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第2章 ヒューマンバトル
66話 カミーユも参戦
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「ロメイ様、そ、掃除終わりました」
「あぁ、ありがとう」
カミーユが、ホウキを持って部屋の掃除が終わった事を伝える。
「それでは、ス、スラム街に行ってもよろしいでしょうか?」
「今日も剣の稽古か?」
「はい、知り合いに教えて来ます」
「暗くなる前に帰れよ?」
「は、はい!」
カミーユが、ロメイの奴隷になってから数日が経った。
あの時、奴隷になったカミーユは、そのままロメイの家に奴隷として住む様になり、今では家の事など、雑事をする様だ。
「そ、そういえばロメイ様──私もヒューマンバトル出ますよ?」
「大丈夫なのか?」
「は、はい。ロメイ様の為なら、なんでもやります!」
「そうか。ならエントリーしとく」
元々は、ヒューマンバトルに出場する為に奴隷を買いに行ったロメイ。
色々ありカミーユを奴隷にしたが、どう見ても戦闘用には見えない。
しかし、色々話を聞いていると、カミーユは剣が得意な様で、他の人間に剣の扱い方を教えている様だ。
──剣を教えられる位なら、大丈夫か……
「それでは、ロメイ様、行ってまいります」
カミーユは、朝の雑事を手早く済ましてスラム街に出かけて行く。
「ヒューマンバトルまで、あと一ヶ月も無いのか」
開催日とカレンダーを見比べてボソリと呟くロメイ。
「スキルを覚えさせてやりたいが、そのお金すら無いな……」
本来、スキル無しでヒューマンバトルに挑むのは無謀と呼んでも良い筈だが、有り金を全てカミーユの件で使い切ってしまった。
「せめて、武器くらいはまともな奴を装備させてやりたい」
そう考えたロメイは立ち上がり家を出る。
「一日だけ、働けば、人間の武器くらいは買えるだろう」
以前までは、真面目に働いていたロメイにとっては、一日働く位ならなんとも無いのか、早速日雇いの仕事をする様だ。
「これなら、前もやっていたし出来るな」
何やら、店の前に張り出されているチラシを一枚取って店の中に入る。
「いらっしゃいませ」
「これを頼む」
「かしこまりました」
人間型のイナメントに先程のチラシを渡す。
「それでは、この場所に向かって仕事を行なって下さい」
カードの様な物と一緒に地図を渡されたロメイは店を出て向かう。
そして、場所も近かった為、直ぐに見つかり、仕事を始めた。
「お前、さっきから見てたけど手際いいじゃねぇーか!」
一人のリプレスが声を掛けてくる。
「あ、ありがとうございます」
「今日だけじゃなくて、また来てくれないか?」
「お金に困った時は是非お願いします!」
「あはは、おう! 頼むぜ?」
そして、三時間くらい働いたロメイは報酬額を手に入れて、直ぐに人間用の武器屋で剣を買って家に戻った。
「ただいまー」
「ロメイ様、お帰りなさいませ!」
ロメイの帰りを待ちわびていた犬の様に、玄関まで走って来て迎えてくれるカミーユ。
そんな奴隷は今まで居なかった為、不思議な感覚に陥るロメイ。
それも、そうだろう。
人間に取って、リプレスは恐怖の対処であり、普通は怖がって極力近付かない様になる。
しかし、カミーユは、その様な事も無くロメイに積極的に話し掛けるし、表情も怖がっては無い。
「どこか出掛けられていたのですか?」
「あぁ、これをお前に買ってきた」
ロメイは今、買って来た武器をカミーユに渡す。
「こ、これは?!」
「ヒューマンバトルを、まさか木刀で戦う訳にも行かないだろ?」
「で、ですが。助けて頂いた上に武器まで買って貰うなんて……」
「気にするな──結局はヒューマンバトルに勝つ様にと、自分の為にやった事だ」
「あ、ありがとうございます!」
カミーユは、とても嬉しそうな笑顔をしている。
そして、少しロメイから離れて剣を鞘から抜いた。
「だうだ?」
「とても綺麗です──それに……」
何度か剣を振り、武器の具合を確認するカミーユ。
「とても軽い……」
「まぁ、人間の武器は安いからな、店の中ではそこそこ良い物を買った」
「本当に、ありがとうございます──ヒューマンバトルで優勝出来る様に頑張ります」
こうして、ヒューマンバトル開催日まであっという間に過ぎ去り、とうとう人間同士の戦いが始まった……
「あぁ、ありがとう」
カミーユが、ホウキを持って部屋の掃除が終わった事を伝える。
「それでは、ス、スラム街に行ってもよろしいでしょうか?」
「今日も剣の稽古か?」
「はい、知り合いに教えて来ます」
「暗くなる前に帰れよ?」
「は、はい!」
カミーユが、ロメイの奴隷になってから数日が経った。
あの時、奴隷になったカミーユは、そのままロメイの家に奴隷として住む様になり、今では家の事など、雑事をする様だ。
「そ、そういえばロメイ様──私もヒューマンバトル出ますよ?」
「大丈夫なのか?」
「は、はい。ロメイ様の為なら、なんでもやります!」
「そうか。ならエントリーしとく」
元々は、ヒューマンバトルに出場する為に奴隷を買いに行ったロメイ。
色々ありカミーユを奴隷にしたが、どう見ても戦闘用には見えない。
しかし、色々話を聞いていると、カミーユは剣が得意な様で、他の人間に剣の扱い方を教えている様だ。
──剣を教えられる位なら、大丈夫か……
「それでは、ロメイ様、行ってまいります」
カミーユは、朝の雑事を手早く済ましてスラム街に出かけて行く。
「ヒューマンバトルまで、あと一ヶ月も無いのか」
開催日とカレンダーを見比べてボソリと呟くロメイ。
「スキルを覚えさせてやりたいが、そのお金すら無いな……」
本来、スキル無しでヒューマンバトルに挑むのは無謀と呼んでも良い筈だが、有り金を全てカミーユの件で使い切ってしまった。
「せめて、武器くらいはまともな奴を装備させてやりたい」
そう考えたロメイは立ち上がり家を出る。
「一日だけ、働けば、人間の武器くらいは買えるだろう」
以前までは、真面目に働いていたロメイにとっては、一日働く位ならなんとも無いのか、早速日雇いの仕事をする様だ。
「これなら、前もやっていたし出来るな」
何やら、店の前に張り出されているチラシを一枚取って店の中に入る。
「いらっしゃいませ」
「これを頼む」
「かしこまりました」
人間型のイナメントに先程のチラシを渡す。
「それでは、この場所に向かって仕事を行なって下さい」
カードの様な物と一緒に地図を渡されたロメイは店を出て向かう。
そして、場所も近かった為、直ぐに見つかり、仕事を始めた。
「お前、さっきから見てたけど手際いいじゃねぇーか!」
一人のリプレスが声を掛けてくる。
「あ、ありがとうございます」
「今日だけじゃなくて、また来てくれないか?」
「お金に困った時は是非お願いします!」
「あはは、おう! 頼むぜ?」
そして、三時間くらい働いたロメイは報酬額を手に入れて、直ぐに人間用の武器屋で剣を買って家に戻った。
「ただいまー」
「ロメイ様、お帰りなさいませ!」
ロメイの帰りを待ちわびていた犬の様に、玄関まで走って来て迎えてくれるカミーユ。
そんな奴隷は今まで居なかった為、不思議な感覚に陥るロメイ。
それも、そうだろう。
人間に取って、リプレスは恐怖の対処であり、普通は怖がって極力近付かない様になる。
しかし、カミーユは、その様な事も無くロメイに積極的に話し掛けるし、表情も怖がっては無い。
「どこか出掛けられていたのですか?」
「あぁ、これをお前に買ってきた」
ロメイは今、買って来た武器をカミーユに渡す。
「こ、これは?!」
「ヒューマンバトルを、まさか木刀で戦う訳にも行かないだろ?」
「で、ですが。助けて頂いた上に武器まで買って貰うなんて……」
「気にするな──結局はヒューマンバトルに勝つ様にと、自分の為にやった事だ」
「あ、ありがとうございます!」
カミーユは、とても嬉しそうな笑顔をしている。
そして、少しロメイから離れて剣を鞘から抜いた。
「だうだ?」
「とても綺麗です──それに……」
何度か剣を振り、武器の具合を確認するカミーユ。
「とても軽い……」
「まぁ、人間の武器は安いからな、店の中ではそこそこ良い物を買った」
「本当に、ありがとうございます──ヒューマンバトルで優勝出来る様に頑張ります」
こうして、ヒューマンバトル開催日まであっという間に過ぎ去り、とうとう人間同士の戦いが始まった……
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