268 / 476
第20章 獅子は吠え、虎は猛る
第268話 獅子凶行逆襲戦①
しおりを挟む
すでにガルペラの屋敷の中には大量のギャングレオ盗賊団構成員がなだれ込んでいた。
正面玄関から突入してきたのだろう。このまま中央を突破するのはあまりに無謀だ。
「ゼロラさん! こっちに行くのです! こっちからなら中央を避けて図書室に行けるのです!」
ガルペラが俺達を案内してくれる。
やはり地下の図書室にあるという<転移魔法陣>を使うのが一番か……!
「!? 気を付けろ! 誰か来るぞ!」
中央を避けて地下を目指していた俺達だったが、何者かが目の前に現れた。
「見つけたぞ、ガルペラ……!」
「ギャングレオ城の仇……!」
「サイバラ隊長の仇……!」
「逃がさない……!」
目元だけ出した黒装束の女四人組――ギャングレオの忍衆か!?
ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン!
「こ、これは!? 飛び道具か!?」
「確か"手裏剣"とか言ってたな……! なんとかはたき落として――」
忍衆四人が投げてくる手裏剣にロギウスは驚いていたが、俺は即座に手裏剣を叩き落とそうと手を出し――
――カチッ ドカァアン!
「ぐぅう!? しゅ、手裏剣が爆発しただと!?」
俺が触れた瞬間、手裏剣は爆発した。
どうやら以前ギャングレオ城で使ったものとは違い、本気でこちらを殺しにかかっているようだ……!
「くそ! 触れた瞬間に爆発するんじゃ対処のしようが――」
「ゼロラさん! 離れてほしいのです!」
俺が手裏剣への対処に困っていると、後ろからガルペラの声が聞こえた。
俺が離れながら振り向くと、ガルペラが二丁拳銃を構え、ローゼスが炎魔法の詠唱を始めていた。
「ガルペラ様! 援護します!」
「これでも食らえなので!」
バキュン! バキュン!
ボォオオ!!
ガルペラの二丁拳銃から放たれた風魔法の弾丸とローゼスの炎魔法が交わり、巨大な炎の竜巻となって忍衆を襲う!
「きゃああ!?」
「手裏剣が……!?」
ボカァアン! ボカァアン!
炎の竜巻に襲われた忍衆は、持っていた手裏剣が誘爆して壁へと吹き飛ぶ。
四人ともその衝撃で意識を失ったようだ。
「助かったぜ。ガルペラ、ローゼス」
「何のこれしきなのです!」
「あの手裏剣は爆薬を付着させたものだったみたいね。おかげで誘爆を狙えたわ」
ガルペラもローゼスも、ある程度の戦いの心得があって助かった。
これなら四人だけでもこの暴徒と化したギャングレオ盗賊団の相手をできる。
「三人とも! 悠長にはしてられないぞ! この騒動を聞きつけて他のギャングレオ盗賊団が向かってきているようだ!」
ロギウスの声で俺達は再度周囲を確認する。
すでに俺達の後ろから、他のギャングレオ構成員が迫ってきている――
「急ぐぞ! とにかく地下の図書室へ向かうんだ!」
俺達四人は脱出用の<転移魔法陣>がある地下の図書室へと急ぐ――
■
「なんとかここまで来れたな……」
「本当になんとかね……」
俺達は後続のギャングレオ盗賊団を迎撃しながら、地下の図書室前までたどり着くことができた。
後はここの中に入って<転移魔法陣>を使えば脱出できる!
「よし! 急いで中に―― !?」
俺達が中に入ろうとしたその時、何者かが武器を振りながら突進してきた――
ダシャァアン!!
「うわわ!?」
「ガルペラ侯爵! 気を確かに!!」
攻撃の狙いはガルペラ――
ロギウスがガルペラを抱え寄せることで直撃は免れたが、外れた武器は壁にめり込んで大きなヒビを作っていた。
どうやら武器は大型のハンマーのようだ。
そしてこの攻撃を仕掛けてきた張本人は――
「でやんでぇえい!! 見つけたでぇえい!! ガルペラァアア!!」
正面玄関から突入してきたのだろう。このまま中央を突破するのはあまりに無謀だ。
「ゼロラさん! こっちに行くのです! こっちからなら中央を避けて図書室に行けるのです!」
ガルペラが俺達を案内してくれる。
やはり地下の図書室にあるという<転移魔法陣>を使うのが一番か……!
「!? 気を付けろ! 誰か来るぞ!」
中央を避けて地下を目指していた俺達だったが、何者かが目の前に現れた。
「見つけたぞ、ガルペラ……!」
「ギャングレオ城の仇……!」
「サイバラ隊長の仇……!」
「逃がさない……!」
目元だけ出した黒装束の女四人組――ギャングレオの忍衆か!?
ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン!
「こ、これは!? 飛び道具か!?」
「確か"手裏剣"とか言ってたな……! なんとかはたき落として――」
忍衆四人が投げてくる手裏剣にロギウスは驚いていたが、俺は即座に手裏剣を叩き落とそうと手を出し――
――カチッ ドカァアン!
「ぐぅう!? しゅ、手裏剣が爆発しただと!?」
俺が触れた瞬間、手裏剣は爆発した。
どうやら以前ギャングレオ城で使ったものとは違い、本気でこちらを殺しにかかっているようだ……!
「くそ! 触れた瞬間に爆発するんじゃ対処のしようが――」
「ゼロラさん! 離れてほしいのです!」
俺が手裏剣への対処に困っていると、後ろからガルペラの声が聞こえた。
俺が離れながら振り向くと、ガルペラが二丁拳銃を構え、ローゼスが炎魔法の詠唱を始めていた。
「ガルペラ様! 援護します!」
「これでも食らえなので!」
バキュン! バキュン!
ボォオオ!!
ガルペラの二丁拳銃から放たれた風魔法の弾丸とローゼスの炎魔法が交わり、巨大な炎の竜巻となって忍衆を襲う!
「きゃああ!?」
「手裏剣が……!?」
ボカァアン! ボカァアン!
炎の竜巻に襲われた忍衆は、持っていた手裏剣が誘爆して壁へと吹き飛ぶ。
四人ともその衝撃で意識を失ったようだ。
「助かったぜ。ガルペラ、ローゼス」
「何のこれしきなのです!」
「あの手裏剣は爆薬を付着させたものだったみたいね。おかげで誘爆を狙えたわ」
ガルペラもローゼスも、ある程度の戦いの心得があって助かった。
これなら四人だけでもこの暴徒と化したギャングレオ盗賊団の相手をできる。
「三人とも! 悠長にはしてられないぞ! この騒動を聞きつけて他のギャングレオ盗賊団が向かってきているようだ!」
ロギウスの声で俺達は再度周囲を確認する。
すでに俺達の後ろから、他のギャングレオ構成員が迫ってきている――
「急ぐぞ! とにかく地下の図書室へ向かうんだ!」
俺達四人は脱出用の<転移魔法陣>がある地下の図書室へと急ぐ――
■
「なんとかここまで来れたな……」
「本当になんとかね……」
俺達は後続のギャングレオ盗賊団を迎撃しながら、地下の図書室前までたどり着くことができた。
後はここの中に入って<転移魔法陣>を使えば脱出できる!
「よし! 急いで中に―― !?」
俺達が中に入ろうとしたその時、何者かが武器を振りながら突進してきた――
ダシャァアン!!
「うわわ!?」
「ガルペラ侯爵! 気を確かに!!」
攻撃の狙いはガルペラ――
ロギウスがガルペラを抱え寄せることで直撃は免れたが、外れた武器は壁にめり込んで大きなヒビを作っていた。
どうやら武器は大型のハンマーのようだ。
そしてこの攻撃を仕掛けてきた張本人は――
「でやんでぇえい!! 見つけたでぇえい!! ガルペラァアア!!」
0
お気に入りに追加
137
あなたにおすすめの小説
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています


元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

異世界に召喚されたおっさん、実は最強の癒しキャラでした
鈴木竜一
ファンタジー
健康マニアのサラリーマン宮原優志は行きつけの健康ランドにあるサウナで汗を流している最中、勇者召喚の儀に巻き込まれて異世界へと飛ばされてしまう。飛ばされた先の世界で勇者になるのかと思いきや、スキルなしの上に最底辺のステータスだったという理由で、優志は自身を召喚したポンコツ女性神官リウィルと共に城を追い出されてしまった。
しかし、実はこっそり持っていた《癒しの極意》というスキルが真の力を発揮する時、世界は大きな変革の炎に包まれる……はず。
魔王? ドラゴン? そんなことよりサウナ入ってフルーツ牛乳飲んで健康になろうぜ!
【「おっさん、異世界でドラゴンを育てる。」1巻発売中です! こちらもよろしく!】
※作者の他作品ですが、「おっさん、異世界でドラゴンを育てる。」がこのたび書籍化いたします。発売は3月下旬予定。そちらもよろしくお願いします。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています
王国の女王即位を巡るレイラとカンナの双子王女姉妹バトル
ヒロワークス
ファンタジー
豊かな大国アピル国の国王は、自らの跡継ぎに悩んでいた。長男がおらず、2人の双子姉妹しかいないからだ。
しかも、その双子姉妹レイラとカンナは、2人とも王妃の美貌を引き継ぎ、学問にも武術にも優れている。
甲乙つけがたい実力を持つ2人に、国王は、相談してどちらが女王になるか決めるよう命じる。
2人の相談は決裂し、体を使った激しいバトルで決着を図ろうとするのだった。

精霊さんと一緒にスローライフ ~異世界でも現代知識とチートな精霊さんがいれば安心です~
舞
ファンタジー
かわいい精霊さんと送る、スローライフ。
異世界に送り込まれたおっさんは、精霊さんと手を取り、スローライフをおくる。
夢は優しい国づくり。
『くに、つくりますか?』
『あめのぬぼこ、ぐるぐる』
『みぎまわりか、ひだりまわりか。それがもんだいなの』
いや、それはもう過ぎてますから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる