57 / 67
第2章 ヒューマンバトル
56話 インストール完了!
しおりを挟む
「えっと……レベル、レベル……」
スクエはディスプレイに何レベルまでスキルがあるか確認している。
「お? レベル2までぽいな」
画面の一番したにあるスキルを確認するとレベルが2と記載されていた。
そこで、ある事が気になったスクエはノラに質問をする。
「スキルって何個まで覚えられるんだ?」
「ふむ。攻防スキルを5個と身体スキルが1個だな」
「うーん、案外少ないな……」
ノラの説明に、ますます何を選ぶか迷うスクエ。
「ちょっと、防御用のスキルも見てみるか」
スクエは挑発と記載されているスキルを確認する。
「相手を挑発させて敵視を集める……」
モーションを確認すると、人間が相手に挑発する様なポーズを取っていた。
「こ、これは俺には合わなそうだな……」
直ぐに他のスキルに目を向けるスクエ。
そして、またしてもノラに質問を投げ掛けた。
「ノラ、身体スキルって何だ?」
「身体スキルは常時発動しているスキルになるな」
「常時?」
「あぁ、有名な所で言えばアクロバットスキルを奴隷にインストールすれば、とても身軽になり、しかも、それが常に続く状態──いわば、スキルの効果がずっと発動しているって事だな」
──おいおい、そんなのアリかよ! メチャクチャしっかり選ばないとだな
ノラの説明を聞き、スクエは瞳孔が開き切っており、流石にノラも若干引いていたが、スクエは気付かず再びディスプレイの前に顔を向けてスキルを選び始めたのであった。
それから、何時間も悩み続けて、やっとの思いで攻防スキル5個と身体スキル1個を決めたスクエはノラに声を掛けた。
「ふぅ……、ノラ待たせたな」
「あぁ、本当に待ったぞ?」
朝早くから、この店に来ていた筈だが、今は既に昼を大きく回っていた。
「全く……どれだけ必死に探していたんだ」
苦笑いしながら、スクエを見るノラ。
「あ、あはは……ちょっと楽しくて、つい時間を忘れちまったわ!」
流石に待たせ過ぎた事を反省したスクエは素直にノラに謝った。
「それで、どれをインストールするんだ?」
ノラがディスプレイの所まで顔を持っていき覗き込む。
「うーん、かなり悩んだんだよな……これ選んで後悔しねぇーかなとか」
スクエは何故か少しドヤ顔でノラに説明し始めるが、そんなスクエの会話を遮るノラ。
「あぁ、先に伝えとけば、良かったな」
「ん?」
「スキルなら、また選び直せるぞ?」
「はぁ?」
スクエはどういう事かノラから話を聞くと、どうやら一度インストールしたスキルであっても、削除すれば、また新しいスキルをインストールする事が可能らしい。
「な、なんだよ……それを先に言ってくれよ」
「はは、すまない。だが、普通の奴隷は再度インストールして貰える事は無いな」
「それは、奴隷にそこまでしてやる金が勿体無いって事か?」
「あぁ、そういう事だ。まぁ、私は優しいご主人様だからな、何度も流石に無理だが新しいスキルを買ってやる」
次はノラがドヤ顔する番であった。
だが、スクエと大きな違いは、ノラの場合は綺麗な為、絵になっていた。
赤のロング髪に赤目で、普段はクールな見た目なのに、今は少し子供ぽく、そんな所がまた、ノラの魅力を引き立てている様だ。
それから、スクエの選んだスキルを買い、インストールを始める二人。
「よし、スキルを買ったから、ディスプレイのインストールボタンを押してくれ」
「ここだな」
画面の右下にあるインストールというボタンを押したスクエ。
すると、パーセント表示を表すバーの様な物が画面に表示され、時間が経つに連れてどんどん100%に近づいて行く。
そんなスクエの見た目は先程とは少し違っていた。
「なぁ、まさか、100%になるまでこのままなのか?」
「そうだが?」
さも、当たり前の様に返答するノラ。
「はぁ……早く終わってくれ……」
何故、スクエがここまで嫌がっているかと言うと、どうやらインストールする際は、頭に埋め込まれているメンタルチップにケーブルみたいなものを突き刺す必要がある様だ。
「痛くねぇーけど、頭の中にケーブルが違和感半端ないな」
早く引っこ抜きたい様子であるが、一気に6つのスキルをインストールしている所為なのか、なかなか100%にならない。
「はは、まぁ少し辛抱するんだ」
ノラは隣で笑っていた。
「そういえば、ノラは魔法を覚えなくていいのか?」
「魔法?」
「あぁ、この前みたいな事があったから、強力な魔法を覚えた方が良いんじゃないか?」
この前とはウーヴェの事件であろう。
「ふむ──まぁスクエの言う事も、最もだな……だが、今日は辞めとく」
「何でだ?」
「誰かさんにズッと待たされて流石に疲れてしまってな?」
ノラは笑いながらチラリと視線だけをスクエに向ける。
「……」
「はは、まぁそれに魔法はそんなにポンポンとインストールが出来ない」
「そうなのか?」
「あぁ──とにかく値段が高い。私の今持っている金を全部合わせても足りないくらいだろう」
ノラの言葉にスクエは驚く。
「そんな高いのかよ……」
「まぁ、そういう事だから、今日はスクエのスキルをインストールして帰ろう」
ノラの言葉と同時にパーセント表情も100%になり、インストール完了と表示される。
「よし、終わった!」
「なら、帰るぞ」
二人は店を出るのであったが、出た瞬間に事件は起きる……
スクエはディスプレイに何レベルまでスキルがあるか確認している。
「お? レベル2までぽいな」
画面の一番したにあるスキルを確認するとレベルが2と記載されていた。
そこで、ある事が気になったスクエはノラに質問をする。
「スキルって何個まで覚えられるんだ?」
「ふむ。攻防スキルを5個と身体スキルが1個だな」
「うーん、案外少ないな……」
ノラの説明に、ますます何を選ぶか迷うスクエ。
「ちょっと、防御用のスキルも見てみるか」
スクエは挑発と記載されているスキルを確認する。
「相手を挑発させて敵視を集める……」
モーションを確認すると、人間が相手に挑発する様なポーズを取っていた。
「こ、これは俺には合わなそうだな……」
直ぐに他のスキルに目を向けるスクエ。
そして、またしてもノラに質問を投げ掛けた。
「ノラ、身体スキルって何だ?」
「身体スキルは常時発動しているスキルになるな」
「常時?」
「あぁ、有名な所で言えばアクロバットスキルを奴隷にインストールすれば、とても身軽になり、しかも、それが常に続く状態──いわば、スキルの効果がずっと発動しているって事だな」
──おいおい、そんなのアリかよ! メチャクチャしっかり選ばないとだな
ノラの説明を聞き、スクエは瞳孔が開き切っており、流石にノラも若干引いていたが、スクエは気付かず再びディスプレイの前に顔を向けてスキルを選び始めたのであった。
それから、何時間も悩み続けて、やっとの思いで攻防スキル5個と身体スキル1個を決めたスクエはノラに声を掛けた。
「ふぅ……、ノラ待たせたな」
「あぁ、本当に待ったぞ?」
朝早くから、この店に来ていた筈だが、今は既に昼を大きく回っていた。
「全く……どれだけ必死に探していたんだ」
苦笑いしながら、スクエを見るノラ。
「あ、あはは……ちょっと楽しくて、つい時間を忘れちまったわ!」
流石に待たせ過ぎた事を反省したスクエは素直にノラに謝った。
「それで、どれをインストールするんだ?」
ノラがディスプレイの所まで顔を持っていき覗き込む。
「うーん、かなり悩んだんだよな……これ選んで後悔しねぇーかなとか」
スクエは何故か少しドヤ顔でノラに説明し始めるが、そんなスクエの会話を遮るノラ。
「あぁ、先に伝えとけば、良かったな」
「ん?」
「スキルなら、また選び直せるぞ?」
「はぁ?」
スクエはどういう事かノラから話を聞くと、どうやら一度インストールしたスキルであっても、削除すれば、また新しいスキルをインストールする事が可能らしい。
「な、なんだよ……それを先に言ってくれよ」
「はは、すまない。だが、普通の奴隷は再度インストールして貰える事は無いな」
「それは、奴隷にそこまでしてやる金が勿体無いって事か?」
「あぁ、そういう事だ。まぁ、私は優しいご主人様だからな、何度も流石に無理だが新しいスキルを買ってやる」
次はノラがドヤ顔する番であった。
だが、スクエと大きな違いは、ノラの場合は綺麗な為、絵になっていた。
赤のロング髪に赤目で、普段はクールな見た目なのに、今は少し子供ぽく、そんな所がまた、ノラの魅力を引き立てている様だ。
それから、スクエの選んだスキルを買い、インストールを始める二人。
「よし、スキルを買ったから、ディスプレイのインストールボタンを押してくれ」
「ここだな」
画面の右下にあるインストールというボタンを押したスクエ。
すると、パーセント表示を表すバーの様な物が画面に表示され、時間が経つに連れてどんどん100%に近づいて行く。
そんなスクエの見た目は先程とは少し違っていた。
「なぁ、まさか、100%になるまでこのままなのか?」
「そうだが?」
さも、当たり前の様に返答するノラ。
「はぁ……早く終わってくれ……」
何故、スクエがここまで嫌がっているかと言うと、どうやらインストールする際は、頭に埋め込まれているメンタルチップにケーブルみたいなものを突き刺す必要がある様だ。
「痛くねぇーけど、頭の中にケーブルが違和感半端ないな」
早く引っこ抜きたい様子であるが、一気に6つのスキルをインストールしている所為なのか、なかなか100%にならない。
「はは、まぁ少し辛抱するんだ」
ノラは隣で笑っていた。
「そういえば、ノラは魔法を覚えなくていいのか?」
「魔法?」
「あぁ、この前みたいな事があったから、強力な魔法を覚えた方が良いんじゃないか?」
この前とはウーヴェの事件であろう。
「ふむ──まぁスクエの言う事も、最もだな……だが、今日は辞めとく」
「何でだ?」
「誰かさんにズッと待たされて流石に疲れてしまってな?」
ノラは笑いながらチラリと視線だけをスクエに向ける。
「……」
「はは、まぁそれに魔法はそんなにポンポンとインストールが出来ない」
「そうなのか?」
「あぁ──とにかく値段が高い。私の今持っている金を全部合わせても足りないくらいだろう」
ノラの言葉にスクエは驚く。
「そんな高いのかよ……」
「まぁ、そういう事だから、今日はスクエのスキルをインストールして帰ろう」
ノラの言葉と同時にパーセント表情も100%になり、インストール完了と表示される。
「よし、終わった!」
「なら、帰るぞ」
二人は店を出るのであったが、出た瞬間に事件は起きる……
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。

異世界でネットショッピングをして商いをしました。
ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。
それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。
これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ)
よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m
hotランキング23位(18日11時時点)
本当にありがとうございます
誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる