308 / 476
第22章 改革の歌
第308話 改革の輪舞曲
しおりを挟む
早朝より始まった戦いは、すでに陽が落ち始めてなお続いていた。
改革派によって押し戻されていく戦線。
その様子は王都を囲う壁の上から、王国の民の目にもよく映っていた。
「見るでおじゃる! 皆の衆! あれこそがこの国を変えたい者達の意志の集まりでおじゃる! あれを見過ごしてよいでおじゃるか? 否! まろ達は今こそ変わるべき時でおじゃる!」
そんな民衆の前に立ち、オジャル伯爵はその心を動かそうと声を上げる。
「王都ばかりに目を向けていたが、これほどの民がこの国に不満を抱えていたのか……」
「わ、私達はただ王都の内側で甘えていただけだったのね……」
王都に住まう民達の心が揺らぎ始める。
今目の前で起こっている、改革派と王国騎士団の戦い。
これまで自分達が目を背けてきた現状を、王都の華やかさで蓋をしてきた現実を――
王都の民は今この時、しかと目に焼き付けることとなった。
「あれこそ、真にこの国を思う者達の声ざます! しかと耳にし、その姿を目に焼き付けるざます!」
オジャル伯爵の母、ザ・マスも民へと訴えかける。
王国貴族である以上、二人が公に戦いの場へと出ることは難しい。
この親子二人にできる事はより多くの民にこの国の現状を見せ、"改革の意志"を伝えることであった。
ルクガイア王国がまた一歩、新しい時代へと進み始める――
■
「な、なぜじゃ……!? なぜこんなことになるのじゃ……!?」
ジャコウはこの事態を信じられずにいた。
ゾンビ化したコマンドラゴンの召還。出せる限りの遊撃隊の出撃。
その全てが改革派の前に敗れつつあるのだ。
元々はギャングレオ盗賊団の残党を倒すためだった戦い――
楽な戦であるはずが、王国騎士団の完全な劣勢――
「……そうじゃ。者どもよ、今から作戦を説明する――」
その危機的状況はジャコウの思考を狂わせ始めた。
「そ、そんな!? そんなことをしたら民が――」
「黙るのじゃ! この戦いで負けてしまえば、わしらの面目は丸潰れじゃ! わしに逆らうでない! よいな!?」
ジャコウの元にいる王国騎士団一番隊に下された命令。
それを逆らうこともできず、一番隊は王都の中を散り散りになり、作戦行動へと移った。
「見ておれ~……改革派の邪魔ものどもが! このジャコウ様の策略に乗せられるがよいわ! ヒーヒヒヒ!」
■
「おーおー。改革派の勢いは凄まじいな。加勢も入って、完全に王国騎士団の劣勢だ」
王都の前門で黒蛇部隊の部下と共に、ジフウは戦いを観戦していた。
改革派が王都まで攻め込むことはない。
改革派がどういう思惑を持っているのか。軍師役のロギウスが何を考えているのか。
それらをよく知るジフウにとって、この戦いの戦局が決まった以上、最早ただの消化試合にしかならなかった。
「……しっかし、ちょっと残念な気はするな」
「残念? どげん意味ですばい?」
どこか残念がるジフウを見て、副隊長のポールが声をかけた。
「どうせなら、ゼロラと決着をつけたかったんだがな~……。この戦況じゃ、俺は傍観しとくしかねえな」
ジフウの心残り。それはゼロラと決着をつけられなかったこと。
かつて二度ゼロラと相対したジフウだったが、どちらも決着がつかずに終わっている。
この改革派と王国騎士団の全面対決の場でその機会が来ることを少し願っていたジフウだったが、国王の意志を優先する以上、この戦況では叶わぬ思いとなっていた。
ジフウが望むはゼロラとの"完全なる喧嘩の決着"。
大局による思想ではない、個人的な決着――
ジフウは国王から授かった書状を見ながら思いをはせていた。
「ホワッツ? サー・ジフウ。何やら焦げたスメルがするね?」
「『焦げ臭い』ってことか? 一体どうして――」
部下のアーサーが何かの匂いに気付き、黒蛇部隊は全員で辺りを見回し始めた。
「!? お、押忍!? 王都の中から火の手が上がってるで、押忍!?」
「……な、なぜダ? この状況で王都から火が上がるなんテ……?」
トムとボブは匂いの正体に気付いた。
それは王都の中からいくつも上がる黒い煙。
王都の至る所で火の手が上がっていた――
「ど、どげんこったい!? 改革派の仕業なわけなかばい! 王都におるさは住人と一番隊だけのはずばい!?」
「だ、だったらこの火はまさか一番隊の――ジャコウの仕業か!?」
燃え盛る炎と黒煙の中から、住人達の悲鳴が聞こえ始める。
明らかな異常事態が王都の中で起こっていた。
「お前ら! 俺は一人でジャコウの奴を問い詰めてくる! ここで待機してろ!」
「ジフウ隊長! 一人じゃ危険ばい!」
「この火事がジャコウの仕業なら、何か嫌な予感がする……! とにかくここで待ってろ! いいな!?」
ジャコウという人間が持つ異常な思考。
妹のリョウの件も含めてそれを理解していたジフウは、一人で王都の中にいるジャコウの元へと駆けていった。
そして王都から上がる火の手は、改革派の面々にも確認できた――
改革派によって押し戻されていく戦線。
その様子は王都を囲う壁の上から、王国の民の目にもよく映っていた。
「見るでおじゃる! 皆の衆! あれこそがこの国を変えたい者達の意志の集まりでおじゃる! あれを見過ごしてよいでおじゃるか? 否! まろ達は今こそ変わるべき時でおじゃる!」
そんな民衆の前に立ち、オジャル伯爵はその心を動かそうと声を上げる。
「王都ばかりに目を向けていたが、これほどの民がこの国に不満を抱えていたのか……」
「わ、私達はただ王都の内側で甘えていただけだったのね……」
王都に住まう民達の心が揺らぎ始める。
今目の前で起こっている、改革派と王国騎士団の戦い。
これまで自分達が目を背けてきた現状を、王都の華やかさで蓋をしてきた現実を――
王都の民は今この時、しかと目に焼き付けることとなった。
「あれこそ、真にこの国を思う者達の声ざます! しかと耳にし、その姿を目に焼き付けるざます!」
オジャル伯爵の母、ザ・マスも民へと訴えかける。
王国貴族である以上、二人が公に戦いの場へと出ることは難しい。
この親子二人にできる事はより多くの民にこの国の現状を見せ、"改革の意志"を伝えることであった。
ルクガイア王国がまた一歩、新しい時代へと進み始める――
■
「な、なぜじゃ……!? なぜこんなことになるのじゃ……!?」
ジャコウはこの事態を信じられずにいた。
ゾンビ化したコマンドラゴンの召還。出せる限りの遊撃隊の出撃。
その全てが改革派の前に敗れつつあるのだ。
元々はギャングレオ盗賊団の残党を倒すためだった戦い――
楽な戦であるはずが、王国騎士団の完全な劣勢――
「……そうじゃ。者どもよ、今から作戦を説明する――」
その危機的状況はジャコウの思考を狂わせ始めた。
「そ、そんな!? そんなことをしたら民が――」
「黙るのじゃ! この戦いで負けてしまえば、わしらの面目は丸潰れじゃ! わしに逆らうでない! よいな!?」
ジャコウの元にいる王国騎士団一番隊に下された命令。
それを逆らうこともできず、一番隊は王都の中を散り散りになり、作戦行動へと移った。
「見ておれ~……改革派の邪魔ものどもが! このジャコウ様の策略に乗せられるがよいわ! ヒーヒヒヒ!」
■
「おーおー。改革派の勢いは凄まじいな。加勢も入って、完全に王国騎士団の劣勢だ」
王都の前門で黒蛇部隊の部下と共に、ジフウは戦いを観戦していた。
改革派が王都まで攻め込むことはない。
改革派がどういう思惑を持っているのか。軍師役のロギウスが何を考えているのか。
それらをよく知るジフウにとって、この戦いの戦局が決まった以上、最早ただの消化試合にしかならなかった。
「……しっかし、ちょっと残念な気はするな」
「残念? どげん意味ですばい?」
どこか残念がるジフウを見て、副隊長のポールが声をかけた。
「どうせなら、ゼロラと決着をつけたかったんだがな~……。この戦況じゃ、俺は傍観しとくしかねえな」
ジフウの心残り。それはゼロラと決着をつけられなかったこと。
かつて二度ゼロラと相対したジフウだったが、どちらも決着がつかずに終わっている。
この改革派と王国騎士団の全面対決の場でその機会が来ることを少し願っていたジフウだったが、国王の意志を優先する以上、この戦況では叶わぬ思いとなっていた。
ジフウが望むはゼロラとの"完全なる喧嘩の決着"。
大局による思想ではない、個人的な決着――
ジフウは国王から授かった書状を見ながら思いをはせていた。
「ホワッツ? サー・ジフウ。何やら焦げたスメルがするね?」
「『焦げ臭い』ってことか? 一体どうして――」
部下のアーサーが何かの匂いに気付き、黒蛇部隊は全員で辺りを見回し始めた。
「!? お、押忍!? 王都の中から火の手が上がってるで、押忍!?」
「……な、なぜダ? この状況で王都から火が上がるなんテ……?」
トムとボブは匂いの正体に気付いた。
それは王都の中からいくつも上がる黒い煙。
王都の至る所で火の手が上がっていた――
「ど、どげんこったい!? 改革派の仕業なわけなかばい! 王都におるさは住人と一番隊だけのはずばい!?」
「だ、だったらこの火はまさか一番隊の――ジャコウの仕業か!?」
燃え盛る炎と黒煙の中から、住人達の悲鳴が聞こえ始める。
明らかな異常事態が王都の中で起こっていた。
「お前ら! 俺は一人でジャコウの奴を問い詰めてくる! ここで待機してろ!」
「ジフウ隊長! 一人じゃ危険ばい!」
「この火事がジャコウの仕業なら、何か嫌な予感がする……! とにかくここで待ってろ! いいな!?」
ジャコウという人間が持つ異常な思考。
妹のリョウの件も含めてそれを理解していたジフウは、一人で王都の中にいるジャコウの元へと駆けていった。
そして王都から上がる火の手は、改革派の面々にも確認できた――
0
お気に入りに追加
134
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
私は、忠告を致しましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私マリエスは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢ロマーヌ様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
ロマーヌ様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は常に最愛の方に護っていただいているので、貴方様には悪意があると気付けるのですよ。
ロマーヌ様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
悪役令嬢のわたしが婚約破棄されるのはしかたないことだと思うので、べつに復讐したりしませんが、どうも向こうがかってに破滅してしまったようです。
草部昴流
ファンタジー
公爵令嬢モニカは、たくさんの人々が集まった広間で、婚約者である王子から婚約破棄を宣言された。王子はその場で次々と捏造された彼女の「罪状」を読み上げていく。どうやら、その背後には異世界からやって来た少女の策謀があるらしい。モニカはここで彼らに復讐してやることもできたのだが――あえてそうはしなかった。なぜなら、彼女は誇り高い悪役令嬢なのだから。しかし、王子たちは自分たちでかってに破滅していったようで? 悪役令嬢の美しいあり方を問い直す、ざまぁネタの新境地!!!
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
ボロ雑巾な伯爵夫人、やっと『家族』を手に入れました。~旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます2~
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
第二夫人に最愛の旦那様も息子も奪われ、挙句の果てに家から追い出された伯爵夫人・フィーリアは、なけなしの餞別だけを持って大雨の中を歩き続けていたところ、とある男の子たちに出会う。
言葉汚く直情的で、だけど決してフィーリアを無視したりはしない、ディーダ。
喋り方こそ柔らかいが、その実どこか冷めた毒舌家である、ノイン。
12、3歳ほどに見える彼らとひょんな事から共同生活を始めた彼女は、人々の優しさに触れて少しずつ自身の居場所を確立していく。
====
●本作は「ボロ雑巾な伯爵夫人、旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます。」からの続き作品です。
前作では、二人との出会い~同居を描いています。
順番に読んでくださる方は、目次下にリンクを張っておりますので、そちらからお入りください。
※アプリで閲覧くださっている方は、タイトルで検索いただけますと表示されます。
転生騎士団長の歩き方
Akila
ファンタジー
【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】
たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。
【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。
【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?
※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。
【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる