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てんやわんや(周囲の人々に限る)
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カルダン家からジョーンズ家まで、馬車で走ればおおよそ二十分…のところ、ダニエルから手間賃を渡されている馭者はゆっくりのんびりと馬を走らせている。
今度こそ本当にふたりきりとなった馬車のなか、ダニエルの膝の上に跨がるようにして乗っているマリーベルの後頭部をガシリと掴み、甘い吐息と声を漏らしながらふたりはひたすら舌を絡めながら深い口付けを交わす。
空いている片手は腰や臀部を行ったり来たりしながら滑らかなラインを堪能し、時折腰を前後させて隆起している昂りを擦り付ける。
流石に初めてを馬車の中で済ませるつもりはないが、初めて会った時から感じている強い欲情は隠せないほどに溢れてしまう。
まだ生娘のマリーベルには刺激が強いかと躊躇したが、むしろ彼女の方から積極的に擦ってきたので驚くと同時に、一体どこの誰に教え込まされたのだと苛立ち強い口調で責めてしまった。
『こんなこと、誰に教えてもらったんだ?』
部下にも滅多にしない声音と口調だったはずが、それを向けられたマリーベルは怯えるどころかさらに頬を染め潤んでいる瞳でダニエルを見据え、
『ダニエル様に喜んでほしくて…指南書を……』
と言ってきた。
激しい口付けのせいで呼吸が荒くなり、はふはふと息をするたびに上下する胸が直接見たくて視線をやれば、おずおずといった手付きでマリーベル自ら胸元を下げ、ダニエルの眼前に豊かな膨らみをさらけ出した。
『自分で正せますから…』
この国のワンピースドレスは脱ぎ着しやすくて楽ちんなんですよ、とはにかむマリーベルの口を塞ぎ、密着する体の間に手を挟んで柔らかく弾力のある双丘をやわやわと揉みしだく。
そんなこんなで、公爵邸に到着する頃にはマリーベルはすっかり上気した状態に仕上がってしまったし、馬車から彼女を横抱きにして出てきたダニエルは傍目からハッキリ主張していることが分かるほどだった。
「マリーベルを休ませたい」
その言葉に応えて用意されたのはダニエルの隣室であり、次期公爵夫人を迎える為の部屋。
前回の顔合わせの様子をポーレスから聞いていた公爵家は、キャサリンからマリーベルの好みなどを聞き出し水面下で準備していた。
そして先刻あった先触れ。
『ダニエルが嫁さん連れていきます』
この文言に歓喜した公爵家と使用人達は、最速で迎え入れる準備へと取りかかっていたのだ。
そして改めて先触れに目を通せば、小さく
『恐らく通常の倍は時間をかけて戻るかと』
とあり、その意味を正しく理解した公爵家一同は念のためにと湯を沸かし、マリーベルの為に誂えた寝台を整え、さらなる念のためにダニエルの寝室も大急ぎで整えた。
そしていざ迎えた次期公爵は幸せそうな顔で女性を抱えて馬車から降り、その女性は心なしか衣服と息が乱れており上気した状態。
ふと視線を下げれば、次期公爵の昂りがハッキリと主張していることが確認できた。
((((((まさか馬車の中で!!??))))))
キャサリンからの情報によれば、マリーベルは幼い頃よりダニエル一筋でいた生娘のはずなのに、まさか馬車の中で済ませてしまったのかと一同は戦慄してしまった。
それでなくともダニエルの絶倫ぶりは公爵家の者なら知らぬ者はいない。
ひとり慰めたであろう翌日、シーツやタオルが悲惨なことになっているのを知っているからこそ、そんなダニエルに馬車で襲われたのだとしたら…と一同は震える。
「……言っておくが一戦は越えていない」
((((((じゃぁ、手前まではしたんですね!?))))))
と違う衝撃を受けたが、とにもかくにも現れないと思っていたダニエルの嫁候補を逃がすわけにはいかないと、一同は息のあった動きでふたりを部屋まで誘導した。
「暫く休ませるから」
ニコッと笑ったダニエルはそう言って扉を完全に閉めてしまい、「「「えっ?」」」と呆気にとられる使用人達を尻目に、公爵夫妻は隣国にいるマリーベルの両親宛に書簡を綴り始める。
このままマリーベルを屋敷に留めることになるであろうことや、最短で結婚式を執り行うことになるであろうこと、もしかするとそれまでに子が出来ているかもしれないこと…諸々を書き留め、早馬で飛ばすよう指示を出す。
もしかしたら今日は出てこないかもしれない。
それならそれで出来る準備をしよう、と公爵邸はてんやわんやの大騒ぎとなるのであった。
******
「なんと!!!まことか!?」
ダニエルが令嬢を連れ帰ったとの報告を受けた国王は、執務机をバンッ!と叩いて立ち上がり、その勢いでパラパラと書類が落ちるのをアワアワと慌てて拾いながら、今しがた吉報を届けた男に視線をやった。
「えぇ、間違いありません。つきましては、この際婚約期間を飛ばして最短での結婚と運びたいのですが…いかがでしょうか?」
「構わん!!なんなら今日中に籍だけでも!」
国を守る盾であるジョーンズ家の血筋が、これで漸く守られると国王は歓喜する。
そんな親友の様子を見て口角をあげるのは、このみでたい報告をしに来たサルバトーレ。
ダニエルの父親であり、第二騎士団長である。
「当人達は部屋に籠って出て参りませんので、入籍の署名は明日以降になるかと」
「なんと!!!」
さらなる吉報じゃ!と小躍りする国王に一礼し、サルバトーレはダニエルの穴埋めをすべく第二騎士団の詰め所へと向かう。
四十五歳のサルバトーレは、見た目三十代の若々しさの通り未だ衰え知らずで前線に立つ騎士。
ダニエルの代わりに騎士達の鍛練に付き合ってやるかと足を運ぶのだが、それが騎士達にとって地獄の始まりになることをまだ誰も知る由はない。
ダニエルの鍛練でさえキツいと思っていた騎士達だったが、それは誤りであったと思い知り、この鬼に育てられたダニエルの底力を改めて認識し尊敬の眼差しを送ることになる。
「「「「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!」」」」」」
そしてダニエルが鍛練場に戻ってくるまでの一週間、騎士達の叫び声が鳴り響くのであった。
******
「え?入籍?」
「あぁ、結婚式は三ヶ月後になるが籍だけでも先に入れたらどうだ?とのことだ」
さすがに急ぎすぎたか?とダニエルは一瞬不安になったが、たとえ嫌だと言われても聞き入れるつもりは毛頭ない。
マリーベルを他の誰かに渡すつもりはないし、もうこの屋敷から出すつもりもないのだから、遅かれ早かれだけの問題ならさっさと籍を入れて自分のものにしてしまいたい思いが強い。
いやか?と問うように顔を覗き込めば、瞳をうるうるキラキラさせ頬を紅潮させている。
「入籍…ダニエル様の妻……結婚……」
屋敷に連れ込んで三日…未だ一戦は越えていないが、その手前まではさっくり進みドロドロに愛し合っているふたり。
いつかの為に高級娼婦に教え込まれた技法を総動員して、昼夜問わず寝台で絡み合っている。
そして今も一糸纏わぬ姿でマリーベルを背後から抱き締める形で座っているのだが、ガッシリと抱き締めながらさりげなく昂りを擦り付けている。
「俺の妻になってくれる?」
「ダニエル様の…妻……」
マリーベルにとっては長年の夢。
幼少期に見かけた絵姿に一目惚れしてから、いつか遠目でいいから直接見たいと願い続けていた。
十歳の時、友人の家に隣国から親戚が来ていると聞いて何か話が聞けるかもと訪ねてみれば、その人はダニエルの親友の婚約者だという。
結婚を直前に控え、もう気軽に来ることは出来なくなるからと遊びに来たと聞いて、今度は自分が遊びに行くからその時ダニエルを遠目で見ることは出来ないかとお願いしてみた。
それから何度か隣国へと足を運び、その都度遠くからダニエルの鍛練を眺めては恋心を募らせていった。
すっかり耳年増となっていた十四歳になった頃、キャサリンから
『彼は女性の扱いを知らないし、見ての通り体力おばけだから…こう言ってはなんだけど、きっと男女のそういった事に及ぶ際、相手をする女性もかなりの体力を使うと思うのよね』
と言われ、それならばと体力作りに励み、それでいてダニエルがガッカリしないよう女性らしい体つきを失わないよう努力してきた。
無駄になるかもしれないなんて頭になかった。
ただひたすらにダニエルだけを想い、ダニエルだけを追いかけてきた十数年。
その相手から妻になってほしいと乞われている。
「マリー、返事は?」
いつまでも黙ったまま返事をしないマリーベルに焦れたダニエルは、腰に巻き付けていた手を胸元に移し、柔らかく豊かなそれをやわやわと揉んで返事を促す。
「……なりたいです…ダニエル様の妻……」
「じゃぁ、籍だけ入れてしまおう」
ぽすん…とシーツに組み敷かれ、もう何度目か分からない口付けを交わせば未知の場所が熱い疼きを訴えてくる。
ここまで戯れても、ダニエルは決してその先に進もうとはしない。
散々快感を送ってはくるものの、その先は夫婦としての特別なものだから…と言うばかり。
けれど籍だけは入れてしまおうと言う。
近く訪れるであろうダニエルとの深い繋がりを思い、同時に疼く場所から蜜が溢れるのを感じた。
今度こそ本当にふたりきりとなった馬車のなか、ダニエルの膝の上に跨がるようにして乗っているマリーベルの後頭部をガシリと掴み、甘い吐息と声を漏らしながらふたりはひたすら舌を絡めながら深い口付けを交わす。
空いている片手は腰や臀部を行ったり来たりしながら滑らかなラインを堪能し、時折腰を前後させて隆起している昂りを擦り付ける。
流石に初めてを馬車の中で済ませるつもりはないが、初めて会った時から感じている強い欲情は隠せないほどに溢れてしまう。
まだ生娘のマリーベルには刺激が強いかと躊躇したが、むしろ彼女の方から積極的に擦ってきたので驚くと同時に、一体どこの誰に教え込まされたのだと苛立ち強い口調で責めてしまった。
『こんなこと、誰に教えてもらったんだ?』
部下にも滅多にしない声音と口調だったはずが、それを向けられたマリーベルは怯えるどころかさらに頬を染め潤んでいる瞳でダニエルを見据え、
『ダニエル様に喜んでほしくて…指南書を……』
と言ってきた。
激しい口付けのせいで呼吸が荒くなり、はふはふと息をするたびに上下する胸が直接見たくて視線をやれば、おずおずといった手付きでマリーベル自ら胸元を下げ、ダニエルの眼前に豊かな膨らみをさらけ出した。
『自分で正せますから…』
この国のワンピースドレスは脱ぎ着しやすくて楽ちんなんですよ、とはにかむマリーベルの口を塞ぎ、密着する体の間に手を挟んで柔らかく弾力のある双丘をやわやわと揉みしだく。
そんなこんなで、公爵邸に到着する頃にはマリーベルはすっかり上気した状態に仕上がってしまったし、馬車から彼女を横抱きにして出てきたダニエルは傍目からハッキリ主張していることが分かるほどだった。
「マリーベルを休ませたい」
その言葉に応えて用意されたのはダニエルの隣室であり、次期公爵夫人を迎える為の部屋。
前回の顔合わせの様子をポーレスから聞いていた公爵家は、キャサリンからマリーベルの好みなどを聞き出し水面下で準備していた。
そして先刻あった先触れ。
『ダニエルが嫁さん連れていきます』
この文言に歓喜した公爵家と使用人達は、最速で迎え入れる準備へと取りかかっていたのだ。
そして改めて先触れに目を通せば、小さく
『恐らく通常の倍は時間をかけて戻るかと』
とあり、その意味を正しく理解した公爵家一同は念のためにと湯を沸かし、マリーベルの為に誂えた寝台を整え、さらなる念のためにダニエルの寝室も大急ぎで整えた。
そしていざ迎えた次期公爵は幸せそうな顔で女性を抱えて馬車から降り、その女性は心なしか衣服と息が乱れており上気した状態。
ふと視線を下げれば、次期公爵の昂りがハッキリと主張していることが確認できた。
((((((まさか馬車の中で!!??))))))
キャサリンからの情報によれば、マリーベルは幼い頃よりダニエル一筋でいた生娘のはずなのに、まさか馬車の中で済ませてしまったのかと一同は戦慄してしまった。
それでなくともダニエルの絶倫ぶりは公爵家の者なら知らぬ者はいない。
ひとり慰めたであろう翌日、シーツやタオルが悲惨なことになっているのを知っているからこそ、そんなダニエルに馬車で襲われたのだとしたら…と一同は震える。
「……言っておくが一戦は越えていない」
((((((じゃぁ、手前まではしたんですね!?))))))
