噂の“放置され妻”

Ringo

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辺境からの帰宅…soshite夫婦の時間

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《妻視点》






殿下達の隊列が王都に戻ったと報せが入り、わたしはサラ率いる敏腕侍女軍団の手によりぴかぴかに磨きあげられた。

気持ち同様にふわふわと揺れる髪も緩くまとめ上げられて、ハワードが好きなハートカットデザインで作られたグリーンのグラデーションドレスを身に纏う。


「……ちょっと寄せすぎじゃない?」

「さほど締めてはおりませんよ。マリエル様がお持ちのものが大変ご立派だからです。ハワード様もお喜びになられるでしょう」

「…そうだといいな」


外では着られないほどに胸の谷間が主張されていて、少しばかり恥ずかしい。

だけどまぁ…ハワードはよく『俺のもの』って言いながら触るから、喜んでくれるかな?


「さぁ、間もなくご帰宅です。参りましょう」






*⋆꒰ঌ┈┈┈┈┈┈┈┈┈໒꒱⋆*






ひと月ぶりに屋敷の主が帰宅するとあって、玄関ホールには使用人が勢揃い。閉じられた玄関扉の向こうには、執事が待機しているはず。

いつもは単騎で帰ってくるけれど、今日はあえて馬車が手配されていた。なんだか焦らされているようで、婚約者時代のことを思い返したりしてしまう。会えることが嬉しくて…わくわくしながら胸を高鳴らせていた事が懐かしい。


「来ましたね」


サラの小さな声が耳に届いた直後、馬車の車輪が回る音が聞こえてきた。

ドキドキとうるさい胸を押さえながら暫し待つ。

やがてゆっくりと玄関扉が開かれ、そこから姿を現したのは愛しの旦那様。

少し日に焼けて引き締まった…というより痩せた面持ちが心配になるが、手荷物を執事に渡しこちらを向いて視線がぶつかった瞬間、心臓を鷲掴みにされたような気がした。



あぁ…わたしは何度も恋に落ちる。




「ただいま、マリィ」


ハワードの手が大きく広げられたのを見た瞬間、淑女らしく…伯爵夫人らしく…とそう思っていたのに、無意識に駆け出しハワードの胸元に飛び込んでしまった。

我に返って恥ずかしいと思うよりも早く抱き締められて、久し振りに感じた大好きな香りに涙腺が崩壊してしまう。


「ハワード……っ…」


声をあげずにいられたのは、せめてもの矜恃。

仮にわんわん泣こうと誰も責めはしないだろうけれど、ちっぽけなプライドが押しとどめた。


「……マリィ…会いたかった。寂しい思いをさせてごめんね」


首を横に振るしか出来ないでいると、ふわりと子供にするように抱き上げられ…顔が一気に近付いたことで胸の高鳴りが最高潮に達してしまい、ハワードの首に手を回して抱きつき、肩口に顔を埋めて恥ずかしさを誤魔化す。


「食事はあとで部屋に運んでくれ」


それだけを伝えると歩き出したハワード。

顔を伏せていても、みんなが温かく見送ってくれていることが分かる。猛烈に恥ずかしい。


「マリィ、少し部屋でゆっくりしよう」


愛しい人の香りが間近にある事が嬉しくて、首筋にぐりぐりと鼻先を擦り付けながら甘えた。

擽ったいのか、ハワードが小さく笑う。

そして歩きながら器用に頬や耳朶に唇を這わせるから、今度はわたしが笑ってしまった。


「ねぇマリィ…食事の前にマリィを食べたい」


階段を昇りながら耳元でそう囁かれ、抱き上げる為にお尻へ添えられている手が不埒に動いて、体の奥がきゅんっ…と疼いてしまう。


「……わたしも…ハワードを食べたい」

「じゃぁ、食べあいっこしようか」


笑いあって口付けを交わすと温もりが伝わってきて、ずっと不安で寂しかった思いがゆっくり溶かされていく。


「ん……ハワード、唇が乾燥してる」

「マリィの潤いが不足してるんだ」

「わたし潤い?」

「そう…早く舐めて啜りたい。マリィの蜜は、俺にとって保湿効果があるみたいだから」

「っ…!!そ、それは…お好きなだけどうぞ…」


久し振りに直撃したハワードの睦言に、体は瞬時に熱を持つ。


「じゃぁ、お言葉に甘えてそうする。ところでマリィ…男がひと月も愛する妻を抱けなかったらどうなるか知ってる?」

「え?」


いつの間にか部屋に着いていて、満面の笑みを浮かべるハワードに抱き上げられたまま、あれよあれよと寝台に寝かされ覆い被さられた。

さっきの言葉に戸惑いながらも、待ち望んだ心地よい重みにまた涙腺が緩んでしまう。


「そんな風に泣いたら、余計に煽られるだけだ」


見つめるエメラルドの瞳には、抑えきれない劣情が揺らめいていて…わたしも限界を突破した。


「わたしだってハワードを求めてる…もっと煽られて。今日はどんなに激しくしてもいいから」


なんだかんだといつも手加減をしてくれている事を知ってる。だけど今夜は酷くされてもいい。そのくらいにハワードを求めてる。


「…っ……いいんだな?全力でいくぞ?」


喉を鳴らしたあと浮かべた笑みの仄暗さに、思わず体を震わせてしまった。






✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
《夫視点》






『手酷くしてもいい』などと煽られ理性がブチ切れそうになったものの、マリィを傷付けるような事はしたくない。

今すぐにでもドレスを破り捨てて貪りつきたい激情を抑えながら、小さく柔らかな唇に食らいついて激しく舌を絡めた。


「ん、ふ…っ……」


時おり呼吸をさせる為に隙間を与えるが、またすぐに塞いで唾液も啜り飲み込んだ。

その状態でドレスの胸元をずり下げれば、窮屈な場所から解放された見事な双丘が露わとなり、その頂上にはピンクの乳首が可愛らしく存在を主張しているのが指先に伝わる。

じっくりと眺めたくて体を起こし、火照る体に悶える愛妻を見下ろした。


「はぁ……最高だよマリィ…」


最小限のアクセサリーなのはサラの気遣いだと分かる。俺の我慢が保たないと想定したんだろう。だてに長年仕えていないな。

さて、胸元は勢い余って露出させてしまったが、チラリと覗く胸当ての色に興奮を覚えた。


「……俺の色…下着までエメラルドグリーン…」


という事は…


「きゃっ……!!」


ドレスの裾を捲り確認すれば、俺色の小さい面積しかないショーツが大切な場所をしっかりと隠していて、剥ぎ取りたくなるが今は我慢。お楽しみは最後と決めている。


「…ここだけ色が濃くなってるね」


しっとりと湿っている場所を指でなぞれば、マリィはビクリと体を震わせ俺を見つめた。その瞳には明らかな欲が孕んでいて、今すぐにでもその期待に応えてやりたくなってしまう。


はまた後でね」


少しだけ強く擦れば甘い嬌声をあげた。

あぁ…むしゃぶりつきたい。


「このドレス、マリィが選んだの?」


ひとまず理性を総動員してドレスに注目すると、あまりにも脱がせやすい作りにドス黒い感情が湧いてくる。露出し過ぎ。胸元見せ過ぎ。

屋敷内限定だな。


「うん…ハワードが喜ぶと思って…」

「喜んでるよ、時間をかけずにマリィを剥ける。はい、ゴロン」

「あんっ」


うつ伏せに転がすと背中が大きく開けられていることに改めて気が付き、白く細い首筋に吸い付いてしまった。


「んっ……ハワード…っ……」


ドレスの留め具と紐を外しながら赤い花を散らしていき、腰の辺りまでドレスを剥いたところで悪戯心が湧いてしまい、脇の下から手を差し込んで柔らかい膨らみを包んだ。


「はぁ…柔らかい……俺のもの…好き……」


体重をかけないように気を付けながら、手のひらに感じるひと月ぶりの感触を楽しむ。

正面から触れるのも好きだが、こうしてうつ伏せにさせて包み込むと重みを感じてたまらない。


「大きくなったね…手に収まらないよ…」

「っ…ハワードがしょっちゅう揉む…からぁ…」

「確かに」


やわやわと揉みしだきながら、まだ婚約したばかりの頃を思い返す。

既に閨の知識はあったし、マリィ限定だけど興味もあった。その時点で膨らみは充分あり唆られたけれど今ほどではなかったはず。

人目を忍んでは後ろから抱き締めてこっそり触っていたんだよな…というか揉んだ。初めこそおっかなびっくりのマリィが『なんか気持ちいい』と言い出した時は危なかった。本当に。


「じゃぁ、やっぱり俺のものだ。俺がここまで育てたんだから」

「……うぅぅぅ…」


恥ずかしいのか枕に顔を埋めてしまった。


「マリィ…これから外に出る時は、なるべく肌を晒さないようにして」

「っ…でもっ…流行りもあるし…んっ…」

「言い訳はいらない。マリィの肌を見るのも触れるのも俺だけなの…分かった?」

「そんっ…なの……あ、やぁっ…ん……!!」


珍しく反抗するような態度を見せられ、ムカッとして一気にドレスを剥ぎ取り裸にひん剥いた。

多少破けたような気もするが構っていられない。

そのままの勢いでマリィを仰向けに直すとショーツの紐を解いて投げ捨て、足を大きく開かせ潤いの泉に口付けると啜りあげる。


「あっ、まって………あぁ……っ!!」


夢中になってしゃぶりついて一頻り堪能してから口を離し、舌の代わりに指を差し込んだ。


「マリィ…言うことを聞けないの?」

「あんっ、ちが…だめ……ぇ…っ…」


すんなりと飲み込んだ指を中でぐりぐりと動かせば、がくがくと腰を震わせている。俺は俺で、指先に感じる熱とぬめり…それから必死で締め付けてくる様子に下半身が熱い。


「今日は我儘だね…可愛いマリィのお願いなら、俺がなんでも聞くと思ってる?」

「ちが…っ…だって……あぁっ、だめぇ…っ…」

「だめ?やめて欲しい?」

「いやっ……っ、して……っ……!!」

「いい子だ」


再び口を塞いでからぐるりと指を回してやると腰を浮かせてビクリと達し、快感を逃がそうと身を攀じるのを制して更に攻めれば痙攣を起こした。

俺のせいで理性を失うマリィ…最高過ぎる。

そろそろ次の段階へ…と体を起こしてマリィを見下ろすと、過ぎる快楽に怯えるかの如く涙に濡れている姿がたまらなく美しい。

その体勢のまま俺も服を脱ぎ捨てた。


「…っ…ハワード………」


マリィから見上げた俺は、飢えた肉食獣にでも見えていることだろう。実際その通りでマリィに飢えて今にも死にそうだ。

暫し見つめあって…マリィの視線が下がり膝立ちをする俺の下半身のところで止まる。


「………っ、おっ……きぃ……」


マリィ……嬉しいけれどそれはダメだよ。そんな風に目を蕩けさせて…俺を殺す気?

自分でも凶器じみていると思うほどで、小柄なマリィには辛いかな?と考えたが…表情を見る限りその心配はないらしい。


「マリィ…」


膝裏をぐいっと押して体を折り畳めば、目の前に秘部が晒されなんとも言えないベストポジションとなる。

こんこんと湧き出る蜜にごくりと喉を鳴らし、今すぐぶち込みたい欲望を抑えてペロリと舐めてから思い切り啜った。


「あ……っ…あぁぁぁっ……!!」


敏感になっているマリィは呆気なく達し、腰を押し付け更なる快感をお強請りしてくる。

たまらない。

隘路に指も差し入れ中を抉りながら突起を甘噛みしてやれば、今度はそこから潮を吹き出したので有難く飲み干させてもらう。

どんな美酒にも適わない聖水。


「やっ…のん…らめぇ……っ」


言葉では否定するも逃げる気配はない。初めて吹かせた時は粗相をしたと思い込んで泣いてしまったが、事実を知ってからは素直に快楽へ身を投げ与えてくれる。


「……ん…もっと出していいよ」

「…だめ……っ…恥ずかし……っ…」

「やだ、もっと飲みたい」

「んんっ…だめっ、出ちゃうから……やぁっ!!」


一度出れば続けて出せる素直な体。

プシャッと吹き出したものを口で受け止め、またも飲み干したあと尚も弄り続けていると、両手で頭を掴まれ引き剥がされてしまった。

さすがに限界だったか。
残念、もっと味わいたかったのに。


「も…だめ……」


ぷるぷると震えながら泣く姿に劣情が襲う。


「分かった、ご馳走様」


覆いかぶさり舌を絡めれば、早くしてとばかりに腰を浮かせ屹立に秘部を擦り付けてきた。


「…いやらしいなぁ……そんなに欲しい?」

「……っ…欲しい…早く……」


まだまだいじめ抜きたい欲望もあるけれど、俺もそろそろ限界。


「愛してるよ…俺も早くひとつになりたかった」


どの口が…と言いたげなマリィに微笑み、ぬかるみに宛てがい一気に貫いた。









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