15 / 24
「教訓」
子供の喧嘩に親が出る
しおりを挟む
「弱ったな。他に宛てとかは……ないよな」
「部活に入ってる人は厳しいかな。帰宅部に当たってみてもいいけど、期待はしない方がいいかも」
「じゃあ委員長はそっち頼むわ。俺は別の方攻めてみる」
そんな会話を交わして梨沙とグラウンドで別れた後、郁達は職員室を訪れていた。
「一体何がしたいんすか」
「ん~? 俺はあくまでも生徒の自主性を尊重しただけだぞ」
「ですが、現状の俺の力では及びませんよ」
「別にそれでいいだろ~」
「はい?」
「神野が真面目に取り組もうがしまいが、体育祭は予定通りやってくる」
「それが何すか」
「さぼるのもお前の自由ってことだな」
「教師としてあるまじき発言っすね」
「そうか? 俺は職務に忠実な男だぞ」
私文の指摘の意図が掴めない。これではいくら郁が力説しようとも、暖簾に腕押しな気がする。
結局、仕事を口実に追い返されるように職員室を出た。怠慢教師の癖に言い訳だけは一人前だ。
「くそっ、どん詰まりだな」
「え、なんで?」
「逆になんでだよ」
「郁ちゃんはいっつも真面目過ぎ。初めから無茶な話なんだからほっとけばいいのに」
「何のつもりだ。分かるように説明してくれ」
「言っちゃっていいの?」
背中に悪寒が走った。例の如く酷く冷徹な面構えがそこにあった。
「……いや、自分で何とかする」
「やっぱり、そこは譲んないんだ」
普通の女の子の力を借りるわけにはいかない。男子は、女子の前ではかっこつけておきたいものだ。
「だな。こっからは俺の意地だ」
「ふーん。そっか」
翠音は一瞬ひどくつまらなそうな顔を見せた後、いつもの屈託ない笑みを浮かべながら踵を返して放課後の喧騒へと消えていった。その後ろ姿が見えなくなるのを確認してから、一本の電話を入れた。
『こんな時間に何用だ』
長いコールの後、酷く不機嫌な声音が返ってきた。
『別にそんな非常識な時間帯じゃないぞ』
『モーニングコールがお前とは最悪の寝覚めだ』
『今日も堂々と学校サボったな』
先の件以来、電話を自粛していたが、電話口の伊澄は普段と変わらぬ様子で接してくれた。
『聞いた話では学生は人生の夏休みとか』
『都合のいい時だけ俗説信じるのやめぃ」
『それで何用だ』
どうやら欠席の件については意地でも話を逸らすつもりらしい。その方が郁にとっても好都合だ。
郁は自分が今置かれた状況を詳細に話した。
『なるほどな……今の話を聞いた限り、二つを両立させるのは困難を極めると言える』
『それは分かってるが……』
『片方を犠牲にして他方のクオリティを極める。土下座でも何でもして誰かに代わってもらうしかないだろうな』
『そうするのは簡単だが、最適解じゃない』
しょうもないこだわりであることは知っている。しかし、皆からの失望の眼差しを受けるのは御免だ。
『全く……ドマゾの鏡だな。お前は』
『そのドマゾを飼いならしているのはお前だろ』
『ふん、飼ってやってるの間違いだ』
『ごもっともで』
大差ないという指摘はご法度だ。相手が不機嫌の場合、余計な言い訳を並び立てず、全面的に自分の非を認めるに限る。
『いや、今のは失言だった。すまない』
『謝られると逆に気持ち悪いんだが』
『余計な口は叩かない方が身のためだ』
『調子乗りましたすみませんだから去勢だけは勘弁』
『わざわざ修羅の道を選ぶマゾヒストの姿勢は感心するが、なぜそこまでこだわるのか分からんな』
理由などない。ただ、郁の精神が安定するというだけの話。
『方法がないわけではない』
だんまりを決め込んでいると伊澄の方から提案があった。
『それは俺にとって都合のいい方法か?』
『少し語弊がある。お前の理想は叶うが、お前自身はただじゃ済まない』
『なるほど。その答えで十分だ』
資料の欠片は、無事回収できた。次にすべきことは他のピースの集積だ。
● ● ●
一人きりの帰り道というのも思えば久しぶりなもので、これが存外心地よい。身も心も翠音に翻弄されて初心を忘れていたようだ。そもそも、ぼっちなどどいう呼称の聞こえが悪いのだ。一人は決して悪いことではない。そう一人は……
「……」
何かにぶつかる感触がした。しかし、校門のど真ん中に障害物があるとは考えにくい。
「……ふっ」
「……」
人生に障害はつきものだ。小さな障壁くらい軽く乗り越えなければならない。
「ふんっ」
「ん」
「ふんっっ」
「ん」
なかなか軽快なフットワークだ。
「……」
「……何か用か」
「あなたの力が必要」
「ここは王道ファンタジーの世界じゃないぞ」
正面から期待を寄せられるより、イマイチ意図が掴めない方が厄介だ。大方、見当はつくが、郁は感情の起伏が少ない火村を依然として警戒していた。
「まあ、立ち話もなんだから」
火村は植木の前にしゃがみ込むと、隣をポンポンと手で叩いて示して見せた。うっかり彼女の独特のペースに巻き込まれそうだ。しかし、彼女に奨められたポジションは小学生が蟻の行列を眺める際のものである。
「いや、さすがにそれは人目が気になる」
「大丈夫。あなたなら噂になる心配ない」
「ついでに俺のメンタルも心配してくれ」
やんわり拒絶されて正直傷ついたが、TPO的にもここは話をするには適していない。その旨を説明し、何とかいつもの喫茶店に連れ出すことができた。
「それで何か用?」
「いや俺の台詞だろ」
「あなたは不思議な人」
「お前には負けるわ」
「まるで昔に戻ったみたい」
「赤嶺のことか」
火村は無言で首肯すると、ぽつぽつと続きを喋り始めた。
「陵が変わったのは私のせい。昔はもっとみんなと仲良くて、私にも優しくしてくれた」
「そうか? 今もあいつは周りとそれなりに上手くやってんじゃないのか?」
「でもそれなり。ちゃんとした友達はいない。私には分かる」
今日の赤嶺の様子を思い出してみると、梨沙には気軽な態度で接し、郁達にも失礼な態度はなかった。クラスメイトに対する模範的な態度だ。取り上げて問題にするほどではない。
「やっぱり、上手くやれてるなら問題ないだろ」
「ダメ。応援団やる」
「どうして応援団にそこまでこだわる?」
「昔、応援団で失敗しちゃったから。もう一回戻るにはまた応援団やるしかない」
見かけによらず頑固なものである。火村に情が湧かないわけではないが、こればかりは赤嶺本人の意志を無視して働きかけても無意味だ。
「のっぴきならない事情があることは分かった。でも、赤嶺にその気がないなら無理強いすることなる。効率的に考えて無駄足だ」
少し思念した結果の言葉だった。オブラートに包みこんで期待を残すより、バッサリ切り捨ててしまう方が火村のためだ。
「ん。五時の鐘が鳴ったから帰らなきゃ」
「お、おう。そうか。駅まで一緒に行くか?」
「いい。歩いて帰れるから」
火村は、郁が断った途端に不気味なオーラを醸し出し始めた。自分の思い通りにならなくてへそを曲げたのかもしれない。
「あ、ごめん。お財布忘れた」
「明日学校で返してくれれば問題ない」
「うん。大人だからいいよね。子供を甘やかしても」
意味深な台詞を残して、火村は小走りに店を出て行った。
「部活に入ってる人は厳しいかな。帰宅部に当たってみてもいいけど、期待はしない方がいいかも」
「じゃあ委員長はそっち頼むわ。俺は別の方攻めてみる」
そんな会話を交わして梨沙とグラウンドで別れた後、郁達は職員室を訪れていた。
「一体何がしたいんすか」
「ん~? 俺はあくまでも生徒の自主性を尊重しただけだぞ」