と違う衝撃を受けたが、とにもかくにも現れないと思っていたダニエルの嫁候補を逃がすわけにはいかないと、一同は息のあった動きでふたりを部屋まで誘導した。
「暫く休ませるから」
ニコッと笑ったダニエルはそう言って扉を完全に閉めてしまい、「「「えっ?」」」と呆気にとられる使用人達を尻目に、公爵夫妻は隣国にいるマリーベルの両親宛に書簡を綴り始める。
このままマリーベルを屋敷に留めることになるであろうことや、最短で結婚式を執り行うことになるであろうこと、もしかするとそれまでに子が出来ているかもしれないこと…諸々を書き留め、早馬で飛ばすよう指示を出す。
もしかしたら今日は出てこないかもしれない。
それならそれで出来る準備をしよう、と公爵邸はてんやわんやの大騒ぎとなるのであった。
******
「なんと!!!まことか!?」
ダニエルが令嬢を連れ帰ったとの報告を受けた国王は、執務机をバンッ!と叩いて立ち上がり、その勢いでパラパラと書類が落ちるのをアワアワと慌てて拾いながら、今しがた吉報を届けた男に視線をやった。
「えぇ、間違いありません。つきましては、この際婚約期間を飛ばして最短での結婚と運びたいのですが…いかがでしょうか?」
「構わん!!なんなら今日中に籍だけでも!」
国を守る盾であるジョーンズ家の血筋が、これで漸く守られると国王は歓喜する。
そんな親友の様子を見て口角をあげるのは、このみでたい報告をしに来たサルバトーレ。
ダニエルの父親であり、第二騎士団長である。
「当人達は部屋に籠って出て参りませんので、入籍の署名は明日以降になるかと」
「なんと!!!」
さらなる吉報じゃ!と小躍りする国王に一礼し、サルバトーレはダニエルの穴埋めをすべく第二騎士団の詰め所へと向かう。
四十五歳のサルバトーレは、見た目三十代の若々しさの通り未だ衰え知らずで前線に立つ騎士。
ダニエルの代わりに騎士達の鍛練に付き合ってやるかと足を運ぶのだが、それが騎士達にとって地獄の始まりになることをまだ誰も知る由はない。
ダニエルの鍛練でさえキツいと思っていた騎士達だったが、それは誤りであったと思い知り、この鬼に育てられたダニエルの底力を改めて認識し尊敬の眼差しを送ることになる。
「「「「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!」」」」」」
そしてダニエルが鍛練場に戻ってくるまでの一週間、騎士達の叫び声が鳴り響くのであった。
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「え?入籍?」
「あぁ、結婚式は三ヶ月後になるが籍だけでも先に入れたらどうだ?とのことだ」
さすがに急ぎすぎたか?とダニエルは一瞬不安になったが、たとえ嫌だと言われても聞き入れるつもりは毛頭ない。
マリーベルを他の誰かに渡すつもりはないし、もうこの屋敷から出すつもりもないのだから、遅かれ早かれだけの問題ならさっさと籍を入れて自分のものにしてしまいたい思いが強い。
いやか?と問うように顔を覗き込めば、瞳をうるうるキラキラさせ頬を紅潮させている。
「入籍…ダニエル様の妻……結婚……」
屋敷に連れ込んで三日…未だ一戦は越えていないが、その手前まではさっくり進みドロドロに愛し合っているふたり。
いつかの為に高級娼婦に教え込まれた技法を総動員して、昼夜問わず寝台で絡み合っている。
そして今も一糸纏わぬ姿でマリーベルを背後から抱き締める形で座っているのだが、ガッシリと抱き締めながらさりげなく昂りを擦り付けている。
「俺の妻になってくれる?」
「ダニエル様の…妻……」
マリーベルにとっては長年の夢。
幼少期に見かけた絵姿に一目惚れしてから、いつか遠目でいいから直接見たいと願い続けていた。
十歳の時、友人の家に隣国から親戚が来ていると聞いて何か話が聞けるかもと訪ねてみれば、その人はダニエルの親友の婚約者だという。
結婚を直前に控え、もう気軽に来ることは出来なくなるからと遊びに来たと聞いて、今度は自分が遊びに行くからその時ダニエルを遠目で見ることは出来ないかとお願いしてみた。
それから何度か隣国へと足を運び、その都度遠くからダニエルの鍛練を眺めては恋心を募らせていった。
すっかり耳年増となっていた十四歳になった頃、キャサリンから
『彼は女性の扱いを知らないし、見ての通り体力おばけだから…こう言ってはなんだけど、きっと男女のそういった事に及ぶ際、相手をする女性もかなりの体力を使うと思うのよね』
と言われ、それならばと体力作りに励み、それでいてダニエルがガッカリしないよう女性らしい体つきを失わないよう努力してきた。
無駄になるかもしれないなんて頭になかった。
ただひたすらにダニエルだけを想い、ダニエルだけを追いかけてきた十数年。
その相手から妻になってほしいと乞われている。
「マリー、返事は?」
いつまでも黙ったまま返事をしないマリーベルに焦れたダニエルは、腰に巻き付けていた手を胸元に移し、柔らかく豊かなそれをやわやわと揉んで返事を促す。
「……なりたいです…ダニエル様の妻……」
「じゃぁ、籍だけ入れてしまおう」
ぽすん…とシーツに組み敷かれ、もう何度目か分からない口付けを交わせば未知の場所が熱い疼きを訴えてくる。
ここまで戯れても、ダニエルは決してその先に進もうとはしない。
散々快感を送ってはくるものの、その先は夫婦としての特別なものだから…と言うばかり。
けれど籍だけは入れてしまおうと言う。
近く訪れるであろうダニエルとの深い繋がりを思い、同時に疼く場所から蜜が溢れるのを感じた。
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