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白い肌が艶かしく、薄い肩に口付けるとピクンと揺れる指先。どこもかしこも小さくて甘く良い匂いがした。
細い腰を抱きながら首筋から徐々に唇を擦らせ柔い膨らみまで感触を確かめる。すると俺の頭を挟む様に手を添えてアンジュがキュッと胸に押し付けて来た。
右手でそっと胸の生地をズラすとフルンと丸い乳房が現れる。熱に侵された頭で戸惑いながらもペロッと先を舐めてみた。それだけでは止まれず口一杯含み、吸い付いたり舌先で小さな弾力のある先をグリグリと押し付けたり…誰に教わった訳でも無いのにアンジュの可愛い喘ぎ声を頭の上で聴かされると、この行為が彼女に取っても気持ちの良いものだと判る。
顔に当たるアンジュの肌が滑らかで温かく…離れ難くて愛しくてどうして良いか解らなくなっていた。
洞窟の外では雨がザーッザーッと激しく降り、時折ゴロゴロと雷鳴が鳴りカッと白い光が走る。ドンッと近くに雷が落ちる音で俺はハッと我に返った。
「ア、アンジュ…」
「ふ…ダリ…様ぁ…」
「ーーすまん。やっぱりこれ以上は…駄目だ、止まらなくなる」
俺の理性が消し飛ぶ前に収めないと…
「は…ぁ…構いません。この身はもうダリ様の物です」
「嬉しいけど…ここで初めてを奪ったら、俺はあの男と変わらない獣だ。それに…その、きっとアンジュが動けなくなるだろうから…拐われた君を俺が襲ったら意味がない。だから、ちゃんとしたいんだ。もう不名誉な噂は懲り懲りだ」
「…分かり、ました。でも約束して下さい。早くわたくしを迎えに来て下さいませ…わたくしはもう…」
再び長い口付けをして優しく抱き締める。本当は強く抱きたかったが壊してしまいそうだったから。
「伯爵が許してくれるなら直ぐに…結婚式は最短で。俺が必ず護るから、王都に来てくれるか?」
「勿論です。ダリ様のお側にいたいの。小さな頃から貴方しかおりません…もう離れたく無いのです」
「アンジュ…っ」
胸が喜びでいっぱいになる。泣いてしまいそうだ!いや、もう涙が滲んでギュッと目を閉じて慌てて誤魔化した。
惜しみながらも彼女の胸元を整えて再び俺のコートで身体を包む。その代わり雨が上がるまで互いに顔中にキスを降らし、口付けを交わし続けた。
****
ローザに乗り伯爵家に戻ったのはそれから1時間程してからだった。下りは魔力を大盤振る舞いして一気に風で山から降りたからだ。ローザはさながらペガサスの様だった。
因みに魔力は寝ている間に回復する。俺は魔力量が多いので枯渇した事が殆ど無いくらいだ。これは俺の最大の強みでもある。
「アリアンジュ!」
「お父様~!」
アンジュが伯爵に向かい走り寄るとゴード伯爵がギュッと胸に抱き締めた。
「無事かい?怪我は無い?」
「ダリ様がお護り下さいました。どこも怪我はしてません。ダリ様はとってもお強いのですよ!」
「良かった…リダリオス君、本当にありがとう」
「いえ、よくぞ使いを出して下さいました。間に合って良かったです」
こうして誘拐騒動は幕を閉じた。
伯爵家の被害は警備隊が数名死傷するまでに至り、魔術師によって一部家屋が破壊されたらしい。恐らく防御魔方陣を破壊する際に起こした爆発だろう。
奴らは貴族子女拉致、伯爵家襲撃の罪で監獄行き。ヤボイヌ伯爵に至っては領地没収、爵位降下。命を取られなかっただけでも良かったと思って頂きたい。まあ、岩に叩き付けた際、身体のあちこちが可笑しくなったみたいだが…しかも驚くべき事に奴には妻子がいたのだ。それで求婚ってどう言う事だ!いくらアンジュが美しいからって未成年に懸想した挙句、陵辱目的で拐おうとするとは自業自得だ大馬鹿者。
いや、だがこれは本当に困った。アンジュが成人してしまったのだ。身を潜めていた奴らが動き出すかも知れん。
俺達は急いで婚約の本契約を結んだ。式の日取りは3月後にする。場所は侯爵家で行い、王都にてお披露目の夜会を開く事にした。
その間アンジュには俺がオパールに魔力を込め、闇魔術を施した防御特化の指輪を渡す。そう、先日銀細工の店で注文して作って貰った物だ。魔術書に書かれていたのは術者の生命力に比例した防御が掛かるらしい魔術陣で、つまり俺が死ねば術も消えるって事だ。
取り敢えずの婚約指輪だがアンジュは泣いて喜んでくれた。指輪から俺の魔力を強く感じるのだと嬉しそうだった。
俺は…今までアンジュにこういったプレゼントなどして来なかった。虫除けだと勝手に思い込み、離れ難くなるのを怖がって避けてさえいたのだ。自分に向かない心に縋るのが辛かった。
でも彼女が俺を選び、妻になりたいと言ってくれたのだ。これからは命を賭けて護り抜こう。愛した人が自分を愛してくれている喜びは何ものにも勝る。全てを手に入れた気分だ。
ああ、俺は今世界一幸せな岩だ。
****
日々は流れて3月後。俺達は滞りなく式を挙げた。
この間にもアンジュを狙う奴らが居たらしいが、俺の渡した指輪で弾かれ近づく事は敵わなかったとの事。たまに身体がピリッと痺れたりしたのはその所為だったみたいで、闇属性の防御魔術は術者の生命力に直結したものなのだとよく分かった。安易に誰彼構わず掛けられるものではない。
改めて用意した結婚指輪はルビーにした。理由は俺の髪と目の色だからだ。永遠に俺の色を付けさせる。この喜び…嬉しくて少し涙が滲んだ。
式での彼女はそれは美しく可愛らしく、本当に女神の様な神々しさだ。嬉しそうに始終笑顔で周りの人々を魅了する。…こりゃ襲われもするわ。一目見たら心奪われても文句言えない…俺だって赤ん坊の時から見続けてなければ拐おうとか思うかも知れん。因みに若い庭師も男性教諭も捕まってしまった。理由は言わずもがなだ。
そしてその日の終わり。とうとう俺達は夫婦になった。
カカナンの照明石がぼんやりと部屋を照らす寝室で岩の俺は世界一の美女を手に入れた。しかも両想いだ。俺の方が震えた。
滑らかで柔らかいアンジュから匂い立つ甘い魔力。洞窟の中でも思ってはいたが、彼女は欲情すると魔力が滲み出る様だ。頭がぼんやりする程気持ちが良い。属性は父親の伯爵と同じ水と土と聞いている。俺とは全く違う。魔力は然程高くは無いが植物を育てる能力に特化している。優しい彼女にはピッタリだ。
「アンジュ…愛してる。俺を選んでくれてありがとう」
「ダリ様…わたくしもダリ様に会えて良かった。どうぞわたくしを可愛がって下さいませ。一生離さないでお側に置いて下さい。いっぱい…愛して…」
「ああ、勿論だ。君に俺の純潔と誓いを捧げる」
「ダリ様嬉しい!」
ベッドの上で俺の首に抱き付いてきたアンジュを受け止める。頬や瞼、鼻先にキスを繰り返し、形の良い唇に自身の唇で触れる。するとアンジュの方から吸い付いて来た。彼女は俺の容姿に嫌悪感は全く無いのだ。嬉しい。
彼女の着ている薄い夜着のリボンを解いて破らない様に脱がせる。細い身体にしては大き目のまあるい胸を見た途端血が熱くなる。…下着は何も着けていなかった。彼女の裸体は芸術品だ。
「綺麗だ…アンジュ…」
「ダリ様も脱いで?わたくしだけ恥ずかしいです」
「あ、うん…岩の様だとよく言われるんだが…怖く無いかな…」
「貴方のどんな姿もわたくしに取っては全て愛しいのです。貴方はわたくしの生きる糧なのですよ?」
「アンジュ…君は俺を肯定し過ぎだな。ふふ…」
「嘘じゃありません。ダリ様が居るからわたくしは輝ける。忘れないで旦那様…貴方はわたくしの最高に素敵で愛しいお方です」
「アンジュ…君の夫になれて俺は幸せだ」
俺は自分の姿が好きでは無かった。就学中や職務中は便利な事もあったが大概は不便、或いは怖がられる。特に女性や子供。避けて通られる事もしばしばあった。結構傷付く。俺もブルーの様な容姿なら、と思った事は1度や2度では無い。アンジュと結婚しなければ他の女性と政略結婚…すら出来なかったかも知れないのだ。
厚いガウンをおずおずと脱ぎ捨てる。下履きはちょっと待って貰おう。凶悪だし…
チラリとアンジュを見ると
あれ?目がキラキラしてる?
「…ふわぁぁ~っ」
ふわ?
「服の上からでも分かっていたつもりでしたが…」
うん?岩が?
「ダリ様…凄い…」
凄い?ゴツゴツ具合が?岩が?
「素敵!!素敵な筋肉ですわ!触っても良いですか?」
「………」
アンジュは少し変わった子なのかも知れない…
細い腰を抱きながら首筋から徐々に唇を擦らせ柔い膨らみまで感触を確かめる。すると俺の頭を挟む様に手を添えてアンジュがキュッと胸に押し付けて来た。
右手でそっと胸の生地をズラすとフルンと丸い乳房が現れる。熱に侵された頭で戸惑いながらもペロッと先を舐めてみた。それだけでは止まれず口一杯含み、吸い付いたり舌先で小さな弾力のある先をグリグリと押し付けたり…誰に教わった訳でも無いのにアンジュの可愛い喘ぎ声を頭の上で聴かされると、この行為が彼女に取っても気持ちの良いものだと判る。
顔に当たるアンジュの肌が滑らかで温かく…離れ難くて愛しくてどうして良いか解らなくなっていた。
洞窟の外では雨がザーッザーッと激しく降り、時折ゴロゴロと雷鳴が鳴りカッと白い光が走る。ドンッと近くに雷が落ちる音で俺はハッと我に返った。
「ア、アンジュ…」
「ふ…ダリ…様ぁ…」
「ーーすまん。やっぱりこれ以上は…駄目だ、止まらなくなる」
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「は…ぁ…構いません。この身はもうダリ様の物です」
「嬉しいけど…ここで初めてを奪ったら、俺はあの男と変わらない獣だ。それに…その、きっとアンジュが動けなくなるだろうから…拐われた君を俺が襲ったら意味がない。だから、ちゃんとしたいんだ。もう不名誉な噂は懲り懲りだ」
「…分かり、ました。でも約束して下さい。早くわたくしを迎えに来て下さいませ…わたくしはもう…」
再び長い口付けをして優しく抱き締める。本当は強く抱きたかったが壊してしまいそうだったから。
「伯爵が許してくれるなら直ぐに…結婚式は最短で。俺が必ず護るから、王都に来てくれるか?」
「勿論です。ダリ様のお側にいたいの。小さな頃から貴方しかおりません…もう離れたく無いのです」
「アンジュ…っ」
胸が喜びでいっぱいになる。泣いてしまいそうだ!いや、もう涙が滲んでギュッと目を閉じて慌てて誤魔化した。
惜しみながらも彼女の胸元を整えて再び俺のコートで身体を包む。その代わり雨が上がるまで互いに顔中にキスを降らし、口付けを交わし続けた。
****
ローザに乗り伯爵家に戻ったのはそれから1時間程してからだった。下りは魔力を大盤振る舞いして一気に風で山から降りたからだ。ローザはさながらペガサスの様だった。
因みに魔力は寝ている間に回復する。俺は魔力量が多いので枯渇した事が殆ど無いくらいだ。これは俺の最大の強みでもある。
「アリアンジュ!」
「お父様~!」
アンジュが伯爵に向かい走り寄るとゴード伯爵がギュッと胸に抱き締めた。
「無事かい?怪我は無い?」
「ダリ様がお護り下さいました。どこも怪我はしてません。ダリ様はとってもお強いのですよ!」
「良かった…リダリオス君、本当にありがとう」
「いえ、よくぞ使いを出して下さいました。間に合って良かったです」
こうして誘拐騒動は幕を閉じた。
伯爵家の被害は警備隊が数名死傷するまでに至り、魔術師によって一部家屋が破壊されたらしい。恐らく防御魔方陣を破壊する際に起こした爆発だろう。
奴らは貴族子女拉致、伯爵家襲撃の罪で監獄行き。ヤボイヌ伯爵に至っては領地没収、爵位降下。命を取られなかっただけでも良かったと思って頂きたい。まあ、岩に叩き付けた際、身体のあちこちが可笑しくなったみたいだが…しかも驚くべき事に奴には妻子がいたのだ。それで求婚ってどう言う事だ!いくらアンジュが美しいからって未成年に懸想した挙句、陵辱目的で拐おうとするとは自業自得だ大馬鹿者。
いや、だがこれは本当に困った。アンジュが成人してしまったのだ。身を潜めていた奴らが動き出すかも知れん。
俺達は急いで婚約の本契約を結んだ。式の日取りは3月後にする。場所は侯爵家で行い、王都にてお披露目の夜会を開く事にした。
その間アンジュには俺がオパールに魔力を込め、闇魔術を施した防御特化の指輪を渡す。そう、先日銀細工の店で注文して作って貰った物だ。魔術書に書かれていたのは術者の生命力に比例した防御が掛かるらしい魔術陣で、つまり俺が死ねば術も消えるって事だ。
取り敢えずの婚約指輪だがアンジュは泣いて喜んでくれた。指輪から俺の魔力を強く感じるのだと嬉しそうだった。
俺は…今までアンジュにこういったプレゼントなどして来なかった。虫除けだと勝手に思い込み、離れ難くなるのを怖がって避けてさえいたのだ。自分に向かない心に縋るのが辛かった。
でも彼女が俺を選び、妻になりたいと言ってくれたのだ。これからは命を賭けて護り抜こう。愛した人が自分を愛してくれている喜びは何ものにも勝る。全てを手に入れた気分だ。
ああ、俺は今世界一幸せな岩だ。
****
日々は流れて3月後。俺達は滞りなく式を挙げた。
この間にもアンジュを狙う奴らが居たらしいが、俺の渡した指輪で弾かれ近づく事は敵わなかったとの事。たまに身体がピリッと痺れたりしたのはその所為だったみたいで、闇属性の防御魔術は術者の生命力に直結したものなのだとよく分かった。安易に誰彼構わず掛けられるものではない。
改めて用意した結婚指輪はルビーにした。理由は俺の髪と目の色だからだ。永遠に俺の色を付けさせる。この喜び…嬉しくて少し涙が滲んだ。
式での彼女はそれは美しく可愛らしく、本当に女神の様な神々しさだ。嬉しそうに始終笑顔で周りの人々を魅了する。…こりゃ襲われもするわ。一目見たら心奪われても文句言えない…俺だって赤ん坊の時から見続けてなければ拐おうとか思うかも知れん。因みに若い庭師も男性教諭も捕まってしまった。理由は言わずもがなだ。
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カカナンの照明石がぼんやりと部屋を照らす寝室で岩の俺は世界一の美女を手に入れた。しかも両想いだ。俺の方が震えた。
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「アンジュ…愛してる。俺を選んでくれてありがとう」
「ダリ様…わたくしもダリ様に会えて良かった。どうぞわたくしを可愛がって下さいませ。一生離さないでお側に置いて下さい。いっぱい…愛して…」
「ああ、勿論だ。君に俺の純潔と誓いを捧げる」
「ダリ様嬉しい!」
ベッドの上で俺の首に抱き付いてきたアンジュを受け止める。頬や瞼、鼻先にキスを繰り返し、形の良い唇に自身の唇で触れる。するとアンジュの方から吸い付いて来た。彼女は俺の容姿に嫌悪感は全く無いのだ。嬉しい。
彼女の着ている薄い夜着のリボンを解いて破らない様に脱がせる。細い身体にしては大き目のまあるい胸を見た途端血が熱くなる。…下着は何も着けていなかった。彼女の裸体は芸術品だ。
「綺麗だ…アンジュ…」
「ダリ様も脱いで?わたくしだけ恥ずかしいです」
「あ、うん…岩の様だとよく言われるんだが…怖く無いかな…」
「貴方のどんな姿もわたくしに取っては全て愛しいのです。貴方はわたくしの生きる糧なのですよ?」
「アンジュ…君は俺を肯定し過ぎだな。ふふ…」
「嘘じゃありません。ダリ様が居るからわたくしは輝ける。忘れないで旦那様…貴方はわたくしの最高に素敵で愛しいお方です」
「アンジュ…君の夫になれて俺は幸せだ」
俺は自分の姿が好きでは無かった。就学中や職務中は便利な事もあったが大概は不便、或いは怖がられる。特に女性や子供。避けて通られる事もしばしばあった。結構傷付く。俺もブルーの様な容姿なら、と思った事は1度や2度では無い。アンジュと結婚しなければ他の女性と政略結婚…すら出来なかったかも知れないのだ。
厚いガウンをおずおずと脱ぎ捨てる。下履きはちょっと待って貰おう。凶悪だし…
チラリとアンジュを見ると
あれ?目がキラキラしてる?
「…ふわぁぁ~っ」
ふわ?
「服の上からでも分かっていたつもりでしたが…」
うん?岩が?
「ダリ様…凄い…」
凄い?ゴツゴツ具合が?岩が?
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