「ですが、現状の俺の力では及びませんよ」
「別にそれでいいだろ~」
「はい?」
「神野が真面目に取り組もうがしまいが、体育祭は予定通りやってくる」
「それが何すか」
「さぼるのもお前の自由ってことだな」
「教師としてあるまじき発言っすね」
「そうか? 俺は職務に忠実な男だぞ」
私文の指摘の意図が掴めない。これではいくら郁が力説しようとも、暖簾に腕押しな気がする。
結局、仕事を口実に追い返されるように職員室を出た。怠慢教師の癖に言い訳だけは一人前だ。
「くそっ、どん詰まりだな」
「え、なんで?」
「逆になんでだよ」
「郁ちゃんはいっつも真面目過ぎ。初めから無茶な話なんだからほっとけばいいのに」
「何のつもりだ。分かるように説明してくれ」
「言っちゃっていいの?」
背中に悪寒が走った。例の如く酷く冷徹な面構えがそこにあった。
「……いや、自分で何とかする」
「やっぱり、そこは譲んないんだ」
普通の女の子の力を借りるわけにはいかない。男子は、女子の前ではかっこつけておきたいものだ。
「だな。こっからは俺の意地だ」
「ふーん。そっか」
翠音は一瞬ひどくつまらなそうな顔を見せた後、いつもの屈託ない笑みを浮かべながら踵を返して放課後の喧騒へと消えていった。その後ろ姿が見えなくなるのを確認してから、一本の電話を入れた。
『こんな時間に何用だ』
長いコールの後、酷く不機嫌な声音が返ってきた。
『別にそんな非常識な時間帯じゃないぞ』
『モーニングコールがお前とは最悪の寝覚めだ』
『今日も堂々と学校サボったな』
先の件以来、電話を自粛していたが、電話口の伊澄は普段と変わらぬ様子で接してくれた。
『聞いた話では学生は人生の夏休みとか』
『都合のいい時だけ俗説信じるのやめぃ」
『それで何用だ』
どうやら欠席の件については意地でも話を逸らすつもりらしい。その方が郁にとっても好都合だ。
郁は自分が今置かれた状況を詳細に話した。
『なるほどな……今の話を聞いた限り、二つを両立させるのは困難を極めると言える』
『それは分かってるが……』
『片方を犠牲にして他方のクオリティを極める。土下座でも何でもして誰かに代わってもらうしかないだろうな』
『そうするのは簡単だが、最適解じゃない』
しょうもないこだわりであることは知っている。しかし、皆からの失望の眼差しを受けるのは御免だ。
『全く……ドマゾの鏡だな。お前は』
『そのドマゾを飼いならしているのはお前だろ』
『ふん、飼ってやってるの間違いだ』
『ごもっともで』
大差ないという指摘はご法度だ。相手が不機嫌の場合、余計な言い訳を並び立てず、全面的に自分の非を認めるに限る。
『いや、今のは失言だった。すまない』
『謝られると逆に気持ち悪いんだが』
『余計な口は叩かない方が身のためだ』
『調子乗りましたすみませんだから去勢だけは勘弁』
『わざわざ修羅の道を選ぶマゾヒストの姿勢は感心するが、なぜそこまでこだわるのか分からんな』
理由などない。ただ、郁の精神が安定するというだけの話。
『方法がないわけではない』
だんまりを決め込んでいると伊澄の方から提案があった。
『それは俺にとって都合のいい方法か?』
『少し語弊がある。お前の理想は叶うが、お前自身はただじゃ済まない』
『なるほど。その答えで十分だ』
資料の欠片は、無事回収できた。次にすべきことは他のピースの集積だ。
● ● ●
一人きりの帰り道というのも思えば久しぶりなもので、これが存外心地よい。身も心も翠音に翻弄されて初心を忘れていたようだ。そもそも、ぼっちなどどいう呼称の聞こえが悪いのだ。一人は決して悪いことではない。そう一人は……
「……」
何かにぶつかる感触がした。しかし、校門のど真ん中に障害物があるとは考えにくい。
「……ふっ」
「……」
人生に障害はつきものだ。小さな障壁くらい軽く乗り越えなければならない。
「ふんっ」
「ん」
「ふんっっ」
「ん」
なかなか軽快なフットワークだ。
「……」
「……何か用か」
「あなたの力が必要」
「ここは王道ファンタジーの世界じゃないぞ」
正面から期待を寄せられるより、イマイチ意図が掴めない方が厄介だ。大方、見当はつくが、郁は感情の起伏が少ない火村を依然として警戒していた。
「まあ、立ち話もなんだから」
火村は植木の前にしゃがみ込むと、隣をポンポンと手で叩いて示して見せた。うっかり彼女の独特のペースに巻き込まれそうだ。しかし、彼女に奨められたポジションは小学生が蟻の行列を眺める際のものである。
「いや、さすがにそれは人目が気になる」
「大丈夫。あなたなら噂になる心配ない」
「ついでに俺のメンタルも心配してくれ」
やんわり拒絶されて正直傷ついたが、TPO的にもここは話をするには適していない。その旨を説明し、何とかいつもの喫茶店に連れ出すことができた。
「それで何か用?」
「いや俺の台詞だろ」
「あなたは不思議な人」
「お前には負けるわ」
「まるで昔に戻ったみたい」
「赤嶺のことか」
火村は無言で首肯すると、ぽつぽつと続きを喋り始めた。
「陵が変わったのは私のせい。昔はもっとみんなと仲良くて、私にも優しくしてくれた」
「そうか? 今もあいつは周りとそれなりに上手くやってんじゃないのか?」
「でもそれなり。ちゃんとした友達はいない。私には分かる」
今日の赤嶺の様子を思い出してみると、梨沙には気軽な態度で接し、郁達にも失礼な態度はなかった。クラスメイトに対する模範的な態度だ。取り上げて問題にするほどではない。
「やっぱり、上手くやれてるなら問題ないだろ」
「ダメ。応援団やる」
「どうして応援団にそこまでこだわる?」
「昔、応援団で失敗しちゃったから。もう一回戻るにはまた応援団やるしかない」
見かけによらず頑固なものである。火村に情が湧かないわけではないが、こればかりは赤嶺本人の意志を無視して働きかけても無意味だ。
「のっぴきならない事情があることは分かった。でも、赤嶺にその気がないなら無理強いすることなる。効率的に考えて無駄足だ」
少し思念した結果の言葉だった。オブラートに包みこんで期待を残すより、バッサリ切り捨ててしまう方が火村のためだ。
「ん。五時の鐘が鳴ったから帰らなきゃ」
「お、おう。そうか。駅まで一緒に行くか?」
「いい。歩いて帰れるから」
火村は、郁が断った途端に不気味なオーラを醸し出し始めた。自分の思い通りにならなくてへそを曲げたのかもしれない。
「あ、ごめん。お財布忘れた」
「明日学校で返してくれれば問題ない」
「うん。大人だからいいよね。子供を甘やかしても」
意味深な台詞を残して、火村は小走りに店を出て行った。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
三姉妹の姉達は、弟の俺に甘すぎる!
佐々木雄太
青春
四月——
新たに高校生になった有村敦也。
二つ隣町の高校に通う事になったのだが、
そこでは、予想外の出来事が起こった。
本来、いるはずのない同じ歳の三人の姉が、同じ教室にいた。
長女・唯【ゆい】
次女・里菜【りな】
三女・咲弥【さや】
この三人の姉に甘やかされる敦也にとって、
高校デビューするはずだった、初日。
敦也の高校三年間は、地獄の運命へと導かれるのであった。
カクヨム・小説家になろうでも好評連載中!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる