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怪物獣道ファング 願いを求める500チーム

5話 画竜怪物を欠く

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その頃、禎は、

「はぁ・・・はぁ・・あんなの、勝てるわけない」

僕はサシミ達が戦っている少し離れた曲がり角に隠れていた
熱い、痛い、
僕は自分の血が出ている肩を見た。
この前までは平和だったのに
怪我なんてしなかったのに

「サシミは、何してるんだよ・・・・・!」

その瞬間曲がり角のサシミ達がいる方向から何か速い物が通り過ぎていった。

「!・・・サシミ!」

僕は曲がり角から顔を出す。すると、

「はぁ・はぁ・はぁ・・はぁ・」
「1、2、3、4、ん~かなり当たったのに、倒れないなんて、しぶといね~」
(!サシミ)

サシミは、身体中に石が刺さっていた。

「速く倒れてくれよ~次の戦いに備えないと~このゲームが始まる前から楽しみだったんだからよ~。まさか俺達が選ばれるなんてな~」
「?・・・それ・どうゆう・・・」
「はぁ~?わかった~。お前ペットショップにいなかったろ~」
「だから!どうゆう事が教えやがれ!」
「やだね~じゃあ、バイバ~イ」

気がついたときには足が動いていた。

「!・・・飼い主!」
「え~なんでくるかな~」

僕はサシミの前に立ってサシミを守ろうとしていた。
嫌なやつだ。
⦅こんなドキドキするゲーム初めてだぜ。⦆
これをゲームと言うあいつ
思っていた奴とは違っていた。
でも!    それでも!

「こいつは、僕のペットだ。絶対に!






「負けない!」

「!」
「ふ~ん。なら証明してくれよ~超豪速球~!」

ベルベンが一気に投げた石がすごい速さでむかってくる。

やばい!  あたる!  死ぬ!
僕は、すぐに蜂の巣にされると思った。しかし石は、僕にはあたらなかった。石の変わりに目の前には、とても大きいこげ茶のかたまりがあったのだ。それをよく見ると、サシミの腕だった。
サシミの腕がたくさんの石を受け止めていたのだ。
怪物のような腕。

「それがお前の能力か~!」
「そう・・だぜ。やっと顔がゆがんだな」

サシミは、ベルベンに向かってドヤ顔をした。

「黙れ~!俺に~負けろ~!」
「もう・・・きかねぇよ」

ベルベンが投げた石をまた腕で受け止めスタートダッシュの構えをすると、片足を怪物にし、
その足を縮めたあと伸ばしてベルベンのもとに吹っ飛んだ。  バネのように。

「!速え!ぐべばろーーー!」
サシミがベルベンのもとにつくと拳を怪物にして、物凄い勢いで、顔面をぶん殴っると後ろにぶっ飛んだ。

「ベルベン!ぐはぁぁぁ!」

飼い主の方も後ろにぶっ飛んだ。
周りはとても荒れており石がたくさんあった。

「はぁ・・はぁ・・・しゃー!勝って..やったぜ」
「サシミ、いまの」

僕は怪物のような拳を見ながら言った。

「あーこれが俺の能力。(好きな体の部分をパワーアップする能力)だろうよ。だが1部分だけしか、パワーアップできねー。能力半径は10mは、あるだろうな。俺とあいつらの距離が10mだったからな」
「そういえば!あの人達は!」

僕たちは倒れている1人と1匹のもとに行った。

「よかったー息してる。顔はすごいことになってるけど。そっちは?」
「こっちも大丈夫だぜ。それにしても本当に、この野郎をやったら、能力半径内にいた、飼い主の方もやられたし、このペットはただのペットに戻ってるしよ」

ペットの方はただのビーグル犬に戻って倒れてい
る。

⦅まさか俺達が選ばれるなんてな~⦆
(これじゃ、どうゆう事か、聞けねぇな)

サシミは舌打ちをした。

「そう言えば、飼い主、学校行かなくていいのか?」
「あ・・・わすれてた!」

もうそんな時間になっていたのかと自分の携帯を見ると遅刻の時間だった。

「こいつらのことは、俺に任せて飼い主は学校に行け」
「でもサシミその....怪我」

サシミの体はとても痛々しかった。

「こんなの、痛くもねぇよ。さぁ、行った、行った」
「うん。あ!行く前に、飼い主って言うのやめてよね!」
「なんでだ・・・よ


⦅こいつは、僕のペットだ。絶対に負けない!⦆


わかったよ。早く行け、ただし」
「じゃあ、行ってきます!」
「ったく」

僕はサシミに名前で呼んでもらって嬉しかった。この時は、気づかなかった。
新たな異能力ペットと、飼い主が僕達を見ていることに。



──────────────────────




「たかひろ、あの子異能力ペットだよ。今走っているのが飼い主だな」
「わかった」

ポンチョを羽織った猫と、大人の男が遠くから見ていることに。

「どんな能力か楽しみだ」




残り・487チーム





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