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第2章 ヒューマンバトル
58話 両者の余裕、そして両者の自信
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「ノラ、ここで試合するのか?」
「あぁ、どうやらそうらしいな」
スクエとノラは闘技場の様な場所に居た。
大きさとしては対して広くは無い。
この闘技場で奴隷同士の戦いを見る為なのか戦う場所より観客席の方が断然に面積がある様だ。
しかし、今日はその観客席に観客は居ない。
そんな闘技場でスクエとノラが待っていると、大きな身体を揺らしながらモンティロとカルモナが姿を現した。
「いやいや、遅くなって申し訳ありません──スキル選びに時間が掛かってしまい」
全く悪びれた様子では無いモンティロは闘技場の真ん中にいるスクエとノラの前までゆっくりと歩いて来た。
「ふぅ……それでは早速戦わせますかな?」
「あぁ──その前にルールの確認だが、何かあるか?」
ノラがモンティロにルール確認をする。
「そうですね……お互いヒューマンバトルを控える身ですので、殺しは無しにしましょう」
「賛成だ──なら、勝敗はどうする?」
「戦闘不能、ギブアップあたりにしときますか?」
「それで、構わない──それと、自身の武器が壊れた場合も試合終了でどうだ?」
ノラの提案にモンティロは頷く。
そして、戦闘開始する為、お互い配置に着く。
「スクエ、武器を破壊すれば勝ちだならな、いざとなればあの力を使用して武器を壊せ」
「あぁ、流石ノラだぜ──そのルールなら大丈夫そうだぜ」
どうやら、ノラはそこまで考えての提案だった様だ。
「スキルの方は大丈夫なのか?」
「あぁ、しっかりインストールしたぜ」
そう言って、スクエはノラにあるものを見せた。
「これは?」
「なんか、インストール完了時に紙みたいなのが発行されてた」
その紙にはスクエがインストールしたスキルが記載されていた。
【スキル】
レベル1
・強斬
・平斬
・剛早
・浸透
レベル2
・二斬
身体スキル
スピードスター
「ほぅ……随分とレベル1が多めだな」
「まぁ、使い勝手が良さそうだったからな」
スキル使用には使う順番があり、使用したスキルの一つ上のレベルか同レベルか同レベル以下になる。
その為、いきなりレベル2を放つ事が出来ない様だ。
そして、お互いの奴隷が準備出来たと言う事でノラ達リプレスは観客席に移動する。
「ふふふふ」
観客席に座ると隣でモンティロが笑っていた。
「気色の悪い笑い方をしてどうした?」
ノラの言葉に一瞬だけコメこみに血管が浮き出るモンティロだったが、直ぐに怒りを沈めた。
そして、実に楽しそうに、或いは自慢する様に口を開く。
「私の奴隷であるカルモナはですね……優勝候補の1人でもあるんですよ」
「優勝候補だと?」
ノラの疑問に更に詳しくモンティロは説明してくれる。
どうやら、ここ最近になってからまた奴隷を買ったようで、その奴隷というのが、スクエと対面しているモンティロの様だ。
「カルモナは、人間の中では相当強い様なので、お気を付け下さい」
モンティロは実に楽し方な表情をする。
そして、その表情と、直ぐに用意出来た闘技場を見てノラは気が付いた。
「まさか、お前は仕返しする為に、ここまでやったのか……?」
「ふふふ、何言っても構いませんが、今更辞めたとか言わないで下さいよ?」
ニヤリとノラに対して微笑むが、その微笑みに、なんとノラも微笑み返した。
「辞めるなんて言わんさ」
「……」
ノラの態度が意外だった為、モンティロは少し驚いた様子でノラを見る。
「いいのですか? いくら殺しは無しとは言え、貴方の奴隷では恐らくボコボコですよ?」
「はは、そんな心配はしてない」
ノラはスクエに視線を移す。
「あの力さえ有れば、どんな敵でも平気だろう」
ノラはモンティロに聞こえないくらいの小声で呟き、不適に笑うのであった。
そんなノラをモンティロが怪しげに睨むが今更何をしても戦いは始まるという事もありノラとモンティロはそれぞれの奴隷に集中する。
「はぁ……お前もご主人様の私怨に巻き込まれて大変だな……」
スクエは労う様にカルモナに話し掛ける。
しかし、カルモナは黙っている。
すると、少し離れた場所に居るモンティロが声を上げる。
「カルモナ、試合終わるまでは自由に話しても良いですよ」
「……分かりました」
──モンティロに話す事を禁じられていたのか……
スクエは、又もやリプレスと人間の関係を目の当たりにして気分が落ちるのを感じた様だ。
そして、次はカルモナがスクエに対して話しかけて来た。
「君は、なんだか他の奴隷とは感じが違うな……?」
「そ、そうか?」
「あぁ、何と言うか自由に見える」
「き、気のせいだろ?」
カルモナはスクエを観察する様に見る。
「そ、そんな事より、そろそろやるか?」
「……そう、だな」
スクエの言葉に同意する様にカルモナは武器を取り出す。
そして、スクエに対して忠告する様に呟く。
「俺は強いから、死ぬなよ……?」
「──ッハン! それはこっちのセリフだぜ。まだ慣れてねぇーからな、手加減出来ないぜ?」
こうして、2人の戦いが始まった……
「あぁ、どうやらそうらしいな」
スクエとノラは闘技場の様な場所に居た。
大きさとしては対して広くは無い。
この闘技場で奴隷同士の戦いを見る為なのか戦う場所より観客席の方が断然に面積がある様だ。
しかし、今日はその観客席に観客は居ない。
そんな闘技場でスクエとノラが待っていると、大きな身体を揺らしながらモンティロとカルモナが姿を現した。
「いやいや、遅くなって申し訳ありません──スキル選びに時間が掛かってしまい」
全く悪びれた様子では無いモンティロは闘技場の真ん中にいるスクエとノラの前までゆっくりと歩いて来た。
「ふぅ……それでは早速戦わせますかな?」
「あぁ──その前にルールの確認だが、何かあるか?」
ノラがモンティロにルール確認をする。
「そうですね……お互いヒューマンバトルを控える身ですので、殺しは無しにしましょう」
「賛成だ──なら、勝敗はどうする?」
「戦闘不能、ギブアップあたりにしときますか?」
「それで、構わない──それと、自身の武器が壊れた場合も試合終了でどうだ?」
ノラの提案にモンティロは頷く。
そして、戦闘開始する為、お互い配置に着く。
「スクエ、武器を破壊すれば勝ちだならな、いざとなればあの力を使用して武器を壊せ」
「あぁ、流石ノラだぜ──そのルールなら大丈夫そうだぜ」
どうやら、ノラはそこまで考えての提案だった様だ。
「スキルの方は大丈夫なのか?」
「あぁ、しっかりインストールしたぜ」
そう言って、スクエはノラにあるものを見せた。
「これは?」
「なんか、インストール完了時に紙みたいなのが発行されてた」
その紙にはスクエがインストールしたスキルが記載されていた。
【スキル】
レベル1
・強斬
・平斬
・剛早
・浸透
レベル2
・二斬
身体スキル
スピードスター
「ほぅ……随分とレベル1が多めだな」
「まぁ、使い勝手が良さそうだったからな」
スキル使用には使う順番があり、使用したスキルの一つ上のレベルか同レベルか同レベル以下になる。
その為、いきなりレベル2を放つ事が出来ない様だ。
そして、お互いの奴隷が準備出来たと言う事でノラ達リプレスは観客席に移動する。
「ふふふふ」
観客席に座ると隣でモンティロが笑っていた。
「気色の悪い笑い方をしてどうした?」
ノラの言葉に一瞬だけコメこみに血管が浮き出るモンティロだったが、直ぐに怒りを沈めた。
そして、実に楽しそうに、或いは自慢する様に口を開く。
「私の奴隷であるカルモナはですね……優勝候補の1人でもあるんですよ」
「優勝候補だと?」
ノラの疑問に更に詳しくモンティロは説明してくれる。
どうやら、ここ最近になってからまた奴隷を買ったようで、その奴隷というのが、スクエと対面しているモンティロの様だ。
「カルモナは、人間の中では相当強い様なので、お気を付け下さい」
モンティロは実に楽し方な表情をする。
そして、その表情と、直ぐに用意出来た闘技場を見てノラは気が付いた。
「まさか、お前は仕返しする為に、ここまでやったのか……?」
「ふふふ、何言っても構いませんが、今更辞めたとか言わないで下さいよ?」
ニヤリとノラに対して微笑むが、その微笑みに、なんとノラも微笑み返した。
「辞めるなんて言わんさ」
「……」
ノラの態度が意外だった為、モンティロは少し驚いた様子でノラを見る。
「いいのですか? いくら殺しは無しとは言え、貴方の奴隷では恐らくボコボコですよ?」
「はは、そんな心配はしてない」
ノラはスクエに視線を移す。
「あの力さえ有れば、どんな敵でも平気だろう」
ノラはモンティロに聞こえないくらいの小声で呟き、不適に笑うのであった。
そんなノラをモンティロが怪しげに睨むが今更何をしても戦いは始まるという事もありノラとモンティロはそれぞれの奴隷に集中する。
「はぁ……お前もご主人様の私怨に巻き込まれて大変だな……」
スクエは労う様にカルモナに話し掛ける。
しかし、カルモナは黙っている。
すると、少し離れた場所に居るモンティロが声を上げる。
「カルモナ、試合終わるまでは自由に話しても良いですよ」
「……分かりました」
──モンティロに話す事を禁じられていたのか……
スクエは、又もやリプレスと人間の関係を目の当たりにして気分が落ちるのを感じた様だ。
そして、次はカルモナがスクエに対して話しかけて来た。
「君は、なんだか他の奴隷とは感じが違うな……?」
「そ、そうか?」
「あぁ、何と言うか自由に見える」
「き、気のせいだろ?」
カルモナはスクエを観察する様に見る。
「そ、そんな事より、そろそろやるか?」
「……そう、だな」
スクエの言葉に同意する様にカルモナは武器を取り出す。
そして、スクエに対して忠告する様に呟く。
「俺は強いから、死ぬなよ……?」
「──ッハン! それはこっちのセリフだぜ。まだ慣れてねぇーからな、手加減出来ないぜ?」
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