相を聞き出さないといけない。
「ダハハハ……! まさかコメットノアを言葉で勇気づけ、オレの支配下から逃すとはなァ……!」
「おーおー。黒幕さんも出て来てくださったか。こうなった以上、アタシにも色々と話してくれないとねぇ?」
艦橋の方から姿を見せるのは、さっきまでコメットノアを操っていた固厳首相だ。
ここまで来れば完全に追い詰めた。まだ空の上を漂う戦艦ならば逃げ場なんてない。
今回ばかりは最悪、アタシも実力行使に出る。ここまで大事を起こした真相を聞くため、デバイスロッドを突き出しながら問い詰める。
「まァ、コメットノアの役目については保険みてェなもんだがなァ。ちょいと国民どもに、力を見せつける必要があったてェだけだァ。それができなくなっても、オレの目的は成し遂げられらァ」
「コメットノアが保険? 力を見せつける? 本当に何が目的なのさ?」
「国民に脅威を見せることで、より一層『力への執着』を強めさせることこそがオレの狙いだァ。今ここでコメットノアが止まっちまおうが、力を見せつける手段は別にも用意してあるからなァ」
「……そこまでして力を見せつけることに、何の意味があるのさ?」
固厳首相もようやくその目的の一端を語り始めるも、アタシでは全容が見えてこない。
この国の人々に力を見せつけてどうするつもりさ? ヒーロー制定法は夢を見せるような内容だったよね?
どこかチグハグに感じちゃうけど、ここにも固厳首相なりの意図はあるのだろう。
ぶっ飛ばすのは待っててあげるから、しっかりと教えてほしいもんだ。
「空色の魔女よォ。民主主義国家を動かすためには、何が必要だと思うんだァ?」
「……へ? 急に話題が変わってないかな? まあ、民主主義をするためなら……選挙とか?」
「選挙なんてもんは『国民の声の代弁者』を選ぶ行事にすぎねェ。本当の民主主義ってェのは『代弁者を通さず国民が直接申し立てられる』ことにあるとは思わねェかァ?」
「確かにそれができたら本当の民主主義だろうけど……アタシも政治には詳しくないのよ。そもそも、ここまでの騒動を起こした目的とどう関係するのさ?」
少しずつ固厳首相も語ってくれるけど、なんだか話の内容が逸れ始めてしまう。
いきなり『民主主義ってどう思う?』なんて聞かれても、アタシはそっち方面には疎い。とりあえず、現状は『国民に選ばれた議員や政党が代行する民主主義』ってぐらいの認識しかない。
国民全員が議場に出ちゃったら、多すぎて話にならないからね。本当にそれぐらいの簡単な認識。
でも話を聞いてると、固厳首相は『国民の誰もが政治に介入できる機会』でも作りたい感じかな? それとヒーロー制定法や今回の騒動がどう関係するのかは見えてこないけど。
「オレは『真の民主主義』を実現するため、国民どもが誰でも『ヒーローという力』を手に入れられるようにすることが目的さァ。純粋な個としての力がそのまま国に影響を与え、議会なんて形骸を通さずに民主主義が実現できるようになァ……!」
「なっ……!?」
その目的についても、アタシはようやく話の中で理解できてきた。
要するに、固厳首相はヒーロー制定法で『街を救うヒーロー』を作りたかったわけじゃない。自らの権威アピールとも事情が違う。
――ヒーローという存在を選挙権に置き換え、闘争の中で誰もが機会を持てる民主主義を創ろうとしていた。
「オレが角界から政界に移って思ったのは、実力も何もねェ議員連中が幅を利かせ、民主主義が成り立ってるとは思えねェこの国の現状だったァ。オレが内閣総理大臣になってからも、その現実は変えようがねェほどに腐敗した政界。……そんな時、テメェの――空色の魔女の存在に可能性を見出したのさァ」
「ア、アタシに……?」
「そうだァ。政治に携わるわけでもねェのに、ヒーローという力で周囲の人間に認められる存在……。オレはそこにこそ『国民の誰もが世間を動かせる力』を感じ取ったのさァ」
少しずつ見えていく、固厳首相による計画の全容。
この人にとって、ヒーローは確かに政治の道具だった。ただ、それはアタシが予想していた意味合いとは違う。
「力ってェのは等しく近い者同士の中にあってこそ、そこに意味のある闘争が生まれるってェもんだァ! それは政治の世界でも同じことだァ! 力を持った国民どもが自らの権利として行使し、形骸化した議会だ政界なんてもんを介さなくても、個人が願う形で国を動かしていく姿! それこそがオレの目指す『真の民主主義』ってェことだァ!」
「……つまり、あんたは国民全員がヒーローの超人パワーを手にすることで『殴り合いの民主主義』でも実現したいってこと? そんなのは内戦と変わんないじゃんか?」
「時代に変革をもたらす時、実際に暴力が起こらずとも対立による内戦が起こってるのと変わりねェ! その変革の中で戦い抜いた国民にこそ、この国を導く権利があるとは思わねェかァ!?」
「……無茶苦茶だよ。あんたの理想に少なくともアタシはついて行けないね」
固厳首相が目指すのは、暴力で権利を競う民主主義。そんなもの、アタシからしてみれば民主主義でも何でもない。
空色の魔女にその可能性を見出したらしいけど、お門違いも甚だしい。
アタシのこの力は権利を主張するためではなく、目の前で助けるべき人達を助けるためのものだ。政治の道具じゃない。
戦って争って傷つけあって、そんな主張の先にある民主主義なんて認めたくない。
――ヒーローは政治の道具じゃない。少なくとも、アタシはその信念を曲げる気などない。
「ヒーローの力を政治に利用しようとしたらしいけど、やってることはただ『内戦を起こそうとしてるだけ』ってもんだよ。……もうあんたの無茶苦茶な理想も聞き飽きた。空色の魔女というヒーローとして、固厳首相というヴィランを打ち倒してやんよ……!」
正直、こんな極端な思想をいきなり押し付けられても、アタシにとっては迷惑なだけだ。
この人なりの信念はあるのだろう。独善的に国を支配するのではなく、あくまで人々の権利を強くするためと思えば聞こえはいい。
ただ、そのためにあえて戦いの火種をまき散らすことは、目的と手段の逆転のように聞こえてしまう。
――もう決めた。アタシはここで固厳首相を立ち直れないほどぶん殴る。
いくら元相撲取りであっても、所詮は常人の域を出ない。空色の魔女という超人の力を使い、この戦火を望むヴィランを倒す。
それ以外の選択肢は必要ない。握りしめたデバイスロッドを強く突きつけ、固厳首相へと宣戦布告する。
「……テメェがオレの思想を邪魔するってェなら、こっちも仕方ねェなァ。このオレ自らがテメェをぶちのめし、ヒーローの椅子ごと排除してやるよォ……!」
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
いつか日本人(ぼく)が地球を救う
多比良栄一
SF
この小説にはある仕掛けがある。
読者はこの物語を読み進めると、この作品自体に仕掛けられた「前代未聞」のアイデアを知ることになる。
それは日本のアニメやマンガへ注がれるオマージュ。
2次創作ではない、ある種の入れ子構造になったメタ・フィクション。
誰もがきいたことがある人物による、誰もみたことがない物語がいま幕を開ける。
すべてのアニメファンに告ぐ!! 。隠された謎を見抜けるか!!。
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
25世紀後半 地球を襲った亜獣と呼ばれる怪獣たちに、デミリアンと呼ばれる生命体に搭乗して戦う日本人少年ヤマトタケル。なぜか日本人にしか操縦ができないこの兵器に乗る者には、同時に、人類を滅ぼすと言われる「四解文書」と呼ばれる極秘文書も受け継がされた。
もしこれを人々が知れば、世界は「憤怒」し、「恐怖」し、「絶望」し、そして「発狂」する。
かつてそれを聞いた法皇がショック死したほどの四つの「真理」。
世界でたった一人、人類を救えも、滅ぼしもできる、両方の力を手に入れた日本人少年ヤマトタケル。
彼は、世界100億人全員から、救いを求められ、忌み嫌われ、そして恐れられる存在になった。
だが彼には使命があった。たとえ人類の半分の人々を犠牲にしても残り11体の亜獣を殲滅すること、そして「四解文書」の謎を誰にも知られずに永遠に葬ることだった。
Head or Tail ~Akashic Tennis Players~
志々尾美里
SF
テニスでは試合前にコイントスでサーブの順番を決める。
そのときコインを投げる主審が、選手に問う。
「Head or Tail?(表か、裏か)」
東京五輪で日本勢が目覚ましい活躍をみせ、政府主導のもとスポーツ研究が盛んになった近未来の日本。
テニス界では日本人男女ペアによって初のグランドスラム獲得の偉業が達成され、テニスブームが巻き起こっていた。
主人公、若槻聖(わかつきひじり)は一つ上の幼馴染、素襖春菜(すおうはるな)に誘われテニスを始める。
だが春菜の圧倒的な才能は二人がペアでいることを困難にし、聖は劣等感と“ある出来事”からテニスを辞めてしまう。
時は流れ、プロ選手として活動拠点を海外に移そうとしていた春菜の前に聖が現れる。
「今度こそ、春菜に相応しいペアになる」
そう誓った聖は、誰にも話せなかった“秘密のラケット”の封印を解く。
類稀なる才能と果てしない研鑚を重ね、鬼や怪物が棲まう世界の頂上に挑む者たち
プロの世界に夢と希望を抱き、憧れに向かって日々全力で努力する追う者たち
テニスに生き甲斐を見出し、プロさながらに己の限界を超えるべく戦う者たち
勝利への渇望ゆえ歪んだ執念に憑りつかれ、悪事に手を染めて足掻く者たち
夢を絶たれその道を諦め、それでもなお未だ燻り続ける彷徨う者たち
現在・過去・未来、遍く全ての記憶と事象を網羅した「アカシック・レコード」に選ばれた聖は、
現存する全ての選手の技を自在に操る能力を手に、テニスの世界に身を投じる。
そして聖を中心に、テニスに関わる全ての者たちの未来の可能性が、“撹拌”されてゆく――。
盤上の兵たちは最強を誇るドラゴン種…なんだけどさ
ひるま(マテチ)
SF
空色の髪をなびかせる玉虫色の騎士。
それは王位継承戦に持ち出されたチェスゲームの中で、駒が取られると同事に現れたモンスターをモチーフとしたロボット兵”盤上戦騎”またの名を”ディザスター”と呼ばれる者。
彼ら盤上戦騎たちはレーダーにもカメラにも映らない、さらに人の記憶からもすぐさま消え去ってしまう、もはや反則レベル。
チェスの駒のマスターを望まれた“鈴木くれは”だったが、彼女は戦わずにただ傍観するのみ。
だけど、兵士の駒"ベルタ”のマスターとなり戦場へと赴いたのは、彼女の想い人であり幼馴染みの高砂・飛遊午。
異世界から来た連中のために戦えないくれは。
一方、戦う飛遊午。
ふたりの、それぞれの想いは交錯するのか・・・。
*この作品は、「小説家になろう」でも同時連載しております。
にゃがために猫はなく
ぴぴぷちゃ
SF
我輩は宇宙1のハードボイルドにゃんこ、はぴだ。相棒のぴぴとぷうと一緒に、宇宙をまたにかけてハンター業に勤しんでいる。うむ、我輩の宇宙船、ミニぴぴぷちゃ号は今日も絶好調だな。ぴぴとぷうの戦闘用パワードスーツ、切り裂き王と噛み付き王の調子も良い様だ。さて、本日はどんな獲物を狩ろうかな。
小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
GIGA・BITE
鵤牙之郷
SF
「鷹海市にはゾンビがいる」 2034年、海沿いののどかな町で囁かれる奇妙な都市伝説。 ごく普通の青年・綾小路 メロは、ある日ゾンビのように変貌した市民の乱闘に遭遇し、重傷を負う。そんな彼を救ったのは1人の科学者。彼はメロに人体改造を施し、【超獣】として蘇生させる。改造人間となったメロを待っていたのは、1つの町を巻き込む邪悪な陰謀だった…。
※2024年4月より他サイトにて連載、既に完結した作品を加筆・修正したものです。
Select Life Online~最後にゲームをはじめた出遅れ組
瑞多美音
SF
福引の景品が発売分最後のパッケージであると運営が認め話題になっているVRMMOゲームをたまたま手に入れた少女は……
「はあ、農業って結構重労働なんだ……筋力が足りないからなかなか進まないよー」※ STRにポイントを振れば解決することを思いつきません、根性で頑張ります。
「なんか、はじまりの街なのに外のモンスター強すぎだよね?めっちゃ、死に戻るんだけど……わたし弱すぎ?」※ここははじまりの街ではありません。
「裁縫かぁ。布……あ、畑で綿を育てて布を作ろう!」※布を売っていることを知りません。布から用意するものと思い込んでいます。
リアルラックが高いのに自分はついてないと思っている高山由莉奈(たかやまゆりな)。ついていないなーと言いつつ、ゲームのことを知らないままのんびり楽しくマイペースに過ごしていきます。
そのうち、STRにポイントを振れば解決することや布のこと、自身がどの街にいるか知り大変驚きますが、それでもマイペースは変わらず……どこかで話題になるかも?しれないそんな少女の物語です。
出遅れ組と言っていますが主人公はまったく気にしていません。
○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*○
※VRMMO物ですが、作者はゲーム物執筆初心者です。つたない文章ではありますが広いお心で読んで頂けたら幸いです。
※1話約2000〜3000字程度です。時々長かったり短い話もあるかもしれません。
魂を彩る世界で
Riwo氏
SF
非日常を欲している男子高校生・颯士と、ひょんなことからイメージしたものを作り出す能力を得た女子高生・灯里の二人が織り成す日常系異能力ファンタジー。
想像力で産み出される力で悪い組織を壊滅させたり、正義の味方をしてみたり、ギャグあり、バトルあり、シリアスありの王道もの!
是非ご覧ください!!!
MMS ~メタル・モンキー・サーガ~
千両文士
SF
エネルギー問題、環境問題、経済格差、疫病、収まらぬ紛争に戦争、少子高齢化・・・人類が直面するありとあらゆる問題を科学の力で解決すべく世界政府が協力して始まった『プロジェクト・エデン』
洋上に建造された大型研究施設人工島『エデン』に招致された若き大天才学者ミクラ・フトウは自身のサポートメカとしてその人格と知能を完全電子化複製した人工知能『ミクラ・ブレイン』を建造。
その迅速で的確な技術開発力と問題解決能力で矢継ぎ早に改善されていく世界で人類はバラ色の未来が確約されていた・・・はずだった。
突如人類に牙を剥き、暴走したミクラ・ブレインによる『人類救済計画』。
その指揮下で人類を滅ぼさんとする軍事戦闘用アンドロイドと直属配下の上位管理者アンドロイド6体を倒すべく人工島エデンに乗り込むのは・・・宿命に導かれた天才学者ミクラ・フトウの愛娘にしてレジスタンス軍特殊エージェント科学者、サン・フトウ博士とその相棒の戦闘用人型アンドロイドのモンキーマンであった!!
機械と人間のSF西遊記、ここに開幕!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる