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第一章 「番」と「想い」
23.飯食え!
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「ただいま」
「おかえり。どうだった?あっ.................収まってる!」
俺がサラを抱えて戻ると爺さんが出迎える。そして番の匂いに気づいた。良かった。これでしばらく無事に過ごせるな。だが本番はこれからだ。天界に行くだけでは不安だ。獣人神に何を要求されるのか分からない。行っても貰えないかも知れないなんて。
「ガイザックに傷と匂いの元は治療してもらった。眷属の翼人1人連れて来てもらえるか?」
「良いよ。ヤン。症状の酷かった子1人連れて来て」
「畏まりました」
数分後
翼人が連れて来られる。
「どうだ?まだ匂うか?」
「........いえ。しなく、なりました」
呆然とした顔で呟く。
「そうか。妻は土の神族に襲われた時に特殊な種を埋め込まれたらしい。匂いはそれからしていたんだ。混乱させて悪かったな。もう故郷に戻っても良いぞ」
「はっ。はい。取り乱しまして申し訳ありませんでした当主。またいつでもお呼び下さい。失礼致します」
「ああ。またな」 ニコリ
翼人が礼をしながらパタンと扉が閉まる。
「あーーーーーーー良かった!マジで洒落にならなくなる所だった。あの土野郎本当許さん!!何してくれてんだよ!いや、俺の存在を知ってたはずだ。隙を狙ってたって事だよな。マジでこれからサラが危ない。やっぱり《リンミン》いるな。.................あ、そうだ」
俺はヤンにムキムキの男前の眷属を明日連れて行くから選んでおくよう伝え、サラをベッドに寝かせに客室へ戻る。........寝過ぎじゃ無いかな.................一度起こしてみようか。飯も全く食って無いし。
ベッドに横たえサラに声を掛ける。
「サラ。おい、起きろ」
「.................」
「サラ?飯食え。水分取ろう」
「.................」
「..........このまま犯そうかな」
「.........っ!........」
「今度は....そろそろ....尻のあ「やーーーー!!」」
目を見開いて叫ぶサラ。
「ぶははははははっ!いつから起きてたんだよ、サラ」
「うう.................さっき。アウィンが誰かと話してる時に。でも頭ボンヤリしてて、身体も怠くて.....お腹も......。昨日何してたのかな?」
「昨日か。覚えてないのか?お前俺を襲いに来たんだぞ?風呂まで来て」
「ええ.................?ん?んん?あーあ.................あれ?夢じゃない.................?私アウィンの後を追いかけてたの。怖くて」
「うん。聞いた」
「襲ってなんていないわ。ちゃんと出てくるのは待とうと.................して.................。そしたら.................に匂いが.................つ、強くなって.........そ、そしたら..........」
「ん?」
「アウィンの香水の匂いが.................気持ち良くて」
「.................」
「................あれ.........?」
「俺が食べられた訳だ」
「きゃーーーーーーーーーー!!」
「背中ペロペロ舐められたし」
「ヤダーーーーーーーーーー!!」
「恋人のキスじゃ満足できないってせがんできたよな?」
「違うっ!違うの!あれは私じゃ無いの!えー!嘘!」
「俺のも触ってたぞ?覚えてるか?」
「は.................はわ.................わ.................」
「尻突き出して......俺のを旨そうに飲み込んでだぞ?」
「ーーーーやっーーー!馬鹿ーーーーーー!」
楽しい。
サラは茹蛸みたいになってシーツを被った。わちゃわちゃしながら暴れてる。ちゃんと記憶はあるんだな。発情すると意識が飛ぶ奴も居るんだが。
ふいに
「痛っ!」
と、声がした。
「あっ!サラ、腕。暴れんなよ。傷口開くぞ」
流石にまだ痛みがあるのか?
「.................っ。違うの。お腹、痛くて.................」
「...........そっちか。悪い。あまりに気持ち良くて3回しちまって。反省してる」
痛いとこだらけにしちまったな。
「え?さ、3回?いつの間に?」
「ーーふーん。それは覚えてないんだ」
サラは驚いてシーツから顔を出した。
「ほら、腹出せ。神力当ててやる。飯も食えないだろ?」
俺はシーツを剥いでサラの身体を真っ直ぐに寝かせる。ちょっと恥ずかしそうに俺の顔を見上げるサラ。深緑のワンピースと銀の髪が白いシーツに広がって綺麗だった。
俺はサラの腹に手を当てながら神力を流す。
.................ん?
「あれ?サラ。お前の髪.................こんな色だっけ?」
「え?」
サラはちらりと自分の髪を見る。
「.................ん?んん?」
髪を持ち上げ目の前に持って行くサラ。
サラの髪は.................明るい銀髪に見えた。
「「..................................」」
なんか.................
結婚して6日で色々あり過ぎだ。
身体を繋げてからずっと。
次から次へと。
俺の所為なのか、はたまたサラは特別なのか。
解らない事だらけだけだ。
今まで良く無事だったと言うべきか。
それとも.................
俺と番になったからか。
何とも言えない不安が俺の胸を過った。
「おかえり。どうだった?あっ.................収まってる!」
俺がサラを抱えて戻ると爺さんが出迎える。そして番の匂いに気づいた。良かった。これでしばらく無事に過ごせるな。だが本番はこれからだ。天界に行くだけでは不安だ。獣人神に何を要求されるのか分からない。行っても貰えないかも知れないなんて。
「ガイザックに傷と匂いの元は治療してもらった。眷属の翼人1人連れて来てもらえるか?」
「良いよ。ヤン。症状の酷かった子1人連れて来て」
「畏まりました」
数分後
翼人が連れて来られる。
「どうだ?まだ匂うか?」
「........いえ。しなく、なりました」
呆然とした顔で呟く。
「そうか。妻は土の神族に襲われた時に特殊な種を埋め込まれたらしい。匂いはそれからしていたんだ。混乱させて悪かったな。もう故郷に戻っても良いぞ」
「はっ。はい。取り乱しまして申し訳ありませんでした当主。またいつでもお呼び下さい。失礼致します」
「ああ。またな」 ニコリ
翼人が礼をしながらパタンと扉が閉まる。
「あーーーーーーー良かった!マジで洒落にならなくなる所だった。あの土野郎本当許さん!!何してくれてんだよ!いや、俺の存在を知ってたはずだ。隙を狙ってたって事だよな。マジでこれからサラが危ない。やっぱり《リンミン》いるな。.................あ、そうだ」
俺はヤンにムキムキの男前の眷属を明日連れて行くから選んでおくよう伝え、サラをベッドに寝かせに客室へ戻る。........寝過ぎじゃ無いかな.................一度起こしてみようか。飯も全く食って無いし。
ベッドに横たえサラに声を掛ける。
「サラ。おい、起きろ」
「.................」
「サラ?飯食え。水分取ろう」
「.................」
「..........このまま犯そうかな」
「.........っ!........」
「今度は....そろそろ....尻のあ「やーーーー!!」」
目を見開いて叫ぶサラ。
「ぶははははははっ!いつから起きてたんだよ、サラ」
「うう.................さっき。アウィンが誰かと話してる時に。でも頭ボンヤリしてて、身体も怠くて.....お腹も......。昨日何してたのかな?」
「昨日か。覚えてないのか?お前俺を襲いに来たんだぞ?風呂まで来て」
「ええ.................?ん?んん?あーあ.................あれ?夢じゃない.................?私アウィンの後を追いかけてたの。怖くて」
「うん。聞いた」
「襲ってなんていないわ。ちゃんと出てくるのは待とうと.................して.................。そしたら.................に匂いが.................つ、強くなって.........そ、そしたら..........」
「ん?」
「アウィンの香水の匂いが.................気持ち良くて」
「.................」
「................あれ.........?」
「俺が食べられた訳だ」
「きゃーーーーーーーーーー!!」
「背中ペロペロ舐められたし」
「ヤダーーーーーーーーーー!!」
「恋人のキスじゃ満足できないってせがんできたよな?」
「違うっ!違うの!あれは私じゃ無いの!えー!嘘!」
「俺のも触ってたぞ?覚えてるか?」
「は.................はわ.................わ.................」
「尻突き出して......俺のを旨そうに飲み込んでだぞ?」
「ーーーーやっーーー!馬鹿ーーーーーー!」
楽しい。
サラは茹蛸みたいになってシーツを被った。わちゃわちゃしながら暴れてる。ちゃんと記憶はあるんだな。発情すると意識が飛ぶ奴も居るんだが。
ふいに
「痛っ!」
と、声がした。
「あっ!サラ、腕。暴れんなよ。傷口開くぞ」
流石にまだ痛みがあるのか?
「.................っ。違うの。お腹、痛くて.................」
「...........そっちか。悪い。あまりに気持ち良くて3回しちまって。反省してる」
痛いとこだらけにしちまったな。
「え?さ、3回?いつの間に?」
「ーーふーん。それは覚えてないんだ」
サラは驚いてシーツから顔を出した。
「ほら、腹出せ。神力当ててやる。飯も食えないだろ?」
俺はシーツを剥いでサラの身体を真っ直ぐに寝かせる。ちょっと恥ずかしそうに俺の顔を見上げるサラ。深緑のワンピースと銀の髪が白いシーツに広がって綺麗だった。
俺はサラの腹に手を当てながら神力を流す。
.................ん?
「あれ?サラ。お前の髪.................こんな色だっけ?」
「え?」
サラはちらりと自分の髪を見る。
「.................ん?んん?」
髪を持ち上げ目の前に持って行くサラ。
サラの髪は.................明るい銀髪に見えた。
「「..................................」」
なんか.................
結婚して6日で色々あり過ぎだ。
身体を繋げてからずっと。
次から次へと。
俺の所為なのか、はたまたサラは特別なのか。
解らない事だらけだけだ。
今まで良く無事だったと言うべきか。
それとも.................
俺と番になったからか。
何とも言えない不安が俺の胸を過った。
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